ルパン三世 異世界の姫君

登録日:2022/03/29 (火) 01:38:17
更新日:2025/04/13 Sun 01:14:05
所要時間:約 6 分で読めます






未知の世界の金貨を追え!!




『ルパン三世 異世界の姫君(ネイバーワールドプリンセス)』とは、内々けやきと佐伯庸介による漫画作品。

●目次

【概要】


漫画雑誌『週刊少年チャンピオン』に2021年39号から連載中。既刊10巻。
2021年39号~2022年1号までが第1シリーズ、第2シリーズが2022年12号から開始。
漫画の作画は内々けやき、脚本は佐伯庸介が担当。本作のオリジナルキャラクターデザインは白狼が描き下ろしている。

チャンピオンにおける超大型新連載という触れ込みで連載が告知され、令和時代としては初のルパン漫画作品となる。
歴代のルパン漫画作品は基本的に双葉社で出版されていたため、秋田書店からのルパン作品という点でも注目を集めた。

本作のルパンのコンセプトは近年ブームを呼んでいる異世界転移モノファンタジーな世界でルパン一味が大暴れする。
メディアでは本作について「まさかの異世界転生」と宣伝されていた(実際には異世界転移だが)が、何でもありなルパン三世の世界観においては言うほど違和感がない。むしろ「今までよくやっていなかったな」というシリーズファンの声も
ちなみに、本作の連載開始前の時期から既にチャンピオン系雑誌では異世界転生・転移系の作品が複数連載されていた。

異世界転移と言ってもシナリオのノリはルパン三世のアニメシリーズと変わっていない。また、シリーズファンはニヤリとする歴代シリーズ作品を示唆するネタも多い。

【あらすじ】


「存在しない国の金貨」というお宝が伝わる伊海家にルパンの犯行の予告状が届いた。
その金貨は300年前以上から存在しているらしく、どこの国の言語でもない文字が精巧に刻まれた不思議な物で伊海家の先祖が持ち帰ってきたのだと言われていた。

そんな伊海家にやってきた銭形警部は金貨の死守に入るが、その銭形警部はルパンが変装した偽者だった。
遅れてやってきた本物の銭形に追われるルパン一味だったが、逃亡中に異様な扉が並ぶ見覚えのない路地に入る。
後の合流を目指してそれぞれ違うドアに入って逃亡するルパン達と、その光景を奇妙な手品と解釈して消える寸前のドアに入り込んだ銭形。

そしてルパンがドアの向こうで足を踏み入れた場所は、日本でもなければカリオストロ公国とも似て非なる景色……ドラゴンやオークが闊歩する異世界だった。

【主な登場人物】


ルパン一味

説明不要な大泥棒。本作での姿はネイビーブルーのジャケットを着用した『PART4』~『PART5』基準のデザインとなっている。
「存在しない国の金貨」を狙って潜入した屋敷で銭形に追い回された最中に謎の扉から異世界へと飛ばされる。
異世界に迷い込んだ最中に出会った幽閉中のアイシュを連れ出し、魔女からの国盗りや元の世界への帰還の手掛かりを掴むことに興味を抱く。

説明不要なルパンの相棒。本作では扉から異世界に飛ばされた矢先にドワーフの里に迷い込み、彼らから異世界人と理解された上でスムンナと交流することに。
戦闘能力や鍛冶のセンスの高さと立派な髭の容姿が理由でドワーフ達からの評価は高い。
「堅気」であるスムンナに殺し屋としての知識を喋らないように気を使うなどの配慮も見せている。

説明不要な剣豪。本作では異世界に転移したことを神隠しと解釈し、2週間彷徨って苦しんでいた所をキシャラに助けられる。
ハーフエルフについて「絵物語で見た」として理解するなど、その辺りの知識を有していることが判明した。
剣の腕と斬鉄剣の威力は異世界の魔物にも容赦なく通じているが、キシャラに魔法の属性のレクチャーを受けた際には「覚えることいっぱいでむずかしいでござる」と混乱する場面も。

説明不要の小悪魔。伊海家の潜入に協力していたが、逃亡の後にタイアットによって召喚される。
タイアットに取り込まれた銭形とは逆に、不二子はタイアットと対立するアイソプミア国王子の側近として仕えながら異世界の様子を気楽に探っている。
ルパン達が不二子の異世界転移の可能性を考えた際には、次元や五ェ門には「どーとでもする」「どこに出ようがそこの権力者を唆すくらいする」と心配されていなかった。案の定だったが。

とっつあん。金貨を盗もうとするルパンを追跡していたが、後にタイアットの手によって異世界に勇者として不二子と共に召喚される。
ルパンの追跡を行うシウーリと共に行動しており、異世界でもいつもと変わらずルパンを捕まえようと意気込む。
ルパンは銭形と再会した際には異世界の敵よりも危険視した態度を見せ、「異世界なのに実家のような安心感」とも評している。
兵士などに対しては統率能力の高さなどを見せており、その様子をシウーリには高く評価されている。
剣を持った石製のガーゴイルを一本背負いで地に叩き伏せるなど戦闘力も相変わらず。

オリジナルキャラクター

  • アイシュ・アイソプミア
アイソプミア国の第一王女。本作におけるルパンのゲストヒロイン(所謂「ルパンガールズ」)枠。
基本的に巨乳が多いオリジナルキャラクターの中ではスタイルは控えめ。ルパンは顔を見て既視感を覚えていた。
タイアットの悪行については家族にも聞き入れてもらえず、異世界の勇者を召喚する儀式に必要な巫女の役割だったこともあって実質的な監禁状態にあった。
幽閉状態の中でルパンと出会い、異世界人に関する伝承やシウーリを撃たなかった行動からルパンのことを勇者として扱うようになる。

  • シウーリ
アイシュの護衛をしている女騎士隊長。巨乳でメガネ。
タイアットの命令を受けて銭形と共にルパンやアイシュの捕縛を試みているが、アイシュとは良好な関係だったことから頭を悩める様子も見せる。
騎士としての実力は高く、細剣でドアを両断する力にはルパンも評価していた。

  • スムンナ
ドワーフの女性。鍛冶用のゴーグルを付けた頭とナットを髪留めにしている容姿が特徴的。実は次元と同年代。
かなりの爆乳として描かれているが、設定画では普乳…スムンナのおっぱいの変化は何があったというのか。
女性でありながらも鍛冶場にも戦士団にも出入りする変わり者で、里で出会った次元と共に行動をすることになる。
明るく社交的な性格で、職人としての高い腕と容姿からは想像しにくい非常に強い腕力を持つ。

  • キシャラ
50年間生きているハーフエルフの女性。落ち着いた雰囲気の美女で五ェ門には「肌の露出が多いが、野の花のよう」と評される。
彷徨っていた五ェ門を匿うなど、人間との交流に否定的な里にいる身でありながらも人間との共存には肯定的。
弓と魔法を得意としており、エルフの特性から嗅覚にも優れている。

  • タイアット
アイソプミア国の摂政として実権を握っている悪の魔女。妖艶な雰囲気とかなりご立派なおっぱいの持ち主。
現世界と異世界を繋ぐ儀式を悪用することで自身の手駒を増やしており、不二子や銭形を召喚した。

  • エリザ
ブランテー家の娘でキシャラの友人。
良い娘と評されていたがエルフの里に軍隊を引き連れて侵攻を行い、その侵攻の理由についてはキシャラへと嫉妬が原因という態度を見せた。
巨大スライムを操っていたが五ェ門に撃破され、エリザを操って暴走させていた闇の魔道具を破壊された。

  • ブランテー
アタガーエ領主でエリザの父親。
エリザがエルフの里に侵攻したことには驚いており、王命を騙って娘を唆した人物を捕らえることに意欲を見せる。
タイアットの良くない噂についても耳にしており、王家に対しても物申そうとする強気な姿勢を見せた。

  • ラムカン
タイアットに仕える闇商人兼魔物使い。各地で争いを煽り、自身に従う意思のない魔物は容赦なく殺害するなど、冷酷で残忍な性格。
超巨大飛龍を操る力と優れた魔力による防御能力を活かしてルパン一味に襲い掛かるが、魔法の壁を切る五ェ門の一撃とルパンの射撃のコンビネーションで撃墜される。
ルパンに撃破された後も大怪我をしながら生き延びており、捕まって監禁されたアイシュの「話し相手」として姿を現す。

【余談】


  • 連載開始号のグラビアでは、人気コスプレイヤーのえなこが峰不二子をコンセプトとしたコスプレを披露している。

  • 本作の連載開始の前号ではゲーム『八月のシンデレラナイン』を原作とする『八月のシンデレラナインS』の連載が開始。
    そのため、チャンピオンの原作付きの派生作品が連続して展開される状況となっていた。



追記・修正は盗みをしている最中に異世界に転移したことのある人にお願いします。

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最終更新:2025年04月13日 01:14