優敷山女(君のことが大大大大大好きな100人の彼女)

登録日:2022/10/01 Sat 01:55:00
更新日:2025/03/23 Sun 16:23:37
所要時間約 9 分で読めるんだど





優敷(やさしき) 山女(やまめ)とは『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』のヒロインであり、愛城恋太郎の14人目の彼女。


◆概要

お花の蜜大学附属高等学校に通う高校一年の女子生徒。誕生日は8月11日 *1
園芸部に所属しており、周囲より頭一つ大きい身体と訛りが特徴。
と同じクラス(1年3組)。


◆容姿

緑色でクセのあるショートボブカットの髪と、2mの長身を持つ少女。
制服は夏服仕様の半袖シャツ*2に前掛けタイプのエプロンを着けている。
所謂ヒョロリと背の高いタイプではなく、骨太且つガッシリとした体格を持つ大型(物理)の彼女である。
髪の中には数輪の花と数頭の蝶、さらにリスが住み着いている*3
中肉中背である恋太郎と真正面から組み合うと、丁度恋太郎の頭が山女の胸に埋まる


◆性格

一人称は「おで」。二人称は「~サン」
語尾に「~だど」を付ける訛った口調で話す。ただしこれら以外はわりと標準語なことも多く、意思疎通および読者の読解に難をきたす程のものではない。

非常に心優しい性格をしており、あらゆる自然を愛している。どれくらい愛しているかというと、むしった雑草も捨てずに雑草用の畑に植えなおしたり、踏みつぶしてしまうと大変なので畑では竹馬に乗って移動したりしているほど。そのため、あらゆる生物に非常によく懐かれる。警戒性の強い野生の生き物が全く躊躇なく山女の肩に足に頭に集まるその様はまさに風の谷のナウシカ。(ラピュタのロボット兵じゃないよ)
優しさを向ける対象は自然の動植物に限らず、加工済みの食材や落ちた葉っぱ、人体の一部(育のケツ)変態(羽々里)妖怪(教頭)などにも及ぶ。
そうして何らかの存在を労るたびに「◯◯だって生きてるんだど…!」と言うのがお約束。

争いごとは得意ではないものの、自身の大きな身体が持つパワーと頑丈さにはそれなりに自信があり、ファミリーを襲う物理的な脅威には体を張って立ち向かう(そして大体制圧に成功してしまう)。これには、小さいころからかわれ続けコンプレックスになっていた大柄な体が、「巣から落ちてしまった鳥の雛を巣に戻して親子を再会させてあげた際に喜ばれる」、「弱っていた花を雨風から守る」などの経験から誇らしい物と思えるようになったからという経緯がある。このことへの感謝の気持ちを伝えようと心掛けた結果が現在のあらゆる自然を愛する生活スタイルになっている。

雄大で穏やかな博愛ぶりを見せる一方で本人の心は非常に繊細で傷つきやすく、後述のようなトラウマや善意の板挟みに遭うと、パニックを起こして転倒したりうずくまって動けなくなったりしてしまう。その際に恋太郎や他のファミリーにフォローしてもらうこともしばしば。
またファミリー加入当初は巨体であるために自分の「女の子らしさ」にもイマイチ自信が持てておらず、一歩引くような態度を見せてしまうことも。もっともこの部分は話が進むにつれて他の彼女同様徐々に改善されてはいる。

◆スペック

その巨体が持つパワーは凄まじく、作中で「小柄なファミリーメンバーを複数人まとめて抱える」、「相撲で対戦した恋太郎を廻しもない状態で吊り上げる」、「暴れる熊を抑え込む(殺さずにおとなしくなるまで抑え込み続けた模様)」、「ステンレス製のスコップの柄を腕力のみで誤って折る」などなど発揮されている。
更に、竹馬に乗ったまま園芸部の作業をするなど器用さもあり、決してパワー一辺倒の性能ではないことも示唆されている。

朝や放課後には園芸部が持つ畑の大半を基本一人で世話している。中学生の頃から力を入れて世話し続けている園芸部の畑はもはや農家顔負けの規模*4と質になっており、特に野菜果物は「流通に足り得る大きさと形」、「園芸部では食べきれないほどの収穫量」、「店に卸せるレベルの味」を全て満たしている。*5これらは頻繁にファミリーに差し入れされており、主に胡桃の食欲を満たすことや食べ物系の企画(最後にはちゃんと食べることが大前提の)に利用されている。

あらゆる自然に愛を注いでいるのと同時に、前述のように動物たちからの愛され具合も半端なく、高確率で懐かれる。外部の人間にほとんど懐かない花園家のペットのアルス(犬)とブッチ(猫)も、山女が花園家を訪問する度に飼い主である羽香里が見たことないレベルで飛びついて甘えている模様。


◆過去のトラウマ

前述のように優しさと同時に繊細な心を持つため、大きなトラウマも抱えている。作中で描かれたのは「大規模な山火事の目撃」と「故意ではない虫の殺生」。
以前に山火事によりあらゆる生き物の命が炎に飲み込まれていくのを見た結果、規模を問わず「火」が苦手になってしまっている。そのためお灸の火やライターの火などの小さな火が目に見えた瞬間パニックを起こし、その場で転倒してしまう。ひどい時はそのままうずくまって動けなくなってしまうことも
小虫の殺生も、「虫を潰してしまった不快な記憶」ではなく「取返しのつかない、命を奪ってしまった記憶」として捉えており、いまだに恐怖と悔恨が根深く残っている様子。


◆体重

2mの高い身長に、
  • 太くて頑丈な骨が幅広に組まれてできているガッシリとした体格
  • 凄まじいパワーを生み出す筋肉
  • 体の一部分で女の子らしい丸みを形成する脂肪組織
これらをふんだんに載せてしまった結果、ラブコメヒロインにあるまじきレベルで体重が重い
このため、自分の身体を引き上げるようによじ登る動作は苦手。
ただし見た目が太っている訳でもなく、本人が体重を気にするような仕草をした訳でもない(むしろ体重を気にするタイプは他にいる
にもかかわらず、前述のようなトラウマの発動などで山女が転倒すると、わざわざ専用のズズーンという効果音が出て、地響きが起きる。全力で地面を蹴って走るだけでも周囲に振動が伝わる模様。
何かの拍子に転びそうになると恋愛モンスターが支えようとするが、彼の愛情補正による化け物じみた体力をもってしても倒れないよう支えるのは大変らしい。具体的には育が下敷きになることへ興味を示すくらい。


◆家族構成

父親、叔父、叔母が登場。詳しく言及はされてないが母親も健在だと思われる(回想シーンにてそれらしき人物が描かれている)。兄弟姉妹には触れられていないため、おそらく一人っ子。訛りがあるため田舎育ち田舎在住に見えるが、現住所は恋太郎たちと同じ梳杉町。

  • 山女の父
たくましい肉体を持つ山女の父親。山女の「~だど」はこの父親譲りのもの。
自身の畑を持っており、そこに頻繁に山女を連れていっていたことが、現在の園芸部活動のルーツになっている。
ほぼ回想のみの登場となっているが、一人娘のことを愛情こめて大切に扱っており、優しく繊細な山女のことを常に気にかけていることが窺える。
諸事情により、幼い山女に竹馬を仕込んだのも父親である。

  • 山女の叔母、叔父
山茶屋『だど』を営んでいる壮年の夫婦。
恋太郎と山女の仲を認めており、叔母が二人を枕元にティッシュの箱付きな一枚の布団で寝かせている(当然何も無かった)
両者共に山女と同じ訛り……と思われるが叔父は「だどだど」としか話さない。

  • リスとちょうちょ
厳密には家族とは違うものの、山女と共生(?)している動物たち。
明らかに動物を越えた知能を持ち、セクシーポーズまで身につけている。
特にリスは只者ではなく、セクシー撮影で芽衣と意気投合していたり恋太郎以外の男が手を出そうとするとセコムと化すなど異様に個性が強い。

こちらも厳密には家族ではなく、山女と共生(?)している花。
山女の頭皮に根を張っているらしく、抜くことは出来ない。

◆登場~ファミリー加入までの経緯

初登場は第64話。
恋太郎がある日突然彼女たちに花冠を贈りたいと思い立ち、それならば園芸部に行ってみてはと育に提案され、出かけた先の園芸部の畑で目と目があった。ちなみに2024年現在唯一の開幕1コマ目でのビビーンである。
花を渡す代わりに園芸部の手伝いをしてほしい、と山女が提案したのもあって、園芸部の作業を通して二人は親交を深めることに。
山女自身は巨体ゆえに恋愛はできないと思っていたことと、恋太郎に彼女がいることを知っていたため恋する気持ちを抑えようとしていたが、するとそこにくしゃみの拍子にお灸の火が髪に燃え移った教頭先生ならぬ焼頭先生がまさかの乱入。その場で過激派ロックバンドのごとく頭を振り回した挙句ひのこのほうしをまき散らす焼頭先生に山女はトラウマを刺激され、完全に腰をぬかして動けなくなってしまう。が、そこは我らが恋太郎、咄嗟にブレザーを使って身を挺して山女を火の粉から守ってみせた。このことで今まで知らなかった「人から守ってもらえる喜びと安心感」に感極まって、いけないことと自覚しながらも告白。恋太郎も彼女がもう13人もいて全員必ず幸せにするとすでに決意しているため告白を受け入れて彼女になった。

…と言う次第でございまして… 優敷山女ちゃんを新しい彼女として迎え入れさせていただいてもよろしいでしょうか……!

よろしくだどー

だどーってなんなのだ?

じゃ なのだってなんなのだ?

翌日、山女の紹介も兼ねて、ファミリーでの園芸部ツアーが開かれる。美味しい作物と山女の穏やかな人柄もあって、ツアーは終始和やかに進行する。
恋太郎「絵画かな…?」(野菜に舌鼓を打つ彼女たちを見ながら)
そのさなか、すっかりこの漫画恒例となったテンションが上がった彼女たちによる恋太郎へのキスラッシュ捕食が発動。しかし山女は恋太郎との身長差を気にするあまり「照れ臭い」と誤魔化してしまいキスに混じりそびれてしまう。勿論恋愛モンスターがこのことに気付かない筈がなく、彼の発案で「ファミリー全員で身長差キス作戦」を敢行。こうして改めて山女を含めたファミリー全員と幸せな身長差キスをすることに成功した。(進撃の巨人のワンシーンみたいに)


◆ファミリー内の人間関係

山女自身の穏やかな気性もあり、基本的に色んなメンバーと分け隔てなく交流している。また、前述のようにファミリーに物理的な脅威が迫った際に身体を張って助けたり、本筋とは関係ないところで小柄なファミリーメンバーを肩車などで抱えて遊んでいたりすることが多い。

家に自分の花壇をもち、自力で世話するのが日課であるのもあって、山女と意気投合。
その後、自分の「女の子らしさ」にもイマイチ自信が持てず、自分の魅力をアピールできてない山女にシンパシーを感じたのか、何かと世話を焼くようになる。羽香里との交流を通して恋太郎との「むふふな事」にも少しずつ興味を持ち始めているなど、関係は良好な様子。
「お花だけじゃない。むふふも、なんておくがふかい」


山女の差し入れを間違いなく一番楽しみにしている娘。
これにより学校の屋上に食材を用意することが容易になったため、現在では隙あらば誰かに餌付けされて幸せそうな表情をみせている。
採れたてがあまりに美味しいので、ただでさえ食べ物関係で壊れがちな中作画から変わるレベルでリアクションが大きい。
元々ぶっきらぼうに見えて年上への敬意を一定持ち続ける彼女だが、芽衣と並んで食べ物ブーストがかかっている節がある。
「や…やっとあたしの番だ…!!山女先輩の野菜来い野菜…!!」


同じ高等部1年3組のクラスメート。現時点でこのクラスにいる恋太郎ファミリーは2人だけなので、授業の合間などは雑談をしている模様。
育が山女のいる園芸部を恋太郎に紹介した経緯からして、普段は和やかに会話しているようだ。
ただし、育がドMの衝動に負けて奇行をした際には(山女にしては)キレのあるツッコミをすることも。
「よ…よかったど…。おで…ツンデレじゃなくて…!!」
「大丈夫 山女。ボクがいるよ」
「育サン…人は死ぬど?」


単行本の表紙を共に飾った連番彼女ペア。(9巻)
感触フェチである紅葉にとって山女は、力仕事で張った筋肉と触り心地豊かな脂肪を併せ持つ、紅葉を惹き付けて止まない存在である。(他の彼女にもある程度言えることだが…)
竹馬の上で紅葉を抱えて全身を揉み解してもらいながら畑作業を進める、という荒技を繰り出したことも。
「優敷さんはその豊かなお胸も興味深いのですが…」
「だ…だど…!?」


自称吟遊詩人の中二病。山女の素直な性格ゆえに、詩人の屁理屈もったいぶった真偽不明の言い回しも疑いなく受け止めてしまう。
山女が詩人に世界平和の方法を訪ねた際、「全生物を滅ぼせばいい」という返答をされたため危うくラスボス堕ちしかけた。
「お…おで…そんなのやだけど…」「でも…皆が平和に生きるためなら…ッ」


社会科、倫理担当の教員。園芸部の顧問であり、山女の紹介で恋太郎に出会っている。(そしてビビーンしている)
山女が中学生の時から顧問をしているようで、現時点では山女にとってファミリー内で一番古くからの知り合い。
百八の「自分の欲求に、人への気遣い施しにあっさり身銭を切ってしまう」性分もあり、基本的に園芸部の収穫物で食いつないでいる。
激情家なこともあり感涙しながら野菜を食べ、女神様と崇拝してるまである感謝のされ様だが、
山女からすれば「顧問や畑の手伝いをしてもらってる」「作りすぎた作物を食べてもらってる」認識であり、
部費関係なく自費で備品の補充をしてくれることがありがたいやら申し訳ないやらの双方向性関係。
「先生は園芸部の顧問なんだどー」
「そう、そして大天使優敷と花園理事長に日々生かされております」


猫になった元人間を自称する後輩彼女。
あらゆる生物に懐かれる山女のアニマルマスターっぷりはタマ相手にも発揮されるようで、山女には出会って早々に懐いている。
その後も山女に膝枕され撫でられる姿が度々描かれている。
(にゃん)だか不思議と…落ち着くにゃん…♥」
「さすがアニマルマスター」
「似非アニマルまで…」


メルヘンを崇拝するメルヘン教信者の夢留にとって、山女のアニマルマスターっぷりは素晴らしいメルヘンの源。
「喋ってはなくても動物の気持ちになって接すれば話せる」という山女のことを「メルヘン使い」として一目置いている。メルヘン使いって何だど…!?
「さすが山女さん何と高純度なメルヘン…!!」


ご存知我らがモンスター彼氏。
山女の優しさとその裏にある繊細さを逐一感じ取り、いざという時に身体を張る姿はまさに誰が呼んだか愛の狂戦士である。
転倒した山女が小動物を下敷きにしないように受け止めたり、コンプレックスに負けてキスをしそびれた山女にもう一度キスするチャンスを上手く誘導したり、いつでも消火活動に入れるように常に水鉄砲を携帯していたり、といった恋太郎の行動の数々に山女の中で眠っていた被庇護欲が今日も刺激をされまくっている。そのため恋太郎に対して恋愛感情を通り越して全幅の信頼を寄せているととれる言動も増えてきている。
「おで…今までいろんな子達を守ってきたけど…誰かから守ってもらったのは初めてだど…」


◆余談

  • 名前の由来は「優しい」と山姥の親戚のような妖怪「山女」から。
    • なお、妖怪の山女も遭難者や子供を助ける心優しい性格をしている。


「追記・修正だって生きてるんだど…!」

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最終更新:2025年03月23日 16:23

*1 第133話にて判明。由来は『山の日』からだと思われる。

*2 ネクタイの先端は胸ポケットに差し込んでいる

*3 「シャンプーはそーっとやるのがミソ」とのこと

*4 通常の畑の他、ビニールハウスまで存在する

*5 コツは「愛情を込めて育てる事」らしい。