Official髭男dism

登録日:2022/12/10 Sat 22:00:00
更新日:2024/04/05 Fri 13:56:38
所要時間:約 8 分で読めます




Official髭男dismとは、日本で活動中のピアノポップバンドである。
略称は「ヒゲダン」「髭男」。



【概要】


2012年に結成し、2015年からインディーズとして活動した後に2018年にポニーキャニオンからメジャーデビュー。
メンバー全員が中国地方出身で、小笹以外が島根大学の在学時に結成された。
目につきやすいバンド名だが、これは楢崎によって見た目、響きともにインパクトを重視した結果名付けられたため。
名前の由来は「髭が似合う年になっても、誰もがワクワクするような音楽を作り続けたい」という思いに特に意味のない「Official」という単語を組み合わせて作った(当たり前だが)造語。
そんな訳で、別にメンバー4人とも髭は生やしていない。髭男爵とも別に関係はない。

メンバーは今も「ピアノポップバンド」を自称して活動している。
「ロック」ではなく「ポップ」な点については、小笹がインタビューで「国民的ロックバンドはいっぱいいるけどポップバンドはあまり聞かない。若者だけでなく性別も年代も超えて幅広い人たちに聴いてもらえるような新しいスタンダードになりたい」と語っていた。
とは言ってもポップらしい軽快なサウンドやキャッチーな歌詞だけでなく、ブラックミュージックから影響を受けたノリやストレートなロックサウンドも取り入れた幅広い音楽性を併せ持っている。


【メンバー】


◆藤原聡(ボーカル&キーボード)

1991年8月19日生まれで鳥取県米子市出身。読みは「ふじら」ではなく「ふじら」である。
ファンからの愛称は「さとっちゃん」「さとんす」。
ハイトーンなボイスが特徴で、バンドの殆どの楽曲の作詞作曲を担当している。
この手のバンドボーカルにしては珍しく、ギターではなくキーボードを兼任している。
幼稚園児のころからクラシックピアノを弾いており、小中学生の頃の夢がプロドラマー、高校生で吹奏楽部でパーカッションを担当しており音楽に触れながら育っていった。
高校時代からバンドを組むようになり、大学時代に髭男とは別の「ぼすとん茶の湯会」というバンドを掛け持ちしており、そこではドラムを担当していた。
ドラム時代から作詞作曲をしていたが、ボーカルが思い通りに歌ってくれなかったため、後に自身がボーカルをすることに繋がる。
大学卒業後は地元の銀行員として働いており、当時は平日は働きながら土日に夜行バスで12時間かけて東京でバンド活動、月曜朝に帰宅してシャワーだけ浴びたらそのまま仕事へ行く超多忙な生活を続けていた。
本人の公式Twitterを遡れば、今でも当時の心境を見ることができる。

今でこそあまりイメージがないが、当初はヘヴィメタルやハードロックが好きで、そこからブラックミュージックにハマるようになっていった。
好きなアーティストは邦・洋ともに多数いるが、中でもaikoとONE OK ROCKは音楽にハマったきっかけと語っており、今でも追っかけているとのこと。

◆小笹大輔(ギター)

1994年1月6日生まれで島根県松江市出身。メンバー最年少。
ファンからの愛称は「大ちゃん」「ギターヒーロー大輔」。
高校時代に在籍していたHi-STANDARDのコピーバンドがギターを始めたきっかけで、当時別のバンドだった藤原とフィンランドのヘヴィメタルバンド・Children Of Bodomの話で意気投合したのが初めての出会いとなった。
実は大のジャニオタで、MステでKing&Princeと共演した際に「コンサートのブルーレイとかも持ってて」と語ったり、ジャニーズWESTのコンサートにプライベートで行って同グループの神山智洋と藤井流星に「ファンなんです」と声をかけたという。
何なら昔、藤原とのコピーバンドもしていた。
バンド自体がピアノポップがメインなためギターが目立つことは多くないが、「ClapClap」「ESCAPADE」等一部の楽曲では彼のギターソロを聴くことができる。

◆楢崎誠(ベース&サックス)

1989年3月18日生まれで広島県福山市出身。名字の読みは「ならざき」で、ファンからの愛称は「ならちゃん」。
メンバー最年長で唯一山陰地方出身ではない。
父親がジャズミュージシャンという音楽一家に生まれ、中学時代にアコギで弾き語りをしたところ周りから好評を得てバンドを始めた。
大学卒業後も、警察音楽隊の委託職員として働きながらサックスを吹いていた。ちなみに音楽の教員免許も取得している。
ラジオDJとしても活動しており、楢崎がパーソナリティを務めるラジオ「ロヂウラベース」はあまり音楽の話をしない緩~いノリの番組で現在も絶賛放送中である。
料理が趣味で、Instagramでは度々作った料理を投稿している。

◆松浦匡希(ドラム&パーカッション)

1993年1月22日生まれで鳥取県米子市出身。ファンからの愛称は「ちゃんまつ」。
中学時代は剣道部に所属しており、同部の部長を務め剣道初段も取得、団体戦でも主将として参加してたほどで実力はかなり高い。
音楽を始めたきっかけはギターとしていた友人から「ドラムやってみない?」と誘われたことであり、そこでレミオロメンASIAN KUNG-FU GENERATIONのコピーバンドをしていた。
絵心もあり、LINEスタンプのデザインも担当している。
釣りとアニメ・ゲームが趣味で、アニメは特にHUNTER×HUNTERやジブリが好きらしく、ゲームはモンハン、ポケモン、ぶつ森と幅広く遊んでいる(ちなみに藤原もゲームが趣味でモンハン好き)。



【来歴】


2012年、藤原が島根大学の在学中に、同じ軽音部の先輩だった楢崎、後輩だった松浦、学外で仲の良かった小笹に声をかけて結成。
結成後の7月に島根のライブハウス・LIVE&STUDIO 松江B1で初ライブを行う。

2016年に上京し、活動拠点を東京に移す。

その後インディーズとして4枚のミニアルバムを出しながら、2018年に『関ジャム 完全燃SHOW』内の企画として楽曲《Tell Me Baby》が取り上げられ、同年3月に同番組で関ジャニ∞と同曲をコラボする形でスタジオで初披露された。
そこで脚光を浴びたからか、同年4月にシングル《ノーダウト》でポニーキャニオンからメジャーデビュー(インディーズ最後のアルバム「エスカパレード」も同日に発売)。

2019年に初の武道館ライブを行い、同年5月にバンドの代表曲《Pretender》をリリース。同曲で紅白歌合戦にも初出場となり多数の記録を獲得する大ヒット曲となった。
同年10月にメジャー1stアルバム「Traveler」をリリース。最終的にCDで50万枚以上の売上を叩き出し、2019年度のオリコンで年間10位、Billboard Japanで年間5位の大ヒットとなった。

2020年6月に事務所をポニーキャニオン内から立ち上げられたIRORI Recordsに移籍。
同年9月にはバンド初のオンラインライブ「Official髭男dism ONLINE LIVE 2020-Arena Travelers-」を開催した。

2021年にはファンクラブを開設し、メジャー2ndアルバム「Editiorial」をリリース。
バンドとしてのサクセスストーリーを順調に進んでいき、現在も精力的に活動を続けている。
YouTube公式チャンネルも登録者300万人を突破している。



【主な楽曲】


Pretender

2019年5月15日リリースの2ndCDシングル。
映画『コンフィデンスマンJP-ロマンス編-』主題歌。バンドは同シリーズの主題歌を他にも担当している。
藤原が大ファンと公言している(同名ゲーム原作の)アニメ『Steins;Gate』からインスピレーションを受けたと語っており、『世界線』という歌詞やシングルジャケットのニキシー管等がそれを裏付けている。
ストリーミングを中心に話題を呼び、Billboard Japanでは34週連続1位、同年9月には史上最速の累計1億回再生、2021年5月には集計開始以来初の累計5億回再生ととんでもない記録を叩き出している。
公式MVは台湾の台北市で撮影され、約4.3億回と公式チャンネル内最多数再生を誇る。
名実ともにバンド最大のヒット曲にして、代表曲とされている。

宿命

2019年7月31日リリースの3rdCDシングル。
ABC系『熱血甲子園』テーマソングで、夏の高校野球応援ソングにもなった。
歌詞も直接応援で使われるような単語は使われていないものの、タイアップ通り球児たちの背負っている熱い「宿命」を歌った内容となっている。
甲子園期間中は阪神電鉄甲子園駅の列車接近メロディーにもなった。

イエスタデイ

アニメ映画『HELLO WORLD』主題歌。
シングルカットされていないにもかかわらず累計25万DLを突破し、公式MVも約1.5億回(公式MV内では3番目の再生数)再生されている知名度が高い楽曲。
藤原が自分流の曲の作り方から敢えて外して制作し、「リード曲にふさわしいであろう」「ソングライターとして成長を感じてもらえる」とさえ語っている。

I LOVE…

2020年1月15日にDL版が先行リリース(2月12日にCD版リリース)された4thCDシングル。
TBS系火曜ドラマ『恋はつづくよどこまでも』主題歌/Apple Music CMソング。
如何にもラブソングっぽいタイトルだが、公式MVを見るにどちらかと言えば「親愛」の意味の「LOVE」を歌っている。
その証拠に、ラブソングでよく使われる歌詞(「愛してる」「抱きしめる」等)は殆ど使われていない。
公式MVも1.7億回(公式MV内では2番目の再生数)再生されている。

ノーダウト

2018年4月11日発売の1stCDシングル兼メジャーデビューシングル。
フジテレビ系月9ドラマ『コンフィデンスマンJP』主題歌。後に映画も2本製作され、前述の《Pretender》含めどちらも主題歌は髭男が担当している。
(当時)インディーズアーティストで史上初めて月9主題歌を担当したという快挙を達成した楽曲でもある。

Stand By You

2018年10月17日発売のバンド2作目のEP「Stand By You EP」に収録されている。
この楽曲を以て『MUSIC STATION』に初出演となった。
ライブの際には、サビに入ったらメンバー・観客全員で手拍子をするのが通例となっている。

FIRE GROUND

上と同じく「Stand By You EP」の2曲目に収録されている。
TVアニメ『火ノ丸相撲』OPテーマで、同作のために書き下ろされた。
何も知らなければわりと普遍的な歌詞だが、タイアップと知っていれば相撲を連想させるようになっているハードロック。

115万キロのフィルム

電子部品メーカー・ロームCMソング/映画『思い、思われ、ふり、ふられ』主題歌。
シングルカットこそされていないがストリーミングを中心に知名度を上げ、ファンからも人気の高い楽曲でもある。
『115万キロのフィルム』とは、実際に人生分(約80年)の映画を放映するために必要なフィルムの長さである。

Universe

2021年1月9日にDL版が先行リリース(2月24日にCD版リリース)された5thCDシングル。
映画『ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021』主題歌で、同作のために書き下ろされた。
書き下ろしらしく、歌詞がドラえもんや宇宙を意識したような内容となっている。

Cry Baby

2021年5月7日リリースの5thデジタルシングル。
TVアニメ『東京卍リベンジャーズ』OPテーマで、同作のために書き下ろされた。
ポップらしからぬ転調の激しい曲調だが、これは藤原が制作中にピアノを間違えたときの転調が閃きへとつながったため。
同アニメの2期『東京卍リベンジャーズ 聖夜決戦編』でもOPテーマとして楽曲《ホワイトノイズ》を提供している。

ミックスナッツ

2022年4月15日リリースの7thデジタルシングル。
TVアニメ『SPY×FAMILY』OPテーマで、同作のために書き下ろされた。
メンバーは元々同作のファンで、度々アニメ化を望んでいることを聞いていたスタッフがアニメ化を伝えたところ「ぜひ楽曲を提供したい」と立候補したとのこと。

Subtitle

2022年10月12日リリースの8thデジタルシングル。
フジテレビ系木曜劇場『silent』主題歌。ドラマの内容自体はどちらかと言えばスピッツをフィーチャーしてる
《ノーダウト》以来約2年ぶりのドラマ主題歌となった楽曲であり、バンドは「冬のドラマ」のイメージを掴むために北海道へ合宿へ行ったそうな。
週間のDL数を集計する「Billboard Japan Download Songs」では初登場3位、11月9日付けのランキングで首位を獲得し、
今現在(2023年4月付け)もトップ10入りするロングヒットとなった。




追記修正は髭が似合う年になっても、誰もがワクワクするような記事を立て続けている方がお願いします。

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