ロイヤル・ガード(STAR WARS)

登録日:2024/01/13 Sat 22:07:51
更新日:2024/01/15 Mon 11:55:08
所要時間:約 10 分で読めます




ロイヤル・ガード(Royal guard)とは「近衛兵」を意味する名詞であるが、この項目では映画『STAR_WARS』シリーズに登場する役職について記す。
作品内では基本的にモブキャラであるため台詞などはほとんどないが、その真紅のローブとヘルメットは非常に印象的。
亜種を含めれば旧・新・続すべての三部作に何かしらの形で登場しており、シリーズでは定番の存在の一つである。


概要

その名の通り権力者を護衛する近衛兵であり、劇中では主に銀河帝国皇帝シーヴ・パルパティーンの身辺警護として随伴している。
銀河の最高権力者の近衛兵だけあり、帝国軍の中でも体力・知力などあらゆる要素に優れる者だけが就くことを許される、銀河帝国軍でもトップクラスのまさにエリート・オブ・エリートであるとされる。
手に持っているのはフォース・パイクという振動槍の一種で、普通に手持ち武器として使えるほか、発生させた力場により相手に激痛を与えつつ動きを封じる機能も持つ。

また、ロイヤル・ガードになるにあたり特に重視されるのは皇帝への忠誠心であるとされる。皇帝の言葉は常に正しいと捉え、それこそ皇帝が死ねと言えば即座に自死できるほどのものであるという。
このレベルになると最早口外される心配もないからか、皇帝パルパティーンの正体がシス卿であることも知らされており、必然的にダース・ヴェイダーがシスであることも知っていた。
それゆえかヤヴィンの戦い以前の、あくまで一幹部でしかなかった頃のヴェイダーの身辺警護をしていたこともある。



……とまあ、設定的には皇帝を守る最後の砦という肩書きに違わぬ屈強な近衛兵であるのだが、肝心の映像作品ではびっくりするくらい活躍に恵まれないのも特徴である。

そもそもロイヤル・ガードの目の前でパルパティーンが暗殺されかけるような事態そのものが全くと言っていいほど無いことであり、実際パルパティーン本人からしても(その気になれば本人が作中トップクラスの実力であることもあって)身辺警護そのものよりは屈強で寡黙な近衛兵を従えている様を周囲に見せつけることで自身の権威を強調する目的の方が大きかった模様。
ただ、その一方で私兵としてはそれなりに便利な存在だったらしく、それこそシスの事情が絡むような大々的に兵を動かしにくい案件の際は密かに前線に送られ暗殺任務などを行うこともあった。まあ例によって成果はイマイチなのだが…

活躍

アニメ『クローン・ウォーズ』

前身にあたるレッド・ガードとして登場。名前以外はデザインも役割もほぼ同じ。
パルパティーンが自ら設立した私兵集団であり、時系列的には所謂ロイヤル・ガードの起源となる。
ただ当時は、議員の身辺警護を務めるセネト・ガード(ブルー・ガード)やコルサントの治安維持を行うショック・トルーパーなどの似た役職が多数存在したため、パルパティーンがピンチになった時に駆けつける役割を彼らに取られることも多かった。*1
なお、流石にこの時期はパルパティーンがシスであることは知らされていなかったと思われる。

EP3

銀河帝国が樹立した直後、ヨーダとパルパティーンの対決の前座として二人登場。
現れたヨーダに槍を振りかざすも、羽虫でも追い払うかのような無造作なフォースで壁に叩きつけられて一瞬でKOされた。
いくらなんでも相手が悪かったとしか言いようがないが、その清々しいまでの瞬殺っぷりはファンの間でもネタにされている。

アニメ『反乱者たち』

最終盤、主人公エズラ・ブリッジャーとパルパティーンの交渉が決裂した際にエズラを始末すべく三人掛かりで登場。
大掛かりなローブを脱いだ軽装で現れ、フォースの念力を踏ん張って耐え抜くという、設定に違わぬフィジカルが初めて描写された。
丸腰のエズラをフォース・パイクで浮かせて苦しめるが加勢に来たストームトルーパーがノーコンすぎて仕留めきれず、フォースで瓦礫を飛ばして反撃され撃退された。
終わってみれば僅か1分程度の出番だが、これでも過去最高クラスに活躍した方だったりする。

ローグ・ワン

惑星ムスタファーにて沐浴を行うヴェイダーの護衛として登場。
先述の通りこの頃のヴェイダーはあくまで有力幹部の一人に過ぎなかった時期であるため、沐浴中の無防備なヴェイダーの警護は皇帝とヴェイダーがシスの師弟であることを踏まえた上での命令であった可能性がある。

EP6

公開順ではここが初登場。
皇帝パルパティーンの護衛として要所要所で登場するが、ルークの謁見に始まるクライマックスの一連の流れではパルパティーン自らの命令で退室させられており、その後パルパティーンが討たれる場に居合わせることすらできなかった。
まあいても役に立ったかは怪しいが…



亜種

エリート・プレトリアン・ガード

EP8にて登場した、ファースト・オーダーにおける似たポジションの役職。
最高指導者スノークの身辺警護を行う。忠誠心が重視されるのもロイヤル・ガード同様であり、たとえ直弟子であるカイロ・レンだろうとスノークへの敵意を僅かでも見せた者に対しては瞬時に臨戦態勢に入る。
そして何よりの特徴は強さが設定倒れしていない事であろう。
どうやら製作側もロイヤル・ガードの置物っぷりが気になっていたらしく、近衛兵としての活躍の場を与える意図を持ってデザインされたという。
機能性確保のため赤いローブは取り払われ、剥き出しの真紅の装甲はライトセーバーにもある程度耐えうる強度*2を持ち、関節に沿って蛇腹状に分割されているので可動域も広く取れる。
武装はナイフ/薙刀/蛇腹剣のいずれかを装備。作りこそシンプルだが、刃に使われている赤いプラズマフィラメントは自身の装甲にすら痛打を与えられるほどの高出力を誇り、ライトセーバーとも打ち合える。
さらには丸腰であっても自ら相手の攻撃に飛び込んで隙を作るなど、個人の武芸に留まらない徹底された集団戦術は脅威的。
劇中ではあまりに不意打ちすぎて結局スノークを守れはしなかったが、下手人であるカイロ・レンレイに襲いかかり二人を後一歩の所まで追い詰めたことで、レイとレンの初の共闘という大きな見せ場を演出した。

インペリアル・プレトリアン・ガード

ドラマ『マンダロリアン』シーズン3にて登場した、エリート・プレトリアン・ガードの前身と思われる兵種。外見の差異としてはヘルメットや胸部装甲など細部のデザインが異なるほか、武器のプラズマフィラメントが赤ではなく紫色となっている。
皇帝不在の時期であるが、後のハックス将軍の父であるブレンドル・ハックスの管轄下に複数所属していたらしく、その存在は帝国残党とファーストオーダーの過渡期であることを印象付ける。
劇中でのポジションはなんと準ラスボスであり、モフ・ギデオンの要請でブレンドルから彼に貸し出された増援の一環で登場。
マンダロリアンの中でも腕の立つパズ・ヴィズラ*3を三人掛かりで苦もなく仕留める活躍を見せる。
続く最終話のマンドーとの戦いでも終始圧倒し、IG-12も容易く破壊したが、以前にも増してフォースを使いこなし始めたグローグーが加勢したことで連携を乱されて徐々に劣勢となり、マンドーに1人また1人と倒され全滅した。

ソヴェリン・プロテクター

EP9に登場した、シス・エターナルにおける似たような役職。崇拝対象であるシス卿(劇中ではパルパティーン)の身辺警護を務める。
シス・エターナルの中で最も優秀な兵士とされており、赤いローブも復活しているなど旧作のロイヤル・ガードに近い造形となっているが、変更点として武器は近接武器ではなくブラスターが中心となっている。
戦闘シーンもちゃんとあるもののプレトリアン・ガードほど善戦はできず、レイとベンになす術なく蹴散らされた。

紛らわしいもの

  • インペリアル・ロイヤル・ガード
アニメ『バッド・バッチ』に登場したクローン・コマンドー部隊の正式名称。
クローン大戦後のクローン達の処遇を引き受けるドクター・ヘムロックが護衛として引き連れている部隊であり、司令官はデルタ・スクワッドの黄色でお馴染みのスコーチ。
要人警護を行うエリートであること以外この項目のロイヤル・ガードとの共通点は無いに等しいが、なにぶん「Royal Guard」自体は一般名詞であるためこのような紛らわしい名称になったのだと思われる。




そういえばあんたから要請が来てたな。
”プレトリアン・ガード“を3人。
まるで追記・修正されるのを心配してるみたいだな?

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最終更新:2024年01月15日 11:55

*1 同時期を描いたレジェンズ、2Dアニメ版『クローン大戦』のコルサントの戦いにおいても、パルパティーンを急襲したグリーヴァス将軍に応戦したのはブルー・ガードであった。

*2 片手持ちの薙ぎ払い程度。腰の入った両手持ちの一撃や刺突にはさすがに貫通される。

*3 仲間を逃すため殿になり既に弾切れしていたが、近接戦でも主人公マンドーことディン・ジャリンと張り合える猛者である