中二詩人(君のことが大大大大大好きな100人の彼女)

登録日:2023/11/18 Sat 02:28:41
更新日:2024/04/18 Thu 17:52:07
所要時間:約12分で読めます





「そうとも言えるし そうでないとも言えるね」


中二(なかじ) 詩人(うと)とは『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』のヒロインであり、愛城恋太郎の19人目の彼女。


◆概要

各地を放浪し人々に詩を届ける吟遊詩人。誕生日は5月16日 *1
……という名のお花の蜜大学附属中学校に通う中学二年の女子生徒。凛と同じクラス。


◆容姿

ボーイッシュな顔立ちに、片目を隠すように前髪を垂らしたショートカット*2の小柄な少女。基本は右目側だがちょくちょく入れ替わっている。
羽飾りとベルトの付いたとんがり帽子、マフラーに古びたマントというスナフキン旅人ファッションが基本学校でも制服の上からこれらを纏っている。制服の下はショートパンツ着用。
足元は黒タイツにカバー付きのブーツ。常に首元にオカリナを下げている。*3
制服・私服ともに襟付きシャツなどキッチリした着こなしのものが多い。(マントで隠れてる事もしばしばだが。)


◆性格


恋太郎ファミリーはそんなボクに初めてできた とても居心地のいい“居場所”だ
そんなボクを ボクらを 心から信じてくれた恋太郎

応えたい 勝ちたい 皆と一緒に

一人称は「ボク」
自称・旅する吟遊詩人。常にニヒルな笑みを浮かべ、飄々とした芝居がかった態度がデフォルト。
「○○であるとも言えるし、○○でないとも言えるね。」「✕✕という名の△△」などといった、もったいぶった言い回しを好む。
哲学めいたセリフを口にすることも多いが、大抵はごく当たり前の内容だったり単なるトートロジーだったりとさして中身はない。
更に自身に関して誇大表現をする傾向があり、相手が素直な反応をしようものならビッグマウスがどんどんと加速していく。
一言で例えると邪気眼じゃないタイプの中二病。*4

一方で論理の矛盾や浅さを指摘されてもまるで動揺することのない、一般的な中二病患者とは一線を画す鋼メンタルの持ち主。
そもそも街中でも授業中でも両親の前でも吟遊詩人設定を崩さない時点で相当だが。
プレッシャーのかかる場面や異常事態に対しても、心構えさえできてさえいれば中二病(じぶんのペース)を崩すことはない。
その反面、不意打ちの脅かしやスキンシップ、ハプニング等には弱く、素のリアクションが漏れ出てしまう。
驚かされれば「きゃぁッ…!?」と悲鳴を上げ、口元を抑えながら赤面するなど乙女のような反応を見せる。
ただし立ち直りは非常に早く、大抵次のページ、早い時は次のコマであっさりと平静を取り戻している。

しかし持って回った言いぶりとは裏腹に物事の捉え方自体はさほどひねくれておらず、根の感性は常識より。
加入回でファミリーに捧げた詩でも「女騎士という名の赤ん坊~♪」、「努力という名の自傷行為~♪」など初見ながら的確な人物評価をしている。*5
特に他者の美点に関しては変にもったいぶったり穿った見方をすることもなく、まっすぐに称賛の言葉を贈ることが多い。

冷静かつ余裕のある態度が常のためか周囲への観察力が高く、状況の異変や違和感を察しいち早く指摘やフォローに回れるという長所もある。
一緒に行動している相手が慌てていたり、雰囲気で押し流そうというシチュエーションではその冷静さがひときわ光る。


◆スペック

日頃からややこしい言い回しを好むためか非常に弁が立ち、よく回る舌の持ち主。
発言内容そのものは特段深くも鋭くもないのだが、反論にも動じないメンタルと無駄に堂々とした振る舞い、澱みのない弁舌により説得力は妙に高い。
詩人のペースに慣れていない相手であれば大抵は丸め込まれ、最終的には勢いのままに説き伏せられる。
恋太郎ファミリーのうち遠慮のないメンバーからはバッサリ屁理屈と断じられているが、独特の感性の持ち主が多いために思いがけない論点でクリティカルヒットとなることもしばしば。
ファミリー加入回では「旅で得た知識でどんな問いにも答えられる」と宣い、純粋な難題から個人的な相談事、「明日の天気」のような意地悪クイズじみたものまで様々な質問を投げかけられた。
それらすべてに対し、屁理屈や極論で揺さぶってからの一般論、マジレスなどを交えて宣言通り「答えて」みせた。(相手が納得したかは別として)
ついでに早口言葉も得意。さすがに喋り続ければ舌も疲労するようだが。

ファミリーの中でも運動は不得意な部類。当人も運動自体を好んでおらず、旅人を称する割には日頃から運動不足気味。
特に水泳は大の苦手であり、水遊びでは浮き輪が必須の真性カナヅチ。溺れかけた時はさすがに平静を保てない模様。
ある程度体を動かすと滝のような汗を流し、表情こそ平静を装っているが息は途切れ途切れで得意の弁舌も発揮しきれなくなる。
短距離走ではさほど苦にしてる様子はないため、あー子のようにそもそもの身体スペックが低いというよりは、体の操作や体力配分に難のある運動音痴といえる。

設定上吟遊詩人というだけあってオカリナの演奏や詩吟を嗜むが、演奏力・歌詞のセンスと語呂いずれも壊滅的なレベル。ただし一部の特異な感性を持ったメンバーには好評である。
恋太郎(彼女大大大大大好きモンスター)をもってしても技量そのものについては擁護できないほど。*6
当人は技術の残念っぷりを指摘されても涼しい顔である。「音楽は技術や出来ではなく 響くか響かないか――さ」
ただ内心では本人も気にしており、自宅ではレクチャー本を読みながらオカリナの練習をするものの、全くもって成果が出ず沈んだ様子を見せる一幕がある。
なので褒められれば素直に嬉しく、初めて初見の人間に絶賛された時は飛び上がりそうになるのを堪えていた。


◆恋太郎との馴れ初め

彼女たちとのデートの下見のため、とある公園を訪れた恋太郎。そこで水たまりに向かって釣り糸を垂らしている詩人と出会い、ビビーンと一目惚れする。
吟遊詩人を名乗る彼女の独特なペースに、恋太郎はたじろぎながらも声をかけ、距離を詰めようと試みる。
そして木の上に放り上げたまま届かなくなった昼食を取ってくれた恋太郎の優しさに思いを募らせ、お礼の詩を送る詩人。
とても吟遊詩人とは思えぬ残念な演奏と歌詞ながら、不思議と気持ちの伝わってくる、この世に一曲だけの、自分のためだけに一所懸命に紡がれた詩に恋太郎は胸を高鳴らせる。
そして詩の最後を締めくくる恋慕の言葉に、迷うことなく応えるのだった。

「ボクがキミに抱きしは愛という名の恋~♪」「望みしは愛し合う未来~♪」

「こちらこそよろしくお願いしま「という名の恋人関係~♪」

……若干の衝突事故はありながらも、晴れて恋人関係となった2人。恋太郎に既に18人の彼女がいることも秒で受け入れられる。
その後は詩人おきにいりの丘という名の遊具で共に昼食を取ったり、二人揃って水たまりに釣り糸を垂らしながらのファーストキスと過去最速レベルの勢いで仲を深めていく。
しかし星空の下で語り合う中で詩人が告げたのは、「吟遊詩人である自分は恋太郎とは一緒にいられない」という実質の別れ話。
なんとかしてファミリーで共に過ごそうと考える恋太郎だったが、最後は詩人の理想・夢・人生を尊重することを決め、決して色褪せない想いを約束し別れを交わすのだった。

「ありがとう恋太郎 また会う日まで」

その翌日、憂いを感じながらもファミリーの皆にもう一人の大切な彼女のことを話そうと誓い登校する恋太郎。
だがその前に現れたのは、旅人ファッションの下にお花の蜜大学附属中学校の制服を纏った詩人だった。
あまりにあっさり果たされた再会と、これまでの彼女の言動が単なる中二病だったことに愕然としながらも、一緒にいられることを何よりも喜ぶのであった。
そして野澤先生の負担はまたしても増えるのであった。


◆ファミリー内での人間関係


…と言う次第でございまして… 中二詩人さんを新しい彼女として迎え入れさせていただいてもよろしいでしょうか……!

旅する吟遊詩人さ よろしくね

なんで旅人が中学(ウチ)の制服着てんだよ

個性豊かなファミリーメンバーの中でも常にマイペースを保った独特な立ち位置。
加入当初は屁理屈やビッグマウスで短気だったり生真面目なメンバーの怒りを買うこともあったが、ほどなく慣れられ呆れ混じりながらも受け入れられている。
打ち解けてからはその冷静さや弁舌を頼りにされる場面も増え、詩人も自分のペースを保ちながら過ごせるファミリーを居心地良く感じている。


本が大好きな小動物系先輩彼女。詩人の加入回では「世界で一番面白い本」を尋ねられ、「ウォーリーをさがせ!」と返答している。
物語の世界にのめり込んでいる静と、ある意味自分の作った物語の中に生きている詩人とで存外気が合う部分は多い模様。二人して小芝居めいたやり取りをすることもあり、その様はまるで王子と姫のようにも見える。
元々持っていたのか静に勧められたのかは不明だが、詩人の部屋には静の一番の愛読書である「王冠恋物語(サークレットラブストーリー)」のシリーズが揃っている。
「では――姫 吟遊詩人のボクと一曲踊ってくれるかい?」
【『喜んで』】


純朴の化身のような先輩彼女。純粋さゆえに詩人の極論や大言壮語も素直に受け止めてしまうため懐かれている。
詩人の加入回で「世界を平和にする方法」を訪ねた時に「全生物を滅ぼせばいい」と返され危うくラスボス堕ちしかけた。
あまりの信じっぷりに詩人のビッグマウスを加速させがちだが、逆にたじたじにさせてしまうことも。
「人類はボクが生み出したとも言えるし そうでないとも言えるね」
「すごいど…!」(キラキラ)


ファミリー内でもとりわけマイペースにマイウェイを征く中学生彼女ズ。
出会ってそうそうに登山許可を申請されたが、顔色一つ変えることなく受け入れた。
しかし「入れ替わりの薬」で紅葉の魂が入った恋太郎の肉体に登られた際は、顔を真っ赤にして悲鳴を上げ、そのままへたり込むという過去一ありのまま(レリゴー)な姿を見せた。
「揉んでいいですか?」
「好きにするといい」


単行本表紙を共に飾った連番彼女ペア(11巻)。もったいぶった言い回しの詩人と、ストレートで飾らない物言いのあー子という対照的な口調のコンビ。
元来ひとりの時間を好む詩人だったが、ファミリー加入以降は皆で楽しむ時間も大切にするようになっており、特にあー子からの影響は大きい。
不意に距離を詰めてきたりスキンシップをしてくるあー子には、素のリアクションを引き出されっぱなしである。
「…あー子 キミのその突飛な距離感と行動は周りを驚かせる――とも言えるね(照)」


クラスメイトな後輩彼女。凛のファミリー加入以前は接点を持つことはなかったが、音楽を愛する者同士内心で興味を抱いていた。
詩人の色々な意味で壊滅的、音楽を構成する要素の全てを破壊する演奏力は凛のバイオレンス魂にドストライクであり、心から絶賛している。
以降は機会があるごとに一緒に演奏をしているが、二人のセッションを聞いた楠莉の感想は「キャビアとねるねるね◯ね食ってるみたいな感じ」。
「こんなに心を揺れ動かされる曲は初めてですわ…!」
「なるほど それならもう百曲ほど――詩を贈らせてもらおうかな」


  • 火保 エイラ
物理全振りの後輩彼女。物理が通じないと判断したものには尽くビビリ散らしてしまう。
常に冷静で動じない詩人の態度を頼もしく感じ尊敬すると共に、年上として自身に不甲斐なさを感じてもいる。
一方の詩人はエイラの臆病さも他者の怯えに寄り添える優しさであり、人を守るために自分の恐怖も忘れられる勇気の源として尊敬している。
エイラのビビリアクションで詩人が連鎖ビビリを発動させてしまい、眼鏡を落とした知与と合わせて楠莉から「ビビり三銃士」と称されたことも。
「――つまり君の臆病は長所である――とも言えるね」





愛という名の恋を抱いて愛し合う未来という名の恋人関係を望みあったご存知モンスター彼氏。
詩人が好きすぎるあまり表情・語調・仕草を死ぬほど見ているため、彼女の遠回しで紛らわしい物言いすら完璧に解読可能。
常に真っ直ぐな愛を向けてくる恋太郎には、詩人も時折素直なリアクションを見せるようになっている。


◆余談

  • 名前の由来は「中二病」「詩人」から。


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最終更新:2024年04月18日 17:52

*1 旅の日から。

*2 邪眼を封じているとかではない。

*3 詩人の父親が外国でお土産に購入したものらしい。

*4 ちなみに酔った(ようになった)時は邪気眼タイプの中二病を発症する。

*5 ただし山女やあー子など裏表やギャップの少ないメンバーに対しては「おでという名のだど~♪」「マジという名のウケる~♪」などそのまんまな内容だが。

*6 それでも本気のキュン顔で「でも 俺は好き!!!!」と宣っている。