ガードノイド・ガッシュ

登録日:2022/11/09 Wed 20:05:00
更新日:2025/04/13 Sun 23:03:25
所要時間:約 5 分で読めます






無限のエネルギーを秘めた新しいロボットが、ガッシュに襲われた!

どこまでも追うガッシュに、イエローライオンが捨て身で挑む!!


超獣戦隊ライブマン!


必殺!死神ガッシュ





ハァー……ハァー……


ガードノイド・ガッシュとは『超獣戦隊ライブマン』の敵組織、武装頭脳軍ボルトのメンバー。
ちなみに「・」は便宜上のもので、劇中では「ガードノイド ガッシュ」と表記されている。

CV:日下秀昭
スーツアクター:大藤直樹

概要

ボルトの創設者・大教授ビアスが開発したボディーガードロボット
外見は漆黒の装甲に加え、青い右のカメラアイと赤い左のカメラアイを持つある意味オッドアイ*1

ビアスの側近も務めており、普段はヅノーベース内で無言で専用銃「ガッシュガン」を磨いている。
カオスファントムエネルギーを放射し頭脳獣を生み出す機能を持ち、頭脳獣敗退後にはエネルギー発生装置のギガファントムを用いて巨大化再生を担当する以外に前線に赴く事は滅多に無い。
だが時には他の幹部達に付き従い、作戦のサポートを行う場合もあった。
前線に出た際は頭脳獣から「ガッシュ様」と呼ばれるため、ボディーガードという立ち位置だがその扱いは他の幹部と同等である。

最初は加工されたものだったが、初期で声色が変わる。


性格

ビアスが開発しただけあり人間と全く変わらない高度な思考能力・自律性を兼ね備えているが、同じビアス謹製のロボットでも良くも悪くも人間臭かったギルドス&ブッチ―とは対照的に、性格は非常に寡黙かつ冷静沈着。
若さと選民思想、競争心ゆえに我が強すぎる他のボルトのドクター達と比べると、プライドや見栄等といった人間的感情に一切囚われないためかなり浮いた存在になっている。

大きな特徴としてビアスに絶対忠実なボルト随一の忠臣*2という点があり、その忠誠度はドクター・ケンプ以上。
ビアスの真実や本来の目的を熟知した上でビアスに付き従い、ビアスの宿願である「千点頭脳の確保・摘出」という大任を実行するのも彼の役目と、実質的なボルト内での処刑人の役目も担っている。
その在り方から製作者のビアスからも絶大な信頼を寄せられ、ヅノールーム内にビアスが籠った際は門番の役目を担当。そして他の幹部達がふがいない場合は幹部に作戦を任せずガッシュに作戦を任せたこともあった。


このように高い思考力を持ちビアスへの忠誠心も絶対的な反面、他の幹部達にも仲間意識を向けているかと言われるとそんなことは全くない。
ビアスから直接命令を受けない限りはボルトの侵略作戦には徹頭徹尾全くの無関心で、幹部達の実験や作戦に協力しているのも「ビアスの弟子である幹部達を千点頭脳に成長させる」というボルトの真の目的のための過程に過ぎない。
そのためビアスの興味関心が幹部から失われるとガッシュのその者への対応も途端にすごい辛辣と化す。
ビアスの意にそぐわない行動を取ろうものなら躊躇いなくガッシュガンの銃口を向けて銃撃を見舞い、仮にビアスに叛意があるかのような不審な行動を取れば、その場合は自分の意志で即座に銃口を向けた上で相手を牽制することも辞さない。
こういった身内への酷薄さは他のボルトの構成員全員に見受けられる部分であるが、ガッシュの場合はロボットなだけありその部分がかなり極端に出ている。


なお人間味が一切ないかと言われるとそうではなく、最終話では少年王となったビアスにバースデーケーキを送り、「お客様を大事にして差し上げなさいよ?」というビアスの言葉に従い淡々と柏手を打つ若干コミカル要素を見せている。


能力

ビアスから一度命令を下されれば、我欲や私心を介さず地下道の壁も含めた邪魔な障害物を物理的に粉砕するなどして最短ルートを突き進みながら黙々と標的を追跡し続けて任務を遂行せんとする冷酷非情な戦闘マシンにしてビアスの懐刀。
見栄やプライドよりも任務遂行を第一優先とする思考ルーチンなため、物陰に隠れての狙撃による暗殺も辞さない姿はまさに仕事人。

戦闘では他の幹部達のように特殊な技や派手な能力こそないものの、
  • ガッシュガンによる高精度・高速の早撃ち
  • シンプルなデザインの無骨な長による剣戟
  • 格闘術
を駆使して戦う質実剛健な超武闘派。
その戦闘力は1人でライブマン5人全員を相手取って有利に戦えるだけでなく、これまでライブマンを苦しめてきたマシン・マゼンダですら終始一方的に圧倒させられ全く勝負にならなかったほど。
おまけに地下道の壁を素手で容易くぶち抜いて風穴を開け、巨大なリジッドダンプトラックの突撃を真正面から受け止めた挙句片手で軽く押し戻し、ビルの壁面すら軽々とよじ登って屋上まで素早く這い上がれるパワーを持つ。

だが何よりも、任務遂行のためなら例え体がどれだけ破損しようともお構いなしに無言で標的に襲い掛かって来る点が最も恐ろしく、実際にガッシュと初めて相対した大原丈から「ガッシュ…!まさに死神だ…!」「化け物」と毒づかれるほどに畏怖された。


装備

  • ガッシュガン
ガッシュの専用銃。
ショットガン拳銃が混ざったような形状のハンドガンで、銃口下部にはショットガンのポンプアクションギミックを搭載。
普段は後腰に装備しており、そこから銃を握った右腕をまっすぐ伸ばして左腕を直角に曲げ、右腕の支えにする独特の構えを取るのがガッシュの特徴。
撃つ際はしっかりポンプアクションを行なってから銃撃を行う。
威力だけでなく連射性能も優秀だが、ある程度連射するとその後はポンプアクションを行なっている。
その割には一切弾のリロードしてないが、その点はビアスの技術で補っているのかもしれない。

  • ビデオアイ
右目に搭載された特殊な青いカメラアイ。
壁越しに隠れた標的すら透視して捕捉可能な優れた索敵機能を搭載している。
プロジェクターのような機能も備えており、幹部達の成績表を空間に投影して中間成績を発表することもある。

  • 長剣
終盤装備として使用しだした細身の剣。黒いカラーリング以外は非常にシンプルな造形。
特殊な攻撃機能等は無いただの剣だが、ファルコンソードと正面から互角に切り結べる切れ味と強度を持つ。
取り出す際は黒い鞘から抜剣する。

  • 短剣
マゼンダの千点頭脳を摘出するために用意したシンプルな短剣。
全長はガッシュの前腕程度のサイズで、細い包丁にも似ている。
ただの短剣で頭部を捌いて物理的に脳を取り出そうとしていたあたり、この頃のビアスの弟子達への扱いが窺い知れる。


大型エネルギー砲「ギガファントム」


カシャン カシャン カシャン

ギガ、ファントム…!


武装頭脳軍ボルトの巨大化アイテム。
ガッシュの左腕に装着されるガッシュの半身ほどのサイズの巨大レーザー砲で、機械と筋肉組織が混ざったような頭脳獣に似た奇怪な形状が特徴。

頭脳獣が敗れると何処からともなく現れ、敗れた頭脳獣に対してギガファントムからカオスファントムエネルギーのビームを照射することで頭脳獣を再生・巨大化させる。
初期は基本的に抑揚のない淡々とした口調て喋っていたが、次第にドスの効いた声で撃つようになった。
頭脳獣が敗れる度にライブマン達から少し離れた前方や後方、高台の上などに徒歩でスッと現れ、ライブマン達をビームの衝撃で毎回ぶっ飛ばしながら頭脳獣を巨大化させるのは、劇中での恒例行事である。

本来は頭脳獣以外の生物は巨大化できないが、オブラーの開発した装置と併用する事で、恐竜の子供を生きたまま巨大化させて操った事がある。
この時は、装置を破壊すると恐竜は元に戻ったが、無理な巨大化によって寿命が縮み、死亡してしまった。


【末路】


ドクター・マゼンダ…千点!!
……ガッシュ

喜べ!千点頭脳を捧げる時が来たのだ!!

終盤生き残ったケンプとマゼンダの内、マゼンダが千点頭脳に到達したことで遂に本格的に行動を開始。
マゼンダの脳を摘出してヅノーベースに回収するべくマゼンダを襲撃すると、任務を妨害する豪に躊躇いなくガッシュガンの銃弾を浴びせて排除する冷酷さを発揮。

ガッシュ!ビアス!悪魔の所業ライブマンが許さんぞ!

(無言の銃撃)

「「「「「うわああああっ!」」」」」

といった具合で非道なビアスへの怒りに燃え立ち塞がるライブマン5人に無言で銃撃して蹴散らしガン無視する塩対応っぷりを見せつけると、
マゼンダの必死の抵抗も全く意に介さず黙々とマゼンダを襲うも、最後の足掻きでマゼンダがロボ・マゼンダとなり脳まで機械化したことで任務は失敗。最早用はないと言わんばかりに無言で姿を消しヅノーベースに帰還する。

そして今度はケンプが千点頭脳に到達したことで出撃。
脳摘出用の大型カプセルを以て宇宙船と共に出撃すると、ケンプの望み通りケンプの脳を摘出。その後マゼンダの時同様ライブマンをガン無視して淡々とヅノーベースに帰還してしまう。
ビアスの望み通り千点頭脳を持って帰ってきたガッシュであったが、ライブマンをガン無視してしまった結果、自分が帰還する宇宙船に天宮勇介が乗り込んでいたことに気が付かず、ヅノーベースに侵入されてしまったことが運の尽き。
ヅノーベースで暴れる勇介を圧倒はしたものの、決死の戦いの前に排除が手古摺ってしまいヅノールームへの侵入を許したことでギガブレインウェーブによる全人類洗脳計画は破綻してしまう。


ビアス様には指一本触れさせん!!


最後の足掻きで少年王ビアスへと変じたビアスに変わらぬ忠誠を捧げ、最後の頭脳獣「デンシヅノー」と共にライブマンと戦うが、
千点頭脳達が反旗を翻したことでビアスが元の姿に戻った挙句デンシヅノーも弱体化したことで形勢が一転。
デンシヅノーに戦闘を任せ老齢により弱り切ったビアスを回収しヅノーベースに帰還しようとしたところ、レッドファルコンに阻まれ否応なく決着をつけるべく一騎打ちを果たす。

待てガッシュ!!俺と勝負だ!!

…………

いよいよ無視するわけにもいかず、富士山を背にした一騎討ちの決闘の果てにレッドファルコンのファルコンブレイクで大ダメージを負い敗北する。
同タイミングで敗れたデンシヅノーをボロボロになりながらもギガファントムで再生させると、弱り切ったビアスを支えながらヅノーベースに帰還した。


ビアス様…しっかりしてください!

嗚呼…ガ、ガッシュ……

ガードノイド・ガッシュ!必ずビアス様をお守りしますぞ!!


最後の死力を振り絞ってヅノーベースを発進させたビアスとガッシュだが、デンシヅノーの敗北に呼応してヅノーベースも爆散。

ガ、ガッシュ……これ(爆発音)は何の音だ……

……花火です。ビアス様の地球征服をお祝いする……花火です

おお……そうか、素晴らしい……ガッシュよ、聞こえるか……この声(ビアスを称える幻聴)が……

はい、全人類がビアス様を称えております。

ビバ、ビアス!!

意識すら朦朧となったビアスを励ますべく、ビアスの栄光を讃える嘘でビアスを賛美しながらビアスへの忠誠心を貫き通し、ビアスと共にヅノーベースの崩壊に巻き込まれる形で大破した。
だがヅノーベースの爆発の余波でライブマン達の前まで吹き飛んできたガッシュの頭部のビデオアイからボルトの面々の戦いの記録映像を空に投射。
戦いしか目に映っていなかったガッシュ、そんなボルトの象徴のような映像と今この場に咲いている花を見比べるライブマン達。
記録映像の終了と同時にガッシュの頭部も地割れに飲み込まれ、完全に痕跡を消し去る形で機能停止した。


余談

デザイン担当はいちごはうすの新貝田鉄也郎氏。
「ギガファントムを撃って帰っちゃうキャラだし、制約がほとんどなくて結構自由にデザインした」とのこと。

ガッシュのCVを担当した日下秀昭氏は、3年後の『鳥人戦隊ジェットマン』では同じロボット幹部のグレイをスーツアクターも含めて演じた。
ただしグレイは協調性こそあるものの、他人に命令されるのを嫌っており、上司の抹殺まで目論んでいた点がガッシュとは根本的に異なる。



追記修正よろしくお願いします。


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最終更新:2025年04月13日 23:03

*1 なお左目は赤いカメラアイが2つあるので重瞳持ちともいえる。

*2 ボディーガードロボット故に当然と言えば当然だが