パムーン(金色のガッシュ!!)

登録日:2011/05/07 (土) 00:17:19
更新日:2025/04/21 Mon 07:28:10
所要時間:約 3 分で読めます






「ラララァァアアイ!!!」
「ラララララララァイ!!!」



パムーンは金色のガッシュ!!の登場人物。
本編の千年前に開催された魔界の王を決める戦いに参加した魔物の子の一人。
CV:松岡洋子

本の色:ライトイエロー(レモン色)
パートナー(現在):ランス(CV:安澄純)
パートナー(千年前):シェルビィ(CV:佐藤晴男)

ゾフィスが石版から復活させた千年前の魔物で、中でも強力な魔物としてガッシュ達の前に立ちはだかる。
アニメではツァオロンやベルギムE・O同様、四天王の一角を担う魔物。
多数のファンネルのような星型の武器を自在に操り、術もほとんどがそのファンネルもどきを介して放たれる。


○パートナー:ランス

現代のパムーンの本の持ち主で、シェルビィの子孫。
貴族風の衣装を身に纏うおかっぱ頭の青年で、ゾフィスの洗脳を受けている。
本編では洗脳が解ける事は無く、呪文以外の言葉を発する場面は結局見られなかった。
事件が落着した後の空港で、バビルのパートナーであった汪靖宇と出会う際に笑顔を見せている場面がある。

完全版に収録されたガッシュカフェでは、正気を取り戻した状態でパムーンと初の邂逅。
石化状態の際に色々といじられていたパムーンを『不遇で可哀想な魔物』と哀れんでいた。

○千年前のパートナー:シェルビィ

パムーンの千年前の本の持ち主で、チェーンメイルに身を包んだ騎士風の老齢男性。ランスの先祖。
ゴーレンとそのパートナーによる人質芝居に一瞬の躊躇いを覚え、その隙を突かれて呪文を唱えられなくされた。




以下ネタバレ





デボロ遺跡内部の戦いにて、仲間と離れ離れになったガッシュウマゴンの前に立ちはだかる。
当初は千年というブランクをうめるため、地下に姿を隠してファンネルもどきを操っていた。
だが攻撃や動作の法則を見抜かれて居場所を看破され、姿を現し改めて戦いを挑む。


千年前、石のゴーレンを相手に勝利目前まで迫ったが自身の甘さから形勢を逆転され石版に封印されてしまう。

その間の石の呪縛への恐怖からゾフィスに服従していた。
ガッシュ達との戦いでは四天王と呼ばれるに相応しい実力で彼らを圧倒。
実質勝利する。
が、ガッシュ達との戦いを通して「ガッシュの強さ」と「自身の弱さ」とを認め、またガッシュの言葉で1000年間の孤独から救われたため、ゾフィスからの離反を決意。
ガッシュへの協力を宣言したが、ゾフィスの不意打ちにより本を燃やされてしまう。
(この時清麿はゾフィスが魔物達を操る根拠に関して、ある確信を得る)


それでも




「地位になんの価値がある?」


「てめえの小汚え口から出た地位が、どれほどオレを助けた?」


「何も助かっちゃいねえ…石から戻されても何もな…」



「オレを正気に戻したのはこいつの言葉だ!」



最期までゾフィスに言葉を浴びせるも二度目のラドムで本を更に燃やされ、魔界へと送還された。


ちなみにこの時、「ゾフィスがパムーンの本を燃やした」という事実は清麿の中でひとつのある"仮定"が"事実"であると裏付けるエビデンスとなり、ひとりの魔物の心を救う事になるのだが、それはまた別の話。


なお、清麿が発見し色々と「自由な発想」で調べていた石版はこのパムーンが封印されていた石版である。




「やはり貴様、あの時の屈辱の――!」




案の定ブチ切れました。
ちなみにアニメ版ではティオと布団で添い寝してもらっている。 


その後クリア・ノートとの最終決戦で再登場、ガッシュに加勢する。




○使用術:ファル系

星型のビット(以下星と表記)と、そこから発射される光線を操る術。
ちなみに清麿達は「ヒトデ」と呼んでいた。星に攻撃を当てても弾き飛ばされるだけでダメージはない*1
光線を放つ術、というと劇中でも既にロブノスなどの『ビライツ系』が登場している。
ファル系はあちらと違い放たれた光線がその場に残留し、星を動かす事で自由に操作できる
これによりライトセーバーの如く光線を振り回す事が可能で、敵の行動制限や拘束もできる。*2

星の操作にはコツがいるようで、劇中では操りやすいように円運動でフォーメーションを組んでいた。
また、ある程度ブランクを埋めて操作に慣れるまでその姿を隠して行動していた。

●ファルス

姿を現す前に使用していた術。星から直線のレーザーを放つ。
威力は比較的弱く、集中砲火であってもガッシュのラシルドで容易に防げていた。それでも石の床を破壊する程度はできる。
作中では術名が明かされていなかったが、公式ファンブック金色のガッシュ!!まるかじりブック2」にて判明した。
ちなみに一度の詠唱で10ヶ所近い全方位からの攻撃が可能という、とんでもない性能を誇る。

●ファルガ

星に回転を加え、貫通力の高い強化版ファルスを放つ。星一つ一つから発射可能。
レーザーが螺旋状に絡まった魔貫光殺砲のような形状になっていた。
こちらも周囲を取り囲んでの一斉掃射が可能で、威力は掃射の一部だけでもラシルドを破壊できるほど強い。

●ファシルド

星を介してピラミッド型のバリアを張る防御呪文。
見た目はファンネル・バリア。セウシルのように足元が防御されていないかは不明。
防いだのはパートナーを狙った弱いザケルだったので、どれぐらいの強度かも分からない。

●デーム・ファルガ

隊列させた星から操作可能なレーザーを放射し続ける術。
組み合わせて格子状のレーザーカッターのようにしたり、位置を固定してのMAP兵器化も可能。
隊列が崩れても放射し続けられ、そのままレーザーを振り回し無差別範囲攻撃もできる。破壊力もかなり高い。

●エクセレス・ファルガ

「集中!」の掛け声と共に星をX字に配置し、星から強力なX型の大出力レーザーを放つ。
術同士の衝突はしていないため詳細な威力は不明だが、唱えられた二度のどちらも壁や天井に大穴を開けている。
描写を見る限りではフルチャージのチャーグル・イミスドンにも匹敵すると思われ、速射性にも優れている。
ちなみに後にガッシュがテオザケルの上位呪文としてこれに似た術を習得し、ブラゴのディオガ級と相殺している。

●オルゴ・ファルゼルク

自らの全身に星を纏う肉体強化呪文。強化呪文をかけたガッシュとウマゴンを同時に相手取るパワーを持つ。
その上、纏った星同士はエネルギーのロープのようなもので繋がっていて、これを伸ばし相手を拘束する事もできる。
その拘束力も強化術の掛かったガッシュとウマゴンを同時に封じるほど。
更に相手を拘束した状態で他の術が発動可能という、地味だが恐ろしい性能を誇る。

●ディオガ・ファリスドン

ディオガ級呪文。星を円周状に集め、回転を与えた強烈な大出力のレーザーを放つ。
劇中では上記のオルゴ・ファルゼルクで拘束して一纏めにした清麿たちに上空から照射した。
だが咄嗟の機転で床へとザケルを放ち、その反動によって縛られたままだったが少し移動に成功。
更にウマゴンの強化術が解けたことで身体が縮み、拘束から抜け落ちたウマゴンが縛られていたままの三人を押したことで、ギリギリで直撃は免れた。
それでもかなりのダメージを受けていた。ちなみに回避して直撃した遺跡の床は消滅し、底が見えないほどの大穴を穿っている。
なお、発射から着弾までに上記のやり取りが行われて回避されたことから察せるように、弾速はとてつもなく鈍足。アニメ版ではドグラケル並みの速度で描かれていた。
ただしオルゴ・ファルゼルクと併用したことでいくつかの星は清麿達の拘束に使われており、星が揃っていた場合は性能が違う可能性がある。
なおカードゲームではこの鈍足による当てにくさを再現したのか、ディオガ級呪文にもかかわらず付与魔力がわずか+2000となっている。
カードゲームの術の付与魔力については参考までに初級術が2000から3000、最大級の術で6000から8000が目安となっており、
この術は魔力付与の恩恵の面のみで言えば初級相当という微妙に不遇な扱いである。その分ダメージ量に関しては術の効果も相まって通常のディオガ級よりも高い期待値になるのだが…

●ペンダラム・ファルガ

パムーンの最大術。星を模した5つの顔を持つ巨大なエネルギー攻撃を放つ。
星の顔はそれぞれ表情の異なる。バオウを破って尚相当の威力を残すという強力な呪文。
完全版のおまけコーナーではシン・クリア・セウノウスのような意志を持つ呪文であることが判明。
ビョンコ&アルヴィンペアやパートナーのランスとともに千年間の孤独で傷ついたパムーンを慰めていた。
 
余談ではあるが当時のカードゲームで実にぶっ壊れた性能をしていたカードの一つでもある。

●フェイ・ファルグ

星を付けた自身や他の人間・魔物などを宙に浮かせる術。
ガッシュとの戦闘後に、一行をゾフィスのいる場所まで連れていくために使用した。
実はザケルガで開けた穴からガッシュ達の前に姿を現した時にも使っている。

●ファルセーゼ・バーロン

クリアとの最終決戦でガッシュの金色の本に現れた術。「シン」ではない。
星を大量に召喚する術だが、効果に関しては不明。作中ではビクトリームの術の発射台として用いられた。
金色の本に現れた術でシンでなかったのは、シンでも能力は同じであろう自分を全回復するジオルクとこれのみである。
星の数は無数とも言えるほどの量になっており、レイラの「ミベルナ・シン・ミグロン」と同じぐらいになっている。
次回作『どうぶつの国』で同じ技名が使われているが、性質は全く異なる。


<余談>

上述の通りガッシュに事実上完勝している魔物の一体。
初のブラゴ戦、バリー戦等ガッシュの敗戦自体は劇中でも少なくないが、彼の場合ウマゴンとの2人がかりでも敵わなかった。
しかもほぼ無傷で勝利しているという点で実力が際立っている。
実際、千年前の魔物編の後のエピソードであるファウード編では、ディオガ級の術は使える魔物自体数が多くない事が示唆されていた。
そのためクリア編開始直前までは、ほとんどの魔物にとってディオガ級は最大呪文として扱われていた。
にもかかわらず、パムーンはこの時点でディオガ級の術とそれを更に上回る最上級呪文を所有している。
彼が一人で追い詰めたゴーレンも、その後は作中では語られていないが、ガッシュの父親とその他三体の魔物が協力して倒したと作者が読者の質問で答えている。
そのガッシュの父が千年前の戦いで勝ち抜いた現王である。
パムーンは石版にはされたが卑劣な不意打ちが無ければ圧勝していた事を考えると、千年前の魔物の中でも最強クラスといえる。
ガッシュ達が全く敵わなかったのも道理というものだろう。

更にこれほどの実力をほこりながらも、劇中のパムーンは戦いについてブランクを感じてる上、何よりパートナーが正式なパートナーではなく洗脳されているという事もあり、本来の実力を完全には出し切っていない。
もし仮に彼が本来の実力を出せていた場合、彼と友達になるまでガッシュ達が生き残れた可能性は極めて低いだろう。

同じく天体をモチーフにした千年前の魔物であるレイラとの関係性は不明。
魔界の学校ではレイラと同学年でガッシュより2つ年上である。アニメ版オリジナルの魔物であるハイドと仲が良い様子。



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最終更新:2025年04月21日 07:28

*1 『ディオガ・ファリスドン』を使用した際はビットを拘束に使っており、確実に巻き込まれているはずだが特に失われた様子もなかった。

*2 ただし全てのファル系呪文がこの特徴を持っている訳では無いようで、あくまでもそういう性質の術があるだけでかつ、ビライツ系にも同様の特性を持っている術が存在している可能性はある