ジャガーノート(エイティシックス)

登録日:2021/12/16 Thu 01:15:00
更新日:2025/04/27 Sun 14:38:23
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86-エイティシックス- ※この作品にNTは存在しません アルミの棺桶 エアコンなし物件 エイティシックス ジャガーノート スケープゴート スパロボ参戦希望 ポンコツ レギオン「歩兵かな?」 乗せられる死亡フラグ 乗れる死亡フラグ 人命軽視 人柱 人間だけを殺す機械かよ!? 令和のスコープドッグ 兵器 動く棺桶 多脚戦車 当たらなければどうということはない 昆虫 有人式無人機 本編より先に立った項目 棺桶 欠陥機 殺処分万能システム←しかもキルカウントされない←まさに外道 無人機 紙装甲 脳味噌運搬機 蚊トンボ 蜘蛛のように舞い、蚊のように刺す 重戦車「当たったところでどうということはない」


ジャガーノートとは、ライトノベル作品「86-エイティシックス-」に登場する兵器。

  • 型式番号:M1A4
  • 製造元:共和国工廠(RMI)
  • 全長:5.4m
  • 全高:2.1m(ガンマウントアームの兵装を含まず)
  • 固定武装:
    • 格闘用サブアーム装着・高周波ブレード×2 or 同・12.7mm重機関銃×2
      • 《アーム部》ワイヤーアンカー×2
    • 背部ガンマウントアーム(通常は57mm滑腔砲×1を装備)

◆概要~理想の守護者~

ギアーデ帝国が他国への侵略戦争に際し投入した無人兵器”レギオン”により、壊滅的な打撃を被ったサンマグノリア共和国が急遽開発・投入した無人式自律戦闘機械(ドローン)。
他国でも運用されているフェルドレス(多脚戦車)に準じた四脚歩行型の戦闘兵器で、まるで蜘蛛か昆虫のような外見をしている。

最大の特徴は戦闘用AIを搭載したことで自律行動が可能となっている点。これにより人が操縦せずとも戦闘を行うことができる。
また、新開発された通信システムを用いて各機が得た情報をリアルタイムで指揮管制官(ハンドラー)と共有可能。
得られた情報に基づいた後方指揮と、機体に搭載された情報処理装置(プロセッサー)により高度な作戦遂行をも可能としている。
これによって頭数の減った正規軍の穴埋めをすると共に、前線の戦死者をゼロにすることも実現させた。

但し突貫で開発された兵器故に、装甲や足回り等設計・プログラムに煮詰め切れていない部分も多い。
特に装甲の薄さが顕著で、小型レギオンの重機関銃でも致命傷となってしまうため損耗率は非常に高い。
その分生産性には優れており、年間10万機が製造され戦線に投入されている。


急造品であることを考慮すれば完成度は高く、何より危険な最前線に人員を投入することなく国防を可能としている。
共和国の人道的かつ先進的な戦闘システムの有用性は疑いようがない。



サンマグノリア共和国万歳!

五色旗に栄光あれ!!













その戦場に、死者はいない。

―表向きは。










◆実態~理想の棺桶~

上記はあくまでも表向きの話で、実際には戦闘用AIの開発に失敗*1し無人運用構想は頓挫している。
しかし正規軍の壊滅により低下した防衛力の補填は急務であった為、共和国が取った方策は
”迫害政策により市民権を剥奪された有色(人)種(=エイティシックス)をAIの代わりに搭載して戦わせる”
というものだった。
そのため搭乗員の呼称は操縦士(オペレーター)ではなく情報処理装置(プロセッサー)、つまり部品として扱われる。
こうしてジャガーノートは「有人搭乗式無人機」という矛盾した機体として完成を見た。

このことは軍内部で公然の秘密となっており、”エイティシックスは人間でないためジャガーノートは無人機である”という屁理屈めいた詭弁が罷り通っている。
指揮官であるハンドラーもまともな指示を出せる者はほぼ居らず、その実はエイティシックス達の監視が任務である。
*2

有人機への改造にあたってはコックピットを追加しただけで、脱出装置等搭乗員の保護機能は一切ない。
おまけに機体の正面投影面積のほとんどがコックピット、更に戦車と違い人間の身長より高い絶好の的のような配置になっている。
性能も酷いもので、採用されたアルミ装甲は重機関銃弾(12.7ミリ弾)を防ぐことが出来ず貫通する。
被弾箇所によっては7.62ミリ機関銃弾でも変形する程に薄っぺらで柔く*3ナイフで彫刻石のように削ることすらできる。
被弾箇所次第では同じ箇所に複数回被弾すれば拳銃弾でさえ貫通し得るのでは?とまで疑われる悲惨さで、最早装甲と言えるのか怪しい程の紙装甲。
広範囲に貫通性の高い散弾を飛ばす指向性地雷や破砕型地雷、または榴弾などで面制圧されたら一巻の終わり。
その上未熟な歩行制御プログラムにより駆動する華奢で接地圧の高い四脚は、履帯式戦車よりはマシという程度の機動力を本機に授けている。
よって当たれば死ぬ、避けられない、逃げられないの三重苦を標準装備している鬼畜使用。
後述する武装も貧弱で、大型レギオンを相手取るには明らかに力不足。戦車型にはかすり傷しかつけられず、重戦車型に至っては嬲り殺しにされるのみ。
設えられたコックピットも居住性は無きに等しく、隙間が空いていて完全に閉まらないので、ちょっと深い川程度さえも渡る事ができない。
当然空調なども無くパワーパックの排熱がコックピットに漏れており、炎天下ではハッチを閉めてたら熱中症で死にかねない。そもそも閉めても防御面で大差ない
有毒ガスどころか火炎放射器、下手すれば火炎瓶すら防げないで致命傷になる。おまけに水平射角では砲身が邪魔でハッチが開かない。
酷すぎて「プロセッサーの身体ごと千切れるクラムシェル型コックピット」「プロセッサーの首を切断する形で外れるコクピットハッチ」などと揶揄されるほど。

…等々、無人機ならどうにか目を瞑れた点も有人機であれば致命的な欠点でしかなく、掛け値なしの欠陥機になり果てた。
パイロット達からも「アルミの棺桶」、「素晴らしい駄作機」などと酷評され、実際真っ向勝負すれば死ぬしかない。
敵であるレギオン達からさえも驚異と見なされておらず、せいぜい装甲歩兵程度の兵種と判断されている。
そもそも勝ち目がゼロのこんなモンに乗るぐらいなら生身でゲリラ戦で戦った方がまだマシだろう*4。だが軍はそれを許さなかった。

ちなみに逃げ帰った場合は銃殺刑が待っている。

他国のフェルドレス(多脚機甲兵器)と比較しても比べ物にならない代物だが、唯一軽量な分だけ小回りには長けている。
駆動系のリミッターを解除してやれば、軽すぎる重量を活かした三次元的な高機動戦闘も可能。
なるほど完璧な作戦っスねーッ 不可能だという点に目をつぶればよぉ~
要は立体機動による決死の特攻白兵戦であり、「然るべき兵装さえ与えればレギオンを掃討する英雄にもなり得る」技量を持つ者しか実行に移せない曲芸染みた神業である。
その彼が持てる技量をフルに発揮した結果、虚弱な足回りが負荷に耐えられず、たった一度の戦闘で機体の足回りがオシャカになる始末。
そのためこの戦法が唯一可能なシンエイ・ノウゼンだけは、2~3機の予備をローテーションしながら戦う事を余儀なくされている。
尚、それでも修理が追い付かないときはスカベンジャーが持ってくる(死んだ仲間の)パーツを使っている。
シンの戦闘はジャガーノートの長所足り得る戦法と言うより、自壊を免れない曲芸を演じなければレギオンとは到底渡りあえないポンコツと言うのが実情である。

しかし、重装化が主流となっている他国の機体では成しえない機動戦の有効性を示すものとなった。
後に本機を回収したギアーデ連邦も”性能はともかくとして戦闘データは非常に有用”と判断し、得られたデータを参考にして作られた新型機レギンレイヴを開発した。
ただしやはりと言うべきか、生き延びてきたエイティシックス達ならともかく、一般のパイロットにはまともに扱える機体ではなかった。
そのせいで連邦のパイロットの多くが犠牲になり、これの開発のきっかけになったエイティシックス達は恨みを買う事になる。


当のエイティシックス達は、同朋の命を悪戯に奪うこの掛け値なしの駄作機に対して恨み骨髄かと言えば、実はそうでもない。
棄民のように扱われて財産や家族、送るべき青春を奪われた彼等に残されたのは戦いであり、唾棄したくなる棺桶だろうとも苦楽を共にした盟友でもあった。
そして何より、戦い以外の全てを失ったエイティシックスにとって、「常人なら容易く戦死してしまう駄作機を駆って戦場を生き延びた」その技量と実績は唯一誇れるものだった。
皮肉にもこのジャガーノートが掛け値なしの駄作機だったからこそ、エイティシックスの青少年達にとっての存在証明となってしまっていたのだ。
そのため彼等はジャガーノートに対して少なからず愛着と、依存めいた感情が零れてしまう傾向がある。


◆武装

  • 57mm滑腔砲
背部ガンマウントアームに接続される主砲で標準装備。上下に可動し、多少仰角を取るぐらいのことはできる。
マガジン式のためフルオート射撃も可能だが、軽量な機体に対して重すぎるためバランスが悪く反動も強いので相性は最悪。
更に旋回機構(ターレット)がないため、弾は前方にしか撃てない。当てる為に自分から射線上に飛び込む必要があるので、実質戦車以下の自走砲
また射撃時は砲身が前後にスライドし、排莢される方式になっている。別小隊には榴弾砲を装備したタイプもある。
レギオンの戦車型(レーヴェ)に比べ威力が低く*6、有効射程も短いので至近距離での射撃が基本となるが、通用するのは戦車型(レーヴェ)までが限界。
それも通用する、とは言ってもまともに貫通できるわけではなくかすり傷程度のダメージなので、通常の撃ち合いでの撃破はほぼ不可能。
装甲の薄い後部や砲塔上面を狙うか、まず不可能に近いが下面の「腹」をゼロ距離でぶち抜くしかないという、もはや曲芸の域。
重戦車型(ディノザウリア)のような重装甲にもなれば逃げるしかなく、装甲が薄い排熱口を自爆覚悟の突貫ゼロ距離射撃で狙い撃てない限り通用しない。
場合によればそれでも効かず、複数同じ箇所に当てなければ倒せない=意味を成さない”ドア・ノッカー”でしかないので、正真正銘勝ち目はない。
ついでに砲身の真下にコックピットハッチがあり、砲身仰角を上に上げた状態でないとハッチすら開けない。
この仕様上、一度戦闘が始まれば機体を捨てて脱出することはまず不可能である。

  • 遠距離タイプ滑腔砲
アニメ版オリジナルの武装。
上記の57mmの代わりにガンマウントアームに接続する手動折りたたみ式の長距離砲で、機体全長の2倍の長砲身を誇る。
射撃時には胴体を地面に付け主脚4本の内の前2本により砲身を押さえて、無理矢理引っ張り出すようにして展開する。オート展開機能?そんな物はない
その無様な恰好はもちろん、準備するだけで一苦労な上に敵の射程圏内で止まって作業しろという鬼畜仕様。

  • 高周波ブレード×2
格闘用サブアームに装着する白兵装備。普段は縦に正面側を向いているが、開閉させて横向きにする事も可能。
高周波で振動させたブレードは戦車型にも有効打を与えられる装備ではあるが、当然危険な接近戦を強いられる。
一応標準オプションではあるものの、非常に扱い難いため使用していたのは主人公であるシンエイ・ノウゼンのみだった模様。
もちろんブレードも消耗品なので酷使すれば折れてしまうため、埃を被っていたストック品をかき集めて対処していた*7
劇中では機動戦で翻弄しつつ擦れ違いざまに脚部を切断して擱座させたり、ブレードで損傷させた部分に57mm弾をぶち込む等テクニカルな戦法を見せている。
……と言うより、ジャガーノートの馬力やサブアームが貧弱なので、相手の勢いを利用したカウンター戦法でなければ通らない
オプション装備にもかかわらず近接戦闘なぞ不可能に近く、こんな芸当を実行出来るのもシンエイ・ノウゼンだけである。

この通り近接戦闘武装として基本的に使い物にならない武装となっていたが
原作ではその後「レギンレイヴのパイルドライバの代わりに積んで、大型設備の壁をブレードで切り開く」という工兵的な運用で採用された事はあった。

  • 12.7mm重機関銃×2
格闘用サブアームに装着される機銃で標準装備。シンエイ以外はこっちを装着している。
レギオンと戦う上で火力不足は否めず、主に牽制や自走地雷*8の排除に用いられる。
また装甲の薄い近接猟兵型(グラウヴォルフ)斥候型(アーマイゼ)になら有効打になるらしい。

  • ワイヤーアンカー×2
勾配の登攀や貨物、僚機の牽引等に使用される兵装。格闘用サブアームの根本に装着されており、延長限界まで射撃射出する事が可能。
本機の装備にしては意外にも強度にかなりの余裕があり、牽引速度にも優れているため機動力を補う手段としても用いられる。
むしろその使い方のおかげでギリギリ生き永らえられていると言っても過言ではない。

◆バリエーション・派生機

  • 夜戦仕様
末期に試験的に配備されたタイプで、通信機器を強化している以外は通常機と変わらない。
作中ではシデンが乗機としており、アニメ22話で黒塗りの機体として登場した。

  • 遠距離砲撃仕様試験機
試作型の遠距離用滑腔砲を搭載したタイプで、前線でぶっつけのテストが実施された。
正式採用機と違い砲身を折り畳めず、発砲すると反動で機体がひっくり返り弾はどこへ飛ぶかわからない代物だった。
あまりにも酷すぎたためか、珍しく改良が施された上で配備された。


XM2 レギンレイヴ

  • 製造元:ギアーデ連邦(WHM)
  • 型式番号:XM2
  • 全長:6.3m
  • 全高:2.7m(格闘用サブアームの装備含まず)
  • 固定武装:
    • 〈格闘用サブアーム装着〉高周波ブレード×2、もしくは12.7mm重機関銃×2
      • 《アーム部》ワイヤーアンカー×2
    • 〈背部ガンマウントアーム〉88mm滑腔砲×1(通常装備)
      • ※88mm狙撃用長砲身砲、88mm散弾砲、40mm大型機関砲、ミサイルランチャー等に換装可能
    • 〈脚部〉対装甲パイルドライバ×4
回収したジャガーノートのデータを基にギアーデ連邦で開発された腹違いの後継機
先述の欠点をすべて改善しており、ジャガーノートとは桁違いと言える程に強化された足回りによる変態機動と豊富な武装で以て戦場を縦横無尽に駆け回る。
実際にプラモデル等を手に取ると分かり易いが、機体が一回り大型化されて、足回りもジャガーノートと比べてかなりマッシブ。
この強化された馬力によって、何機もの戦車型レギオンを相手に力づくで押し退けながら近接戦闘を演じることすら出来る。
一度の出撃で戦車型レギオンを2機ほど相手すれば駆動系が負荷に耐えられずあっさり自壊していたかつての惨状を鑑みれば、ジャガーノートとは戦闘性能において天と地の差がある。
というより、ジャガーノートがスペック不足で成し遂げられなかった、装甲よりも機動性を重視した機体コンセプトにあった戦い方が出来るようになった、

◆武装

主力兵装の88mm滑腔砲「ラッチェ・バム」は戦車型の装甲も貫き破壊するほどの威力を誇る。
更に脚には重戦車型(ディノザウリア)にも通じる対装甲パイルドライバまで仕込んでおり渡り合える。
主兵装は狙撃用長砲身砲や大型機関砲、ミサイルランチャー等へ換装が可能であり、元スピアヘッドの面々は自分達が使いやすい装備を搭載していた。
サブアームにはジャガーノートと同じく高周波ブレード、もしくは12.7mm重機関銃を装備する。
ブレードはシンの専用装備であり、ストックが潤沢にあった共和国時代と違って特注品となっているので本数が少ない模様。

装甲も強化されてはいるが”当たらなければ(ry”のコンセプトは受け継がれている。
12.7mm重機関銃程度ならばギリギリ耐える他、耐火性も向上しているので防御力においてもジャガーノートからは桁違いに改善された。空調も完備
……とはいえ対戦車砲を搭載した敵との交戦となれば焼石に水で、レギオン戦においては一撃貰えばお陀仏なのは相変わらずである。
そのためシン達からは「多少上等なアルミの棺桶」と評され、皮肉と愛着を込めてジャガーノート呼ばわりされた。

使いこなせれば非常に強力な機体だが、高機動と高馬力を実現した代償として速度の割に制動がいやにキツく、搭乗者に掛かる負担は凄まじい。
そのピーキーな仕様故に幾人ものパイロットを病院送りにしており、ついたあだ名は「搭乗者クラッシャー」。
作中では「乗るやつのことを考えていないイカれた兵器」呼ばわりと、ジャガーノートとは別ベクトルで頭のおかしい兵器扱いされている。
あまりの変態的な立体機動からのGと衝撃をものともせず性能をフルに発揮できるのは、ジャガーノートに乗り続けてるうちにGに耐えられる身体になった元エイティシックス達等一部に限られる。
彼らと似たような存在で、旧帝国時代に戦闘属領兵「ヴァルグス」であった熟練の装甲歩兵達も耐えている。
しかし結局"あんな機体を扱えるのは人間じゃない"と搭乗員のプロセッサー呼びも引き継がれてしまった。
尚、前述のように装甲の薄さから生存性の低さも当然のように受け継いでおり、ヴァナルガンドと真逆の運用*9に適応できなかった連邦のパイロットは悉く死亡している。
そのため連邦兵からは「死神」と呼ばれ、元エイティシックス達ともども忌み嫌われている。


ケイナイン

原作10巻でシンが見た夢の中に登場した機体。
完成した戦闘用AIを搭載した真っ当な無人機で、レギオンの侵攻を完全に抑え込む程の性能を持つ。
ジャガーノートの本来在るべき姿であり、共和国が少しでも平静さと寛容さを持ち合わせていれば彼らの活躍により平和は保たれたかもしれない……

◆劇中の活躍(?)

原作1巻とそれを基にしたアニメ一クール目でシン達スピアヘッド戦隊*10の駆る機体が登場。
毎話で誰かしらが戦死している様は読者・視聴者を戦慄させ、24名いた戦隊員は最終的にシンを含め僅か5名しか残らなかった。
残った5機も最終任務であるレギオン支配域への特別偵察に出撃し、辛うじてディノザウリアを撃破して歩を進めるが道中でシンの機体を残してレギオンに破壊される。
残ったシン機もレギオンとの戦闘で大破するが、紆余曲折あり機体と乗員はギアーデ連邦に回収された。
シン機以外の4機は撃破された場所にモニュメントとして慰霊碑と共に安置されている。

アニメでは戦闘がフルCGで描写され、グリグリ動くジャガーノートを見ることが出来る。

2巻以降及びアニメ二クール目では舞台がギアーデ連邦に移り、後継機であるレギンレイヴに主役の座を譲った。
共和国側が描写されるシーンではチョロっと出番がある。

シンの過去を描いた原作10巻では久々に登場し、改めてその棺桶ぶりをマザマザと見せつけた。

プラモデル

アニメ化に伴い、バンダイからHGで1/48スケールのプラモが発売された。
非人間型の多脚メカというバンダイでは珍しいタイプのプラモだが、出来は非常に素晴らしい。
シン搭乗機、汎用仕様、遠距離砲撃仕様の3種がリリースされており、各機にプロセッサーのフィギュアや戦隊各位のパーソナルマークも付属している。


◆余談

設定では機体名は作中の神様の名前が由来とされている。
現実でのジャガーノートはヒンドゥー教に登場するヴィシュヌ神の化身クリシュナの異名、ジャガンナートが語源。
ジャガンナートを狂信的に崇め自死すら厭わないヒンドゥー教徒の姿から転じて、「恐ろしい犠牲を強いる絶対的な力や存在」を意味する言葉となった。
共和国の思想を体現した機体には相応しい名前と言えよう。

機体のモチーフは実在したアメリカの空挺戦車であるM551シェリダン。
空挺用としてとにかく軽く作るため車体にアルミ合金が用いられたが、そのせいで脆弱になってしまった。
更に被弾時に搭載砲弾に誘爆して爆発四散することもあったため、「M551に乗って戦死すると(戦車ごと爆散して遺体が発見されないから)行方不明扱いになる」と揶揄された。



追記・修正は無人機の情報処理装置にお願いします。



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最終更新:2025年04月27日 14:38

*1 AIの研究は進められていたが、研究者がエイティシックスであった為にデータは破棄され、研究者自身も徴用され戦死してしまい再現も不可能となった。

*2 中には酒を飲みながら指揮をしたり、部隊が全滅するまでの時間で賭事に興じる者までいた。

*3 作者のtwitterにて「設定上、斥候型の7.62mmなら穴は空かない」と言及されているのだが、7.62mm弾を一発被弾して貫通の心配をする時点でお察しである。

*4 もっともそれを見越したレギオン側も、自走地雷という悪趣味な爆弾を用意しているのだが。

*5 レギオンの中央処理装置は大型哺乳類の脳髄を模倣したものであったため、人間の脳構造をスキャンし取り込むことが可能だった。これによりレギオンは思考能力の獲得等高性能化し、周辺国への被害も拡大させてしまった。

*6 戦車型はジャガーノートの2倍以上のサイズの120mm滑腔砲を装備している。

*7 幸いというか使いこなせるヤツがいなかったので、結構デッドストックが多かった。

*8 人の形を模した対人用破片爆弾。高速で走ってきて抱き着き自爆するという趣味の悪い代物。通信と併用で助けを求める音声を発したり、子供に偽装したタイプまでいる。爆発すれば50m四方の人間を殺傷する威力なので、紙装甲のジャガーノートにとっては致命傷になりかねない。ちなみに炸薬式対戦車用もあり、こちらは人類側の機甲兵器では最高峰の機種であるヴァナルガンドの上面装甲を貫通する威力を有する。

*9 ギアーデは帝政時代からMBTをスペックそのままに多脚化したような高性能フェルドレスを開発しており、装甲と火力で正面から押し潰すドクトリンが革命後も用いられている。

*10 絶死の戦場を生き残ってしまったプロセッサーを集めた精鋭部隊…と言えば聞こえはいいが、実際は死に損なったエイティシックスを確実に処分するため激戦区に放り込む処刑部隊。