スッラ(ACVI)

登録日:2024/10/20 Sun 17:31:32
更新日:2025/03/27 Thu 14:10:10
所要時間:約 11 分で読めます





この感じは第4世代か
上手く育てれば優れた猟犬になる…


スッラ(Sulla)とは『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』の登場人物。



プロフィール


所属:独立傭兵
肩書:ACパイロット
搭乗機:AC「エンタングル」
アリーナランク:15/C

CV:綱島郷太郎

  • アリーナテキスト
アイビスの火が起こる以前からルビコン周辺星系で
活動していた老境の独立傭兵

スッラが受けたとされる第1世代強化手術は
成功率が1割にも満たない極めて劣悪なものであり
彼の傍らには常に死の気配が漂っていた

手術を終えたスッラは 「狩り」だけを請け負うようになり
今では雇い主さえ定かではない

人物

特定の勢力に属さない独立傭兵の1人。
施術の成功確率1割未満という第1世代強化人間の成功例で、認識番号は「C1-249」。
作中時点における強化人間の最新世代が第10世代であり本人もアイビスの火以前からの老境と称されることから、50年以上もの長期間を独立傭兵として活動していると思われる。

第1世代強化手術の影響なのか本人の素なのか、語尾が巻き舌気味の妙にネットリした喋り方が特徴で、敵対する者に不気味な威圧感を抱かせる。
AC乗りとしての腕は一流で、敵の動きから相手が強化人間かつ第4世代であることまで見切る優れた観察眼も持っている。

ルビコン周辺での戦闘経験が豊富な独立傭兵にして旧世代強化人間ということから、何やらウォルターと因縁があったらしく会敵時には両者共に相手の素性を看破していたが、詳細については一切語られずじまいであった。

多くのネームドキャラと同様に出番は1ミッションのみであるが、Chapter1の最終ミッションという序盤の山場で現れる上、それまでのボスと比べてもワンランク上の強さを誇り、フロムゲーにおける所謂ガスコイン神父マルギットのような序盤の壁となる強敵である。

…と思いきや彼は更なる壁の前座でしかない。彼をどうにか倒した後に現れる補給ポイントを見て何かを察し、その後のムービーで絶望したプレイヤーも多い。
むしろアップデートで大ボスが弱体化された今となっては、こっちの方に苦戦するという声も少なくはない。

アリーナランクはC帯の15位と中堅どころだが、そもそも初周Chapter1時点で登場する他の敵ACがF~E帯なのでこれでも場違いなまでの上位である。
アリーナでの再戦はチャプター3中盤とかなり間が開くが、その際には何故か通信障害が起こりオールマインドの声が途切れ出す。戦闘自体は普通に行えるが、最後まで通信障害の原因が明かされることはない。

そして3周目以降になると、ストーリーの変化と判明する背景設定の数々から実は作中でも極めて重要な立ち位置にいた疑惑が濃厚になる。

作中での動向

チャプター1

ミッション「ウォッチポイント襲撃」

チャプター1ラストミッション。
ウォルターの友人からの私的な依頼という名目で、惑星封鎖機構が管理するウォッチポイントなる施設へ夜間単独潜入することに。
封鎖機構の防衛戦力を突破し、ウォッチポイントの制御センターの目の前まで迫るのだが、


ウォッチポイントを襲撃するとは…
相変わらずだな、ハンドラー・ウォルター

また犬を飼ったようだが
何度でも殺してやろう

貴様は…スッラか!?

制御センターの屋上縁から急降下してきたのはスッラの駆るAC「エンタングル」。
通信越しでウォルターに名前を呼ばれたスッラは、目の前のAC乗りがウォルターの新たな子飼いであると認識。
戦いに一切の躊躇を持たず寧ろ殺し合いを楽しんでいるとも思しき言葉と共に襲い掛かる。
ウォルターもまた621に「やらなければお前が死ぬ」と念押しし、両者の戦闘が始まる。


そこの犬
お前には同情するぞ

飼い主が違えば
もう少し長生きできたろうに

619と20はどうした
死んだか?
私が殺ったのは何番だったか…

不憫なことだ
ここで死んでしまうとは

今まで戦ってきたACとは次元の違う強さを見せつつ、スッラは余裕綽々といった様相で挑発的な言葉を投げかけてくる。
621以前にもウォルター子飼いの強化人間を手にかけたことがあるようで、お前も同じ運命を辿ると言いたげな口ぶりである。
横で聞いているウォルターも「奴の言葉にかまうな」と言いながらも、どこか動揺しているようであった。

が、過去にスッラが倒した同類とは格が違う強さを見せた新たな飼い犬こと621には敵わず…


ハンドラー・ウォルター
ウォッチポイントはやめておけ…

乗機のエンタングルが爆散するその時でさえ、スッラは眼前に迫る死への恐怖や動揺を一切見せない落ち着いた口調で、ウォルターに警告とも取れるような言葉を発して息絶える。
予想外の強敵を何とか退けた621に対し、ウォルターはやや感傷の乗った口調で(スッラの事は気にするなと付け加えつつ)「よくやった」とその戦いぶりを労うのであった。


搭乗機体


AC エンタングル


画像出典:ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON ゲーム画面 アセンブリ
© フロム・ソフトウェア 2023年8月25日発売

  • 機体構成
部位 パーツ名 製造元
頭部 VP-44D アーキバス
コア VP-40S
腕部 VP-46S
脚部 06-041 MIND ALPHA オールマインド
右手武器 44-141 JVLN ALPHA
左手武器 HI-18: GU-A2 タキガワ・ハーモニクス
右肩武器 Vvc-703PM VCPL
左肩武器 45-091 JVLN BETA オールマインド
ブースター BST-G2/P06SPD ファーロン・ダイナミクス
FCS FCS-G2/P05
ジェネレータ VP-20C アーキバス
コア拡張 -

エンブレムはエンタングル(もつれ)の名の通り「絡み合う蛇」。
アーキバスのVPフレームをベースに、脚部をオールマインド特製のマインドアルファに換装した中量二脚機。
武装は特殊バズーカ、パルスガン、プラズマミサイルに連鎖爆発ミサイル。

上述の様にチャプター1のラストミッションで会敵することになるのだが、これまで戦ってきた凡骨のAC*1とは比べ物にならない相手。
アセンブルが格段に洗練されている上、生半可な攻撃はQBで回避してきたり上空を飛んで攻撃してきたり、果ては急接近してキックまで放ってきたりと、今までの敵とは別次元の動きを見せてくる。
むしろこのエンタングル戦が対AC戦闘の本番といっても過言ではない。

火力の要である右腕の特殊バズーカJVLN ALPHAが特に厄介で、プレイヤー間では彼の強さを象徴する主武器として「スッラバズ」の通称が付いている。
一発の衝撃力に抜きん出て優れるタイプのバズーカであり、ダメージとスタッガー時の威力倍率も非常に高いため、中途半端な距離で撃ち合おうものならあっという間に消し飛ばされる必殺武器。
加えてブーストキックを多用するAIが組まれているためバズーカでスタッガー→キックのコンボにより葬られた初心者プレイヤーは数知れず。
残りの武装についても回避しにくい連鎖爆発ミサイルやプラズマミサイルをばら撒きつつ、パルスガンの弾幕で衝撃を貯めてくると厄介。

1周目ではプレイヤーの技量不足はもちろん手持ちパーツの選択肢がまだまだ少ないのも難点。
そもそもが今までのような雑な撃ち合いで勝ててしまう程度の敵ではなく、油断して同じノリでスッラに挑もうものならほぼ確実に嬲り殺しにされて終わる。

動きの良さに加えて、本作の「敵ACもリペアキットを使う」仕様を初めて活かしてくる存在であることも見逃せない点。
初見、道中で苦戦してどうにか削れたと思ったらあっさり回復される絶望感は並大抵ではない。

有効な対策の一つとしては「距離を離しながらの引き撃ち」が挙げられる。
とにかく優先して避けたいのが特殊バズーカであるため、あちらのアラートで余裕をもって回避できる距離を保ちつつ、
1周目の時点で購入可能な高弾速のレーザーライフルと垂直プラズマミサイルを装備して引き撃ちに徹すると比較的容易に勝てるのでオススメ。
…もっとも引き撃ちスタイルにはその後に登場する本命と相性が悪いという問題があるのだが、エンタングルほどEN耐性が高くなくレザライも垂プラもダメージは稼げるため、そのまま持っていくかはプレイヤー次第という塩梅に収まっている。

もう一つは「思い切って懐に飛び込む」ことだろうか。
相手はブレードもアサルトアーマーも無く、実は意外と接近戦の適性が高くない。
特に連鎖爆発ミサイルやバズーカといった相手の主力兵装は懐に潜られると弱く、ガンガン近づいてショットガン・キック・ブレードやアサルトアーマー等でスタッガーを狙った方が案外楽に倒せたりする。
とりわけノーコンティニューでバルテウスと連戦する必要があるSランク狙いの場合は密接アサルトアーマーを狙って速攻してしまうのが手っ取り早い。
というのも、大ボス戦のあるミッションはSランク査定、特に被弾の査定が多少緩いので、多少のダメージ覚悟で早解きを狙った方がSランクを取りやすいのである。
とはいえ本ミッションクリア前後の段階でノーコンティニューノーリアセンブルはキツい。ある程度強力パーツが揃ってから挑もう。



考察


余談

・名前の由来
知らないと変な名前に見えるかもしれないが、紀元前の共和制ローマの独裁官であるルキウス・コルネリウス・スッラが由来と思われる。
彼は「賽は投げられた」の元ネタたるユリウス・カエサルや舞台となる惑星に名を冠したルビコン川に縁のある人物であり、何か特別さを感じさせるネーミング。
本作は他にもローマ関連の固有名詞が出てくる訳でもなく、何故他ならぬ彼がそのポジションなのかも謎である。
「スッゾコラー!」ではない。こちらに対する殺意はMAXだが......


・英語音声
日本語版だと前述のようにネットリした声質でいかにもベテラン傭兵といった感じの演技だが、英語版だと青年っぽい若い声となっており受ける印象がかなり異なっている。
こうなった理由は不明だが英語版でも比較的日本語版と似たような演技の声優が多い中では異質と言える。

・近所の犬好きおじさん?
繰り返し述べるがコイツの喋り方はとにかく耳に残る。「ハンドラァ ウォルタァァァ …」(𝓗𝓪𝓷𝓭𝓵𝓮𝓻 𝓦𝓪𝓵𝓽𝓮𝓻 ...)
その印象深さから謎に台詞を改変されキャラ崩壊級のネタの対象にされがち。

「襲撃ポイントをウォッチするとは…相変わらずだなハンドラァウォルタァ」 ※言っていない
「ウォーッチッチッチ! ウォッチポイントはやめておくッチよ~!」 ※当然言っていない

セリフの節々からはウォルターに対してただの敵同士とは思えない腐れ縁的な雰囲気も漂わせており、無慈悲な刺客に似合わぬこれらの要素が悪魔合体した結果、
二次創作では何故か「621他多数の犬を飼育するウォルターにやたらかまってくる近所の犬好きおじさんスッラ」なる幻覚を見る者もいるとか。



また記事を建てたようだが、何度でも追記・修正してやろう。

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  • ウォッチポイント
最終更新:2025年03月27日 14:10
添付ファイル

*1 訓練生のテスターACやインデックス・ダナムのバーンピカクス、リトル・ツィイーのユエユー

*2 恐らくは変異波形と交信できる強化人間を指す

*3 その後もアーキバスに支援している事を示唆する情報ログが存在したり、イグアスへ干渉した形跡が見られたりと全く動きが無いわけではないようである。…そういった要素を見て人知れず暗躍を続ける不気味な存在と思うか、裏で悪あがきを続けて空気で終わる哀れな存在と取るかは人それぞれだろう。