登録日:2022/05/06 Fri 00:02:00
更新日:2025/05/13 Tue 11:07:19
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『RE:cycle of the PENGUINDRUM』(リサイクル オブ ザ ピングドラム)とは、2011年に放映されたアニメ『
輪るピングドラム』の劇場版。
[前編]『君の列車は生存戦略』は、2022年4月29日に公開。
[後編]『僕は君を愛してる』は、2022年7月22日に公開。
主題歌:僕の存在証明
前編ED:
ノルニル
後編ED:少年よ我に帰れ
『ROCK OVER JAPAN -トリプル H featuringプリンチュペンギン-』
『YELLOW BLOOD』
『ファクトリー』
なおROCK OVER JAPAN以外は本作で初めてカバーされた曲である。
『Private Girl 秘め事』
『灰色の水曜日 それからの私たち』
『HEROES~英雄たち 運命の乗り換え』
『AFTERʼ45』
『Just a 16』
『MURDER GAME』
こちらも下3曲が初めてカバーされた曲となる。
トリプル H(高倉陽毬/伊空ヒバリ/歌田光莉)(CV:荒川美穂/
渡部優衣/三宅麻理恵)
Featuring Artist プリンチュペンギン(CV:
上坂すみれ)
「『輪るピングドラム』10周年プロジェクト」で制作された劇場版アニメ。
プロジェクトの根幹となるコンテンツと位置付けられており、TVシリーズ全24話再編集・再構成した内容となっている。
前編はTVシリーズ12話まで、後編は最終話までを再構成。
加えて新ストーリーに関連した新規シーンや新たな劇伴・挿入歌が追加され、劇場映画としても堪能できる作りになっている。
監督は本編と同じく
幾原邦彦が務めており、構成もTVシリーズを手掛けた伊神貴世が監督と共同で担当。
また新規シーンのそらの孔分室の演出も、
ウテナや
物語シリーズのアニメで有名な武内宣之が続投しており、
実写パートは「
さらざんまい」のエンディングパートを手掛けた田島太雄がディレクターを務めている。
制作にあたっては10周年プロジェクトの企画段階で、幾原監督から「『ピングドラム』を編集劇場版として制作するのはどうか?」というアイディアをもらい映画化が進んだとのこと。
いわゆるTV版の総集編映画ではあるが「劇場映画としても堪能できる」の触れ込み通り、ストーリーそのものは
最終回のある場面から始まる、彼らを描いた続編並びに後日談であり、
回想という形のTV版編集パートと新規作画での新ストーリーとが折り重なる内容となっているため、
ほぼほぼピングドラム新作と言える出来となっている。
総集編と見せかけてその実れっきとした新作なのは、TV版ウテナから
おなじみであり、ある意味幾原監督の本領発揮ともいえるかもしれない。
また制作会社はTV版のブレインズベースから、「さらざんまい」を制作したラパントラックが新たに担当。
そのためさらざんまいEDで力を発揮した実写とアニメが違和感なく融合したシーンが本作でも随所に使われており、劇場版としてアニメに大きく花を添えている。
なお劇場版製作に当たり、ファンの皆と一緒に10周年と劇場版を盛り上げるプロジェクトとして、劇場版の制作費用等に使われる応援クラウドファンディングが実施されている。
が、始まると同時に、開始150秒で目標額の1千万が瞬殺。
更に、開始二日で目標額の5倍になる5千万を達成。
最終的に目標額の10倍以上となる105,192,960円を集め、募集が終了するという割ととんでもない結果となった。
◆ストーリー
これは、ある兄弟妹と、突然やってきたペンギンと、
この世界の過去と未来についての物語である——。
病気の妹・陽毬の命を救うため、謎のペンギン帽の命令により「ピングドラム」を探す
高倉家の双子の兄弟・冠葉と晶馬。
自身の運命を信じて日記に書かれた出来事を実現しつづける
荻野目苹果。
新たな運命を導くため萃果の日記を手に入れようとする夏芽真砂子。
大切な運命の人を取り戻すために目的を果たそうとする多蕗桂樹と
時籠ゆり。
彼らはそれぞれの運命と大切な人の為に「ピングドラム」を追い続けたのだった。
あれから10年——
かつて運命を変える列車に乗り込んだ冠葉と晶馬が、運命の至る場所からひととき戻ってきた…。
(公式サイトより)
◆登場人物
「そもそもこれは何だ? 俺たちは誰だ?」
「ここって水族館…… どうしてこんなところに……?」
○高倉冠葉・高倉晶馬
(CV:
木村昴・
木村良平)
水族館を訪れていた幼い兄弟の二人組。かつての記憶は失われており、自分たちが誰だかもわかっていない。
妹である陽毬との思い出の地である水族館もなぜ足を運んでいるのかわからない状態だったが、そこで謎のペンギンの
赤ちゃんと遭遇。
追いかけて不思議なエレベーターに乗り込んだところ、中央図書館「そらの孔分室」にたどり着き、そこで司書をしている
荻野目桃果と出会う。
彼女から「かえるくん、ピングドラムを救う」という本を渡され、己が使命を思い出し『運命の乗り換え』を完了させることを命じられ
言われるがままに本を読みながら、かつての記憶を思い出していく。
「やっぱり覚えてないのね! このおたんちん低能無能兄弟」
○
荻野目桃果
(CV:
豊崎愛生)
中央図書館「そらの孔分室」で司書をしている少女。
プリンセス・オブ・ザ・クリスタルの衣装を着ており、また姿が成長して陽毬や苹果と同い年程度の外見になっている。
プリクリ様と同じく、口が妙に悪い。
プリンチュペンギンを使って冠葉と晶馬を呼び出し、二人に運命の乗り換えは完了していないことを告げ、己のなすべきことを思い出し『運命の乗り換え』を完了させて世界を救うことを命じる。
そして過去を思い出していく二人を見物していたのだが……。
「バキュ!」
+
|
... |
「僕は『幽霊』だよ」
「こんな世界なんて、壊しちゃおうよ」
|
◆TV版登場人物
○高倉冠葉
(CV:木村昴)
○高倉晶馬
(CV:木村良平)
○高倉陽毬
(CV:荒川美穂)
○夏芽マリオ
(CV:荒浪和沙)
○ダブルH(伊空ヒバリ/歌田光莉)
(CV:渡部優衣/三宅麻理恵)
◆用語
〇中央図書館「そらの孔分室」
冠葉たちが住む街の中央図書館地下61階にある、もうひとつの図書館。
TV版で陽毬が訪れたときは渡瀬眞悧が司書を務めていたが、現在は荻野目桃果が司書を務めている。
訪ねてきた者たちの物語=人生の記録が本の形で綴じられており、「運命の乗り換え」が行われる前の記憶まで溯ることが出来る。
〇運命の乗り換え
その人の運命を変え、世界を書き換えること。
ただしそれを行った人間は、何かしらの大きな代償を負うことになる。
荻野目桃果はこれによって同級生である時籠ゆりや多蕗桂樹を救っており、彼女の持つ「運命日記」にそのための呪文が記されている。
TV版ラストで呪文によって運命の乗り換えが行われ、世界と高倉陽毬・荻野目苹果が救われたが、代償として乗り換えを行った高倉冠葉・晶馬の二人は、世界の景色から消えてしまった。
しかし本来ならば塵を残すことすら許されないはずの代償だったにもかかわらず、乗り換えが行われた後の世界でも二人は名もなき子供として存在し、街を彷徨っている。
きっと何者かになれる
Wiki篭り達に告げる。
追記・修正、しましょうか
- 後編どうなるんだろうな。もうアイツが介入始めて桃果ちゃんエライことになってたけど -- 名無しさん (2022-05-06 00:50:00)
- 作成乙。桃果の正体がばらされていること以外は概ね初見でも考えて楽しめる気がする。ただ本編自体が難解なアニメなので1回見ただけでは理解できない人が出てくるのも頷ける。 -- 名無しさん (2022-05-06 01:28:57)
- 後編見てきた。ひたすらシリアスな展開だった。まさか最後の手紙のシーンを補足するとは思ってもいなかったわ。 -- 名無しさん (2022-07-28 22:03:39)
- 後編で完全新作OPが出てくるとは思わんかったわ。前編もそうだったけど実写パートが綺麗すぎてビビる -- 名無しさん (2022-07-28 22:47:44)
- ↑まさかOPで存在証明が流れるとはね。(ちゃんとEDでも流れたけど)。映像はノルニルのオマージュみたいな感じだったけど一部本作を示したかのような演出もあったね。 -- 名無しさん (2022-07-28 23:23:30)
最終更新:2025年05月13日 11:07