登録日:2024/08/01 Thu 22:34:07
更新日:2025/04/22 Tue 02:16:45
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どんな対価も 人命も 理想も 取るに足らないものだ
Fallout: Londonとは、「
Fallout4」を元に開発された
超大型MOD(ゲーム改造ファイル)である。
(
FalloutシリーズはファンによるMODが
ゲームの開発元より公認されており、この作品もその一つ。よって、本作は公式の作品ではないことは留意しておいて欲しい)
どれぐらい大型かと言うと、FO4を新作オープンワールドRPGに作り変えてしまうぐらいの規模と作り込みを誇る。
美しく作り込まれた核戦争後のロンドンで、己のルーツを知る旅に出かけよう!
なお、本作はあまりにサイズが巨大なため、ゲーム販売サイト「GOG.com」から0円で販売するという手法が取られている。
※注意:本ページではインストール方法等の指南は行いません。
○世界設定
◇核戦争で荒廃したロンドン
詳しくは
こちらの記事を参考にしてもらいたいが、Falloutシリーズの世界は現実とは異なる歴史を辿り、2077年に核戦争が発生。世界中の文明が壊滅寸前にまで陥ってしまった。
しかし人々は生き延びた。そして荒廃しきった大地、通称「ウェイストランド」で懲りずに争いを続けているのである。
Falloutは伝統的にアメリカを舞台にしたゲームなのだが、その二次創作とも言える今作が舞台としているのは
イギリスのロンドン。
また、時系列は核戦争から160年が経過した2237年となっている(
Fallout4の50年前にあたる)。
◇ロンドンの歴史
核戦争前、Falloutシリーズの世界は石油などの資源が枯渇しつつあり、それを巡って「資源戦争」と呼ばれる戦争が勃発していた。
さらに、イギリスを含むヨーロッパでは「ヨーロッパ内戦(European Civil War)」も発生し、当時のロンドンは「かつての抜け殻」と呼ばれるほどに悲惨な状況にあった。
2077年10月23日、世界中を
核兵器が襲った通称「最終戦争」が勃発。ロンドンも例外なく戦火に晒され、「二度目のロンドン大火」として人々に記憶されている。
この際、人々は政府が建設した地下壕「ピンダ―ステーション」で身の安全を確保した。
その後、ピンダーステーションの人々は地上へ再進出し、現在(2237年)地上で生きているのはその末裔らしい。
なお、ロンドンを襲った災難は最終戦争で終わらず、本編の約50年前に「三度目のロンドン大火」が発生していたらしい。
また、ピンダーステーションに入れず地上に残った人々もいるが、そうした人間は変異し「グール」になっていることが多い。
◇2237年のロンドン
作中世界における現在のロンドンは20以上の派閥が群雄割拠するホットスポットと化している。
一応、英国陸軍の末裔である「トミーズ」を従えた政府がウェストミンスターに存在しているが、影響力は少ないようだ。
ただし、それでも(アメリカのウェイストランドと比べれば)比較的治安は安定している方だと言える。
聖ポール大聖堂、トラファルガー広場といったかつての名所には大規模な集落が存在するし、缶詰工場なども稼働している。
ただ、ギルドホールが野盗に占拠されていたり、タワーブリッジ周辺に食人集団がたむろっていたりと、危険地帯なのは間違いない。
○主人公
◇背景設定
ゲーム開始1秒で巨大なガラス管に満ちた液体の中で目覚める人物。…以上。何しろ過去の記憶が全くないとゲーム中で明言されているのである。
謎の組織「エンジェル」に実験台にされていたようだが、
実験施設が地元のギャングに襲撃された際に逃げ出すことに成功した。
ただし実験台にされていたこと、そして脱出時のトラブルの後遺症で、ロンドンに降り立った際はステータスにデバフがかかっている。
従ってこの後遺症を治療することが、当座の旅の目的となるだろう。
ちなみにボイスは無い。劇中人物からはWayfarer(徒歩旅行者)またはLabrat(実験用
ネズミ)と呼ばれることが多い。
◇能力
基本的なシステムは
Fallout4と同じ。そこに
New Vegas等に登場した「特性」が加わっている。
「SPECIAL」「特性(Trait)」「Perk」の3つを好きなように選び、自分のキャラクターを個性豊かに育てよう。
SPECIAL
+
|
SPECIALとは |
- Strength(筋力 | 所持重量や近接攻撃)
- Perception(知覚 | VATSでの命中しやすさや敵を感知する力)
- Endurance(持久力 | 体力や走ることができる時間)
- Charisma(魅力 | 商品売買や居住地の人口)
- Intelligence(知能 | 取得経験値やハッキングの難易度)
- Agility(機敏さ | 攻撃回数や隠密行動のしやすさ)
- Luck(運の良さ | クリティカルの出やすさや拾えるアイテムの質)
|
上記7つのステータスの頭文字を取って「SPECIAL」。主人公に限らず、あらゆるキャラクターのステータスを表すために使われている。
初期値は自分で振り分けることができ、後から上げることも可能。
また、上記に挙げた用途以外にも、NPCとの交渉の際に各ステータスが問われることがある(スピーチチェック)。
意外とCharismaだけでゴリ押せる場面は少ないので注意しよう。
特性(Traits)
キャラクター作成時点で2つまで選ぶことができる。選ばなくても良い。
メリットとデメリットが両方存在するのが特徴。
+
|
特性一覧(長いので格納) |
- Acrobatic(アクロバティック | 移動速度+10%、所持限界重量-50)
- Chem Head(薬中頭 | 薬品を使っていないと全てのSPECIAL-1、薬品の持続時間が4倍)
- Claustrophobic(閉所恐怖症 | 屋外で全てのSPECIALに+1、屋内では-1)
- Four Eyes(眼鏡っ子 | 眼鏡をかけているとP+1、外すと-1)
- Gifted(ギフテッド | 全てのSPECIALに+1、経験値-15%)
- Heavy Handed(不器用 | 近接攻撃+20%、パワーアタックが弱体化)
- Hoarder(溜め込むやつ | 所持限界重量+75、所持重量が限界を超えると動けなくなる)
- Kamikaze(カミカゼ | アクションポイント回復量+50%、受ダメージ+20%)
- Night Owl(宵っ張り | 夜間にPとIに+1、昼間は-1)
- Numbskull(とんちき | S、E、Lに+1、Iを3以上にできない)
- Puritan(ピューリタン | SとEに+1、回復系を除く薬品およびアルコールの効果がある間は-1)
- Sleepwalker(夢遊病 | 眠る度に見知らぬ土地にワープしてしまう)
|
Perk
レベルアップで覚えることができる特殊能力。前提条件として一定以上のSPECIALが必要なことが多い。
大体はFallout4と(取得条件込みで)同じだが、いくつか新しいPerkが追加されている。
また、取得条件が変更されているものもある(Canni...Mystic Powerとか)。
さらに、Pain Train、Aqua Boy/Girlが存在しない。理由の説明はあえて控えるが、本編をやれば分かるだろう。
+
|
新Perkを一部紹介(長いので格納) |
- Scholar(レベル10で取得可能。1日1回書き物を読めば経験値+100。今までに読んだことがあるものでも良い。)
- Slayer(Strength10で取得可能。近接攻撃の速度が上がる。)
- Long Haul(Endurance5で取得可能。所持重量超過状態でもファストトラベル可能な上、売買の効率が良くなる。)
- Chariot of Fire(Endurance8で取得可能。走る際のAP消費量が下がる。)
- Cherchez La Femme/Confirmed Bachelor(レベル2で取得可能。同性に対する攻撃力上昇。特殊な会話選択肢も。)
- Sneering Imperialist(レベル8で取得可能。野盗系に対し戦闘で有利に。)
- Explorer(レベル20で取得可能。マップ上の全てのロケーションを表示する。)
|
◇装備
ATTAボーイ
Angel Technical Task Assistant、略してATTA。
本家に登場する腕部装着型デバイス「ピップボーイ」をリバースエンジニアリングし、エンジェルが作り上げた装置。
ピップボーイとほぼ変わらぬ機能を持つが、その外観はどう見てもラジカセである。
トーチ
懐中電灯。腹部に装備することになる。
ATTAボーイはピップボーイと違いライトが付いていないのでこういうものがある。
ただ、見た目がダサいとプレイヤーからは割と不評な様子。
実験体用スーツ
本家のボルトスーツに相当する。エンジェルが実験対象に着せているだけあり、灰色一色の面白みのない外観をしている。
しかし実は本家以上に豊富な改造要素があり、性能を向上させるのはもちろん、色や外観をがらりと変えることもできる。最終的にはトレンチコートみたいにすることも可能。
バリソン
いわゆるバタフライ・ナイフで、実験施設脱出後に地元のギャングのボスからもらうことができる。
改造要素が豊富にあり、単なる「
ひのきのぼう」で終わらないだけのポテンシャルを持つ。
また、専用アニメーションがとてもオシャレ。
◇旅の仲間(コンパニオン)
主人公の仲間となってくれるロンドンの住人たち。少なくとも7人いるが、ここでは一部だけ紹介する。
チャーチル
Falloutシリーズお馴染みとなる、主人公の愛犬枠。
本作の犬は
ブルドッグ。コロコロした感じで愛らしい。
缶詰工場の衛兵の飼い犬の1匹だったが、多頭飼いの末に喧嘩を始めてしまい、紆余曲折あって主人公が引き取ることになる。
本家に登場するドッグミートと同じく、オシャレをさせることも可能。さらに、ドッグミートと違い帽子を被せてあげることができる。
アーチー
10歳前後の少年。手ぐせが悪く、あのエンジェルの実験施設に仲間と共に盗みに入ったところを捕らえられ、命からがら逃げ出したという経緯を持つ。
本人が自称する通り荒事はほぼできないが、鍵開けとハッキングの技術は見事という他ない。特に鍵開けはExpert難易度まで解錠可能な上、条件さえ満たせばMasterを開けることすらできる。また、主人公が鍵開けをするだけで好感度が上がるため、仲良くなりやすい。
これまであちこちを点々としてきたようで、ただの家(house)でない、帰るべき故郷(home)とは何だろう、という思いを抱いている。彼と十分に仲良くなった暁には、それを探す冒険へと赴くことになるだろう。
マッド・ジャック
パブ「ピルグリム」の地下ボクシング教室の講師。本家のスーパーミュータントのような凶暴な喋り方をするが...?
加入させる条件が厳しく、「マッド・ジャックの攻撃を60秒間丸腰で耐える」か、同条件下で彼を倒さなければならない。ボクシング教室の入会テストとのことだが、これが達成できるなら教室に入る必要なんてないのでは?と言いたくなるぐらいジャックは強い。事前のバフやガードを上手く使いつつ、全力で逃げ回ろう。
見た目通りのインファイター。格闘武器だけでなく、長物だって使いこなしてくれる。好感度上げには薬物を使うのが良い。
○登場派閥と人物
先述の通り20以上の派閥がある。序盤に会う派閥を中心に、一部のみだが紹介しよう。
◇エンジェル
ロンドン各地に設置された地下実験施設で研究に明け暮れる謎めいた組織。「ロンドンの存続」が目的らしい。
実験材料として地上から拐ってきた人間を使っているが、とある研究施設では職員同士を実験材料にしていたこともある。
誘拐の際は特殊なガスを使用して人を拐うが、ガスには人の記憶を混濁させる効果があるようだ。
ミスター(ミス)スマイス
エンジェルで指導者的立場にいるらしい人物。主人公の性別が男ならミスター、女ならミスになる。
ATTAボーイを開発したのもこの人物であることから、優れた技術者であるようだ。
ちなみに、スミス(Smith)でなくスマイス(Smyth)という名であることは、劇中の人物からも「珍しい名前」扱いされている。
戦前に政府機関で働いていた人物から名前を聞く機会があるなど、どうにも只モノではないらしい。
◇バガボンド
ロンドン南東の街、ブロムリー周辺を縄張りとするギャング。自称良いギャングで、キャラバンを始めとする地元民からの評判もまずまず。
実は主人公がいた実験施設を襲撃したのも彼ら(物資を漁るための強盗行為だったようだ)。
テムズ川を越えた先を縄張りとするアイル・オブ・ドッグ・シンジゲート(IODS)と対立関係にある。彼らとの対決時は、バガボンドがあくまでヤクザ者であることを思い知ることになるだろう。
セバスチャン・ゴーンド
バガボンドのリーダー。先代リーダーである両親がIODSの裏切りで亡くなった際に急遽跡を継いだ。
IODSに追われ、残された勢力圏を必死に守るリーダー...ではあるのだが、両親を亡くした件が後を引いているのか攻撃的な振る舞いが多く、おまけに他人の意見を聞き入れない難物である。ちなみに医療知識持ち。
主人公に対しては、着の身着のままロンドンに放り出されたところにナイフや助言をくれたり、なんなら自分の組織に誘ってくれたりと一見親切。
ただ実のところ「人手不足だから、まあ居ても良いよ」ぐらいの気持ちで誘っていたらしく、実際に仲間入りするには結構な手間がかかる。
◇テムズフォーク
正確には組織ではなく、そういう名前のミュータント。「テムズヘイブン」という地下街で大半が暮らしている。
あらゆる汚染によって死の川と化したテムズ川に浸かった人間が、運が良い(悪い?)とテムズフォークに変異するらしい。
皮膚は鱗のようで、首にはエラがついている。また、
放射線に対し高い耐性を持つようだ。
一見グールの亜種のように聞こえるが、いわゆる「フェラル化」を起こしたという話はない。
上記の特徴以外は良くも悪くも普通の人たちで、テムズヘイブンを離れ野盗行為を働く者もいる。
フェリーマン
上記の通り死の川と化しているテムズ川で舟を運行しているテムズフォーク。
テムズヘイブンの人たちからは外部から物資を持ってきてくれる人間として重宝されている。また、荒事も比較的得意のようで、テムズヘイブンに危機が迫れば体を張る好人物。
...ただ、本人の内心は色々複雑なようだ。
メインクエストの進行中にテムズ川越えで世話になることとなる。ボートの旅を楽しもう!
◇トミーズ
英国陸軍の末裔であり、ウェストミンスターの政府の下、現在のロンドンの治安維持を担っている。
ただし、規則に縛られているのかやる気がないのか、市民からはあまり役に立たないと思われているようだ。
装備品にサービスライフルがあることを含め、New Vegasの
NCRを思い起こさせる。
本拠地は帝国戦争博物館。
ランディープ
最も序盤で出会うことになる名有りのトミーズ。頭にターバンを巻いている。インド系というかシク教徒なのだろうか。
テムズヘイブン周辺の検問所に駐屯しており、テムズフォークについて教えてくれる。
当時問題を抱えていたテムズフォークについて、個人的には助けたいが指令により動けないとこぼすなど良い人。
○ロンドン観光ガイド
「世界観」の項目である程度触れたが、冒険の舞台である2237年のロンドンについてより詳しく解説していきたい。
◇広さは連邦+ファーハーバー
マップの広さだが、Fallout4の本編マップ+DLC「ファーハーバー」のマップを合わせたぐらいの大きさとのこと。
ただし、街のいくつかの区域は別マップ扱いとなっており、地下鉄を通ったり、ゲートをくぐったりして赴くことになる。
Fallout3をやったことがある人であれば、キャピタル・ウェイストランドと似た作りと言えば分かるだろうか。
特別区とゲート
現実世界のロンドンは33の特別区(borough)に分割されている。東京の「区」みたいなものである。
この区分けは本作内でも再現されており、また特別区ごとに敵の強さも異なる。
一部の特別区は巨大な壁で区切られており、ゲートをくぐらないと辿り着けない。上で「別マップ扱い」と記載しているのはこういった特別区のことである(別マップ扱いでない所もあるが)。
◇地下鉄は生活の中心
タイトルロゴのモチーフともなっているロンドンの地下鉄(チューブ)は、本作の色々なところで登場する。
移動経路として利用することが多い
詳しくは伏せるが、本作では稼働している地下鉄に乗って移動したり、駅や廃線を通じて隔離された地域に向かったりする機会が実に多い。
そのため、かの有名なキングス・クロス駅を始めとした、ロンドン各地の有名な鉄道駅も冒険の舞台となる。9番線はどこだろうか?
通貨はチケット
本家では戦後世界の通貨は
コーラの王冠「キャップ」だった。対して、ロンドンでは地下鉄のチケットが通貨となっている。結構と拾う機会も多いので忘れずに回収すると良い。それと、前述の地下鉄で改札を通るのに使うこともある。
なお、実は戦前から通貨として使用されていた模様。ハイパーインフレのせいで紙幣に価値がなくなった分、価値が固定されていたチケットを通貨として使用するようになった、という話らしい。
◇観光地巡りを楽しもう
ロンドン市内の有名観光地であれば大抵は再現されているようだ(ゲーム内名称は本物と多少異なるかも)。
- イングランド銀行
- O2アリーナ
- カティ・サーク号
- ギルドホール
- グリニッジ天文台
- ジャックザリッパー博物館
- 聖ポール大聖堂
- タワーブリッジ
- トラファルガー広場
- ピカデリーサーカス
- ロンドン・アイ
- ロンドン塔
- ロンドン橋
- ワン・カナダ・スクエア
といった名所の雄姿を拝むことができる。他にも、日本人にとってはマイナーな旧跡も多数存在する。
ただし、あくまで世紀末世界だということを忘れないように。
◇パブに行ってみよう
ロンドンっ子はパブで
ビールを引っかけるのを最高の娯楽としている、なんて話を聞いたことがあるだろうか。
そのためか、ロンドン市内にはあちこちにパブが存在している。ビールグラスをモチーフにした専用マップアイコンが用意されているので近くにあればすぐ分かるはずだ。
パブは「現役で営業している場所」「無人の廃墟」「野盗の拠点」の3つに大別できる。
そして、どのパブでも「ビアマット」、つまりビールグラス用のコースターを拾うことができる。実はこれ、本編でいうところのボブルヘッド、つまり強化アイテムの1つである。
SPECIALの値が恒常的に上昇したりとかなり強力な効果を持つので、探してみると良いだろう(余談だが、ビアマットはパブに限らず、醸造所といった酒絡みの施設であれば存在する)。
それと、営業していようが廃墟だろうが、パブは酒と空き瓶を入手するにはうってつけの場所でもある。特にサバイバルモード時は、水を汲むための器の確保に便利だ。
◇テムズ川は死の香り
一番のメインとなるマップはテムズ川によって南北に分断されている。
テムズフォークの段でも述べたが、テムズ川は放射性物質etc.によって強烈に汚染されており、生身で超えることのできない死の川と化している(ゲーム的にはRAD+168)。
よって川を渡るならロンドン橋等の橋を渡るなり、地下道を通るなり、船を使うなりといった交通手段の確保が必須となっている。
なお、海外ユーザーいわくテムズ川が汚染されているのは「実にリアルだ」とのこと。
◇トンネル咳に注意
ロンドンの一部地域には、地面に真っ赤なシミのようなものが付いている場所がある。
見たら絶対に立ち入ってはいけない。トンネル咳という疫病に汚染されているからだ。
足を踏み入ったが最後、おそるべき勢いで体力が減ってしまう。急いで立ち去らなければ命はない。
唯一の防護手段はガスマスクをつけること。しかし、大抵のガスマスクは壊れており、トンネル咳を防ぐ効果はない。
壊れていないガスマスクはどこにあるやら…?
◇地上に現れた地獄「ブライト」
本家Fallout4を遊んだことのある人間なら「輝きの海」のことは記憶に残っているだろう。核戦争の結果恒常的に放射線に汚染されてしまった地域であり、放射線対策無しでは長居はできない場所だ。
実は、同様の場所がロンドンにも存在する。ゲーム内で夜になったら空を見上げてみると良い。妙に光り輝いている場所があるのが分かるはずだ。現地民からは「ブライト」と名付けられており、「地上に現れた地獄」と噂されている。
その特性はボストンのそれと同じであり、相応の準備をしないと探索は難しいだろう。あと、キノコに対する耐性も必要になるかも...。
○敵対するものたち
◇人間の敵
上記の派閥と違い、一切の交渉の余地なく襲い掛かってくる人間たちを紹介する。
どこにでもいる野盗(フーリガン)と、ある程度の主義主張を持つギャング団的組織に大別できる。
フーリガン
本家における
レイダーに相当するものたち。廃店舗や地下鉄などを根城に略奪行為を行っている。
廃材を利用して作られたフーリガンアーマーを身に着け、やはり廃材利用のクルードガンを身に着けているところは本家レイダーと変わらない。
たまに火炎放射器を装備した「フーリガン・パイロ」という個体が混じっている。連続でダメージを受けると厄介なので、早めに倒すと良いだろう。
スカベンジャー
廃材漁りに精を出すものたち。近づくまでは襲ってこないが、近づくと取り分を奪われると思うのか、容赦なく襲い掛かってくる。
連邦と違い、割と強いので注意するように。必ずジャンクを落とす。
ギャザラー
スカベンジャーの亜種と言うべき集団。近づくまで襲ってこない、ジャンクを落とす所は共通している。違うのは格好で、フードと
マントを纏った怪しげな服装をしている。作中設定でもカルト集団扱いのようだ。
余談だが、彼らの服装は本編の「チルドレンオブアトム」の服装に別のスキンを当てて流用したものである。
ジャック・ター
王立海軍大学校やカティ・サーク号を根城にするギャング団。
近世の英国海軍の恰好をしたコスプレ集団でもあり、武装としてマスケット銃を使用している(他の武器も使うが)。
元はロンドンを守ろうとする志ある組織だったが、トミーズに敗北して内紛を起こした挙句、フーリガンと大差ない集団まで落ちぶれたという経緯がある。色々と前科があるようで、テムズフォークのかつての居住地「テムズヴィッチ」を壊滅させたこともあるとのこと。
ビーフィーター
タワーブリッジ周辺に出没する食人集団。名前の由来はロンドン塔の近衛兵…から名前を取ったと思われる戦前のハンバーガーチェーン店「ビーフィーター(Beefeater)」であると推定される。ちなみに、このハンバーガー店が彼らの拠点と化していることも多い。
フリルをまとった貴族じみた格好をする連中と、麻袋のマスクで完全に顔を覆った連中に大別できる。武装はラケットなど近接武器が多い。
インダストリアリスト
爆弾魔の集団。火炎瓶を使ってくる構成員がやたらと多い。おかげで交戦時は画面が見えにくいともっぱら評判である。また、火炎放射器で武装した者も同じく多い。
ロンドン西部のエンフィールド工場、および隣接するガス貯蔵施設に大規模な拠点を構えている。彼らの武器の出所が分かろうというものだ。
ハイウェイマン
オシャレな黒服をまとったギャング団。サブマシンガンを使用する。数がとても少なく、執筆者の場合ロンドン最南端でしか見たことがない。
◇人型の敵
上記の敵と違い、人としての理性を持たない人型の敵対者。つまりは他所の作品でいうゾンビなどである。
フェラル・グール(フェラル・コミューター)
作中世界には、放射線の影響でゾンビじみた存在に変異した人間がいる。ロンドンでは核戦争時に通勤途中の人間が被曝して変異した例が多いことから「コミューター(通勤者)」と呼ばれている...とロード画面には書かれているが、実のところ本家での呼称である「グール」と呼ばれていることが多い。
そんな彼らが正気を失った姿がフェラル・グール、もしくはフェラル・コミューターである。突進攻撃を避けるのは中々難しいので、遠距離で仕留めるなりこっそり近づくなりすることをお勧めする。
なお、フェラルでないグールは寿命や放射線耐性以外は普通の人間と変わらない。つまり善人もいれば悪人もいる。中にはコミュニティの指導者といった要職に就いている者も。
ドライアド
木が生えたフェラル・グールのような敵。振る舞いもフェラル・グールと大差ないが、放射線で変異したわけでなく、寄生植物「バグ・プラント」に支配された元人間である。
バグ・プラントと共にロンドン各地に広がっており、作中人物の言葉にあるように、暗くてジメジメした場所に存在することが多い。
ドライアドがいるところにはバグ・プラントが生えていることも多いわけだが、こいつは薬やお茶の材料になる。また、おそらく設定だけだが火を通すと美味いらしい。
+
|
ネタバレ注意 |
スーパー・クローン
エンジェルの研究施設に登場する灰色でマッシブな怪人。本家を知っている人なら「小型化したベヒモスみたいな体型」と言えば分かるかもしれない。見た目通りの格闘能力とタフさを持つ。
「地面に撒いた培養液から瞬時に生産できる」という触れ込みで、後述する通常のクローンよりも手軽かつ迅速に展開できるのが売り。しかし発案者は技術を完成させることができず、迫る納期に焦った挙句に実験体を暴走させ、研究施設を1つ潰してしまった。
なお、潰れた研究施設以外でも登場するため、引き継いだ誰かが技術を完成させた様子。
ブランク・クローン
ボクサーパンツを履いた全裸の人間。攻撃は徒手空拳のみ。初登場時はトンネル咳に感染した個体ばかり出現する。
やはりエンジェル産で、培養槽で時間をかけて生産したクローン人間のうち、何かしらの理由で手を加えられず廃棄された個体のようだ。
とにかく大量に出現する。無表情のまま殴りかかってくる姿はちょっとしたホラーかもしれない。
|
◇野生動物
本家と違いFEV(強制進化ウイルス)は存在しないはずだが、様々な理由で変異を遂げた動物たちが襲い掛かってくる。
ラッドシュルー
トガリネズミの変異生物。主人公が初めて相手取る敵でもある。本家におけるモールラットに相当するが、同じような敵がもう一種存在する。
ピッグラット
モールラット相当の敵、その2。実は初出はFallout2である。肉がピザの材料になる。美味いのかもしれない。
レディバード
テントウムシが巨大化した変異生物。本家のラッドローチに似ているが、ラッドローチも別に存在している。
スープにするとエネルギー耐性を得ることができる。
リーチ
巨大ヒル。ブラッドワームのコンパチキャラといったところだろうか。名称と同じ「リーチ」というジャンクを落とすが、こいつは酸と抗生物質の供給源となる一方、調理すればゼリー寄せにして食べることもできるという珍しいタイプのアイテムである。
キツネ
表皮が爛れた
キツネ。3匹程度の集団で襲い掛かってくる。
本家で言うところの野犬(モングレル)に相当する。序盤は割とキツい相手となるかもしれない。なお、モングレルの方も登場している。
ミトンラーク
本家のマイアラークに相当する敵。テムズ川に生息するチュウゴクモズクガニ(ミトン蟹)がテムズ川の汚染で変異した姿。マイアラークとは外見も能力も特に差はない。上位種も存在する。
フェーミッシュ
小型化したデスクローのような動きをする変異動物。肉を調理してできるアイテムの回復量が優秀である。
とあるMOD製作者がモロウィンドのコンセプトアートにあった「ハンガー」という敵を元に作ったクリーチャーのようで、どういった経緯かロンドンに登場と相なった。 Fallout: London製作陣曰く「エセックスの人が変異した存在だ」とのこと。もちろんジョークである。
バジャー
変異したアライグマ。ただしその実態は本家のヤオ・グアイのコンパチであるため、デカいし強い。
なお、中には人の手で調教された個体も存在する。
ウォンブル
本家のデスクローに相当する敵。元ネタはイギリスの児童書。
デスクローとの違いは距離を取っての咆哮を多用すること。かなりの強敵なので、アイテムは惜しみなく使おう。
デスクローと同じく爪は強力な近接武器となり、肉は極上のステーキと化す。
その他
ラッドローチ、ブロートフライ、ブラッドバグ、モングレル、ラッドスタッグといった、本家に登場した虫や動物たちもロンドンに進出を果たしている。ラッドスタッグの肉料理が便利なのも変わらずなので、見かけたら狩っておくと良いだろう。
◇ロボット
イギリスの地場メーカーである「アップトン・ブルケ社」「チューリング社」が製造・販売したもの、アメリカの「ロブコ社」「ゼネラル・アトミック社」から輸入されたものに分かれる。
ロボット系の敵に共通する仕様として、防御力がかなり高くなっている。全身鉄製なのだから当たり前といえば当たり前だが、とくに近接戦をやる時は注意するように。
プロテクトロン
シリーズおなじみのロブコ社製ロボット。豊富なアタッチメントパーツで様々な状況に対応できる。
アメリカ製のものに比べ、喋り方が流暢になっているのも特徴。「保安ト奉仕ニ務メマス」ではなく「保安と生存に務めます」といった感じ。
イギリスのみのバリエーションとして、頭部にサイレンを装備した「サイレントロン」という機種がある。
荒廃した街中をあてもなく歩いているが、暴漢を見つけると甲高いサイレンを鳴らしながら両腕のマシンガンを掃射する。主人公を見かけても敵対しないため、頼もしい存在となるかもしれない。
アトキンス
イギリスのチューリング社が制作したロボット。完全な人型ロボットであり、武器は内蔵されていない。戦地で大量に展開するべく開発された兵器であり、人間と同じ銃器を携えて戦うよう設計されているようだ。
よほど大量に製造されたのか、戦後世界ではフーリガン化した野良アトキンスまでいる。耐久力等は通常のフーリガンと大差ないが、ミサイルランチャーなどの重火器を使用する個体がいるため、遠距離戦時は注意すること。
Mr.ハンディ
ゼネラル・アトミック社の誇りであるお手伝いロボット。本家のコズワースは英国執事風な性格の持ち主だったことを覚えている人もいるかもしれない。
執事の本場たる英国にも当然輸入されていたようで、野良化し人々を襲う存在もいれば、派閥に忠実に仕えるものたちもいる。
サイバー・ピジョン
機械のハト。こちらを見つけると白いナニカを発射して攻撃してくる。ポジションとしては本家のアイボットに相当するのだろうが、どんな経緯があって製造されたかは不明。
現実のロンドンもハト対策に追われているのは確からしいので、その
オマージュだろうか。
ちなみに肉を落とすことはないため、純機械製のようだ。
ナーバル・ウォーカー
二足歩行式機雷。重装甲を盾に二本の足で接近した挙句、自爆をかましてくるという難敵。
脚が駄目になってもはいずって接近してくる。
遠距離武器ならともかく、接近戦では相当苦労するだろう。VATSの無敵時間を上手く使うと良い。
ポスト・ボクサー
自走型郵便ポスト。投函された郵便物をポスト自らが運んでくれるという仕掛けだったようだが、戦前の段階から不具合が相次いだようだ。
戦後世界ではポストを調べようとしたプレイヤーを襲う
ミミック枠と化している。丸ノコで切り刻まれないよう注意しよう。
ちなみにアップトン・ブルケ社製。アップトン本社には本機に関する記録が残されており、そこからは不具合を報告する社員と、それを気にしようとしない上司というよくある構図がうかがえる。
ロボ・マーゴット
アップトン・ブルケ社製のロボット。プロテクトロンの対抗馬として開発された。甲冑を身にまとった女性のような恰好をしている。
格闘性能が本家のアサルトロン並みで、油断しているとクローアームでズタズタにされてしまう。
なるべく早めにケリを付けることをお勧めする。
○Protect and Survive
上記いずれの項目にも当てはまらない内容を記載するためのコーナー。ブリテン・ウェイストランドを生き残るヒントになるかも。
◇Protect and Surviveって何?
現実世界で英国政府が普及させていた民間防衛のためのパンフレットや広報番組のこと。アメリカで言う「Duck and Cover」みたいなものである。
風が吹くときや
TREADSにもちらりと登場する、イギリス関連で核の話をする時は定番のネタだ。
作中内ではOPに登場する他、Vaultボーイ代わりのキャラクターのモチーフでもある。また、同名の雑誌も存在する。集めれば良いことがあるだろう。
◇ポンドコインと自販機
時折手に入るポンドコイン。実はこれ、「ケツ拭く紙にもならない」と評判の「戦前の紙幣」と違って有用な使い道がある。自販機からアイテムを買うのに使えるのだ。
例えば、オレンジ色の自販機からは「イオン・ブリュー」という、イギリス版
ヌカ・コーラと言うべき清涼飲料水が買える。買い方は少々複雑で、
- 自販機左側の投入口にポンドコイン5枚を投入する。
- 自販機右川のレバーを回す。
- 出てきたビンを取る。
という手順を踏む必要がある。「当たり」もあり、たまに「冷えたイオン・ブリュー」が手に入る。
余談だが、イオン・ブリューの元ネタは「Irn Bru」なる清涼飲料水らしい。ただし、実はスコットランドの飲み物である。
◇タバコは英国紳士淑女の嗜み
今作には色々なタバコが登場する。名柄が色々あるという話ではなく、用途の違う様々なタバコが登場するのである。
アパレル用品としてのタバコ
装備することでキャラの見た目が変わるタバコ。口に咥えるパイプ、耳に挟むタバコなどがあり、ギャングっぽい見た目のキャラを作りたい際はうってつけである。
ジャンクとしてのタバコ
武器や防具の改造、居住地の建設のための素材となるタバコ。割と高価なので資金源として売っても良いかもしれない。
消費アイテムとしてのタバコ
1ケース14本のタバコが登場。残本数分使うことができ、使用すると短時間獲得
経験値やHP、APがわずかに増える。さらに、使用中は主人公がタバコを口に咥える(口元に装備したアイテムが脱げてしまうのが玉に瑕)。
また、未開封のタバコを使うとコレクションアイテムであるカードが手に入る。
未開封のタバコは各所で入手できる。また、数本減ったタバコケースを敵から入手できることもある。ただし、吸い過ぎには気をつけよう。ニコチン中毒は恐ろしい。
◇夢の光学兵器
Falloutシリーズは近未来を舞台にしたSF作品。なので輝く怪光線を放つレーザー兵器はシリーズの常連である。
本作においてもそうなのだが...
ロード画面のヒントで釘を刺される通り、レーザー兵器を始めとするエネルギー武器はロンドンでは大変貴重品。序盤にはまず手に入らない。
また、これは敵の側についても同じなので、エネルギーダメージに対する防御力が高いレザーアーマーの恩恵は本家と比べ低いかもしれない。
追記・修正は「Labrat」を治療できた方にお願いします。Mind the gap...
- 二次創作の記事って大丈夫なの? -- 名無しさん (2024-08-02 05:26:14)
- オフィシャル公認とはいえファンメイドのMODは二次創作に当たるのではないだろうか。他版権モチーフのSCP記事でもルール上二次創作と見做し得るならこの記事はモロ二次創作記事と考えられる -- 名無しさん (2024-08-02 06:51:20)
- 規約によれば「公認かどうか」が判断の分かれ目となるようです。本作はそもそもMOD作成自体がゲーム開発元公認の上、Fallout:London作成チーム自体がゲーム開発元(ベセスダ)とやり取りがあることを公言されており、問題ないと判断した次第です -- 初版作成者 (2024-08-02 06:52:23)
- それと、本作ですがゲーム販売サイトGOGにて「販売」されています。...0円で、ですが。あまりにファイルサイズが巨大なためこのような措置となったようです。 -- 初版制作者 (2024-08-02 07:41:26)
- Fallout:londonやってるけど作り込みがすごいよこれs -- 名無しさん (2024-08-02 08:03:23)
- 公式が認可してるなら良いんじゃない? -- 名無しさん (2024-08-02 08:18:28)
- まあ流石に他の関連ページにここのリンク貼る時は公認(公式ではない)というのがわかる文は入れたほうがいいと思うけどね -- 名無しさん (2024-08-02 09:24:57)
- いいから通報しよう。時期が時期なので疑わしきは審議にかけて運営の判断を仰ぐべき。許可が出たら紛らわしいから注釈もつけよう。ここはニコ大でもピク百でもない -- 名無しさん (2024-08-02 15:40:41)
- 融通の利かない酷吏が厄介なんだよな -- 名無しさん (2024-08-02 16:01:01)
- 面倒くさい事言ってるのもいるしどうなるか分からないから今のうちに名前を付けて保存しとこ -- 名無しさん (2024-08-02 20:40:48)
- この手の大規模MODは完成まで漕ぎ着けられるだけでも奇跡だからなぁ -- 名無しさん (2024-08-03 00:18:37)
- トレーラーでヴェラ・リンのあの曲が流れて感動した -- 名無しさん (2024-08-04 23:45:25)
- ↑2 New Californiaも年単位で時間かけて一年ストップしたとか言うし……すごいよね -- 名無しさん (2024-09-03 01:43:10)
- 何やら100万DL達成したとか何とか -- 名無しさん (2024-10-25 02:24:59)
最終更新:2025年04月22日 02:16