デイビット・ゼム・ヴォイド

登録日:2023/02/08 (水) 00:12:34
更新日:2024/04/30 Tue 16:20:06
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「人類の敵」として、真実を伝えよう


デイビット・ゼム・ヴォイドとは『Fate/Grand Order』の登場人物。
CV.石川界人

◇プロフィール
身長:179cm
体重:70kg
出身地:アメリカ ネバダ州
特技:とくになし
好きなもの:特徴のある人間
嫌いなもの:とくになし



概要

かつてのカルデアAチームの一員であり、クリプターの一角。
2部7章にあたるロストベルトNo.7『黄金樹海紀行ナウイ・ミクトラン』、通称南米異聞帯を担当する。

時計塔における学長直属の異端学問伝承科(ブリシサン)を追放され、カルデアにスカウトされた人物。
と、表向きには言われているが、実際は伝承科を自主退学し、自らカルデアに所属した。
10歳で伝承科に入る前の経歴は時計塔の記録にも残っておらず、全くの不明。
ダ・ヴィンチも認めるほどの天才にして異常者であり、マリスビリーからも高く評価されていたという。
キリシュタリアが「人に可能な事ならば確実に成し遂げる天才」なら、デイビットは「人に不可能な事すら成し遂げる天才」と評される。



人物

「誰にも理解されず、誰をも理解しない人物」とされているが、それでいてコミュニケーションは円滑という形容し難い性格。
ディビットへの所感を語ったカドックによれば、
「暗闇のようでいて迷いを晴らす光のような時もあり、話が通じているかと思えば言語からして通じていない時もある」
という感じであるらしい。
何の段階も踏まずに欲しい回答を口にするため「観ている物の次元が違う。断絶しているのに連続している」とも感じたという。

理論を元にした判断力に優れているが、それとは別に異常なほどの直感を併せ持つ。
クリプターの会議でペペロンチーノから自分の異聞帯に存在する「四角」への意見を求められた際の回答が特に分かりやすい。
その時は「情報が足りないため所感でいいか」と前置きしつつも、「これ以上ない急所だがお前であれば残しておけ」とアドバイスした。
そしてこの所感はほぼ当たっており、「四角」はペペロンチーノの担当する異聞帯の神を倒す切り札となった。
その直感ゆえか、無駄な事はしないとも言われる。認識する必要がないと判断した存在はすぐ近くにいても視線すら向けない。
その内実は生きる為だけに行動する狩猟動物に近いという。
オフェリアが命を落とした後の会議では、彼女に対して一日にも満たない時間しか意識を向けなかったと語っている。
しかし同時に「その程度には惜しいと感じている」とも口にしており、その時間が短いものだったのか長いものだったのかは本人にしか分からない、異常な時間感覚を有する。

2部4章では各クリプターに一回のみというコヤンスカヤによる転移まで使ってわざわざインド異聞帯を訪れ、唐突にペペロンチーノを助けに現れた。
2部6章において、この行動は「ペペロンチーノの死を予見したデイビットの最後の別れ」だったと判明。
最期の瞬間にそれを思い返したペペロンチーノは、今の自身の状態とその時を比べることで彼の意図に気付いた。
そして「呪いに冒され無残な姿となった今ではなく、私が一番キレイな時に会いに来てくれてありがとう」と喜びながら死を迎えた。
この件や上記のアドバイス含め、デイビットのペペロンチーノへの対応は終始パーフェクトなものだった。
そのため、デイビットはマスターの間で「冠位彼氏」というあだ名で呼ばれるようになったとか何とか。

ちなみに、きのこによればAチームで人理修復を達成できるのはキリシュタリアとデイビットの二人だけらしい。
実際キリシュタリアがAチーム復活の為に体験した幻の人理修復では、デイビットのみキリシュタリアの手を借りずに単独で人理修復を成し遂げていた。
ちなみにこの「単独」というのは、「サーヴァントすら召喚せずに人理焼却をクリアした」という意味。
ただし、デイビットでは2018年からの脅威には耐えられないとの事。
また、キリシュタリアと同じく、実際に人理焼却から人類を救った事について主人公たちを高く評価している。

マリスビリーには「もっとも優れたレイシフト適合者」と評され、その実力はマスター候補の中でもキリシュタリアを超えてトップだった。
しかしその非社交的な性格からチームの纏め役には成り得ず、キリシュタリアがAチームのリーダーを務めることになったという。
本人はそれに対し「妥当な扱いだな」と語っている。
キリシュタリアの方は汎人類史の敵となってからも「自分が失敗した時にはデイビットが道を正すだろう」と信を置いていた。

Aチーム時代に召喚を希望していたサーヴァントはバーサーカー
元からサーヴァントとの意思疎通を放棄していた為、その手間を省けるバーサーカーを選択していたらしい。
自分がリーダーに向いていないと自覚していたように、自分は他人と信頼を築くことは出来ないと考えている。

南米異聞帯ではルーラーであるテスカトリポカと契約している。
そのテスカトリポカは自身の眷属である「オセロトル」を率い、担当する異聞帯における人類「ディノス」を殺し回っている。
しかしデイビットはオセロトルが築いた都市「メヒコシティ」にもあまり寄り付かず、専らフィールドワークに明け暮れているという。

そんな中、ディノス側の都市「チチェン・イツァー」で主人公とばったり出くわし、買っていた冥界線で必要になる物資をその直感で主人公に与えた。
そのまま特に話す事はないとそのまま去っていこうとするが、主人公からクリプター達に対する気持ちを問われる。



────今日の時間は少ないが、答えざるを得ないな

カドックの成果は今のところ順当だ
オフェリアは無駄死に

は当然の死だろう
ペペロンチーノは過去を肴に野垂れ死に

ベリルはひとり勝ち組だな
キリシュタリアは計画自体が失敗だった

ああ、分かっている
原初(はじめ)からそのつもりだったが───

オレひとりでカルデアを無に帰そう



と、言葉だけなら冷淡にも聞こえる所感を語った。しかし後にカドックに対しては、
「ヴォーダイムの意志は最期まで失われなかった。ならばヤツの求めた理想が実現しなかったとしても、やり遂げたと言えるだろう」
とまた印象の異なる所感を語っている。

メヒコシティでの戦いでは、人間の身体を自分で作って疑似サーヴァントとなっているテスカトリポカに対し令呪を使用。
「人の身であろうとも神の権能を使え」という命令を下し、負荷の大きい「事象の前後を入れ替える」権能の使用をサポートした。
そして数日の後にこの異聞帯に訪れる未来、「ORTの日」を主人公たちに垣間見せる。

その未来とは、目覚めたORTによって地球が破壊されるというものだった。

この未来こそがデイビットが目的とするものらしく、「すべてが空洞になる前にこの惑星を破壊する」ためにORTを目覚めさせようとしている。
オセロトルによるディノスの虐殺は、異聞帯の最下層で機能停止しているORTを修復するためにディノスの魔術回路を送り込むための儀式であった。

ORTによる地球の破壊を防ぐため、先んじて空想樹を切除するべく主人公たちは異聞帯の最下層へ向かうことになるのだが……









※注意※



この先には『黄金樹海紀行ナウイ・ミクトラン』後半の重大なネタバレが含まれています。









出自

その正体は「天使の遺物」によって身体を「再構成」されたことで、地球人類ではなくなった存在。
そもそも彼が所属していた伝承科が扱う「伝承」とは、人類史の神話大系にすら語られていない「超遺物」のこと。
「人類史そのものを一つの伝承として捉える」魔術協会ですら「天使」あるいは「悪魔」として禁忌とするもの。
即ち「地球上の存在ではない『人類の脅威』を発見・調査・保管する」ための部門であったのだ。

デイビットの父は、セム族の研究に傾倒していた一介の研究者であった。
魔術師ではないがその優秀さから伝承科に招かれているが、これは未だ血統こそが正義の色濃い時計塔において
研究成果においては時計塔のロードにすら引けを取らずという凄まじさである、曰くそういう曰く付きの聖遺物にあたる運命力を持っている、と。
そして彼はある「天使の遺物」の管理を任されていた。
そして父は、管理していた「天使の遺物」が20年間何をしても変化がなかったことから、それを「何の変化も起こさない神の贈り物」と判断していた。

しかしデイビッドが10歳の時、父が彼を自分の研究室に招いた直後、突如としてその「天使の遺物」が起動。
「天使の遺物」が放った光によって、彼の父は地面に焼き付いた影となったばかりか、人々の記憶からも世界の記録からも一切が消失してしまった。
一方のデイビッドは無事なように見えたが、研究室の床には父と同じようにデイビッドの影が焼き付いていた。
肉体を構成する物質も、記憶・人格も以前と変わらないはずの少年は、しかし自分が以前とは「違う」ものになってしまったことを理解した。*1

それ以来、彼は人類の視点・人類の距離感を失い、世界に実在している感覚、自分が地球人と同じ生物である安心を全く感じられなくなってしまった。
最終的に伝承科は「彼は既に地球人ではない」という判断を下した。
その判断の正しさを証明するかのように、現在の彼は140億光年以上の彼方と繋がることができるようになっている。
そしてその繋がっているであろう空間から、ビッグバンで宇宙が開いた時、宇宙の外に弾き出された暗黒星の端末*2を呼び込むことが可能となっていた。

デイビットが人理焼却解決でサーヴァントを召喚しなかったのは、既に彼が人理側の存在ではなかったために「そもそも召喚することができなかった」からだった。
異聞帯においてテスカトリポカを召喚できたのは、
  • 人理側でない自身という存在との縁ではなく、中南米という土地の縁を利用した
  • 「文明の滅亡を肯定する神」であるテスカトリポカが、「ORTを復活させて星を滅ぼそう」とするデイビットの目的を気に入った
という条件が重なったが故の特例中の特例であった。

また、「再構成」によってデイビットは記憶力にも異常が生じている。
彼は、一日の24時間の内5分間の事象しか記憶することができなくなっていた。
異常なほどの無駄のなさ、記憶すべき事象以外に興味を持たない性質は、彼の身に起こったこの異常が原因であり、
そもそも彼は情報を選別しなければ記憶しておけないのだ。
どことなく言動に子供っぽいところが見え隠れするのも、人生経験と呼ぶべきものが同年代の一般人と比べてまったく足りていないが故だろうか。
これを踏まえると、オフェリアの死に際して彼が向けたという「一日分にも満たない時間」も大きく意味合いが変わってくる。
「彼にとっての一日分」である5分未満か、それとも「一般的な一日分」である24時間未満(=彼にとって最大で168日換算)だったのかは不明だが、
いずれにせよ、彼にとっては貴重なリソースであるはずの「時間」をわざわざオフェリア一人のために割り当てていたという事実に変わりはない。
相当に彼女の死を惜しんでいたことは想像に難くない。

一方で「再構成」からしばらく経っても周囲の人間が違和感を持たないほどには、デイビッドと周囲の日常会話におかしな部分はなかったらしい。
これをもって、デイビットは「人間の一日における『覚えておくべき事柄』は5分で事足りる」という事の生きた証明となった。
「デイビット・ゼム・ヴォイド」という名前は、最小の一日(day bit)「セム族に伝わる虚無の遺物(void)が生んだもの」というのが由来のようだ。
この由来からすると、おそらく「デイビット・ゼム・ヴォイド」という名前も本名ではないのだろう。
本来の彼やその父親同様に、本名も「天使の遺物」によってこの世界から消失させられたのかもしれない。

「天使の遺物」による事件後、デイビットは「時計塔に突如現れた天才児」という扱いで伝承科に籍を置くことになる。*3



Aチーム所属後

デイビットはやがてカルデアにスカウトされ、伝承科を自主退学。レイシフトAチームの一員となる。
その優秀さを見込んだマリスビリーは、彼だけに自身の計画の全てを打ち明けていた。

これを聞いたデイビットはというと、何としても計画を阻止しようと動き出した
まず最初に、マリスビリーを銃で脅迫して計画を中止させようと試みた。
しかし脅迫されたマリスビリーは、なんのためらいもなく自ら命を絶った*4

これにより強硬手段で止める望みが絶たれたことで、デイビットは動き出していたマリスビリーの計画に乗り、チャンスを窺うことにした。
キリシュタリアとも密かに共謀。双方共に「勝ち残った者が計画を阻止する」という腹積もりであった。

物質的には人類でありながら、「再構成」によって人理の外側に置かれてしまったデイビット。
人類としての視点、距離感を失いながら、それでも彼は自分を「人類」だと考えた。
そして失った人間性に代わって、父から教わった「人間は誰に教わることもなく善い事をしたがるんだ」という人類の定義に従って生きる事を決めた。
その結果、彼は自分の目的として「秩序の維持」を定めた。それが人類にとって「善い事」だからである。
そして、その指定に従う限り、カルデアの計画は星を犠牲にしてでも破壊しなければならないと彼は判断した
カルデアの計画たる人理保障が達成されれば、地球人類は「この宇宙における、最低の知的生命体」という138億光年に亘る汚名を被る事になると。



南米異聞帯にて


最後に─────一番はじめの質問を返しておこう、キリエライト

オレの目的は『秩序の維持』だ。それが人類にとって善い事だと判断した。

七つの異聞帯が切除された時、ヤツの人理保障は完成する。

そうなれば地球人類は138億光年に亘る汚名を被るだろう。

“この宇宙に産まれた、最低の知的生命体”と。

その前にオレは地球を破壊する。その方法でしかカルデアを───────

元凶であるカルデアスという異星を、破壊する事ができないからだ。

人類が汚名を被るのを防ぐ為、元凶である異星カルデアスを破壊する。
それがデイビットの本当の目的であった。
疑似地球環境モデル・カルデアスは地球の極小コピー。とはいえオリジナルそのものではない以上、それは紛れもなく「異星」である。
その中で誕生した神こそが、白紙化の黒幕である「異星の神」であった。
2部序章でアナスタシアによって凍結され破壊されたかに見えたのも機能停止を演出しただけ。
万が一事態に気付かれて、カルデアス自体にレイシフトされて計画が遅延することを防ぐためのカモフラージュだったのだ。*5
実際は7つの異聞帯の切除までが全てカルデアの計画の内だったのだという。*6

そしてカルデアスはサイズこそ極小ではあるが、紛れもなく惑星そのものである以上、破壊するには惑星を破壊できるだけの力が必要となる。
そのためデイビットはカルデアスを破壊する手段として、惑星を破壊できるORTの復活を目論んでいたのである。

デイビットは一年に渡る期間を経てORT復活の下準備を整え、異聞帯深層の宇宙線が弱まるタイミングを狙って冥界下りを決行。
前述の暗黒星の端末を駆使してカドックとコヤンスカヤの妨害を突破し、ORTの眠る最深部で主人公達と対峙。
そしてその場での問答で真の黒幕がマリスビリーであることを明かした。

その際、ダヴィンチちゃんの「全ての元凶は我々カルデアだった、倒されるべき悪は我々の方だった」という言葉に対して、
「いや、きみたちは実際に世界を救った、人理焼却から未来を取り戻した」
「カルデアが原因ではあるが、元凶はきみたちではない
「『2017年までの人類の正義』という視点において、君たちは最高のスタッフだ」
「オレもヴォーダイムもそこは絶対に否定しない」
…と返し、デイビット自身は現在残ったノウム・カルデアのスタッフとその働きを「最高」と言えるほどに評価していることを明かしている。
これは「どちらか一人になり、カルデアを打倒しようとする時、彼らにもこの情報を開示する」というキリシュタリアとの約定であったという。

これを果たしたデイビットは「オレのプランを否定し、ORTを倒せたなら南極に行け」と語る。
その胸には、テスカトリポカが抉り出した異星の神の心臓が移植されていた。

自身を復活の最後のキーとして、同時にORTに「カルデアスを破壊する」という指定(オーダー)を刻むため*7、デイビットは自らORTに取り込まれた。

まるで、散歩にでも行くような足取りで。





そして激戦の末にORTは主人公達によって打倒され、デイビットのプランは否定された。
激戦の疲労によってか倒れた主人公は、冥界におけるテスカトリポカの領域「ミクトランパ」を再び訪れ、そこでデイビットと再会する。
一度目と同じ様に焚き火の側でたたずんでいたテスカトリポカは「戦いに勝った者を地上に戻してやる」と語る。
さらにもしデイビットが勝ったのなら、もう一度時間を(主人公達カルデア勢ごと)巻き戻してでもORTによる地球の破壊を試すとも。
ここにおいて、主人公とデイビットはサーヴァントを有するマスター同士として雌雄を決することになる。

「なぜそこまでして地球を破壊しようとするのか」と問う主人公。
それに対しデイビットはなんでもないように返す。



おかしな事を訊く。オレとお前は同じだ

責務じゃない。やりたいからやっている

自己満足というヤツだ

選んだところで、掴めるかは別の話だ。彼/彼女はここで休む事になる。

人理を濫用しすぎたカルデアは『異星の神』に間に合わない。

カルデアス……マリスビリーは『人類の敵』ではない。

ヤツは『宇宙の敵』だ。それを感知できたのがオレだけなら───

この惑星を破壊する事で、人類が負うであろう汚名を無くそう

君は世界を救う。オレは宇宙を救う

人類を救うという目的は同じでも、手段が異なる以上、対決は避けられない

構えろ(主人公の名前)。互いにハンデはない

クリプターとしてではなく、マスターとして勝負を挑もう

なにしろ、これが最後だ。コフィンの中で幾度となく想像(シュミレート)した戦いを、行うとしよう

人類を救いたいから救う。たとえ自分自身が「人類の敵」になったとしても。
それが、人間の視点を失った彼が自分自身で決めた生き方だった。

マスター同士の対決に主人公が勝利すると、「……やはりな。マスターとして戦うのなら、そちらが上か。」と敗れたデイビットは特に動揺もしなかった。
彼の人理焼却の解決は正確にはコフィン内に居た時のシミュレーション。実際のマスターとしての経験の差は大きいと分かっていたのだろう。
そして「そもそもテスカトリポカ一騎だけというのはどうなんだ?全能神なら眷属のジャガーマンくらいは呼び出してほしかったな」とテスカトリポカに軽口を叩きつつも、
「ともあれ、結果は出た。敗者は早々に立ち去るべきだ。」と言いその場を去っていこうとする。

……そうだ。オレは、おまえのように他人と信頼は築けない。

Aチームの一員としてカルデアスの正体に辿り着いた時は、何もかも手遅れだった。

完成していたカルデアスは惑星そのもの。誰にも破壊出来ない。

計画を止めるようマリスビリーを脅迫したが、ヤツは自分から命を絶った。

『自分の命と人理保障。どちらを守るべきか、考えるまでもない』とな

あの瞬間、オレはヤツの計画に乗るしかなくなった。部外者になってはカルデアスは破壊できない。

最後までカルデアに所属するものにしか破壊の機会は訪れないと読んだ。


それを呼び止め「ORT以外に方法はなかったのか」と問う主人公。
デイビットは計画を止めるようマリスビリーを脅迫したが、上記の通りカルデアスを起動させる為に自ら命を絶った事を明かす。*8
その結果外敵になるという選択肢を奪われ、最後まで獅子身中の虫としてギリギリまで踏みとどまる以外に手がないと考えた彼は、そのままクリプターとして留まっていたのである。
そして

つまり、君たちだ。オレはクリプターとして留まる事を選んだが───

新しいカルデアとして、古いカルデアと戦うとはね

ノウム・カルデアか。いい名称だよ


自分が構築できなかった「信頼」を以て違う道を選んだ主人公に微笑を向け、敗者としてミクトランパへと消えていった。

しかし、その後テスカトリポカは主人公に向けてこう語った。
「ミクトランパは次の戦いに備えるための休憩所。休んだらまた戦ってもらう。今度こそ勝利する側に立つように」と。
ともすれば、彼の出番はまだ終わっていないのかもしれない……

余談だが、ペペロンチーノを助けに行った際や、ミクトランパで再び出会いテスカトリポカと友達のように軽口を叩き合い
戦いの終わりには茶目っ気のある文句をつけ、イタズラと無垢さのあるデイビットが
気の置けない人物に向ける姿がどこか子供のようなのは、カルデアの男の礼装を見たあなたにならわかるはずだ。


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最終更新:2024年04月30日 16:20

*1 なお後日デイビッド本人が解明したこの「天使の遺物」の起動条件は、「半径20kmにおいて、一日の死亡者数がゼロである事」という、文明圏への悪意に満ちたものだったという。

*2 ゲーム中でこれらと戦闘を行う機会があるが、視覚上はフォーリナークラス+αのシャドウサーヴァントとなっている。クラスは元のクラスに関わらずフォーリナー。

*3 このため主人公とは魔術世界に関わる事になった元一般人という点で共通点がある

*4 このあたりはアニメ版『絶対魔獣戦線バビロニア』の「エピソード0」で断片的に描かれている。この時点では脅迫者の正体は明示されていなかったが、マリスビリーの「君が5分遅刻するのは珍しい」というセリフや、服装などからデイビットが銃を向けたことが示唆されていた。

*5 ダヴィンチがラスプーチンに殺されたのも逃げ遅れたからではなく、この真相に気づける人物として最初から狙われていた為

*6 主人公達は真犯人の居る地点から自ら遠ざかった形だが、あのまま旧カルデア基地内に居ては全滅するだけなのでこの判断は間違いではない

*7 単に復活させただけのORTは無秩序に破壊を振り撒いて去るのが関の山であり、何らかの手段で誘導しなければ南極のカルデアスを破壊してくれない。

*8 この発言によりアニメバビロニア第0話でマリスビリーに銃を突きつけ脅迫した人物は大方の予想通りデイビットであることが判明