エルダー=ピーベリー

登録日:2024/05/20 (Mon) 12:06:10
更新日:2024/05/26 Sun 12:34:52
所要時間:約 5 分で読めます




大丈夫デース ワタシ怪しくありまセーン

漫画『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の登場人物。

CV:伊藤かな恵(令和アニメ版)


【概要】

緋村剣心が東京に流れ着く少し前の出来事を描いた読み切り版『第零幕』(横浜編)に登場。
口元より上を隠した仮面に背高帽、黒い外套を身につけ片言の日本語で喋る西洋人の医師。
様々な国々を渡り歩き行く先々で人々の治療をしており、登場時は横浜の外国人居留地で活動していた流浪の名医。誰が呼んだかるろうに検診。
一見かなり怪しい装いのため不審がる者もいるが、医者としての腕は一流で、身分を問わず医療費を払えない貧しい下級の者達にも治療を施してくれるため、一度世話になった患者達にはとても慕われている。


以下、ネタバレ



でもいいんです 自分で選んだ生き方ですから

この仮面の向こうに 誰もが健やかに暮らせる世界があるんだったら


男性らしい佇まいと振る舞いをしているが、実はウェーブがかかった金髪ショートボブ*1の女性。
うっかり剣心が着替え中の彼女の部屋に立ち入ってしまった際に素性が判明した。

当時は西洋でも女性の社会進出が進んでいなかったため、素顔では信用を得るのが難しいと考えていた彼女は、変装し男性らしい声色と仕草をすることで男性を演じ素性を隠していた。
片言の日本語も演技の一環で、正体がばれてからは流暢に喋っている。加えてボディラインが貧相なことを自虐してひとしきり笑った後に落ち込むという自爆芸を見せていたがアニメではこの下りはカットされている。
また、身長もかなり低い方なため、変装にあたって背高帽とシークレットブーツで背丈をごまかしていた。*2

外国人居留地での医療関係を牛耳っていた石津から勝手に自身のお膝元で医療行為を行う商売敵として目を付けられ刺客を差し向けられるが、剣心の尽力で暗殺は未遂に終わる。

事件解決後、アメリカへ渡る前に見送りに来た剣心の十字傷を見て彼が心身に傷を抱えていることを察しアドバイスを送り、神谷道場に逗留するきっかけとなった。

のちに北海道編第二幕の扉絵でも後ろ姿で登場しており、今後再登場するのでは?との声もある。


【人間関係】

ご存知主人公。
どちらも誰もが幸せに暮らせる新時代を理想に抱いたのは同じだが、手にしたのが剣術か医術だったかの違いがそれぞれの人生を大きく分けることとなった

アニメ版では邂逅から素性ばれまでの間に男吉共々やり取りが追加されており、3人で横浜見物に興じているほか、アフタヌーンティーに誘った際、庭の沈丁花の匂いは感じ取れた一方紅茶の香りがわからないと語ったのを聞いて、彼が心に深い傷を負っているのを見抜いている。
この時の出来事は剣心が仲間達との団欒の場で昔話をせがまれて語る形で話しており、この頃には茶の味を楽しめるまでに心も回復しており、神谷道場での日々が彼にとって癒しとなっている様子が描かれた。
そして直後に京都編が始まるという人の心案件



居留地で俥屋(人力車の車夫) を生業としている青年。
気のいい浜っこの快男児で、以前足を折ってしまった際にエルダーに治療してもらったことを恩に感じ、以来彼女の足代わりとして活躍していた。
実は剣心は原作でもたまに横浜に行っている*3のだが、再会する事があったのかは不明


  • 石津泥庵 CV:楠見尚己
横浜居留地の医者達の元締め的存在。
しかし、金のある富裕層と西洋人以外は相手にしようとすらしない「払わざる者生きるべからず」がモットーの極端なまでの営利主義者で、町人達からも嫌われていた。
自分の縄張りで勝手に活動するエルダーを目障りに感じ仲介人を通じて刺客を送り込み暗殺しようとする*4が失敗。
資金源に天然痘のウイルス*5をばらまいて患者をわざと増やし逃亡しようとするもエルダーやエスピラールによりこれも阻止され、男吉に殴り伏せられそのまま逮捕された。


石津が仲介人を通じて雇った刺客の青年。
好戦的で、抜刀斎の存在についても以前から聞き及んでいた。
ドリルの如く螺旋状に拵えたサーベル(レイピア)による必殺の突き技の使い手*6で、肉体も技のため極限まで特化させており、その威力は腕試しにけしかけられた石津の部下の大男が反動で頭から地面にめり込み、男吉の人力車をバラバラに粉砕するほど。しかし、突き技を得意とした宿敵と幾度も対峙してきた剣心にとっては「速いな、けれど遅い」と評され相手ではなく、龍槌閃の一撃を喰らい敗北。
仲介人共々自国にて裁判を受けることとなった。

アニメ版では設定がかなり変更され、単なる戦闘狂ではなく、生きる時代を見失ってしまった高潔な武人としての面が強調された。
暗殺者の系譜ということにも言及されず、台詞の端々からどこか没落した騎士階級であることを匂わせる発言をしている。
剣心との邂逅がエルダーが滞在していたホテルに前倒しされ、この時は普通に応対している。
また、剣心に本気を出させるためエルダーを手荒に扱ったことをその後詫びていたり*7、戦闘では原作と展開が変わりかなり食い下がりながらも結局一撃も与えられず敗北した*8ものの潔く負けを認め、石津が放った天然痘の薬瓶を「私の敗北に泥を塗るな!!」と受け止め被害を防いでいる(漫画ではエルダーが阻止している)。
その後はエルダーに介抱され、剣心の信念を認め改心。螺旋状に拵えたサーベルを真っ直ぐな物に新調し、渡米するエルダーのボディーガードを買って出た。

作者曰く、本来は漫画版でも改心ルートをやりたかったが、誌面の都合で没となってしまったため、尺に余裕が出来たアニメ版では本来の構想が実現する形となった。
令和アニメから零幕に入った視聴者が原作見たらギャグキャラ扱いになっている事に愕然としそうである
ある意味雷十太並みにリメイクの恩恵を受けたともいえる*9
なお、この展開によりエルダーが北海道に来るならエスピラールも付いて来るのでは?と囁かれている。


  • エスピラールの仲介人 CV:相馬康一
石津にエスピラールを紹介した外国人。事件解決後は共に国外退去処分となった。
アニメ版では決闘の場に居合わせており、ご丁寧にエスピラールの技について一つ一つ解説している。
また、勝負事を楽しむ性格やエスピラールらの持つ武人の美学に対する理解、あるいは生きる時代を見失ったエスピラールへの憂いもあるようで、彼の敗北後は良い戦いを見せてもらったからと言って潔く逮捕されるなど、妙な存在感を発揮した。

【余談】

メタな事情で言うと「なんで10年間旅していた剣心があっさり神谷道場に居ついたのか」という指摘を気にしていた作者がその回答を出すべく作りだしたキャラ。
また、原作では文明開化の時代なのに西洋人が全く登場しなかった*10ので横浜を舞台にして西洋人を登場させたという理由もある。
でも女医ってと被ってない?とか言うのは禁句

設定では同作者の『エンバーミング』に登場するヒルデガルド=ピーベリーの遠縁に当たる人物だが、互いに面識は無い。
和月作品は世界観を共有している可能性が高く*11、その場合のるろ剣世界はアメリカではサイボーグ兵士が、ヨーロッパでは人造人間やホムンクルスが跋扈していたというカオスなことに。

彼女が初登場した第零幕は実写版第一作に連動して描き下ろされキネマ版コミックに収録されたものであったため、原作既読者の人でも知らなかったという人は少なくなく、令和版アニメで当エピソードが放送された際はアニオリと勘違いし、なんなら千鶴が登場する読み切り版『るろうに』をやるのかと誤解した視聴者も少なくなかったとか。
一方、第零幕既読済みの視聴者からは「このタイミングで!?」「これを前後編で!?」「もしかして『るろうに』との抱き合わせ!?」と混乱の声が上がった。結果的にはむしろこのタイミングだからやったというのが正しいのだろうが
現在は先述のキネマ版コミックのほか、『炎を統べる』を併せて収録した『アナザーストーリーズ』でも読むことができる。


追記・修正お願いシマース


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最終更新:2024年05月26日 12:34

*1 作者曰く掲載当時流行っていたいわゆるゆるふわヘア。

*2 ちなみに設定だと10歳時の燕(131㎝)以上操(149㎝)未満らしいので大体140㎝前半~半ばぐらい。

*3 京都編エピローグ等

*4 当時は条約により居留地で日本人が外国人に危害を加えるのは御法度だったため。

*5 当時はまだウイルスの概念が確立していなかったため、作中では「種」と表記されている。

*6 因みに本人の名前もスペイン語のespiral(らせん状)、rotaciôn(回転)に由来している。

*7 おそらくエルダーが女性である事に気付いていたと思われる。

*8 剣心が抜刀斎としての力を引き出すのは左之助戦からという設定があるため、メタ的にはエスピラールはどうしても剣心に一蹴されなければならない縛りがある事になる。

*9 奇しくもどちらも衰退していく剣術への憂いを抱くもの同士というのは同じだが、それに起因する自身の行動を冷静に客観視できているか否かの違いはある。

*10 平成アニメ版ではちょくちょく登場している。

*11 構想自体は初期から作者も考案しており、現状ではるろ剣とエンバーミングは同一の世界観であることは確定しているが、GUN BLAZE WESTと武装錬金は未確定。