るろうに剣心 裏幕-炎を統べる-

登録日:2020/05/24 Sun 16:10:00
更新日:2024/12/07 Sat 00:05:51
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あなた 極悪人なんだから死ねばどうせ地獄行きでしょ
だったら私が一緒に着いて行ってあげる どう?


―フッ
吉原一の花魁侍らせて地獄行か
悪くねェ


るろうに剣心 裏幕 -炎を統べる-』とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の登場人物である志々雄真実を主人公として描いた外伝作品である。
作者は原作と同じく和月伸宏。前編と後編の2話構成。
単行本全1巻のほか、『るろうに剣心-キネマ版-』の文庫版にも併録されている。

概要


2012年に公開された実写映画が好評を博したため、原作で最も人気の高い『京都編』の実写化が決まった。
そのタイアップとしてジャンプSQ.に掲載され、京都編のラスボスにして作中最大の悪役・志々雄真実とその情婦「駒形由美」との邂逅、そして原作本編で見せた二人の「愛」が如何にして生まれたかを主軸に据えたスピンオフ作品が、この『炎を統べる』である。
おかげで『エンバーミング』はまたも休載になってしまった。*1
実写1作目の際にSQ.で短期連載された『キネマ版』が完全にパラレルの話であったのに対し、こちらは本編開始からおよそ半年前の話であり、原作本編ともリンクする箇所はいくつか存在する。
ただ、その後の原作本編での展開と照らし合わせると矛盾している描写もいくつかあるが、和月氏自身もそれは重々承知の上で「あくまで読者に対するファンサービスの一環であるためそこは大目に見てほしい」とのこと*2

また、本作が単行本化された際に2話だけでは単行本に出来なかったため黒碕薫氏によって小説『その(かげ)、離れがたく繋ぎとめるもの』が書き下ろされている*3
こちらは佐渡島方治の目線で漫画の内容を小説化したもので、方治が実質の主人公である。
『炎を統べる』では描ききれなかった部分の補強や、原作本編ではあまり見られなかった十本刀同士の横の繋がりも見れる内容。

物語


幕末の動乱期、京都には人斬り抜刀斎と呼ばれる志士の影にもう1人の人斬りの姿があった。
羅刹の如く人を殺め、悪鬼と恐れられたその男は、動乱の終焉と共に存在の全てを焼却された。

そして時代は流れ、明治10年晩秋の新吉原──

吉原一の花魁・華焔が出向いた先にいた客は、全身に包帯を纏った悪鬼であった。


登場人物



志々雄真実
地獄の業火をその身に宿す、炎を統べる悪鬼。
「国盗り」という野望を掲げており、その足掛かりとして全国から選り優った猛者集団「十本刀」を招集。
集結するまで吉原に逗留し、遊び相手として吉原一の花魁である華焔を指名する。
もっとも、志々雄からすれば女遊びなどもう飽きるほどやっており、今さら金で女を抱く事に興味も無く、吉原を招集場所に選んだのもただの余興でしかない。
*4

身受け話を拒否し結局は苦界から抜け出せない華焔に対し「弱肉強食」の摂理を突き付ける。
十本刀集結間近のところで華焔から助けを求められるが当然これを拒否。「全てお前らが弱いから悪い」と一蹴しそのまま吉原を離れようとしたが、華焔からとある要求を受け、それを気に入ったため、十本刀の初陣も兼ねて刀を振るう事にする……。

なお、一ヶ瀬に抜刀斎と間違われて無茶苦茶不機嫌そうにしており、『その翳、離れがたく繋ぎとめるもの』ではその後「しょっぱそうな顔をしている」と描写されていたので幕末時代に抜刀斎の代わり扱いだった事が相当不満だった模様。


華焔(駒形由美)
炎を統べる悪鬼の夜伽。
吉原一の花魁で、薩長のお大臣でも中々お相手出来ない昼三*5

商家の娘であったが、幕末の折、御用盗に両親兄弟から使用人まで皆殺しにされ、身寄りが無くなり吉原に売られ遊郭『赤猫楼』で昼三にまで至った過去を持つ。
現在もその犯人は分からずじまいだが、なぜか遺体は刀傷と同時に火傷を負っていたという。
現在は同じ赤猫楼の遊女の新造である「華火」と禿(かむろ)の双子「あかり」「かがり」を実の妹のように愛し、彼女たちからも実の姉のように慕われている。

軍属である一ヶ瀬から身受けの話を持ち掛けられるが、マリア・ルーズ号事件*6の一件があって明治政府関係者や軍人からの指名・身受け話は全て断ってきている。
本人は「身受け代は最低でも相場の4倍は絶対に譲らない」としているが、志々雄から華火、あかり、かがりの分も含めてその価格であると看破され、自分一人なら抜け出せるのに妹分を救い出そうとし結局苦界から出られないでいる様をあざ笑われてしまう。

程なくして華火が惨殺され、あかりとかがりも連れ去られてしまい、志々雄に助けを懇願するが袖にされる。
弱肉強食の摂理の前に失望しかけたが、それでも殺された華火の無念を晴らし、連れ去られたあかりとかがりを助けるために覚悟を決め、志々雄にその強さを一晩売るように要求。
金も体も求めない志々雄に対して華焔が差し出したものは……?

事件が終わった後、「華焔(雌の名)」とは違う自分の本名を志々雄に伝え、彼に仕えるようになる。

ぶっちゃけ本編と今回で一番キャラが違う人
本編では愛する志々雄に一途で従順な女性だが、今回は志々雄ですら一瞬気圧されるほど覚悟が決まりきり、最後にはある意味後ろ向きな志々雄の尻を蹴っ飛ばすほどの肝っ玉を見せる。
一体この後何があったらあそこまでデレちゃうんだろうと思った読者も多かったかもしれないが、『明日郎、前科アリ』の回想シーンで登場した由美は本作のキャラに近いように見えるので、作者の中の由美はこちら寄りになっている模様。
令和アニメ版では現状登場していないものの、武田観柳が北海道編準拠になるくらいなので由美の性格も本作準拠になると思われる。


佐渡島方治
十本刀「百識」にして志々雄一派の参謀。
志々雄と共に行動しており自身も赤猫楼に逗留するが、専ら部隊の参謀としての業務に明け暮れている。とりわけ志々雄の蜂起のために「戦艦」を入手する事に躍起。
そんな中、華火に妙に気に入られてしまい、ペースを乱されつつも内心憎からず思っていた。
その後華火が惨殺され、遺体が握りしめていたボタンからボタンが外れている者が下手人と推察。
そして十本刀の初陣の際に下手人である三ツ原を見つけ出し、在りし日の華火を想いながらボタンが外れた箇所にライフルで放った一撃で仕留める。
志々雄にもその腕を称賛されたが、方治の表情は決して晴れやかなものではなかった*7

前述の通り、『その翳、離れがたく繋ぎとめるもの』では華火に対する内情や原作本編で起きた重大事件に実は大きく関わっていた事などに触れられ、実質的な主人公として扱われている。
また原作本編では実力を披露する前に戦闘不能になってしまい、その実力が分からずじまいのまま最期を迎えてしまったが、本作で十本刀に名を連ねる実力者である事が改めて証明され、その内面と共に今まではネタキャラ扱いだった方治が再評価される事になった。

とカッコよく決めているのだが、本編ではこの後「覚悟が決まってない」と志々雄の洗礼を受ける事になる。令和アニメ版では展開が変わるのだろうか?


瀬田宗次郎
十本刀「天剣」。志々雄と共に行動しているが、今作では自身の疾さを用いての伝令が主な役割。
あかりとかがりのかくれんぼの遊び相手も剣心相手に最後の最後まで使用しなかった「縮地」を使ってまでしている。
十本刀の初陣の際は二ノ宮を「縮地」で瞬殺した。志々雄は大技使ってるのに*8


十本刀
志々雄が全国から選り優った歪で凶な十人の猛者。
十本刀として集結するのは今回が初であり、初陣の相手として弘原海鮫兵団200人を蹂躙、その圧倒的な強さを見せつけた。

志々雄が「煉獄」を手に入れる話であるにもかかわらず、夷腕坊中の人は物語に一切関わらない*9
ちなみに志々雄はその中の人の存在にちゃんと気づいていた事が『その翳、離れがたく繋ぎとめるもの』で説明されている。

その他、『その翳、離れがたく繋ぎとめるもの』では一部メンバーと志々雄の出会いや才槌が方治参入前の志々雄一派の参謀だった*10事などが明かされている。
あと実は志々雄が一番手に負えないヤツと思っていたのは鎌足。鎌足と華焔が自分を巡って熱いバトルを繰り広げている事に「だから手に負えないんだよ」と辟易するなど、志々雄も鎌足の扱いには中々苦労しているらしい。


華火
赤猫楼の新造。明治になってから吉原に売られてきた身寄りの無い娘で、頭が若干弱いが純真無垢。
華焔を実の姉のように慕い、彼女に一ヶ瀬からの身受け話が舞い込んだ際は我が事のように涙を流しながら本気で喜んでいた。

方治を妙に気に入り、『その翳、離れがたく繋ぎとめるもの』では「今は世話をしてくれなくていいから自分の仕事をしていろ」と言った方治をからかおうと遊女として迫ったところ、方治の「それが…仕事か」という一言に内心ショックを受けたり*11、方治が自分を「新造」と呼ぶ事に対して「華火と呼んでほしい」と思っていたりと、本人も気づいていなかったが方治には本気で好意を抱いていた模様。
しかし大事な商談に向かう一ヶ瀬一行の三ツ原のジャケットのボタンを繕う際、最高機密事項である戦艦「煉獄」の絵を知ってしまった事で、口封じに惨殺されてしまった。

全てが終わった後は多額の葬儀代により吉原近くの寺に手厚く葬られ、彼女の墓には方治が彼女へのお土産として渡すつもりだった金平糖が手向けられた。
その死は華焔と方治の心に暗い影を落とす一方で、華焔は弱肉強食の世界に生きる覚悟を決め、方治は彼女の影響からただ能力だけで測っていた十本刀を信頼を置ける仲間だと認めるなど、二人に多大な影響も与えた。
そして方治は華火を想って彼女が不器用に繕ったコートのボタンを「これはもう直せない」とそのままにする事を決めるのであった。
そんな大事なものが付いてるコートを羽織るだけで袖を通していなかったために志々雄が死んだ時に脱ぎ捨てる事になってしまい、そのまま焼失してしまうのは見なかった事に
なお、志々雄が弘原海鮫兵団を潰す事を決めるまで方治は彼女の仇討ちと志々雄への忠誠を天秤にかけるほど悩んでいたので、彼女がもし生きていたら原作本編での方治の結末は変わっていた可能性も有り得る。


あかり・かがり
赤猫楼の禿。新時代の明治に生まれたが吉原に売られた双子の幼女で、華火同様に華焔を実の姉のように慕っている。
一緒に遊んでくれる宗次郎にも懐いている。

華火と共に偶然「煉獄」の絵を知ってしまい、口封じのため殺されそうになるが、商談に利用できる「市松の生き人形(手土産)」として拉致されてしまう。
その後、十本刀に蹂躙され不利な戦況に焦った兵団メンバーに人質にされるが、安慈和尚二重の極みを見せつけられたメンバーは成す術も無く警告を受け入れて二人を解放。事なきを得た。
なお、『その翳、離れがたく繋ぎとめるもの』では懐いていた宗次郎に助けを求めたが「命令じゃないから」と即見捨てられた*12
全てが終わった後、多額の養育費と共に華火の弔われた寺に預けられる事になる。


一ヶ瀬鮫男
元は大網元の息子で、金をばら撒いて作った200名程の愚連隊「弘原海(わだつみ)(こう)兵団(へいだん)」を率いる。

西南戦争での戦勝祝いに吉原で豪遊していたところ、華焔に目をかけ身受け話を提案。
包帯まみれで傷だらけの志々雄より無傷で西南戦争を生き抜いた自分の方が強者であるとぬかし、これからの時代は自分達軍人が国を強くさせると豪語する*13
その強さたるや銃剣二天流を用いて頭の中で行った想像模擬戦志々雄に勝利を収めるほどである。

戦艦「煉獄」に関する商談の前にその情報を知ってしまった華火を惨殺、あかりとかがりをも拉致する凶行に至る。その割にはその戦艦の絵を現場に残してしまうなどやってる事が非常にガバガバ。実際、小説では方治もそのガバさに呆れている
商談についても自分たちの勢力200人を見せつけ、まずは頭金を払い、以降は分割十年払いの契約で行く腹積もりだった。吉原で豪遊する金はあるのに肝心要な所でケチる。やっぱり三下じゃないか…

「市松人形」も手に入ったので自信満々意気揚々としていたところに志々雄真実with十本刀が出現。
しかし幕末の死に損ないなど一ヶ瀬率いる新時代の雄・軍人の敵ではなかった……

わけもなく、十本刀の前に組織は全滅。自ら志々雄との一騎打ちに臨むものの、当然志々雄の絶対的な強さの前になすすべなく完敗する。
今際の際、志々雄を人斬り抜刀斎と間違えたがあっさり否定され、炎に呑まれ絶命した。

本編中の夜郎自大な振る舞いに加え、色々と香ばしい思考や言動が悪目立ちしており、『その翳、離れがたく繋ぎとめるもの』を執筆した黒碕氏からも想像模擬戦」はギャグシーンだったのかと勘違いされたぐらいである*14
まぁあそこで戦えば一瞬で勝負はついてお話が進まないので…
それでも作者からは「味わいキャラに育ったので、良しとしよう」として無理やり締めくくられている。


二宮
一ヶ瀬の取り巻き。いかにも三下らしい慇懃な口調の中年男。
弘原海鮫兵団の中では参謀格で、西洋では日本文化流行り(ジャパンブーム)で市松人形が人気を博していることから、あかりとかがりを商談のための手土産として持っていくように提案する。
商談相手は西洋ではなく上海筋だし、そもそもヤツは日本人である
二丁拳銃で戦うが、宗次郎の「縮地」の前に瞬殺。


三ツ原
一ヶ瀬の取り巻き。この後四とか五とか六とか続くんだろうか
いかにも三下らしい強面の巨漢で、ライフルを前にしても「ライフルがなんぞ!急所に当たらねば恐るるに足らず」と豪語して一切躊躇せずに突っ込んでいく大馬鹿野郎勇猛果敢な男。
ジャケットのボタンが取れており、商談に行く前に華火に繕わせようとしたところ、こいつのポケットに入っていた戦艦の絵を華火が見てしまったために口封じで殺した事が命取りになった。
サーベル二刀流でライフルを構える方治に突撃し、繕われなかったボタンの箇所に放たれた一撃であっさり死んだ。


雪代縁
弘原海鮫兵団が戦艦を購入しようとしていた男。弘原海鮫兵団が全滅したので志々雄が商談相手になった。
これにより戦艦Purgato-rium(プルーガートリウム)こと「大型甲鉄艦煉獄」は晴れて志々雄一派のモノとなる。

ちなみに縁は志々雄が自身の復讐対象である剣心と真っ向からぶつかるとは考えておらず、志々雄に煉獄を売ったのを失策と思っていた。


月岡津南
『その翳、離れがたく繋ぎとめるもの』のみの登場。

人気浮世絵師として活動する傍らで、打倒明治政府を目指して炸裂弾を作り続けている元赤報隊隊士。
原作本編では新聞屋に転職して早々に志々雄の情報を掴むという異様に高い情報収集力を発揮していたが、本作では「元々新聞屋として明治政府を正そうとしていたが、自身の描く浮世絵が売れに売れたので新聞屋を辞め、武力による打倒に鞍替えしていた」と説明されている。

一ヶ瀬の依頼で「煉獄」を見せられ、その絵を描き起こしており、それを目撃してしまった華火の死の遠因と、その絵を入手した志々雄一派が縁と接触するきっかけを作った。
一ヶ瀬は専属で雇おうとしていたが、当然津南は明治政府が大嫌いなので断った。ついでに今回の依頼も嫌で嫌で仕方なかったらしい。

しかし、明治政府が手にするであろう「煉獄」の姿を見て「今回の仕事も無駄ではなかった」と判断。そして東京へ戻った津南は煉獄を破壊しうる火力を持つ武器を作るために海外の書物を集め始めるのであった……。

どう見ても本編で左之助がぶん投げたアレです。本当にありがとうございました。
左之助「どこが護身用だオイ」*15

というわけで、一ヶ瀬がいなかったら津南が対煉獄用炸裂弾を作る事はなかったので、剣心とゆかいな仲間の皆さんは結果的に一ヶ瀬のおかげで煉獄を破壊して志々雄一派の野望を阻止する事に成功できたのであった。
志々雄と縁は本当に怒っていい。



全てを終え、十本刀と夜伽を従え国盗りを始めようとする志々雄。
動乱の嚆矢に志々雄の目の前に現れた朧は「抜刀斎」の姿。
それは、やがて必ず訪れる二人の人斬りの闘いを予兆させるものだった……。


そうだよな
アンタを避けては通れないよなぁ…

いいぜ 思いっきり賑やかに騒ごうぜ

フフフ…
ハハハ…
ハハハッ

ハッーハハハハハハッ!!!!


これからは武士でも志士でもない!俺達Wiki篭りの時代!
俺達がこの項目を追記、修正する!!

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最終更新:2024年12月07日 00:05

*1 それでも2か月だったので、約1年間休載になったキネマ版の時よりかはマシだが。

*2 もっとも、原作本編で「この俺自ら闘うのは何年ぶりかだな」という発言に関しては、今作の相手は弱すぎて戦闘としてカウントすらされていなかったと解釈すれば矛盾も違和感も無いが。

*3 文庫版には未収録。

*4 「仮にも斎藤のような密偵がその行方を追っている志々雄が東京のど真ん中でそんな招集かけて大丈夫なのか?」と言いたくなるが、『その翳、離れがたく繋ぎとめるもの』では「表向き抹殺した事になっている自分を殺すために大っぴらに明治政府が動く事はできないと見越した上で行動している」と説明されている。

*5 当時の遊女の最高位。

*6 明治5年に起きた、横浜に停泊していたペルー船「マリア・ルーズ号」にまつわる事件。マリア・ルーズ号の実態が実質的な奴隷船であったため、明治政府が奴隷を解放し日本は人道国家であると世界に面目を上げようとしたところ、対するペルーも「日本の遊郭の遊女たちは奴隷同然だろう」と反論。政府は「遊女は牛馬と同じ。牛馬に代金を請求する事はできないので無償で開放する」と苦し紛れに反論し、遊女に解放令を出し一応辻褄を合わせて事件を解決した。だが、これにより「遊女は家畜同然の存在」というお墨付きが与えられてしまった事になる。

*7 『その翳、離れがたく繋ぎとめるもの』では志々雄がそれ以上追及しなかった事を感謝している。志々雄も彼なりに方治に気を遣っていたらしい。

*8 最初から刀を抜いていたので抜刀術である瞬天殺ではない。

*9 つまり、信じがたい事だが縁と志々雄が商談を行ったのは両者と繋がりを持っていた外印にとってただの偶然。どんな偶然やねん!

*10 適性の違いにより方治に参謀の座を譲った。

*11 方治としては華火の本職が遊女である事を失念していたせいで反射的に言ってしまっただけで、華火が遊女である事を見下していたわけではない。

*12 安慈が救出担当になったのは宗次郎と安慈、双方の性格を考慮したものだった模様。

*13 これに対し志々雄は特に何も反応しなかった。一ヶ瀬のあまりのショボさにそもそも眼中にすら入れていなかったのかもしれない。

*14 和月は真面目なシーンとして描いたつもりだった。

*15 本編で剣心に炸裂弾を全て処分されて、新聞屋の活動に戻ってから煉獄用の炸裂弾を作った事になるので、津南は志々雄一派が煉獄を手にした事も把握して左之助に渡していたと思われる。