クローントルーパー(STAR WARS)

登録日:2015/11/12 Thu 23:53:30
更新日:2025/04/30 Wed 18:43:46
所要時間:約 13 分で読めます




Good Soldiers Follow Orders.(優秀な兵士は命令に従う)

クローントルーパーとは「スター・ウォーズ・シリーズ」の『エピソードⅡ』から『エピソードⅢ』にかけて登場する兵士たちの総称である。

●目次

【概要】

クローントルーパーとは、銀河共和国の兵士として生産された、クローンで構成された兵士である。
クローンというからにはオリジナルがおり、そのベースとなったのは戦闘民族マンダロリアンの戦士ジャンゴ・フェット
凄腕の戦士ジャンゴの資質を心身両面でコピーしたクローン達は生まれながらにして優秀な戦士であり、
ジャンゴが直々に設計した教育・訓練・装備を与えられて銀河に2つとない精強な軍隊となった。

◆クローントルーパーの誕生

クローン技術を主な輸出産業としている惑星カミーノに対して、ジェダイマスター・サイフォ=ディアスがクローンで構成された軍隊を発注したことがクローントルーパーの起こりである。
サイフォ=ディアスはフォースの未来視に長けた人物で、ナブーの動乱の以前から
「将来、銀河共和国に重大な戦乱が起きる。対抗するために、共和国もすぐれた軍隊を持たねばならない」
と考えており、ジェダイ評議会の承認なしに独断でカミーノに連絡を取り付けた(この段階では、誰をベースにするかすら決まっていなかった)。
なお、サイフォ=ディアスは最初の発注直後(おそらくは予備交渉レベルの初期段階)にて死亡しており、ジャンゴ・フェットの仲介などをおこなったのはティラナスという人物である。

ジェダイマスター・オビ=ワン・ケノービカミーノの首都ティポカシティを訪問した時点で、すでに10万人が出荷可能な状態であり、さらに100万人が製造中だった。
クローントルーパーの軍隊はカミーノ首相ラマ・スーをして最高傑作と言わしめるほどの『製品』であり、銀河系においてもっとも精強な軍隊として完成されていた。


ジェダイのグランドマスター・ヨーダの指揮のもと、惑星ジオノーシスにおけるドゥークー伯爵率いる分離主義勢力/独立星系連合との戦いで初めて実戦投入された。

それからまもなく勃発するクローン大戦においては、銀河共和国グランドアーミーの主力としてジェダイの将軍たちに導かれ、大戦を終結に導いた。


◆ストームトルーパーへの移行

大戦終結後、銀河共和国が銀河帝国に移行すると同時に、軍の主力も一般徴兵されたストームトルーパーに置き換わった。


この極めて優秀なクローントルーパーを継投しなかった理由は主に三つ。

一つ目は、コストの問題である。
「銀河の秩序を保つ為には、クローントルーパーが必要でしょう」
「確かに。だが徴兵された兵士なら、費用は半分で済む」
ラマ・スー首相とターキン提督のやり取り
バッド・バッチ S1第1話 【余波】より

もはや兵力で圧倒的に劣る抵抗勢力を鎮圧するだけとなった銀河帝国における運用目的に対して、極めて高い素質を持つ素体の生成と、それに見合った教育と訓練の施行は過剰投資だった。
成長を速めるぶん老化も速く、前線兵士の一斉更新のスパンも短い。
また、いくら「成長を早めた」といっても一体が完成するのにやはり十年もかかるのもネック。
もし大敗して活動中のクローンが激減したとして、新しく調達しようとしても、新規生産分が戦線に到着するのは十年後なので、一般徴募の兵士に比べると意外と補充が難しい。
さらに戦争が早期終結すれば、成長途上もしくは新規生産中のクローンは丸ごと「不良在庫」になりかねない*1
更にはクローン=コピー生産品に必ず付き纏う可能性としてクローニング失敗による奇形やテロメアの劣化といった「不良品」の存在もあった。
無機物ならまだリサイクルなり何なりも可能だが命あるクローンとなればそうも行かず、辛うじて身体を動かせる者は訓練施設等で清掃業務といった雑用に付けたが、大半は破棄される=コスト分の無駄になり、カミーノ達を悩ませた。
この辺の「投資としては十年先を見越す必要があり、コストが高いわりに活用できる保証もない」のもネックだろう。

二つ目は、サンプルの劣化である。
「しかし、最近のクローンを見ていると明らかに……」
「劣化している? それならお勧めできる手立ては一つ。
 将来を見越して、優秀なドナーをお探しになることです。」
ラマ・スー首相とシャアク・ティ将軍のやり取り
クローン・ウォーズ S3第1話 【トルーパーへの道】より

素体に近い良質なクローンを生み出すには良質な遺伝子サンプルを定期的に提供してもらう必要があったが、
クローン大戦の幕を切ったジオノージスでの混戦の最中にジャンゴが戦死してしまったため、その後生産されるクローンは劣化が避けられなかった。
特に終戦直後に帝国がクローン撤廃を考え始めた時期には、カミーノ首脳部はクローン産業を維持するべく品質向上のためのある存在を追い求めることとなる。

「オーダー66を実行せよ」
元ジェダイパダワン、フェレン・バー。
コミック 【燃える海原】より
そして三つ目、これがもっとも重要だが、クーデターの危険性である。
クローン兵は一体一体作られるのではなく、おびただしい数が一律・一斉に作られる。
その大規模な製造過程においてなんらかの細工を施し、たった一人(もしくは特定派閥)の命令だけを聞くようインプットしておけば、クローン軍団はただ一人の野心家の手駒となってしまう。
軍権を丸々奪われる危険性が高いのだ。
そして、そうした方法が可能であることを、ほかでもない銀河皇帝その人が実践してしまっている。
(「オーダー66」の詳細は極秘扱いとなっているが、ラマ・スーはじめカミーノ首脳部は知っており、調べることもそんなに難しくないと思われる。また似たようなことをIG-88もやろうとしていた)
さらに上記のシーンで、オーダー66は戦後も消えておらず、フォースの暗示と併用すれば(敵であっても)起動させられることも判明した。
これにより尋問官=元ジェダイが攻撃を受けている。
(ちなみに「尋問官は元ジェダイ」と暴露されてからのオーダー66発動&尋問官攻撃と言うことや、ジョカスタ・ヌーのエピソードでヴェイダーが元ジェダイと知ったクローン兵が唖然としていたこと=クローンたちはヴェイダーをジェダイと認識していなかったことから、
 「殲滅するべきジェダイか否か」の判定基準はクローンがどう認定しているかに掛かっている模様。案外ザルというか、ジェダイ経歴がないフォース使いの場合や、暗示で非ジェダイをジェダイと思い込まされた場合とかはどうなるのだろう*2


銀河帝国に対する謀反の芽を摘むためにも、クローン兵の廃止と兵士雇用制度の転換は最重要課題だったのである。
その結果、装備だけがストームトルーパーに継承されて、クローントルーパーは歴史の表舞台から姿を消した。
カミーノ首脳部はクローン産業存続のため手を尽くしたが、初めから帝国はそれを許すつもりは無かったのであった。
ターキン総督はクローン・フォース99のような、徴兵ではそうそう得られないであろう極めて優秀な戦力は高く評価していたものの、それらもあくまでエリート部隊の指揮官のような限られた役割への適性として評価しており(ウォー=マントル計画)、一兵卒に至るまでクローンで賄う気は無かった。

ウォー=マントル計画を主導するランパート中将の方針により一応の存続は許されたものの規模は大幅に縮小となり、カミーノ上層部は拘束され研究者たちもタンティスの極秘基地に移される。
そうして無人となったカミーノ首都ティポカ=シティは爆撃により跡形も無く破壊された。
帝国のシンボルを掲げたヴェネター級から自分達の生まれた施設を攻撃し破壊するクローントルーパーらの姿が印象に残った方も多いだろう。
さらに表向きにはカミーノ壊滅の件は「異常気象による災害」と公表されており、クローン撤廃をさも苦渋の決断であるかのように扱うマッチポンプでもあった。
クローンの未来を憂うとある者達の尽力により、ランパートのこの企みは明るみとなったものの、

帝国時代のごく初期は大半のクローンが共和国軍の後継組織として帝国軍に仕えていたが、生産自体は停止され時の流れに伴いその数を減らしていくことになる。
ただし、最終生産世代のクローンで構成され、尋問官直属の部隊としてジェダイ狩りに従事していたパージトルーパーや、帝国兵の訓練教官の勤務に就く者など、一部は帝国時代にも活躍を続けている。
その他にも僅かながらも通常のストームトルーパーや情報部の隊員として活動し続けた例外も存在する。
ヴェイダー配下に一人いた第一期生産型クローンは、終戦五年後の時点で老化が進み「お前は現役勤務もできないほど古ぼけたのか」と怒鳴られる場面もあった。ちなみに、このクローンは後に手柄を挙げてヴェイダー自身が軍曹から中尉へと昇格させている。

◆ネクロマンサー計画

一方、命令違反などを犯したクローンは単なる処罰や投獄では済まされず、タンティスへ収容され人体実験の被検体になることを強要されていた。
その主な目的は「ネクロマンサー計画」の実現であり、兵力としては撤廃された後もクローン技術自体は引き続き利用されることとなる。



【特徴】

クローントルーパーの主な特徴として、
  • 成長速度が早められていること
  • 命令に絶対服従であること
  • 銀河共和国に対して忠誠を誓っていること
  • バトルドロイドよりも柔軟な行動が可能であること
などが挙げられる。

彼らは幼少時から兵士として一律な教育を受けており、能力的、肉体的、精神的な個体差はほとんど無かった。
最終的に就いた役職によって能力には大きく差異が出るが、これは先天的な素質の影響ではなく、役割ごとに必要な技能を優先的に修得させた結果である。
(ちなみにヨーダ曰くフォースは個人個人で異なっているとのこと。)

また、クローンは命令に従って敵を攻撃することに対して、躊躇や良心の呵責がいっさい存在せず、彼らの攻撃には殺意や殺気が無かった。
登場当初の設定と2015年時点とで、その理由に関する設定は少々異なる。

前者については、遺伝子レベルの設計としていた。これにより、彼らにしてみれば、攻撃命令の対象となった敵を攻撃し、破壊もしくは殺傷することは、呼吸やまばたきと同じ通常の行動でしかなかったとしている。
後者については、バイオチップを製造直後の赤ん坊の時点で埋め込んだから、としている。
このチップは、クローン製造を請け負ったカミーノアンが「反乱の芽を摘み、さらに上官の命令を聞く優秀な兵士にするには、自我や独立心は邪魔である」と判断して、それらを強く抑制するように脳を制御していた。
オリジナルのジャンゴ・フェットが危険な賞金稼ぎとして有名だったという理由もある。

そうして造られた彼らは非常に献身的であり、自己犠牲に対する躊躇がほとんど無かった。
凄まじい砲火の中への突撃だろうと、自爆だろうと、クローンは作戦遂行に必要と判断すればむしろ率先してそれらの行動を起こす傾向にあった。

それらの行動からクローンには感情が無いように誤解する者もいるが、クローンとはいえ彼らも人間である。
先天的な設計がどうであろうと、またはチップの影響下にあろうと、人間である以上はクローンにも喜怒哀楽や嗜好も存在する。
映画ではその辺りはあまり描かれていないが、クローンウォーズでは互いに励まし合ったり、無謀な作戦を執る指揮官を愚痴ったりするのがたびたび描かれている。
感情が無いわけではなく、良くも悪くも命令に対して、人間味が喪失していると見えるほどに、割り切って自制することに長けるように生み出された存在である。

これらの長所を持つため、新共和国時代になってファースト・オーダーのストーム・トルーパーから裏切り者が出た際には、
最高指導者スノークは今後クローンの運用を検討すべきだとカイロ・レンハックス将軍の軍事的方針を批判していた。

当然アーマーの中身もジャンゴやボバ・フェットと同じ外見をしており、
幼少期のボバが父の死を思い出すのでトルーパーの死は見たくないと言う場面もあるほか、クローン戦争を経験した者がボバを見て「その顔は見飽きた」とこぼすシーンも。


ちなみに、独立星系連合のとあるドロイドはクローントルーパーのことを『共和国の(バトル)ドロイド』と呼んだことがある。


◆例外

上記に挙げた特徴にはいくつかの例外が存在する。
一つは独立心の強い『規格外』のクローンの存在である。

クローントルーパーはバトルドロイドよりも柔軟な思考能力を有する。
しかし、それはあくまで「ドロイドに比べれば」であり、発揮されるのもあくまで命令の範囲内だけだった。
クローントルーパー自らが作戦立案を行ったり、意見具申をすることは基本的にはあり得なかった。

しかしクローントルーパーにも個体差はあり、また指揮官クラスまでもが自我や独立心を抑制していては戦争にならないため、指揮官クラスはコントロールの影響を軽減させていた。
上官の言動に影響されて、自意識をはぐくんでいく場合も当然ある。
特に、クローンを兵士ではなく仲間として見ているアナキンやアソーカに率いられた部隊はその傾向が強い。
そうして、トルーパーの中に独立心の強い『規格外』が登場するようになった。

『規格外』のクローントルーパーは訓練次第で通常個体以上の能力を発揮した。

この『規格外』を意図的に、より極端な形で引き出すべく遺伝子の変異までも利用したのが後述のクローン・フォース99である。

もう一つの例外は味方を攻撃するクローントルーパーである。
クローンは命令を受けて敵を攻撃することは呼吸をするようにこなせた。
しかし味方や上官への攻撃に関しては多大な心理的苦痛を伴った。

該当するクローンはドグマと呼ばれる個体のみである。
このドグマは惑星アンバラにおいて、裏切り者のジェダイ将軍、ポング・クレルを自らの手で殺害している。
彼は自分の意志で上官を殺害するというクローンには非常にまれな行動を取ったが、この際もひどく苦しむような反応を見せていた。

さらに時代が帝国時代初期になると、帝国の圧政などに苦しみ反発する民衆━━つい先日までは共和国の「守るべき民」だった━━を「反逆者」と見做すことに苦しみ葛藤するクローンが少数だが出現するようになる。

また、上官が程度に差はあれ自分達を戦友として見做してくれていたジェダイから帝国の将校へと代わったことも大きな亀裂を生んだ。
帝国自体の方針もあって、クローンを「戦友」や「部下」ではなく「所有物」「消耗品」として扱う者が増え、酷い場合は重傷を負っても治療を施してもらえず死亡する者が出るほどであった。
これらの処遇に反発する一部のクローンは帝国に反旗を翻し、ネクロマンサー計画を初めとする不当な扱いを受けている同胞を解放するなど、明確な帝国への攻撃行為を開始した。
まあ扱いが「所有物」「消耗品」なのはストームトルーパーもそんな感じっぽいが


【装備】

クローントルーパーはマンダロリアンアーマーをモデルに開発された、T字型バイザー付きの多機能ヘルメットと純白の装甲服を身にまとい、主にブラスターライフル、サーマルデトネーターを駆使して戦闘を行った。

兵種によっては戦車や宇宙戦闘機、重砲などの大型兵器も取り扱った。 
いくつかの装備品はクローン専用に設計された物で、一部はカミーノ人たちの手で設計されている。


【兵種】

◆ARCトルーパー

ARCとは、「上級偵察(アドバンスト・レコン)コマンドー」の意。
平たく言えばクローン版レンジャーである。
コマンドーと付いているが、別にあんな筋肉怪人がモチーフな訳ではない。
ただし、素体となったジャンゴが岩をも握り砕くジェダイと対等に殴り合える人材であることを鑑みれば、
ジョン・メイトリックス大佐ベネットレベルの化け物と比べても遜色ない兵士達ではあるのかもしれない。

先述の通り、クローンたちの中にはまれに独立心が強い『規格外』な個体が存在した。
カミーノ人たちはそういった個体を選り分け、ジャンゴ・フェットの指導のもとでより高度な戦闘訓練を施した。
結果、『規格外』たちは通常のクローンをはるかに凌ぐ戦闘能力を獲得し、ARCトルーパーと呼ばれるようになった。

彼らは専用装備としてARCアーマーというヘルメットと左肩から胸部にかけてパーツが追加された特別仕様の装甲服を支給された。
またジャンゴ・フェットの指導の影響でDC-17ハンドブラスターによる二挺拳銃を好む個体もいた。

ジャンゴ・フェットの死後も訓練プログラムは引き継がれ、何人ものARCトルーパーが誕生した。
『クローン・ウォーズ』劇中の描写では、志望する者が実戦で多大な成果を挙げることで昇格されてARCトルーパーになるというパターンも描かれており、ARCになることはクローン達にとっては一つの目標となっている。

彼らの中でもスピーダーバイクを扱うバイカー上級偵察コマンドー、重火器を扱う上級偵察コマンドへヴィーガンナー、
航空機を扱う上級偵察コマンドーパイロットなど、さらに細かく分かれていた。

ARC課程を修了した者はARC+兵種名で呼ばれる。


◆クローンコマンドー

しつこいようだがメイトリックス大佐やべネットではない。
扱いづらいARCトルーパーたちに手を焼いたカミーノ人たちが、より優れた兵士を求めて作り出した。
カミーノに生息するエイファーと呼ばれる動物を狩るグループをモデルにした訓練プログラムを受けている。

ARCトルーパーとは逆に連携に重きを置いており、チームを組んだ彼らはARCトルーパーすら凌駕する戦闘能力を発揮した。
彼らは専用装備であるカターン級コマンドーアーマーを身にまとい、しばしばクローン大戦の行く末を左右する作戦に投入された。
水色に発光するバイザーが特徴。

代表的なキャラクターとして、5つものチームを率いたメイス・ウィンドゥ配下の「ポンズ」や、ジオノーシスの戦いで部隊がバラバラになった際に生き残りによって即席で結成された「オメガ・スクワッド」、ゲーム『リパブリック・コマンド』の主人公でもある「デルタ・スクワッド」、サーリッシュの戦いで壊滅した「フォックストロット・グループ」、戦争末期に活躍したクローンフォース99「バッド・バッチ」などが該当する。

帝国軍再編後を描く『バッド・バッチ』でも、他のトルーパー共々帝国に仕える兵士……つまり敵として登場。
スタンモードとはいえブラスターに複数発耐え、飛び立とうとするシップにある程度損傷を与える(これはむしろストームトルーパーがノーコンすぎ)など、コマンドーは明確に「強敵」として描かれている。


◆シャドウトルーパー

戦争の長期化で損耗が続くARCの穴埋めのために考案された兵種で、賞金稼ぎなどに変装しての隠密活動を行った。
シャドウトルーパーの装甲服は偽装プレートを装着して外見を変えることができるほか、内蔵されたステルス機能によって生命探査装置やレーダーによる探知を避けることが可能だった。

このステルス機能は他のクローントルーパーのヘルメットに内蔵されたセンサーに悪影響を及ぼすこともあったため、シャドウトルーパーが他のクローン・トルーパーと共に行動することは稀で、任務の性格上単独ないし少数で行動することがほとんどであったとされる。

彼らは他にも不可視の攻撃を行えるDC-19ステルスカービンブラスターなどの専用装備を駆使し、潜入、情報収集、破壊工作を遂行した。


◆ショックトルーパー

白基調ながら胸部等の赤い装甲が特徴。
大部分がコルサント・ガード(コルサントにおける治安維持を主任務とする兵種)に所属しており、他のクローンたちと異なり惑星コルサントで訓練を受けた。
だがその実態は第501大隊と同様のパルパティーン最高議長の手足である。
分離主義勢力との戦いに限らず、共和国国民を対象とした暴動鎮圧や議長の護衛も担当しており、銀河帝国勃興後はそのままインペリアル・ショック・トルーパーへと移行した。


◆パージトルーパー

帝国時代にジェダイの残党を狩るために存在した部隊。
帝国時代になって暫く経つと殆どのクローントルーパーは退役していたが、残党とはいえ強力な戦士でもあるジェダイを狩るには通常のストームトルーパーでは能力が不足していたためにクローントルーパーを高く評価していたヴェイダーが最終生産世代を集めて肝煎りで設立された。

ジェダイ狩りに特化しているため武装はエレクトロロッドなどライトセイバーに対抗可能なものであり、加えて過酷な訓練によって並のジェダイ相手ならば互角に打ち合えるほどの実力を獲得しており、フォースの念力すらもある程度は踏ん張って耐えてしまう。まあ本気で押されるとやっぱり崖からぶっ飛ばされるのだが

通常は尋問官の直属の部隊として彼らの任務をサポートして銀河を飛び回っている。EPⅣ以降の動向は不明だが、ジェダイ狩りを終えて尋問官が消えたのと同様、彼らも解体・解散もしくは粛清されたものと思われる。


◆CXトルーパー

別称「クローンXトルーパー」「クローン・アサシン」など。
『バッド・バッチ』シーズン3に登場する帝国所属の特殊工作員であり、帝国の「ネクロマンサー計画」を主導するドクター・ヘムロックが自ら調整を行なった新種のクローン・コマンドー。調整の過程で自我や個人情報などもほぼ抹消される。
極秘任務を与えられ、ターゲットの追跡・潜伏地の特定・本隊到着までの陽動を単独でこなす極めて優秀な工作兵であり、直接戦闘でも(本調子でないとはいえ)クロスヘアーに僅差で勝利するなど高い能力を持つ。
装備品の質も他のトルーパーを上回り、スタンモードのブラスターは全く効かず実弾も複数発は防ぐ装甲服を着用している。
複数人存在し、基本的に惑星タンティスで休眠状態に入っていてその力が必要とされる任務に際して一人だけが「起動」されるが、最終話ではタンティスへの侵入を許し後が無くなったヘムロックが奥の手として残っていた全員を起動。
単独行動が基本でありながら連携の練度も高く、エコーの別行動・レッカーの負傷・TKトルーパーなどのアドバンテージがあったとはいえ一度はクローン・フォース99に完勝し拘束してみせた。
その後トレーニングルームにて、オメガがレッカーを起こしたことで乱戦となり、ハンターとクロスヘアも復活。今度はエコーがいたこともあって激闘の末全滅した。

メンバーの内訳は以下の通り。



◆その他

クローントルーパーには他に寒冷地特化のコールドアサルトトルーパー、水中特化のSCUBAトルーパー、
パワーランスを武器とするランサートルーパー、操縦士であるパイロット、砲兵を担当するタンクガンナー、
ウォーカーと呼ばれる歩行車両を扱うAT-RTドライバー、偵察を担当する上級偵察部隊トルーパー、
火炎放射器を扱うフレームトルーパー、衛生担当のメディックなどのさまざまな兵種が存在した。


【階級】


◆サージェント

クローン×9人から成る分隊を指揮する役割を担う兵種で、緑色の装甲服を着ていた。
サージェントの名の通り、分かりやすく言えば軍曹であり、訓練生たちの教練もこの兵種が担当する。
配下の兵士たちとともにルーテナントの指揮下で戦った。


◆ルーテナント

4個分隊=36名から成る小隊を指揮する役目を担う兵種で、クローン大戦初期は青い装甲服を着用していた。
その後は部隊によって色の異なる装甲服を着用していた。


◆キャプテン

4個小隊=144名から成る中隊を指揮する役目を与えられた兵種で、ヘルメットと装甲服に赤いマーキングが施されていた。
ブラスターライフル、サーマルデトネーター(熱爆弾)、スピーダーバイクの扱いを訓練されていた。
キャプテンは分隊~中隊レベルの戦術にも精通しており、指揮能力と戦闘能力を兼ね備えていた。
著名な者は「キャプテン・レックス」など。


◆コマンダー

コマンダーは黄色い装甲服が特徴の大隊指揮官や将校としての教育を受けたクローントルーパーである。
通常のクローントルーパーよりも高度な教育を受けており、自立性、戦略的思考などの特徴を有していた。
共和国最高議長から直接指令を受ける立場でもある。

ARCトルーパーの成功後は多くのコマンダーがARCトルーパー訓練を受け、ARCコマンダーとして任務に就いた。
コマンダーは時にジェダイ将軍の副官として、時に大隊指揮官として2304名から成る大隊を指揮した。
彼らは普段は前線司令センターにいたが、時には自らが最前線に出向くこともあった。
コマンダーの中にも階級が存在し、さらに高位のコマンダーはマーシャルコマンダーと呼ばれた。

著名な者は「コマンダー・コーディ」など。

◆アドバイザー

特殊作戦を遂行するクローン・コマンドーを外部から無線で補助する、ナビゲーターとしての役目を持つクローン。
状況の報告や作戦概要の説明、指揮官や同盟組織への連絡の仲介といった戦闘以外の雑務をこなす。
現地で窮地に陥った分隊に適切な打開策を指示したり、ウーキーの部隊から送られてきたシリウーク語の内容を即座に理解して分隊へと伝達するなど、基本的に歩兵であるクローンには珍しく状況分析能力と外交的スキルにもやたらと長けている。

装備は一般的なフェーズ1・アーマーのままであり、外見での識別手段は特にないため「その辺の兵士が臨時で駆り出されてるのでは?」とか言われたりもしている*3
…というか、現状この階級を名乗った人物は CC-01/425ただ一人しか存在しない
映像作品でのこういったポジションは基本的にジェダイが担う為、出番がないのは仕方がないと言えば仕方がないのだが…

【オーダー66】

正式名称は「クローン・プロトコル66」。66以外の内容や、そもそも存在するのかは不明。(レジェンズやLEGOシリーズなどの非正史作品には65や67が登場するが、後者はギャグだし…)
クローンたちにインプットされた命令でパルパティーン最高議長から直接、発令された。
内容は「銀河共和国に反旗をひるがえしたジェダイを抹殺せよ」というもので、これを受けたクローンたちは、ほんの数秒前まで仲間だったジェダイを一斉に攻撃
命令に基づく行動を殺気を伴わず繰り出すというクローンの特性ゆえに、奇襲をまったく予知できなかった(あのヨーダでさえクローンの行動そのものを予知したのでなくではなく銀河中のジェダイが次々倒れるのをフォースで感知しただけである)ジェダイたちは大部分が戦死した。
一部は逃げ延びることに成功したが、それはいたずらに死を引き伸ばしただけであった。


もともとサイフォ=ディアスは、やがて銀河共和国を襲う脅威に対抗するためにクローントルーパーを発注した。
しかしジェダイ評議会には報告していなかったため、このことを知っているのは当時最高議長になったばかりのパルパティーンだけであった。
サイフォ=ディアスはパルパティーンを信じていたが、ダース・シディアスであることには気付かなかった。

ダース・シディアスは、クローントルーパー発注が他に知られていないこととその有用性に気付き、ジェダイ絶滅と銀河系掌握の計画への布石として利用することを考えた。

のちにダース・シディアスは、ダークサイドに転向したドゥークー伯爵にクローントルーパーの発注と目的を話して、彼にサイフォ=ディアスを殺させた。
その後、ドゥークーはジェダイ・オーダーを離れる前に(あるいは離脱後に忍び込んで)ジェダイ公文書館から惑星カミーノの記録を削除。
これによってクローントルーパー計画はシスの手によって、ジェダイ絶滅と銀河系掌握の手段になってしまった。

消されたカミーノはダース・シディアスに誘導されたジェダイたちによって再発見され、ジェダイたちは自ら絶滅への道を進んでいった。

スピンオフ『バッド・バッチ』ではEP3直後のクローン達が描写されており、彼らは同僚とは元のように接しているものの、オーダー66の「反逆者を抹殺する」という部分が色濃く反映されているためか『クローン・ウォーズ』時代は多少見せていたユーモアの類がほとんど消え失せて言動が冷淡なものに変化している者が多い。
一方で、ジェダイ掃討については疑問を抱かずとも共和国時代とは様変わりした帝国の統治のやり方についてはクローン達の間でも意見の相違が生じており、帝国を共和国の後継組織として受け入れ命令に従う者もいれば、帝国に正義を見出せず疑問を覚える者もいる。
この「チップの強制力に関係なく、兄弟のように大切な者同士であっても目指す先が異なる」ことへの葛藤が『バッド・バッチ』の重要なテーマの一つとなっている。


【著名なクローントルーパー】

◇キャプテン・レックス

パルパティーン最高議長直属の第501大隊に所属していたクローンで、青いARCアーマーとスキンヘッドと見紛う程非常に短く刈った金髪が特徴。
観察眼にも優れており、アナキンとパドメが互いに相思相愛であることを見抜いたり、クローンに擬態したバトルドロイドを見破ったこともあった。
戦闘ではDC-17ハンドブラスターによる二挺拳銃で戦うことが多かった。
第212突撃大隊指揮官のコマンダー・コーディーとも親友関係にある。

『クローン・ウォーズ』ではレギュラーとして活躍し、第501大隊を指揮していたジェダイ将軍アナキン・スカイウォーカーとは互いに似たような性格(攻撃的かつ自由)であったために友好な関係を築いており、アナキンのパダワン、アソーカ・タノとはたまに呼び捨てで呼び合うこともあった。

ジェダイとここまで深い友好関係を築いたのは彼くらいのものであり、オーダー66発令直後の数秒間だけ震えながら凄まじい苦悶の表情を浮かべていた。
逆に言うとそんなレックスですらほんの数秒のうちに命令に服従したことが、生体チップの強制力を物語っているとも言える。

終戦後は潜伏しつつ、クローンの同胞のうち何人かに接触しチップの摘出を行っている。

◇コマンダー・コーディ

第212突撃大隊指揮官で、上司であるケノービ将軍とはアナキン・レックスほどでないが深い友情で結ばれていた。
手先が器用で常にツールを持ち歩いており、特殊工作部隊スクワッドセブンに配属されたこともあった。
そんな彼もオーダー66発令後は直前にライトセーバーを返却したケノービへの発砲命令を躊躇なく行った。
この時の彼は命令を聞く前にケノービに返却したことを後悔していた、彼もまたチップの強制力の恐ろしさを物語る人物である。


◇タップ

『クローン・ウォーズ』シーズン6にて、生体チップの劣化によりオーダー66が誤作動して突如上官のジェダイを射殺してしまったクローン。すなわちシディアス最大の誤算と言っても過言ではない。
項目冒頭の台詞はオーダー66が誤作動した彼が最初に発したものであり、以降の作品でクローン達の象徴的な台詞として用いられていくこととなる。
親友であるファイブスの同伴の元カミーノへ運ばれ検査を受けたがその情報はドゥークーとシディアスにも伝わってしまっており、揉み消される前にファイブスがチップの摘出を行なったものの、手術の直後死亡した。

◇ファイブス

レックスほどではないが、準レギュラーといっていい主要なトルーパーの一人として『クローン・ウォーズ』で活躍したクローン。
名前の由来はコードがCT-5555と、5のゾロ目になっていることから。
訓練課程では落ちこぼれ集団「ドミノ分隊」の出身だったが無事修了し、カミーノ防衛戦で戦果を挙げたことで同期のエコーと共にARCトルーパーとなった。
先述のタップとは親友であり、親友の奇行とその原因であるチップの存在を突き止めて自らの脳からも摘出。
今度こそ揉み消される前にジェダイマスター・シャアク・ティへ報告することに成功し、コルサントにて証言する機会を得たが…。
証言する相手はパルパティーン最高議長…すなわちシスの暗黒卿ダース・シディアスであり、彼によって「何か」を吹き込まれたことで激怒しながら銃を向ける。(会話の瞬間は描かれていないものの、ファイブスを激怒させるような内容となると自ずと可能性は絞られてくる。)
ファイブスは発狂して暴走したと見做され、彼の言葉は誰にも聞き入れられなかった。
唯一の証拠であるチップはパルパティーンが預かったまま揉み消してしまい、シスの陰謀もジェダイの危機も全てを知りながら、ファイブスはブラスターを持った瞬間コマンダー・フォックスが反射的に応戦したことで射殺されてしまった。
そのどこまでも報われない最期は視聴者に大きな衝撃を与えたが、シーズン7にてオーダー66発令に抗う数秒の間にファイブスは狂ってなどいなかったと悟ったレックスが彼の名をアソーカに伝えたことで、レックスのチップが摘出されようやくファイブスの死は報われることとなった。

◇エコー

同じくドミノ分隊出身のARCトルーパー。
名前の由来は訓練兵時代に受けた命令をそのまま仲間の前で復唱する癖があったことから。
ファイブス共々準レギュラーとして活躍したが、シーズン4のシタデル刑務所編にてファイブスの目の前で砲撃に巻き込まれ戦死した。

……と、思われていたが実は生きており、独立星系連合の捕虜となっていた。
テクノ・ユニオンによりサイボーグ化を施されてクローンの戦術を分析するアルゴリズムのための核にされてしまっていたが、シーズン7にてそれを突き止めたアナキンとレックスと後述のバッド・バッチにより救出され、その後「異形となってしまった自分は普通のクローンたちと共にいることはできない」として曲者集団バッド・バッチに加わることとなる。
サイボーグ化により右腕がスコンプ・リンク(R2がドアを開ける時のアレ)に差し替えられており、戦闘時には左手でブラスターを持っているが、スコンプ・リンク自体もかなり頑丈らしくしばしば右腕で直接ぶん殴っている。


◇ジェシー

レックスの同僚の一人で、チョイ役ながら『クローン・ウォーズ』シーズン2から登場している古株であり、レックスの不在時には指揮を代行することもあった。
この設定は後にシーズン7にてクローズアップされ、ダース・モールが未知の相手であるアソーカについて知るために情報を聞き出すべく部隊の最古株であったジェシーを拉致し、マインドトリックでアソーカの身の上を聞き出している。
解放された際には情報を抜かれたことを詫びる一幕もあったが、オーダー66の折にはアソーカとレックス相手に何の躊躇もなく敵対。囚われの姫ポジションだったキャラが一転して『クローン・ウォーズ』シリーズ最後の敵として立ちはだかるという悲壮すぎる展開を演出した。
全てが終わった後アソーカとレックスが設けたクローン達の即席の墓標には、彼のヘルメットが中心に置かれていた。

◇コマンダー・フォックス

コルサント・ガードの指揮官であるクローン。
アソーカ逮捕やファイブス射殺などを実行した人物であり、ジェダイ敗北の決定打となるような事件に二度も関わっていることから視聴者の間ではガチでもネタでもしばしば「戦犯」呼ばわりされる。
コルサント・ガード自体がパルパティーン(=シディアス)との距離が近い兵種であることを思うとさもありなんと言うべきか。
帝国時代も引き続きコルサントでの任務を続けており、ジョカスタ・ヌーの最期の戦いを描くコミック『潰えた遺産』ではヴェイダーに同行していたが、連行されるジョカスタが最後の抵抗としてヴェイダーの正体が元ジェダイのアナキン・スカイウォーカーをトルーパー達に暴露し、フォックスは他のトルーパー共々口封じにヴェイダーに殺される形でその生涯を終えた。

◇クローンNo.99

上述の「不良品」に該当するクローンの一人で、半身麻痺と思われる症状や他のクローン達より一回り小柄で猫背な体格、テロメア異常からくる早過ぎる老化により兵士としては不適格とされ、ティポカ・シティで雑用の日々を送っていたがそれでも腐る事なく、寧ろこんな自分でも共和国の誇り高き兵士達であるクローン・トルーパーに関われる事に誇りを持っていた。
またその立場柄、色々なクローン達を見てきた故か洞察力は深く、訓練生時代のドミノ分隊達と関わった時には嫌気が差して投げ出そうとしていた隊員の一人・ヘヴィーに対し、自分の姿を見せて「挑戦するチャンスが与えられてるだけでも恵まれている」と励まし、結果的にヘヴィー含むデルタ分隊が念願の合格を果たす切っ掛けを作り、その後ヘヴィーから一人前の兵士と認められたクローンに授けられるメダルを譲られ絆を深める事となった。
だがその後ヘヴィーはリシ・ムーンの戦いで戦死し、更に独立星系連合によるカミーノ侵略が始まると第501軍団の所属となって戻ってきていたエコーとファイブス、そして多くの候補生達をサポートし、兵舎でレックスやコーディと合流に成功するとそれが自分の役割であると、静止を振り切って弾薬と爆弾の補給に向かおうとする。
しかしあと少しで部屋を出ると言う所でバトル・ドロイド達に捕捉され背中にブラスターを受けてしまい、息を引き取ってしまう。
彼の命を賭した行動にクローン達は奮起しバトル・ドロイドの軍勢を殲滅に追い込むが、その後の被害報告でコーディは「我々は本物の『兵士』を一人、失った」と、無念さを滲ませながらもNo.99を称えたのであった。


◇カット・ロークエイン

正確には元クローントルーパーで、脱走兵である。
自身が乗った輸送艇が撃墜され、逃走した先でスー・ロークエインという女性トワイレックと出会い、彼女の農場に匿われた。
その後、農場に残る決断を下してスーと結婚した。

レックスが負傷して農場に匿われた際に彼と接触。もうこの時点ではスーの良き夫であり、彼女の子であるシェアーとジェックの良き養父であった。
農場が戦闘に巻き込まれると、レックスと共闘して迎撃を達成。
軍に戻ろうとするレックスを平和な生活へ誘うが、断られてしまった。
その後はレックスがカットの件を報告しなかったことで穏やかな生活を送っており、『バッド・バッチ』第二話で家族共々再登場を果たしている。

◇キャプテン・ハウザー

『バッド・バッチ』にて登場した、トワイレックの母星であるライロスに駐在していたクローン。
ライロスの英雄であるチャム・シンドゥーラやその家族とは親しい関係にあり、帝国の事実上の圧政に苦しむライロスを見て帝国のやり方に疑問を持ち銃を置いた。
モブのクローン達の中にも彼の呼びかけにより銃を置く者が多数現れており、帝国初期という激動の時代におけるクローン達の考え方の相違を象徴するキャラとして、わずか数話の出番ながら視聴者に大きな印象を残した。

◇キャプテン・ウィルコ

『バッド・バッチ』シーズン2に登場した、セレノー(ドゥークーの母星。独立星系連合の本拠地)の戦後処理を指揮していたクローン。
全滅したとされていたクローン・フォース99と交戦したことをランパート中将に報告しその追求を進言した結果、報告ミスの発覚を恐れた彼により口封じに射殺された。
敵としての登場ながら、帝国の秩序に忠実かつ部下思いでもある極めて模範的な兵士として描かれており、多くの視聴者がその死を惜しんだ。

◇クローン・フォース99

スピンオフ『バッド・バッチ』の主人公達。
遺伝子の変異により飛び抜けて優れた技能を宿して生まれた4人のクローン・コマンドー。通称「不良分隊(バッドバッチ)」
部隊名の由来は先述のクローンNo.99から。
とても正義サイドのキャラには見えない、ダークグレーと赤を基調としたアーマーが特徴的。
ジャンゴや他のクローン達とは似つかない容姿をしており、性格面でも曲者揃い。任務達成率100%を誇るが命令違反も日常茶飯事であり、異端の存在として良くも悪くも知られている。本人達も自分達の異端さを自覚しており、通常のクローンと共同で動くことを好んでいない。

隊長の「ハンター」は優れた運動能力と戦術眼に加えてドロイドの電磁フィールドをも感じ取れる超感覚、細身にゴーグルを装着した「テク」は機械や生物や異星文化に至るまでの膨大な知識量、巨漢の「レッカー」はガンシップをも横転させるほどの怪力、目の周りに十字傷のある「クロスヘア」は凄まじい視力と狙撃能力を備えている。
『クローン・ウォーズ』シーズン7にてサイボーグ化されてしまった「エコー」が加わって5人の部隊となっている。
遺伝子の変異(エコーの場合はサイボーグ化)は生体チップにも影響を与えており、元々命令に忠実な性格であるクロスヘア以外はチップを抜いていないにもかかわらずオーダー66すらも無視している。
クロスヘアに関しても「逆らおうと思えば逆らえるが、自分の意思で従っている」状態であったが、後にチップへ調整を施されて冷酷な帝国の尖兵として働くようになり、部隊とは袂を割つこととなった。


◇デルタ・スクワッド

小説及びゲームで展開された半レジェンズ作品『リパブリック・コマンド』の主人公たち。
クローン・コマンドー部隊のひとつで、第一次ジオノーシスの戦いから参加する古参のクローン兵。
沈着冷静な小隊のリーダーのRC-1138「ボス」(パーソナルカラーはオレンジ)、生真面目な副官のRC-1140「フィクサー」(緑)、皮肉屋でお調子者のRC-1262「スコーチ」(黄色)、血気盛んなRC-1207「セヴ」(赤)の4人で構成されている。

クローン戦争中にはジオノーシスのドロイド工場破壊作戦、トランドーシャン海賊団に占拠されたスター・デストロイヤーの奪還、ジェダイ・マスターのハルジーとパダワン・ノックスの死体回収・最高評議会への輸送、および惑星キャッシークにおけるドロイドの撃退及び首長ターフルの救出に貢献するなど、さまざまな作戦へ参加・成功させた。特にキャッシークではグリーヴァスの側近として訪れていたIG-100マグナガードと遭遇・交戦しており、4人がかりとはいえジェダイでも手こずるそれを複数体撃破するなど戦闘力は非常に高い。
途中でセヴを失いながらもクローン戦争を戦い抜き、銀河帝国設立後はインペリアル・コマンドーとして再編成された帝国軍に加わった。

正史では『クローン・ウォーズ』シーズン3の14話にてデルタ・スクワッド大好きな製作総指揮デイヴ・フィローニの熱い要望でちょこっと登場。その後、銀河帝国期を題材とした上述のスピンオフ『バッド・バッチ』にも惑星ダロの基地で帝国軍TKトルーパー(最初期のストームトルーパー達)の訓練教官となったスコーチの姿が描かれた。
当初はスコーチなのかただのそっくりさんなのか公式が明言を濁していたが、シーズン2での再登場に伴いスコーチであることが確定。
戦後のクローンを「有効活用」すべく暗躍するドクター・ヘムロック率いるコマンドー部隊の指揮を取っている。


◇モックス/ディーク/スタック

『バッド・バッチ』シーズン3に登場する、終戦時点でトルーパーとして前線に出る段階までまだ成長していなかった三人の少年クローン。
破棄予定だった帝国施設から脱走し、その直後爆撃により施設が「破棄」されたことで密かに生き延びることに成功した。
リーダー格であるモックスの声を演じたのはEP2で少年ボバを演じたダニエル・ローガン氏。


◇???




【余談】

  • チップ設定
先述の通り、CG版『クローン・ウォーズ』シーズン6にてバイオチップの詳細が説明され、クローントルーパーが簡単にジェダイを切り捨てた理由が設定付けられた。


  • 実写映画版での動き
エピソード2と3ではクローントルーパーの戦闘が見違えるほど変わっている、これは2での描写に不満を持ったルーカスが特殊部隊『Navy SEALs』の元隊員の助言や動作を採り入れたため。
ジオノーシスとウータパウでのトルーパーの戦闘を比べればその差は一目瞭然である。





???「オーダー『追記・修正』を実行せよ」

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 兵士
  • 装甲服
  • スター・ウォーズ
  • マンダロリアン
  • カミーノ
  • クローン
  • 没個性
  • 優秀
  • 製品
  • 対ジェダイ用最終兵器
  • 非人道的
  • STAR_WARS
  • 戦闘員
  • クローントルーパー
  • パーフェクトソルジャー
  • ジャンゴ・フェット
  • ドゥークー伯爵
  • SW
  • オーダー66
最終更新:2025年04月30日 18:43

*1 例えばEP2時点で五年目未満のクローンは大戦終結時点で人間換算16歳未満となり、さすがに戦力とはなりがたい。さらにCGアニメ「クローン・ウォーズ」で決議された「長期戦を見越した新規増産計画」は丸ごと無駄になったはずである。

*2 元でもジェダイの経歴がある時点で対象になる、というのはアソーカ・タノの件で明言されている。

*3 少なくともCC-01/425に関しては「戦争末期になっても装備を更新せずフェーズ1・アーマーを着続けている」「戦略家としての知識が豊富」「他種族言語を用いたコミュニケーションにも精通している」「他戦力とのコネがある」などそこらの一般兵士ではないと思わせる要素が多く、おそらく専任だと思われる