登録日:2023/10/20 Fri 09:39:18
更新日:2024/11/12 Tue 01:04:50
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生まれた瞬間、人は皆自由である。
そこにはまだ何の束縛もない。
だが年を重ねると様々な力に縛られる
次第に自由を奪われていくのだ。
そして、いつしか自由へ戻ることに恋焦がれる。
だが──
本当はいつでもそこへ戻れるはずである。
アドル・クリスティン著 『北人の失楽園』本文より~
概要
『
イースX -NORDICS-』(
Ys X: Nordics)とは、日本ファルコムが開発・発売したアクションRPGであり、イースシリーズの記念すべき10作目である。
PS4、
PS5、
Nintendo Switch向けに2023年9月28日に発売され、後を追って
Steam等でPC版も展開されている。
Steamでは当初は亜州向けに2024年3月に発売されたが、パフォーマンス面で色々問題があったため一度販売中止になっている。
なお、正式に日本でPC版が展開されたのは2024年10月に
NIS米国法人から発売された英語版と同時だが、パフォーマンス面は解消されている。
『
VII』、『セルセタの樹海』から『
Ⅸ』まで引き継いでいた複数パーティーや武器属性が一新され、本作のパーティーメンバーはアドル含めて2人、属性も2つのみとシンプルに。
そして今回はなんと船を実際に操縦して、大海原を掛けるという
某海賊漫画のようなRPGである!
(
あのアドルがそれをすると聞いて色んな意味で不安になった者は数多くいるのではなかろうか…)
あらすじ
舞台は大小無数の島々が存在する北の海《オベリア湾》。
若き冒険家アドル・クリスティンが彼の地で出会う海洋民族《ノーマン》、
そして人々を襲う不死の亡者《グリーガー》とは何者なのか……?
大海原を駆ける帆船を操って、海図を手掛かりに広大な海域を探索!
ときには敵船との海戦に挑んだり……。
“冒険する楽しさ”を追求したイースシリーズ最新作。
若かりし頃の冒険家アドル・クリスティン。
北の海・オベリア湾での新たなる冒険がいま始まる!
戦闘システム
主人公の二人は、序盤にあるアクシデントがきっかけでマナの枷と呼ばれる光のラインで繋がれてしまうため、特定の状況を除き常に二人一組で行動することを余儀なくされる。
離れられる距離は作中の描写から見ておおよそ5m~10m程度らしい。
たまにAIがバグって相棒が単独で数十m先まで走って行ったりするのは気にするな!
ゲームシステムは基本的に今まで通りのパーティーバトルシステムを採用。属性システムやスキルシステムも搭載されているが、上述されている通り変更点が多くある。
まずパーティメンバーはアドルとカージャの二人だけで、属性も『ATK』と『BRK』の二つ。
通常攻撃を当ててSPを稼ぎ、場面場面でスキルを使用してダメージを与えるという基本的な方針はそのままなのだが、
雑魚敵の一部やボスには「アーマー」というものがあり、これを壊さないと敵のHPを減らせない。
アーマーの体力を削るには『BRK』が高い攻撃が必要で、これを主にカージャが担当する。
アドルは『BRK』は低いが『ATK』と手数が多いので、HPを減らすのはアドルの方が向いている。
ようはHPを削るには『ATK』が、アーマーを削るには『BRK』が必要ということである。
クロスアクションというアドルとカージャがコンビで戦う形態もある。
これの一番の利点は「コンビスキル」が使えること。
これは二人のSPを大量に消費するが、代わりに大威力の攻撃を行える。
ただ普通に使うだけではハッキリ言って通常のスキルと威力はほとんど変わらず、リベンジゲージを溜めることで威力を高める形式。
このゲージを溜めるには「リベンジガード」をすること。リベンジガードとは前作までの「フラッシュガード」とほぼ同じで、これを成功させるとゲージも溜まる形式。
これで二倍、三倍とコンビスキルの威力が高まっていくので、ゲージが最大値まで高まったらコンビスキルを打ち込むのが定石の戦い方となる。
それ以外の大きな変更点は「フラッシュムーブ」が無くなったことと、通常のガードも追加されたが相手の連続攻撃や強攻撃を受け続けるとそのガードが崩されることなどがある。
また一部の雑魚やボスは溜め攻撃を使うので、これはリベンジガードじゃないと防げないのだが、
敵は通常攻撃の他にも、赤いエフェクトが発生する攻撃と青いエフェクトが発生する攻撃を織り交ぜてくる。
前者はコンビ状態によるガードでなければ防げないため、たまにある単独行動中は回避を優先して動く必要がある。
後者はダッシュ状態で接触すると自動的に回避をした後に一定時間無敵になってくれるので、むしろ積極的に攻撃に当たりに行って、無敵化からの一撃を狙いにいこう。
マナアクション
アドルやカージャが扱える不思議な力であるマナ。
これを用いて様々な技能が扱え、
ダンジョンを攻略していく。
主にマナの紐を伸ばして遠くの位置に移動するマナストリング、ボードに乗って水辺の上でも移動できるマナライド、チャージ攻撃が出来るマナバースト、隠されたギミックやマップ上では表示されないアイテムを見抜くために用いるマナセンスなど。
使うボタンが結構あるのだが、前作の異能と同じ感覚で使うと扱いやすい。
大航海
上述されているがⅩは船での冒険が主である。
帆船《サンドラス号》を操作し、オべリア湾を探索し、海図を
埋めるという方式。
肝心のサンドラス号は当初は
超絶オンボロ船…放置されていた古い船なので改造は必須。
改造する種類も数多くあるのだが、取り合えず基礎改修や大改修、移動速度上昇は最優先でやるべし。
当然海上戦闘もあり、敵船と戦うことにもなるし、負ければ船は沈没する。
つまりいつものアドルになるか否かはプレイヤー次第である………
+
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若干のネタバレアドバイス |
今作最強の敵はグリーガーでも海賊でもない。
海の中にポツンと佇む偽装商船である。
望遠鏡で覗くと違和感がある台詞が出て来るので、その時は放置推奨。
なにせ初対面時はこちらの船では絶対に勝てない馬鹿げた強さを持つ船だからである。
もうお前がグリーガーの艦隊を駆逐しろよ………
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レリーズ・ライン
アドルとカージャにはレリーズ・ラインというものがある
このラインは当初は閉じているのだが、物語中に手に入るマナポイントというものを用いてラインを空け、そのスロットにマナアビリティというものを組み込むことで二人の能力値が上がるというもの。
またラインは最初は10個程度しか開けられないのが、レベルを上げることで開けられるスロットも増えていく。
(アーツやシャードは使えないが)軌跡シリーズの
戦術オーブメントと似たような感覚で使うと良い。
難易度
これもⅧから通例となった5段階でイージーからインフェルノまで。例によってインフェルノではリベンジガードや攻撃の回避は当たり前のように使えないとまず攻略不可能なバランス調整となっているので選ぶ場合は注意が必要。
登場人物
◆
アドル・クリスティン CV:
梶裕貴
我ら(プレイヤー)の現身にして、後にその名を轟かせる赤毛の冒険家。今回は時系列的に『I』と『Ⅱ』の後であり、彼にとっては二度目の本格的な冒険となる。17歳。
前作から
7歳も違うのに見た目も中身もほとんど変わってない気がする…。
ゲーム中では珍しいと言われる彼の赤毛はエウロペ方面ではそれなりに見かけるらしい。
そして彼の記念すべき初冒険エステリアでやったことはこの時点で、それなりに広まっている模様。
何気に今まで全く明かされなかった彼の故郷や家族の話、アドルが冒険を始めたきっかけなども僅かではあるが描写される。
今作では文字通りカージャとの二人三脚で冒険をすることに。
◆カージャ・バルタ CV:
Lynn
本作のヒロインかつもう一人の主人公で、Xのアドルの相方…というか
兄弟
オべリア湾で剛腕を振るっているノーマンという海賊で、その頭目の一人娘でもある。
今までのヒロインとは違うというか味方パーティーとは思えない
鮮烈な行いを初っ端からアドルとプレイヤーに見せ付けてくれる。
海賊らしく粗暴なところもあるし平然と「殺す」などの言動もするが、性格自体は(厳しい言動もするが)結構普通。
ノーマンを忌避していたカージャと同世代のメンツやカルナックの住民も素性を知った後でも彼女には初めから友好的で、全幅の信頼を寄せている
序盤のキツい男勝りな言動はバルタ水軍頭領の娘という立場を鑑みて虚勢を張って演じているような状態であったらしく、中盤のイベント後からは女性的な言動を見せるようになる。
◆ドギ CV:
三宅健太
こちらもいつも通りのアドルの相方。23歳。こっちはアドルと違い年齢通り結構若い容姿である。
やはり今作も裏方だったと思いきや、意外な形で再登場する。
今作でドギが如何に恐ろしく、そして強いかを身をもって知ったプレイヤーも多いことだろう…
+
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ネタバレ |
最初に登場するグリーガーの大ボスであるイジはヨルズが彼を変えた姿。つまり彼自身である。
街中で決死の追いかけっこをするわ、戦ってみるととにかく固いわ、攻撃力は高いわと至れり尽くせり。
幸いなことに攻撃のモーションは分かり易いので、ジャストガードでゲージを溜めて、ダブルスマッシャーでアーマーを叩き割ってやるべし
ちなみに壁を壊すのは本能のようなものらしい。
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◆フレア・ラル CV:園部啓一
Ⅱでアドルが出会った医師。
難病に効くと言われる「セルセタの花」を求めてアドルたちに同行。
ずっと空にいたから地上世界が新鮮な様子で、初めて見る海にも高揚している。
◆グレン・ベルジュ CV:小林裕介
カルナックの街の自警団に所属する少年。恐らく1、2年はいると思われるのだが、問題行動が多いらしく未だに見習い。少年団リーダー。
父が町長でバルタ水軍と懇意にし、自警団を蔑ろにしている状況で、その原因でもあるノーマンに対しても少なからず不満を抱いている。
ただカージャに関しては助けられたり同世代のこともあってか不平不満を感じたことは一度もなくノーマンと知った後も親友として接している。
周囲からの評価は満場一致でお気楽者の熱血漢という感じだが、割と確信を突いた発言をしたり柔軟な対応をしたりと地頭は良い。
◆ロザリンド・ラズヴェリ CV:
青山吉能
カルナックで有名な宿酒場ラズヴェリ家の看板娘。
いつも笑顔で客に接し、気遣いも出来る良い子。
アドルやカージャに対しても非常に礼儀正しい一方で、少年団のメンツがなにやら恐れる顔もあるようで………
◆クルス・カーペント CV:広瀬裕也
カルナックで有名な商売家の跡取り息子。
年齢にそぐわない程に冷静かつ礼儀正しく、しかも人徳や道徳を重んじるため父親と違い商売や利益優先という訳でもない。
少年団の一人だが、最近は家の商売が忙しく他の幼馴染とは少し疎遠気味。
間違いなく優秀な商売人で立派な跡取り息子なのだが、彼自身はなにか思うところがある様子。
◆レイフ・イヴリーズ CV:
羽多野渉
少年団の一人にして今は外で『出稼ぎ』に出ている少年。
若干皮肉屋の二枚目だが、人当たりは悪くない。
喧嘩をするのは主に直情的なタイプのグレンだが、別に仲が悪い訳でも険悪でもない。
カルナックの外に出ていたためにグレンたちはレイフが鉱山で働いている程度は把握していたが、具体的な近況については全く知らなかった。
そして一般人とは思えないほどの雰囲気を纏う時があるが………
◆ミラベル・アスラッド CV:
阿澄佳奈
カルナックのアスラッド診療所に勤めている看護婦で、アスラッド家の一人娘。少年団のお姉さん的存在。
当初は海賊姫とカルナックで恐れられていたカージャにすら親身に接し、簡単に丸め込む大らかで理知的な性格の持ち主。
でも怒ると怖い。カージャですら軽く引くくらい怖い…。恐喝対象はもっぱら診療所を抜け出し釣りに出かける父親。
あと年齢のお話はタブー。
◆グリムソン・バルタ CV:
山路和弘
バルタ水軍の首領で、カージャの父親。
戦闘力は言うに及ばず頭もキレる頭目に相応しい人物。
妙に間延びした口調で喋る。
バルタ親子はマナの他にⅨのある人物が使った力も行使できる。
◆グンナル CV:阪口周平
バルタ水軍で双璧と呼ばれている幹部。
基本的に好戦的な部類が多いノーマンの中でも温厚で理知的な人物。
外から来たアドルに関しても友好的で、アドルとの交流で様々なことを学ぶカージャも温かく、時には厳しく見守っている。
◆フェリア CV:清水理沙
グンナルと同じくバルタ水軍の双璧の一人。
主に作戦立案を担当する。
ちなみに彼女はノーマンではないがバルタ水軍に入っている。
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ネタバレ |
実はロザリンドの姉。
とある事情から家族を置き去りにしてバルタ水軍に入ることになった。
元々は身体が弱かったのだが、家族を守るために文字通り死に物狂いで己を鍛え上げ、わずか1年の短い期間で盾の兄弟の試練を突破して双璧と呼ばれるようになった。
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◆エゼル CV:榊原優希
バルタ家で侍従を務めている少年。
見た目や声が中性的なので、非常に分かり辛いが少年。
なのに
ゲーム中ではグレンからエゼル「ちゃん」呼びされるから尚のこと判別しにくい…
カージャのことを第一に考え、彼女の兄弟になったアドルに対しても全幅の信頼を寄せている。
何気に私生活におけるカージャの生命線。彼もフェリア同様ノーマンではない。
◆ヨルズ CV:高柳知葉
《情欲》を司どる人型のグリーガー。
ヒステリックで感情的になりやすい
イースシリーズによく登場する敵組織の扇情的なおばさん。
人間を傀儡型のグリーガーに変えて手駒にするという力を持つが、意志の強いドギには暴れて逃げられるわ、カルナックの住人は全員取り戻されるわでヨルズの苛つきが止まらない!
カージャのマナによって顔に消えない傷を付けられたことで、アドル達を標的として執着することになる。
打倒後の最後っ屁で、あのアドルを
負けイベント以外で殺害寸前に追い込むというシリーズでも滅多にない快挙を成し遂げそうになった。
◆ラーグ CV:伊藤昌弘
《虚無》を司どる人型のグリーガー。
掴みどころのない性格で、妙に親し気にアドルとカージャに接して来るので一見すると敵意があるのかすら不明。
人間が創る『物語』に興味があるらしく、話が盛り上がることを愉しむためならアドル達を見逃すことさえ躊躇わず、海域に霧を生み出すなどの厭らしく厄介な搦め手を多用してくる。
戦闘でも分身を生み出したり、攻撃できない遠距離からチクチクと射撃を連発したりと、ねっとりした戦術を多用してくる。
◆オーズ CV:喜屋武和輝
《傲慢》を司どる人型のグリーガー。
他の二人と全く違うタイプで小細工も絡め手も一切使わない完全な武人気質。
アドルは彼のせいでトンデモナイ目にあう。(本人は大して気にしてなかったけど)
かつて北海に存在した国を滅ぼしたというとんでもない化け物。
傲慢の
二つ名が示す通りに弱者にも圧倒的な力を振りかざしてくる本能を持つが、本人は武人としての気質も持ち合わせているため
アドル達との最終決戦では『
己の全てをぶつけてなお勝敗のわからない相手=傲慢な行いではない』という互角の勝負になったことを喜んでいた。
◆リラ CV:若山詩音
アドルはカルナックに着いた初日に謎の声に導かれ浜辺で不思議な貝殻を拾う。
その貝殻から途切れ途切れの声で交信して来る存在。声音から恐らく女性。
彼女に導かれアドルはバルタ親子のように一部のノーマンしか使えないマナの力を授かることになる。
でも土下座してもグレンの方はダメらしい………
◆名もなき老人 CV:
千葉繁
アドルが時折無意識(?)で訪れる島にいる老人。その島には他の住民はおらず彼しかいない。
自分の名前も記憶も経歴も島にいる理由すらも思い出せないらしい。
結構な
ボケ老人…ご年配のようでアドルに頼み事をして少し経ったらそれすら忘れるということもしばしば。
しかしアドルが島に来てからはすこぶる好調らしく、外出して自宅を空けていることが間々ある。
用語
◆サンドラス号
本作の航海、海戦パートを担当する船。
元はカルナックに置き去りにされていた廃船予定のそこそこの帆船でしかなかったが、なし崩しにこの船を使うことになったアドル達は遊撃隊として大海原を駆けることになる。
最初は装備も乏しくペチペチと威力の低い砲弾を撃つくらいしか出来ないが、乗員が増える度に各能力が上昇し、装備の開発も整ってくると評価は一変。
・船体に穴を開ける杭を連続でブチ込む
・大渦を巻き起こしたり炎上(凍結)させてくる砲弾を乱射
・ゴン太激強レーザーをブッパ
・超加速で体当たりをかましてくると思ったらフナムシの如く高速で逃げ回る
・「効かないもんね~!」と言わんばかりに子供の遊びの如く無敵のバリアを張る
・挙げ句の果てには敵旗艦や要塞に蛮族が二人も乗り込んで白兵戦で大暴れしまくる
とまあ、やりたい放題の超戦艦へと変貌する。
乗員も攻撃が一定時間無限に使えるスキルなどを発動してくれるので、上記の惨状は更に酷くなる。
◆マナ
本作で扱われる魔法のような力。
グリーガーの不死を打ち破って完全に屠るにはこの力が必要不可欠なのだが、作中で使えるのはグリムソン、アドル、カージャの3人だけなので基本的にグリーガーの掃討はアドル達が任されることになる。
ぶっちゃけ「どうしてこんな力があるのか?」「何故アドル達しか使えないのか?」という明確な説明がされていない。
おそらくはある人物が語ったように元から人間に備わっている『世界を創る力』の一端なのだろうが、それならとっくに使えていなければおかしいという強い心を持ったキャラも大勢存在し
リラから不可能と断言されたにもかかわらず、終盤にグレンが使えたであろう理由もハッキリしてないため、メタ的に都合の良い舞台装置になってしまっている感がある。
◆
マナの枷
冒険序盤にアドルとカージャを繋ぐ光糸として発現した。
これのおかげで二人は大きく離れることが出来なくなったため、渋々ながら行動を共にすることになる。
行動を制限する
拘束具としての機能が目立つが、前述のマナアクションとして戦闘や
ダンジョン攻略などに利用することで活路を切り開いてゆくことになる。
+
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ネタバレ |
実はカージャの母である、イルナの残留思念が娘を見守るために形になった物。
つまり本質的にはマナの枷ではなく、マナの絆と言うべき代物であった。
全ての戦いが終わった後に役目を終えて消失した。
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◆海王の玉座
ノーマンの伝承として遺されている、見つけ出して座せばどんな願いも叶えるとされる神の玉座。
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ネタバレ |
実際には願いを叶える力などは持っていないので、見た目はいかにもそれっぽいだけのただの椅子である。
要するに人間が元から持っている力を自覚、発露させる演出として置いているだけ…らしい。
ただし、願いの善悪を判断する審判役のリラが最後の試練の役割となっているので、辿り着けば誰でも願いを叶えられるわけではない。
最終的には力を失って砂のように崩れて消失した。
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◆不死者
本作のメインの敵となる不死の存在。
マナの力を使わないと滅ぼすことが出来ず、通常の武器では即座に傷も修復されてしまう。
ヨルズ達三将は生きている人間達を不死者にしてしまう力を持っているため、アドル達はマナの力で住民達を浄化しつつサンドラス号の乗員に加えていくことになる。
中には知能を持っており、小賢しい知恵を付けているムカつく個体もいたりする。
◆ルーンストーン
北海のあちこちに遺されている石碑で、文字を刻みつけることで残留思念を記録する性質がある。
アドルとカージャは冒険の最中にこれを見つけ、ノーマンの過去に何があったのかという物語の断片を拾い集めていくことになるのだが…?
※以下のネタバレはイースシリーズにおける最大級の謎に関わります、本作クリア後に見ることをオススメします。
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ネタバレに触れる |
全ての戦いに決着が付いたエンディングの最中にカルナックの大灯台に向かうと、文字が刻まれていない謎のルーンストーンを発見できる。
アドルがそれに触れると、ある二人の人物の会話が流れるのだが、その内容を要約すると
「本編から46年後、ある女性の船団が忽然と姿を消した」という情報を掴んだ二人が彼女の下へ向かう会話である。
イースシリーズは赤毛の冒険家、アドル・クリスティンが遺した百余冊の冒険日誌を再現したものだが、
彼は63歳の時に極北へ向かって消息を絶ったという設定がある。
- 前述のルーンストーンには文字が刻まれていない=過去ではなく未来からの情報が流れ込んでいる?
- 現在17歳のアドルが46年後に消息を絶つとその年齢は63歳
- 本作のエンディングでカージャは自分で国を創るために旅立つ
- 本作で名前が出てきた神の中に人の運命を弄ぶ神が存在しており、失踪にはそいつが関与している
…と、いくつも気になる符号を描いた意味深な内容となっている。
果たして、これらが絡み合ってどんな物語を創り出すのかは…今はまだ、誰にもわからない
そして、アドル・クリスティンの冒険は、イースⅣ『セルセタの樹海』へと続く。
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余談
本作ではゲームオーバーのBGMが『SO MUCH FOR TODAY』となっているが、これは元々は『II』のゲームオーバーのBGMであり、『VI』でもアレンジされて使用されていた。イースシリーズが10作目であることからこのBGMが採用されたのではないかと思われる。
項目が生まれた瞬間、記事は全て自由である。
そこにはまだ何のコメントもない。
だが立派な項目にしようと編集を重ねると様々な力に縛られる
次第にタグも埋まっていくのだ。
そして、いつしかスッキリした項目へ戻ることに恋焦がれる。
だが──
本当はいつでも初版へ差し戻せるはずである。
アニヲタ・クリスティン著 『Wiki篭もりの失楽園』本文より~
- アドルさん若さで突っ走ってて海賊姫様がフォローに回らなきゃいけないの笑う -- 名無しさん (2023-10-20 18:40:38)
- 流石はファルコム。手堅く固まった良作だったが海戦はもう少し工夫が欲しかった。あとマジであの偽商船はなんなの…? -- 名無しさん (2023-10-20 20:09:03)
- 物語としては読後感がかなり良かったしⅧあたりからイース世界全体の謎みたいなのが少しずつ開示されてるよね。 -- 名無しさん (2023-10-20 21:59:35)
- エピローグの石碑は未来の出来事だとすれば北極点を目指したのはカージャのためという事か -- 名無しさん (2023-10-20 23:00:12)
- アドルはちゃんと家族と周りの理解を得て冒険に出たということが分かって良かった。元気な姿を見せるために10年に一度くらいは帰ってやれ -- 名無しさん (2023-10-21 08:32:08)
- 公式ページによると、偽商船はグリーガーのものらしいね。つっても、三将の船よりずっと強い理由にはならんが… -- 名無しさん (2023-10-23 00:39:28)
- キャラが減って不安だったけど戦闘面に関しては滅茶苦茶面白かったな。あとボス戦でのガード時の演出とかトドメ演出はかっこよかったから今後も継続してほしい -- 名無しさん (2023-10-23 01:56:00)
- BKKじゃなくてブレイクだからBRKだと思う -- 名無しさん (2023-11-03 02:58:41)
- ルーンストーンから察するにアドルはⅩ以降の冒険のどこかでロトと知り合ったってことでいいんだろうか。 -- 名無しさん (2024-01-06 20:57:01)
- 見終わった後にじーんと来るエピソードが多いのはいつものイースらしかったけど、特にはぐれグリーガーのお話が印象的だった。結末自体は悲しかったけど、彼はきっと幸せだったと願いたい。 -- 名無しさん (2024-02-27 00:15:14)
- ◯された船長気の毒だなーと思ってたけど幽霊として再登場した時の発言聞くと残当だったんだなと思った。 -- 名無しさん (2024-07-23 16:04:06)
最終更新:2024年11月12日 01:04