登録日:2023/05/21 Sun 23:10:00
更新日:2025/03/15 Sat 16:41:53
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相鉄新横浜線は
神奈川県横浜市の西谷駅から
新横浜駅まで、
東急新横浜線は新横浜駅から日吉駅までを結ぶ、
相模鉄道と東急電鉄の鉄道路線である。
どちらも会社名を含めたものが正式名称で、本項では両路線について解説する。
路線記号は相鉄線が SO 、東急線が SH 。
目次
概要
2000年に答申された「神奈川東部方面線」計画に基づき、都市鉄道等利便増進法の事業として政府と地方公共団体から助成を受けて建設された。
路線を所有しているのは独立行政法人の鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)。施設や路線を相鉄・東急に貸し出し、営業や運行を委託するという、いわゆる「上下分離方式」が採られている。
建設費の回収を目的として加算運賃が設定されているが、新綱島~日吉間については免除される。
2019年11月30日に西谷~羽沢横浜国大間が開業し、JR線との直通運転を開始。
ただしこの時点では新横浜駅が未開業だったため、相鉄新横浜線の名称はほとんど使われておらず、現在もJR直通電車の案内には使用していない。
その後2023年3月18日に残りの区間が開業し、東急線との直通運転を開始した。
関東の大手私鉄同士が地下鉄を介さずに直通運転を実施するのは、この路線が初めてである。
また、東急新横浜線開業後は
東海道新幹線へのアクセスが向上したことから、
JR東海・
JR西日本・阪急電鉄による西日本への観光需要を延ばすキャンペーンも開始されており、東急の車両には新幹線をイメージしたラッピング車両が登場するようになった。
運行形態
相鉄線へ直通する車両は東急・JR車のみだが、東急新横浜線には南北線・三田線・埼玉高速線のものも乗り入れる。
副都心線・西武車・東武車・東横線の8両編成は直通しないが、異常時の対応として新横浜駅までの乗り入れ訓練は実施している。
使用車両については
相模鉄道および直通路線のリンクを参照。
直通先が多いので非常に複雑なダイヤをしているが、大きく分けて「相鉄・JR直通線」「東急東横線直通」「東急目黒線直通」の3つに分類できる。
なお、いずれの系統も線内は全て各駅停車である。
相鉄・JR直通線
日中は海老名~
新宿間で毎時2本走るが、早朝は埼京・川越線の池袋、赤羽、武蔵浦和、大宮、川越発着の列車も存在する。
当初は品川・東京方面への直通も希望していたが、線路容量に余裕が無いことから却下されている。
東急東横線直通
いずみ野線の湘南台~副都心線和光市・東上線川越市発着の急行が毎時1本ずつ、計2本が設定されている。
東上線直通は時間によっては森林公園や小川町まで足を延ばすことも。
相鉄本線発着はラッシュ時のみ設定。
東急目黒線直通
相鉄本線の海老名~三田線西高島平発着の急行が毎時2本、新横浜~南北線赤羽岩淵発着の急行・各停が毎時1本ずつ、新横浜~埼玉高速鉄道浦和美園発着の急行・各停が毎時1本ずつの計6本。
いずみ野線発着はラッシュ時のみ設定。
駅一覧
全駅が横浜市内にあり、西谷駅は保土ヶ谷区、羽沢横浜国大駅は神奈川区、それ以外の駅は港北区にある。
相鉄新横浜線の起点。相鉄本線乗り換え。
二俣川寄りに引き上げ線を2線備えているが、本線と平面交差しているため主に横浜~西谷間の区間列車に用いられ、相鉄新横浜線系統の西谷発着列車は少ない。
- SO 51 羽沢横浜国大
JRとの境界駅で、駅の管理は相鉄が担当する。駅番号は相鉄のみの設定。
当駅東側に新横浜方面とJR直通線との分岐点があり、JR直通は東海道貨物線を経由して
武蔵小杉駅に向かう。
ホームは相対式2面2線で、開業時点でホームドアが設置済み。
両ホームとも全方面に出発できるよう渡り線と信号機が設置されており、相鉄・東急直通線開業前は早朝・深夜に当駅発着の列車が設定されていた。
JR・東急直通とも武蔵小杉に向かうため、JR直通電車の発車標での停車駅案内は「JR武蔵小杉」とスクロール表示される。
駅名に横浜国立大学(の略称)を含むが、既存の最寄り駅とされる和田町駅・
横浜市営地下鉄ブルーライン三ツ沢上町駅と比べた場合、理系学部の校舎は此方の方が近い。
また開業日に「ハザコクフェスタ」と称するイベントが開催されたが、ハザコクは当駅の略称として定着しているのだろうか…。
東海道新幹線、
横浜線、
横浜市営地下鉄ブルーライン乗り換え。
相鉄と東急の境界駅。開業時点でホームドアが設置済みで、ブルーラインの同駅真下で直交する。
駅の管理は両社が共同で担当し、南改札を相鉄、北改札およびホームなどの運行系管理は東急が担当し、ホームや案内の意匠は東急のそれに近いものとなっている。
配線は、相鉄・東急双方の折り返しと対面乗り換えを考慮した、中線が両ホームに接する2面3線。
東急側は車両限界が小さいが、相鉄の駅でもあるので同社で採用されている拡幅車体が入線できる設計となっており、開業に先立ってJR直通線に充当される車両の入線確認が行われ、2024年3月には開業1周年記念の臨時列車でE233系が初めて営業運転で乗り入れた。
ただし、東急新横浜線はシーサスクロッシングにより全ホームへ着発できるのに対し、相鉄新横浜線は左分岐片渡り線のため1番線(西谷・二俣川方面)へ直接入線出来ないので、ここだけ建築限界が小さい。
ちなみにここの工事中に、上を通る道路(環状2号線)が2度も陥没するというトラブルが起こって色々問題となった。
島式1面2線で、線内で唯一分岐器や折り返し機能がない駅。
東横線綱島駅のすぐ近くにあるため、定期券に綱島駅が含まれる人は同駅でも降りられるよう配慮がされている(逆も可)。
また、日吉~新綱島間については日吉~綱島間と営業キロが同一であり前述の通り加算運賃がかからないので日吉以遠は運賃も同一であるが、計算上は別駅(別線)として扱われているため、綱島~新綱島間の営業キロが(日吉経由で)設定されている。
駅舎はかつて存在した「綱島ラジウム温泉 東京園」の跡地に建てられている。なので当初は駅に合わせて入浴施設を作る予定だったが、残念ながら中止になってしまった模様。
どうしても温泉に入りたい人は、駅から少し歩いた先にスーパー銭湯が出来たのでそちらへどうぞ。
YOKOHAMAどっちも定期
相鉄沿線から都心への通勤客にJRまたは東急への直通列車の利用を促し、かつターミナル駅である
横浜駅でも乗降できる制度で、全面開業した2023年改正より新横浜・東急直通方面、2年後の2025年改正よりJR直通方面のサービスが開始された。
主な適用条件は次の通り。
- IC通勤定期券(磁器定期券・通学定期券は対象外)
- 西谷~新横浜もしくは西谷~羽沢横浜国大~JR線が有効区間に含まれている
- JR側がオフピーク定期券の場合は入場時刻がピーク時間でない
- 上星川~平沼橋間の定期券有効区間外では乗降不可
余談
- 東横線大倉山に相当する駅を東急新横浜線に建設する計画もあったが、周辺の土地事情を考慮して中止となった。なお同駅の真下付近を通っているが運賃計算上、東急新横浜線は通過ではなく「経由していない」という扱いになっており、相鉄・JR直通線が鶴見を通過とみなしている点と異なる。
追記・修正に夢中で思わぬ場所へ行ってしまわないよう気を付けてください。
- 開業して新横浜に行くのが便利になったけど、相鉄に入れない車両多過ぎ・日吉駅や各線の待避設備が貧弱・10分20分待ちのダイヤホールがあるのは早急に改善して欲しい。 -- 名無しさん (2023-05-22 00:40:24)
- 相鉄自体のダイヤ乱れるのか電車通学の子達の遅刻が増えてきてる -- 名無しさん (2023-05-22 14:39:17)
- 新綱島はめっちゃ地下が深くて駅メモのチェックイン不可 -- 名無しさん (2023-07-18 23:34:49)
- 相鉄も東急も開業初年度だからダイヤがイマイチな気がする。次回の改正に期待。 -- 名無しさん (2023-11-29 22:02:44)
- まだ検討段階だけど、将来的には東北線(宇都宮線)・高崎線・常磐線からの「参戦」も検討されているらしい…実現したらどうなるんだろう -- 名無しさん (2023-12-30 20:36:55)
- ↑余計にこんがらがってトラブル起きた時の共倒れが怖いな -- 名無しさん (2024-09-29 18:45:01)
- 宇都宮線と高崎線はともかく常磐線直通はないわ上野東京ラインすら10年経っても品川止まりのデバフ路線なのに -- 名無しさん (2025-02-15 14:01:23)
最終更新:2025年03月15日 16:41