多脚(機体)

登録日:2019/06/29 Sat 05:58:57
更新日:2025/02/15 Sat 22:44:54
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ここでは、脚がたくさん(3本以上)生えているロボット戦車を扱う。

脚を歩行に用いるものを扱い、カニクレーンなどの重機を支えるアウトリガーなどは対象外とする。

●目次

概要

巨大人型ロボット(兵器)の項目に詳しいが、本来二足歩行と言うのは戦闘に向いていない移動形態である。
だが、それでも「足で歩く」という機能は、キャタピラ駆動にはないメリットが複数存在する。
そこでキャタピラ並とは言わずとも、ある程度の安定性を維持しつつ「歩行」のメリットを享受するための移動方式が「多脚」である。

二足歩行と比べると現行の技術でも開発が現実的に可能であり、特にキャタピラでは動きにくい山岳地をはじめ、瓦礫の散乱した戦場や災害現場でも十分な運動性能を発揮できると言うのが主な長所。
そのため、軍用や災害救助用として世界中で徐々に開発が進められている。有名なところでは米軍で試験運用されていた「Bigdog」等が挙げられる。

難点として、複数本生えた機械の足が統率された動きでわしゃわしゃと歩き回るその姿は、人によっては生理的嫌悪感をもたらす可能性がある。
運用上で言うと、キャタピラに比べてどうしても耐荷重性は劣るので、重い荷物を長距離運んだりするのは不得手。

そのため、偵察や少量の物資運搬が現状の主な役割であり、フィクションのような多脚兵器が開発されるにはまだまだ時間がかかりそうである。
また、複数本の足を互いに邪魔し合わないように制御するのも、それなりに難易度の高いことである。


フィクションにおける多脚の機体

二足歩行のロボットに比べるとややロマン度は落ちるが、いかにも「現実の延長線上」にありそうな絶妙なリアリティを纏っているため、
リアリティを重視しつつ未来技術も誇示したい傾向の作品では、頻繁とは言わずともそれなりに登場機会はあり、渋い人気を保っていると言える。

なお、ここでは「戦車やロボットの延長線として多脚になった機体」のみ取り上げ、「ゾイド」のように最初から動物を模すことを目的としているような機体は取り上げない。
そもそもゾイドは「野生の金属生命体を軍用に改造した」ものが主体であるため、多脚なのは運用上の理由があってのことではなく元々備わっていた機能である。

〇実写映画・特撮

  • トライポッド(宇宙戦争)
1898年発表、おそらく最古の巨大多脚ロボ。
アダムスキー型UFOに細長い脚が3本生えた形状をしており、軍艦をも吹き飛ばすビームを放つ。
2005年の劇場版では人類の兵器を無力化するバリアまで展開する。
タコの様をした姿の火星人共々、「宇宙からの侵略者」の兵器のイメージの源流となった偉大な存在と言えるだろう。

帝国軍が誇る地上戦の主力兵器。全地形対応(All-Terrain)の歩行兵器「ATビークル」の一種で、やたら足が長い牛のような外見をした四足歩行戦車。
主に地上の敵の殲滅と人員輸送を担当。
攻撃力・防御力共に申し分なく主力兵器と呼んで差し支えないスペックを持つが、敵への示威効果を狙って足を長くしたせいで やたらバランスが悪い という設計上の欠陥がある。
とはいえ、普通に歩くだけで転ぶほどではなく、狙って転ばせるには、中遠距離狙撃能力に長けたAT-ATの弾幕を掻い潜って足元を狙うという離れ業が求められるので、実際の所大した欠陥にはなっていない。
先祖に当たるAT-TEは六脚歩行で虫のように移動する。隠匿性・安定性には優れているが、高速移動能力はAT-ATの方が優れている。

スーパー戦隊シリーズでは珍しい多脚戦車形態に変形可能。
……実際にはロボット形態がブリッジしているだけに等しいのだが、ちゃんと戦車っぽい形態になっているギミックが絶妙。


〇漫画・小説・アニメ

四本〜六本の脚と二本の手を持つ多脚戦車が登場する。
「フチコマ」「タチコマ」などといった自動車サイズで一人乗りの小型のものから、巨大な二人乗りの多脚戦車まで多様に存在する。
大量の粘着剤で動きを封じる「対多脚戦車兵器」なども登場した。

作中に登場する企業「アビテート」社が開発する戦車。「ガンナータイプ」と呼ばれる四つ足の戦車が頻繁に登場する。
現実の戦車にそのまま足を付けたような基本形「クラブガンナー」を始め、砂漠対応の「デザートガンナー」や重武装型の「テキーラガンナー」など様々な派生機体がある。
大河原邦男デザインの渋いミリタリーな外見が印象に残る。

普段はキャタピラで走る普通の戦車だが、キャタピラでは乗り越えられない段差に遭遇すると、キャタピラ部が立ち上がり四足歩行できるようになるといういいとこどりのロマンあふれる機体。

作中に登場する……超でっかい戦車?のような超兵器。
種類は様々だが基本的には多脚移動式。大体基本構造としては、「でっかい球状の本体に支えるための複数本の足が生えている」というのが多い。
特に1巻第1話に登場するアメンボみたいな「ウォーターストライダー」は多脚戦車っぽい外見をしている。

悪の宇宙人モドキングが地球侵略のためトラディショナル重工業に作らせたロボット。「スパイダー」の名前の通り8本足で歩く。
この前の話で作らせたゲッター3ガンタンクのようなタンク型ロボットが気に入らなかったモドキングが「足で歩くロボット」をオーダーした結果誕生したのだが、デカい少女の顔から蜘蛛の足が生えているという気持ちの悪いデザインになったため「カッコ悪いぞスミレスパイダー号!!」とやっぱりお気に召さなかった。
一方で、実質的な参謀のズキンちゃんは「安定性を考えれば8本足はベストな選択」「交互に接地する足は安定した四角形を保ち、重心はその中から出ない」と、科学的見地から太鼓判を押している。
この頃は無理矢理に立って歩くのが精一杯だった主人公ロボのカガクゴーは、高い安定性故のスピードを誇るスミレスパイダー号に追い付くことすらできなかった。
ちなみに、モドキングはこの後の話で、諸事情により大量生産されたバランス性最悪の二足歩行ロボを、ジェンカのように一列に連ねることで安定歩行させるという運用法を披露している。ある意味ではこれも多脚ロボか。

様々な形態に進化していくデビルガンダムであるが、その第一形態、正確には暴走前であるアルティメットガンダムの状態では昆虫のような多脚の胴体からガンダムの上半身が生えているという姿をしている。
すでにこの時点で気持ち悪いが、アルティメットガンダムの目的は「地球環境の浄化」であり、そんな崇高な目的を持った機体のデザインをこんな気色悪くしたカッシュ博士の美的センスには大いに疑問が残る。

ザフトの運用する四足歩行モビルスーツ。バクゥは一般型、ラゴゥは隊長機に相当する。
武装は背部に装備されるレールガンもしくは13連ミサイルポッドと口吻部のビームサーベル。
ガンダムSEED劇中に於ける「モビルアーマー」の定義は「かつて使用されていた宇宙戦闘機が発展・進化したもの」であるため、本機はに似た特異なシルエットを持ちながらもモビルスーツの分類である。
四足歩行と各脚部に備えるクローラーにより、汎用MSでは挙動の鈍りがちな地上でも軽快な機動力を発揮する事ができ、当初は慣れない砂漠に足を取られて応戦どころか身動きすら満足にできずにいたキラストライクをも翻弄した。
「地上ではこのバクゥが王者だ!」とはストライクを追い詰めたバクゥパイロットの談。
事実として、地球連合軍も当初は本機と同時期に投入された重火力型MSザウートと比較し、犬型という奇抜なデザインの本機を侮り、
高い火力を持つザウートの方を警戒していたのだが、いざ相対してみれば鈍重なザウートは地球連合軍の戦車でも十分対応可能だったのに対し、
地上を飛び跳ねる様にして駆け巡るバクゥには良いように弄ばれ大被害を被ったという。

後にこれらの要素が取り入れられたMSがガイアガンダムであり、獣型のMA形態に変形する。
しかし、これが連合軍に逆輸入鹵獲されてしまう。
そして、本機のデータを元にダガーシリーズと組み合わせたワイルドダガーが開発・量産された。

地球連合軍のモビルアーマー(MA)。巨大ゲテモノメカばかり作る独自路線に定評のあるアドゥカーフ・メカノインダストリー社製。

六脚型の下半身にストライクダガーの上半身が乗った形状であり、
さながら「半人半虫」「カマキリ人間」といった印象のデザインをしている。
同社作のMAザムザザーが武装てんこ盛りの攻撃型なのに対し、こちらは拠点防衛型。ちなみにこんなナリでも大気圏内の飛行も可能。
ザムザザーと同様に陽電子リフレクタービームシールドを装備しており、しかも発生装置の装備箇所の都合上、ザムザザーと違い極端な前傾姿勢を取らなくとも正面向きのままリフレクターを展開できる。
その鉄壁の防御力と機動力、そして多脚の安定性から、山岳地帯に築かれたガルハナン基地、ローエングリン砲台の防衛に就いており、
砲台や他の護衛MSとの連携でガルナハン基地をザフトの侵攻から何度も防ぎ、同基地を難攻不落たらしめる活躍を見せていた。
その後も少数が量産され、重要拠点の防衛機として月面ダイダロス基地等に配備されている。

イナクトの派生型というか拡張メカの一つ。
カマキリの腕のように細い6本の脚が付属した船の様なコンテナで、プラズマフィールドと呼ばれるパイロットを直接攻撃する武装を有する。
これの上に乗せるような形で、イナクトの下半身を連結ないし合体させて使用するが、このイナクトにはプラズマフィールド防御として赤茶色の塗装がされている。
移動は専ら空中浮遊であり、また飛行時には脚は折り畳まれるため、脚は歩行脚というより格闘用クロー兼プラズマフィールドの展開装置として使用される。
使用したサーシェスのセリフなどによると、本編より前の時代の第五次太陽光発電紛争で投入され、この時は輸送艇として運用されていたとの事。

対人用の自律行動型無人兵器。
存在自体は第一期から語られていたが、第二期に入るとアロウズが何度も使用。
全高2~3mほどとMSより小型で、直線的で縦長の本体から四本の四角い脚が生えており、この脚に囲まれるように本体から樽型のパーツをぶら下げている。
樽型パーツには2門の機銃が備えられており、これが主武装となる。
低速で動く際には歩行する事もあるが、高速で動き回る際には脚部のローラーによって地面を滑るように移動する。
また脚部の一本でドアを蹴破れる程のパワーも有する。
対人兵器というだけあって中々頑丈で、拳銃程度は全く意に介さず、機関銃手榴弾でようやく破壊できるほど。がMS相手だと流石に無力。
このサイズなので長距離移動能力は低いが、アヘッドの腰のコンテナに格納されて目的地まで運搬される事で補っている。
あと二期以降の物は地味にGN粒子で駆動。無論GNドライブではなく内蔵コンデンサーに溜めたものを使っている様子。

二期では人間だけを殺す機械だったが、劇場版では色違いの同型メカが警備や施設整備に使われている。特に後者はある場面において観客・視聴者の涙腺を更にぶっ壊した
なおオートマトンとは元々はオートマタの単数形で機械人形を指す。

  • ブレイズマスター(バスタードレス)
女王アリスの配下に下った砲撃戦重視のバスタードレスで、AIは自我に目覚めたものの発生機能の損傷により言葉が喋れず光信号にて会話をする。
当初はクローラーを搭載した二脚の機体であったが、終盤再登場した際に四脚の姿となる。
四脚のユニットに搭載された電磁石、アーム、スパイクにより壁面ですら自在に歩き回る事ができ、更にはガトリングガンや多弾頭マイクロミサイルといった重火器も装備されており、火力も増強している。

北極にあるネルフ支部、ベタニアベースに配備されている人造人間エヴァンゲリオンの一体。
四脚の脚に車輪がついている独特の機体で、シャフト内での室内戦が想定されている。
アンビリカルケーブルはついておらず、肩部のパンタグラフから電力を得る。
従来のエヴァとは異なりヘルメット型バイザーと旧型プラグスーツによるシンクロが必要となる。
また、急造品の機体であり腕部も義手パーツを使用し生体部品がほとんどなく、「人造人間」というより「ロボット」に近い。
作中では真希波・マリ・イラストリアスが搭乗し、復活した第3の使徒と戦闘の末、自爆し損失した。

聖ミカエル騎士団団長、シン・ヒュウガ・シャイング専用機
金色の基本カラーに加えて機体各部に凝った装飾が施されており、(「亡国のアキト」オリジナルKMF全体に言えるが)かなり豪奢な印象の機体。
普段は通常のKMFと同様に二脚であるが、背中のコクピットブロックを腰の位置まで下げ、更に臀部に折り畳まれた後ろ脚を展開する事で、
ケンタウロスの如き四足歩行形態に変形する事ができる。
それに関係する特殊な駆動系の採用によりフロートユニットが使用できず空を飛べないという欠点があるが反面地上での機動力は非常に高く、
森の中を時速140kmで駆け抜ける、切り立った崖を飛び跳ねて駆け上がるといった、並のKMFとは異次元レベルの挙動を見せた。

因みに、っぽいのは外見だけでなく、四足形態では どういう訳か馬の様にいななく事もある

  • 掃討三脚戦車(ヤマトよ永遠に)
暗黒星団帝国の陸上兵器で、見た目は上記のトライポッドをそのままオマージュした形。
全長54メートルというとてつもない巨体を誇り、その長い三本足で陸上から海中と移動場所を選ばない。
おまけに地球防衛軍戦車の砲撃を寄せ付けない装甲と、強力なビーム砲を備えていて劇中で撃破シーンは一度もなかった。
一応ゲーム版では足の付け根が弱いという弱点は設定されている。

各脚に作業用の鉤爪を3本ずつと、車輪も内蔵した4脚の不整地作業用レイバー。
名前はカニだがカニを模すことを目的としたわけではない。
輸出用に クラブマン・ハイレッグ (アニメでは ぴっけるくん )という中東では軍事用にも使用されている強力版があり、
環境テロリストに悪用されて第一小隊の旧式パトレイバーを蹴散らすが初陣の第二小隊のAV-98 イングラムに敗れた。
ちなみにイングラムと同じ篠原重工製で、イングラム初陣に先立って地上げ屋がクラブマンで事故を装って破壊活動を行ったために
事件の全貌がまだ伝わっていない警察上層部や整備斑に篠原重工製オートバランサーの欠陥が疑われる騒ぎが起きていたが、実際には
脚を一本もぎ取られてその脚で強打されても体勢を立て直せる 性能を誇ることが、クラブマン・ハイレッグの捕物で実証された。

サンマグノリア共和国が誇る自走式棺桶「有人搭乗式無人機」。
突貫工事で開発されたため脚部の制御は四本がやっと(他国では六本が標準)、足回りは貧弱で全力疾走するとボロボロになり、その上接地圧が高いので沼地など足場が悪い場所だと嵌まり易いというポンコツ機。
因みに作中ではフェルドレスと呼ばれる多脚戦車が主力兵器となっており、本機以外にも様々な機体が登場する。

エルネスティ・エチェバルリアが考案した人馬型幻晶騎士。
既存の幻晶騎士の機動力はいずれも横並びであったため、その解消のために考案・製造された。
試作機であるツェンドルグは上下別で操縦するため二人乗りだが、ツェンドリブルではそれによって得られたノウハウで全体的にブラッシュアップされ一人乗りも可能になった。
既存の機体と比較して機体・搭乗員ともにコストがかかるものの、整地での走破性は非常に高く輸送や機動戦闘も可能。

ディガルド武国が保有する超大型移動要塞。
名前はディガルドの首都からそのまま取られている。
一応分類上はゾイドのようだが、デザインは空母を縦に引き伸ばして無数の脚を生やしたような、到底ゾイドには見えない異形の外見(強いて挙げるならムカデ辺りに見えなくもないか?)。

飛行ゾイドであるバイオラプター・グイの母艦として設計されており、甲板にロケット式カタパルト、艦内には整備工場と格納庫を備えている。
終盤で殆どの兵士が離反し、運用に多数の人員を必要とするグイは使用不能となったため、自由の丘での最終決戦では地上用バイオゾイドの移動基地として投入された。


〇ゲーム

  • 歩行戦車ダロガ(地球防衛軍1、2)
  • 新型歩行戦車ディロイ(地球防衛軍2、4、5)
  • 四足歩行要塞(地球防衛軍3、4)
  • シールドベアラー(地球防衛軍4、5、6)
  • デプスクロウラー(地球防衛軍4.1、5、6)
いずれも名作TPS「THE 地球防衛軍」シリーズに登場する兵器。
デプスクロウラー以外は敵のエイリアンが繰り出す陸戦兵器群。本シリーズで登場する敵の陸戦兵器は基本的に2足〜4足の歩行兵器ばかりで、車輪や無限軌道の車両というものが存在しない。
エイリアンの超技術の恩恵か、走行速度が低めである以外に目立った欠点は見当たらない。詳しくは「インベーダー(THE 地球防衛軍)」を参照のこと。
デプスクロウラーは地球防衛軍(EDF)が投入した搭乗型兵器(ビークル)
人一人が乗れる昆虫のような四足歩行兵器で、本体左右に1本ずつ武器を搭載する。足先はフックアームとなっており壁や天井に張り付いて歩行できるほか、ブースターも搭載しジャンプしたり滑るようにダッシュしたりと瞬発力もある。
多脚であることもあってか走破性自体は高いのだが、歩行中の振動が大きく移動しながらの射撃は困難。
また、その構造故に耐久力は低めだが火力は高く、地下でも呼べるためエアレイダーにとっては非常にありがたい存在。

巨大人型兵器アーマード・コアの下半身を構成するパーツに、四脚タイプのものを選んだ機体。
詳細は項目を参照してほしいが、4本足の蜘蛛の胴体部分から人型の上半身が生えたような形状をしている。
シリーズを通して安定性と機動力に優れる傾向にある。
また接地している場合のみ、二脚・ホバー型脚部では発射時に構え姿勢が必要なキャノン系武器を構え無しで発射する事ができる(V系のみ例外)。
その安定性を生かして強力な反動がある武器やの使用時や、被弾した際の硬直を防ぐ事に秀でる。
V系では逆にそれぞれの脚部から地面にアンカーを打ち込むことで高精度の狙撃を行う事ができ、長距離狙撃を行う場合はほぼこれ一択。
Ⅵでは4つの脚をホバーユニットに変形させて長時間の滞空が可能であり、空中戦が得意な脚部として位置付けられた。
そして空力学の変態企業ことシュナイダーが送り出したラマーガイアーも勿論四脚である。
反面可動部の多さからか消費エネルギーが桁違いであり、積載量もあまり多くはない事もあって機体構成に悩まされやすい。

PS2最後のシリーズである「ラストレイヴン」に登場する機動兵器。
戦闘経験を蓄積することで進化する特性を持ち、その中にAC同様の四脚タイプが存在する。
タートラス軍事基地及び砂漠で戦うことになるが、特に後者が正攻法で戦うとかなりの難敵。
高い耐久力に加えて高速・高旋回で翻弄しつつ、どこに当たっても何故か脚部が破壊される謎のレーザーキャノンでこちらを追い詰める。
まっとうに射撃武器で破壊するのは極めて難しいため、わざと接近してブレード攻撃を誘ってとっつくのが有効。

10年ぶりの新作『ARMORED CORE Ⅵ FIRERS OF RUBICON』に登場した、コーラルを動力源とするC兵器の一種。通称「デスボックリ」。
6本の脚を備えた巨大陸戦兵器であり、強力なコーラルレーザー砲やコーラルミサイルによる充実した火力と全ボスの中でも最大クラスの耐久値を誇り、勿論脚も格闘兵装として機能する。
ある程度ダメージを与えると先述した四脚と同じく脚部を変形させて飛行形態に移行し、火力と攻撃範囲の両方に優れた攻撃の嵐で容赦なく削り取ってくる。
特に空中戦の苦手なアセンではかなりの苦戦を強いられる。

  • 多脚型OKE(カルネージハートシリーズ)
二足と同様にダッシュ・ジャンプ・しゃがみが可能で、タンクに継ぐ積載量を持つ移動砲台タイプ。
ジャンプ力は二足に及ばず、移動速度に至っては基本的に最も遅い(一部例外アリ)。
ちなみに、このゲームは銃弾・装甲にも重量が発生し、被弾・発砲によって発熱→継続ダメージが発生するシステムとなっている。
つまり二足では防御力や搭載弾数が少なくなりがちで、回避が難しいタンク型は集中砲撃を受けようものならマッハで燃え尽きるため、いい所どりが狙える。機体・構成・プログラム次第では器用貧乏にもなるが。
例外的にパークドッグだけは積載重量が少なめだが、機動力が高めで近くの敵に自動で攻撃を行うオートガンシステムを持つ。

メダロットの脚部パーツの分類の一つ。
不安定な場所でもたくさんの脚で体を支えることができる……という理由から「山地」などの起伏に富んだ地形が得意。それ以外の森林や砂漠などでもある程度に戦えるため、汎用性が高く扱いやすい脚部タイプ。
デザイン・モチーフは本項目の多脚のイメージに近い虫のようなものや、ケンタウロスのようなものが多い。

その他、そもそも足の無い、ラミアのようなヘビ型なども便宜上このタイプに含まれる。ニ脚型のメダロットがメダチェンジで四つん這いになり多脚型になるというパターンもある。
また、ゲームシステム上の分類はされていないが、アニメやゲーム中のイベントに登場するサイカチスドークスのクラフティモードは見た目ほぼ多脚砲台と化している。
一方で、ビジュアル上は多脚でも、先端にタイヤやキャタピラがついていた場合、ゲーム的には「車両」や「戦車」に分類される。

  • 四脚型JUNKMETAL(JUNKMETAL)
各部のパーツを換装できるロボットアクションゲーム。この作品には二脚・四脚・逆足・ホバー・タンクといった脚部が存在するが、他の脚部と比べて「関節が多い」ことから耐久性が低めでジャンプ力や燃費は平均以下と欠点が目立つ。脚部ハードポイントも持たないので、火力も腕部武装頼み。
反面、旋回速度が高くあらゆる方向に同じ速度で動けるという利点があり、戦闘においては小刻みに回避運動をしたり、前後に動いて間合いを調節したりといった面で操作性が良好。このため中距離での射撃戦に適したガンナー向けの脚部と言える存在だった。*1

  • ソイヤウォーカー(メタルマックス3)
  • 多脚戦車/ゲヘナウォーカー/多脚神話スカラベ(メタルマックスゼノ)
同シリーズにおけるイロモノ枠の戦車達で、キャタピラやタイヤではなく多脚でポストアポカリプスな世界観を駆け抜ける。

ソイヤウォーカーはどこをどう見ても御神輿にしか見えないシリーズ屈指のイカレた車体。専属のCユニットで「身交わし歩行」したり「神の怒り」と称して敵に突撃特攻したりやりたい放題。
初期状態ではただの神輿担ぎ型ロボット数体で構成された脚部を持つ御神輿でしかないが、改造を進めると重武装できる自由度の高いシャシーになる。
多脚戦車はソイヤウォーカーが異常なだけでメタルマックスゼノにおいては立派なイロモノ枠。正式名称らしきものとして「T30マルチレグ」というものが設定されている。
ゲヘナウォーカーは賞金首として出現。周囲で戦える他の賞金首に比べてあまり強くないが、倒すことで「多脚戦車」名義として奪取することが可能になっている。
多脚神話スカラベは周回を進めると入れる隠しダンジョン・アビスアヴェニューに出てくるゲヘナウォーカーの強化版で、ザコとしてワラワラ出てくる。
こちらは倒してもいいアイテムは取れないし、奪取もできない。(その頃には集めた設計図で多脚戦車のバリエーションを設計できる)

  • ギャフ、ギャランフ、トールドッグ、マネージュ、ゲイティ、ヤクトハウント(パーツ)、瞬王1型(FRONT MISSIONシリーズヴァンツァー)
  • クリントン/イノーヴァ/バンヤン、ジゥーク、バガモール、グルック級、05式機動車ストラク、兆竜4型トーラ、青花魚1型、香魚2型、壁虎1型、太塔4型、ガルセイドシリーズ(FRONT MISSIONシリーズ/大型機動兵器)
  • スレイプニル(ガンハザード)

人型のヴァンツァーは武骨でミリタリー感溢れるデザイン、四脚でも不気味さが少ない。だが、非人型で大型の機動兵器は見た目からしてゲテモノ揃いである。特にWAWメーカーの一つであるセンダー社が多脚にこだわることで知られる。
多脚歩行兵器というくくりで言えば、ヴァンツァーの前のWAWが投入されるよりずっと以前からセンダー社製多脚戦車が実戦運用されている。

惑星エーテルのルミナス族が、機械化要塞であるホレイトを守護するべく作り上げた巨大メカノイド。「クアドラ」とつくだけあって4本足であり、それに巨大な頭部がついている。
ルミナスは別次元のエーテルである「ダークエーテル」から攻め寄せ憑依(スナッチ)能力をもつイングとの戦いのためにこれを建造したのだが、進化したイングは機械へのスナッチをも可能とし奪われてしまう。
そしてホレイト奪還の最大の障害として、サムス・アランの前に立ちふさがるのであった…。
武装は反物質砲をはじめとした多彩なものであり、足にも衝撃波発生機能が備わっている。また装甲も頑丈でサムスの攻撃は全く通用しない。
しかし、重量を支えるため足の関節部分に構造的欠陥が生じており、そこを集中攻撃することで歩行不能にすることができる。
ただ、頭部は切り離せる上に自律稼働が可能なため、それだけで無力化できるわけではない。

「ブレスオブザワイルド」に登場する、古代シーカー族の技術を結集して製作された戦闘ロボット
現在は厄災ガノンの怨念に乗っ取られており、無差別に人間を襲う危険な存在となっている。
最も多く見られる「歩行型」はゼルダシリーズではおなじみのタコの敵キャラ・オクタロックをモチーフとしており、6本のフレキシブル構造の歩行脚を有する。
フレキシブル構造の多脚に物を言わせ、あらゆる地形を走破しながらモノアイからのビームでリンクに襲いかかってくる。
しかし一方で弱点でもあり、脚を破壊されると移動力が下がる。

コヴナントが施設攻撃や歩兵部隊の支援のために使用する四脚式の大型陸戦兵器。
スカラベという名前は人類がつけたコードネームで、正式名称は「47式超重強襲プラットフォーム」。
HALO2にてシリーズ初のボスとして登場し、初代における最大級の敵メカだったレイスやスピリットすら話にならない巨体でプレイヤーの度肝を抜いた。

コヴナント兵器としては珍しく反重力推進を使用していないが、機動性能はそれなりに高く、山や建物を歩いて登る高い走破性も誇る。
武装も主砲に当たるプラズマ砲に対空タレット、大型対空砲と充実しており、索敵能力も高い。またその巨体故に、脚もUNSCの主力戦車スコーピオンすら容易く踏み潰す武器になる。
装甲防御力も凄まじく高く、正面からの撃ち合いではミサイルだろうが戦車砲だろうがかすり傷ひとつ付けられない。

弱点は内部のコアで、デッキから乗り込んでここを攻撃されるとアッサリと破壊されてしまう。
また、脚部も内側は装甲に覆われておらず、破壊されると行動不能に陥る。ただし、そうした場合はあくまで移動が出来なくなるだけであり、高い火力は健在のため油断はできない。
コヴナント側もこれらの弱点については承知しており、大抵ゴーストやレイスなどの小型兵器が随伴して援護に当たる他、敵に乗り込まれた場合に備えて歩兵分隊も搭乗している。

基本的に操縦はコア部分に注入されたレクゴロワームが担当しているが、HALO2では有人制御らしく、終盤ではジョンソンが乗っ取ったスカラベを操縦してアービターと共にヘイローのコントロールルームに突入している。
この有人制御型スカラベは3以降に登場したタイプとは色々と異なる部分が多く、塗装もコヴナント正規軍とはやや異なった趣のため、ファンからは小説版「ザ・フォール・オブ・リーチ」で少し言及された掘削用のモデルではないかと見られている。

  • ローカスト(同上)
RTSシリーズ『HALO WARS』で登場した、コヴナントの自走砲。
正式名称は「30式軽掘削/対要塞プラットフォーム」。

小型戦闘機バンシーから翼を取り外して4本の脚を取り付けたような外見で、スカラベのものと同型のプラズマ砲を1門搭載している。
射程、火力共に極めて高く、エネルギーシールドを張れるので防御も堅牢。小型故に小回りも効き、特に施設破壊に効果を発揮することから「ビルキラー」の二つ名で呼ばれている。
一方、静止時にしか発砲できなかったり、一旦シールドが落ちると非常に脆かったりと、小型故の欠点もある。スピードもお世辞にも早いとは言えず、静止目標に強い一方で機動兵器相手にはいいようにやられることも多い。

ゲーム中でも低コスト、高火力と引き換えに鈍足かつ紙装甲の癖のあるユニットだが、これを承知の上であえて使う上級者は少なくない。
頭でっかちのボディでヨチヨチと歩く姿にも中々愛嬌があり、『WARS』のマスコット枠としても隠れた人気を集めている。

  • ランドストーカー(ラチェット&クランク4th ギリギリ銀河のギガバトル)
探索要素をほぼ削除してバトルに特化させた外伝作品となった4thに登場する、VOXインダストリーズ制作の全領域対応型歩行戦車。
ダグラムの頭みたいな操縦席兼砲塔が4脚の上に乗っかった見た目をしている。
スピードは乗り物の中で1番遅いが、歩行とジャンプで多少の段差なら乗り越えられる走破性や、戦車らしい重装甲、ビームバルカンと誘導式モーターランチャーによる充実した火力そしてエアコンやパワステやオートマも完備したコクピットがウリ。
ステージによってはゴールまで自動で移動し、プレイヤーはガンナーのみを担当することもある。
ランドストーカー自体や、砲塔部分が地面に据え付けられたストーカー砲台が敵として登場することもあり、EMPでバリア解除と機能停止を行ってからでなければ倒せない難敵である。その[[バリア]]こっちにも寄越せ

バクテリアン軍の要塞の最深部にて、ラスボス直前に立ちはだかる防衛用ロボット
長い脚が上下に3本ずつ、床及び天井にまで伸びており、その脚を順次動かして要塞内を我が物顔でのし歩く。
武装は皆無だが破壊も出来ないため、プレイヤーは持ち上げた脚の合間を縫いつつ、クラブの行動範囲外に出るまでは自機を潰されないよう立ち回るしかない。

ゲーム上は、前作の電磁バリアの様な「一定時間やり過ごすべき障害物ギミック」であり、当シリーズではその後もこうしたギミック(多脚とは限らない)がラスボスの前座としておなじみとなっていく。
例外として『グラディウスⅤ』では撃破可能なボスとして登場しているが、こちらも縦スクロールステージを上下移動する上にコアを狙わなければ倒せないため、脚を上手くかわすテクニックは必須である。

  • スパイダー・マスターマインド/アラクノトロン(DOOMシリーズ)
スパイダー・マスターマインドは初代『DOOM』のエピソード3、4のラスボスであり、火星に侵攻したデーモンの司令塔。
腕と顔が付いた巨大脳みそが四脚メカを操縦しているというギャグに片足を突っ込んだような外見だが、ヒットスキャン(発射後即弾着}かつ単発火力も高い重機関銃を連射してくるため強さは本物。
続編『DOOMⅡ Hell on Earth』でも中ボスとして何度か登場する。

アラクノトロンは『DOOMⅡ』に登場した中型デーモン。
外見はマスターマインドのグラフィックを流用・縮小して目を青くしたもので、耐久力は下げられ、武装も弾速の遅いプラズマガンに変更されている。
マスターマインドが取り巻きとして大量に引き連れていることもある。

後にマスターマインドは2016年版『DOOM』で、アラクノトロンは『DOOM64』と『DOOM Eternal』で再登場しているが、こちらはいずれも専用グラフィックが与えられている。

  • レオル・バディア(ファンタシースターポータブル2)
SEED事変より3年後に導入された超大型マシナリー。
円盤のようなボディに細長い4本脚を備えており、サイズは『ファンタシースターユニバース』系列の作品群に登場するマシナリーの中でも文句なしの最大クラスである。
ミサイル、ビーム砲、爆雷、フォトンカッターなどの充実した武装を備え、装甲も個人レベルの携行武器では歯が立たないほど硬い(ゲーム中でもヒット判定がない)。大質量故に脚も攻撃手段となる。
唯一の弱点がその巨大な脚で、ここを集中攻撃して転ばせ、その間に露出したコアを攻めるのが攻略パターンとなる。
マシナリー部隊の指揮機能を持っているが、あまりに強力なせいで暴走事故など起こそうものなら手がつけられなくなってしまう。

モトゥブのミッションに出現するボスのドゥガ・ドゥンガにモーションがアレンジ流用されている。

  • マルマル(Tower of Fantasy)
第17期通行証(シーズンパス)の報酬として実装された乗り物。
丸っこいボディに小さな4本の脚がついている。
あくまで移動手段なので武装の類は一切なく、正面には可愛らしい顔が映るディスプレイもあるのだが、地味にデカい上にシルエット自体は結構いかつかったり。
あと脚が短いせいか、多脚のくせに段差に弱いという割と致命的な問題点もある。

イワン・ワルナッチ博士が開発した「ワルロボ」のうちの1機。ステージ2の対戦相手として登場する。
モノアイの頭部に大きなハサミ型の腕、4本の脚を持ったカニのようなロボ。人型に捉われない「ジョイメカ」の自由な発想から産まれたデザインと言えるだろう。
モーションもかなり独特で、名前通り多数の脚をシャカシャカ動かす「シャカシャカキック」や逆立ちしてシャカシャカする対空技「リバースキック」など数々のヘンテコな技を操る。
ゲーム的には所謂スピードキャラの類で、機動性はそこそこ高いものの火力面がかなり頼りなく、長らく弱キャラの烙印を押されていた。
……のだが2000年代に入ってからかなり凶悪な永パを持っていることが判明。
相当高水準なプレイングスキルを要求されるものの、極まったプレイヤーが扱えばゲーム中トップクラスの強キャラ群とも渡り合えるポテンシャルの持ち主として知られている。





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最終更新:2025年02月15日 22:44

*1 他にはバランスの取れた二脚、紙装甲だが前進速度とジャンプに優れ近接向きの逆足、とにかく速いが他の性能を投げ捨てているホバー、ジャンプできないが圧倒的な積載量を誇るタンク、といった具合