レーザーライフル(AC)

登録日:2014/09/24 Wed 04:19:00
更新日:2025/03/09 Sun 14:35:37
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レーザーライフル(AC)は、フロム・ソフトウェアのメカカスタマイズアクション「ARMORED COREシリーズ」に登場する兵装である。よく使われる通称はレザライかレーザー。
性能特性から主としてミッション攻略時に重宝される武装だが、性能や対戦環境によっては対戦で使われることもある、エネルギー兵装の中では屈指の汎用性が売り。


概要

PPで初登場した。主力となる右腕に装備する武器のカテゴリの一つ。
シリーズによって異なるが、
  • 使用時にコンデンサのエネルギーを消費する
  • ダメージは実体弾と異なりエネルギー防御力で減衰する
  • 弾薬費がかからない
といった特徴を持つ。
またこうしたエネルギー兵装は大抵の場合「E武器」という括りで呼ばれており、腕部兵装ではパルスライフル、レーザーライフル、プラズマライフルといったサブカテゴリに分かれる。

意外なようだが実は皆勤賞ではない。
初代シリーズでは軸武器であり、システム上の何やかやを理解しておかなければろくに当たらないという特性があった。
2以降はシステムが色々と進化しているのでそういうところはなくなっている。
ちなみに初代KARASAWAはプラズマライフルで、レーザーになるのは2から。
また、MOA以来お見限りだった連装型レーザーはSLでデュアルレーザーライフルという派生カテゴリーとして復活した。
当時は消費1で2発同時発射という地味に高性能な一品だったが、復活後は文字通りの連装型となり、瞬間火力はともかく継戦能力に欠ける。
パージ前提の短期決戦型兵装といえるか。
その後、NXシリーズで攻撃力(と運用時負荷)が極めて高いハイレーザーライフルという派生種が誕生。もしかしなくても→KARASAWA(AC)

基本的にジェネレータから出力されるエネルギーを使って発射するため、機動に制約が加えられるという欠点が存在する。
代わりに弾薬費が発生しないためミッション時の懐に優しい……というのも大きな特徴だったが、なぜか4シリーズでは弾薬費が発生するように。損耗した発振器あたりの整備費なのだろうか?*1
なお、弾薬費が掛からないこととエネルギー兵器にも弾数制限があることは矛盾すると公式自ら突っ込んでいるので、公式的には弾薬費は掛かる方がむしろ正しいと思われる。
V以降は再び弾薬費が発生しなくなったが、にて再度弾薬費が復活した。

そのVシリーズではそれまでのレーザーライフルとスナイパーライフルを統合したような仕様となった。具体的にはチャージするか否かによって威力と弾速が増減する。
過去作のものに比べ扱いやすさという点では大幅に劣るが、浪漫と実用性の両立という意味ではなかなかの逸品に仕上がった。

同じバランス型の兵装でも、総合的な性能バランスが高いライフルと異なり、エネルギー兵装であるためかこちらは威力寄りの性能傾向が強い。
たまーに威力を落として装弾数やエネルギー管理を重視した仕様のが出てくるが……そういうのって総じて要らない子なのよね。
だいたい、エネルギー管理や装弾数に不満があるならパルスでも使えばいいのだ。概ね威力トントンでそっちのが軽い。


各時代の代表的なレーザーライフル

◆無印シリーズ(初代MOA)

PP初参戦なので数そのものが二丁しかない。
  • WG-XFwPPk
通称ぴぴこ。PPから参陣したレーザーライフルで、良好な単発火力と高い装弾数を兼ね備え、当時の1000マシ以上の総火力を誇った強パーツ。
投入環境を問わない汎用性の高さから、ぶっちゃけKARASAWAの代用品としても十分すぎるレベル。
なお、命中精度はKARASAWAよりも良好。

  • WG-XW11
MOAで登場。消費1発でダメージ2発分という大火力でありながら、装弾数も抜かりない。
それでいて運用時負荷も抑えめで軽量という、後のデュアルレーザーが泣いて土下座するレベルの高性能。
やっぱり初代シリーズのパーツバランスはおかしい(確信


◆2シリーズ(2AA)

三丁のみと以外と数自体は控えめ。
2系のレーザーライフルを語る上で外せないのが何と言ってもシリーズ最強のKARASAWAと名高いKARASAWA-MK2様である。
使ってくる奴を「鬼!悪魔!!アレス!」と罵りたくなるレベルの高性能を獲得。その鬼っぷりは個別記事で。
プラス化してビジュアル重視の中量二脚に搭載し、リミッター解除してOPごっこをやらかす火星世代が後を絶たなかったとか…。
対戦で片方が持ち出したらまず間違いなくリミカKARASAWA合戦が開幕する。

SLPでファンサービスの一環として復刻され、KARASAWAのダブルトリガー互換として重宝された。フロムGJ。コンバートすればLRPにも持ち込める。
しかしあの発射音ではなかったため一部懐古厨が発狂。なぜ再現しなかったフロム。
なお、設定資料によると「可変速レーザービームを投射する」という何かがおかしい武装の模様。ヴェスバーかお前は。

  • EWG-XC213
AAで追加。カラサワ以外で存在感を見せていた「普通の」レーザーライフル。
だがその性能は全てが高バランスでまとまっており、対戦でもミッションでも重宝された。
なにしろ威力475×110発という豊富な総火力に加え、優秀な補正と弾速による高い命中精度、軽2でもなければ無理なく積める重量で、2でも使いたかったと評判。
対戦でもAA三大武器(ハンドグレネード・エネルギースナイパーライフル・111ハンドガン)には含まれないとはいえ、これらに匹敵する主力候補に食い込んでいたと言えば優秀さが伝わるだろうか。


◆3シリーズ(3SL)

ラインナップが大幅に増加したものの、本シリーズでの対戦環境は高機動戦闘が台頭した本作ではコンデンサのエネルギー残量が非常に重要だったため、一人用以外では影が薄い。
実際に対戦で使おうとするとデメリットと火力が釣り合っておらず、高速戦闘においてサイトがすべてSP(特殊)共通という点も厳しいものがある。
そういったわけで弾薬費0を生かしたミッション用。
今作のKARASAWA(MWG-KARASAWA)は従来のそれをぶっちぎってさらに重くなってしまったが、相変わらずバズーカ並みの火力と突き抜けた総火力は健在。
載せられればミッションでSランク取得に活躍してくれる。

  • MWG-XCW/90
普通のレーザーライフル。
2シリーズほど高い汎用性はないが、威力・弾数・弾速に優れ、発射時のEN消費が非常に少ないというぶっちぎりの扱いやすさでミッションのお供としては大変役に立つ。
後半戦になると瞬間火力や総火力で不足が目立ってくるが、まぁ最初から買えるパーツである事を考えれば妥当だろう。
普通すぎて地味とも言えるが、レーザーライフルの領分を弁えた名銃とも言える。

  • MWG-XCP/75 / MWG-XCP/150
前者はXCW/90の重量&威力互換で、負荷が大きくなった代わりに威力が増している。
弾速は少し劣るが、代わりに補正が良好でこちらもミッション用。

後者は《リカラー武装は産廃の法則》にほぼ唯一真っ向から喧嘩を売ったXCP/75の弾数強化版。
そのものズバリ、ド産廃の多いリカラー武装の中では数少ない真っ当に使える性能を有している。
KARASAWAの1.5倍の総火力を持つ、ミッションの心強い友。重量も総火力の割には有情。
ただ発射消費はKARASAWAに劣るのが如何ともしがたく、また事前情報なしではまず取り逃す入手難易度も悩みの種。

  • MWG-XCD/100
二発同時発射のデュアルレーザーライフル。
XCW/90の弾速にXCP/75の補正を持った優秀な性能で、命中率だけで見れば3シリーズ最強。
一方、総火力と発射消費エネルギーがきつすぎるというのが最大の難点。
長射程で狙撃に使える性質からこちらも一部のミッションに便利で、その意味ではスポットさえ当たればけっこう面白い武器ではある。

  • MAW-DLC/POWER
番外だが、武器腕のデュアルレーザーライフル。これまた知名度は低いが何気に変態兵器の一つ。
やたらと消費エネルギーが高く、射程がなぜか短く、サイトはキャノン系と同じND(遠距離)、補正はズタボロに悪い、ともろもろはっきり言って対戦で使えるシロモノではないが、ENパックや消費軽減OPを積んでおけばKARASAWAと撃ち合っても勝てる超威力
銀狐先生ぐらいなら立ち止まったまま撃ち合っても余裕で勝てる。
弾の見た目が超地味、という難点?もあるのだが、これはこれで敵に使われると気付かない内にゴッソリAPを奪われていたりして怖い。


◆Nシリーズ(NXLR)

再び対戦でも多少メジャーになりだした。エネルギー兵装の被弾時熱量が一気に跳ね上がったこともあって、上げにくい防御属性と合わせて敵機の防御の穴を突きやすい。
とはいえ、使用されるのはだいたい以下の3つ。
KARASAWAシリーズ?本シリーズではきっかり浪漫武器になりました。強力ではあるものの負荷がキツく、おまけに神バズという競合武器まで登場したため余計に肩身が狭い思いをするハメに…

  • CR-WR98L
通称カルサワ。
これまでのカルサワはいずれも微妙な使い勝手で存在感のないレベルであったが、本作では高い命中精度によって使い勝手のいい武器に躍進。
エネルギー防御が高めづらい仕様もあって、スペックの数値以上に火力が出せる。

  • WR05L-SHADEWL15L-GRIFFON
通称「シェイグリ」。
優れた弾速で敵のAPをジックリ削る、LR対戦での定番パーツ。


◆4シリーズ(4fA)

概要にある通り、なぜか弾薬費が実装された。4での定番は対ネクストに特化したLR02-ALTAIR(アルタイル)、火力重視重量機のお供HLR01-CANOPUS(カノサワ)、
度重なるエラッタで弱体化しつつも今だ現役のER-O200(機動レーザー)。それぞれバランス型、重装迎撃型、軽量突撃型とキレイに仕様が異なる。

fAのレーザー3傑を挙げるのは難しいが、次世代型アルタイルというべきLR04-AVIOR(アヴィオール)、我らが王女リリウム御用達の067ANLR
水没王子ER-O705(レザバズ)あたりか。これまた中距離バランス型のアヴィオール、中遠距離削り型の067ANLR、近距離ラッシュ型のレザバズとキレイに分かれている。
ここに主兵装としての汎環境型に変貌したカノサワが加わってfAレーザー四天王。
ちなみにfAのハイレーザーはハイバランサーのカノサワとパージ前提の火力特化なベガ、双発ハイレーザーというイロモノビジュアル重視のベクルックスと無駄にカオス。


◆5シリーズ(VVD) 筆者の知識は付け焼き刃につき、例外各位によるより高精度な加筆修正を望む

レーザーにチャージ概念が加わり、状況に応じてチャージせずに威力低下と弾の消費に目をつぶって撃ちまくる、障害物を駆使してチャージしヒット・アンド・アウェイなど、戦況や周囲の環境に合わせた戦術選択を要するテクニカルな武装になった。更にVではチャージが最大になると自動的に発射されるがVDではチャージ状態を保持できるようになり、同ナンバリング内でも使用感が違うのも特徴。
みんな大好きKARASAWAはVでも健在。4系のベガの性能特性を受け継ぎ、威力極振り撃ち捨て専用の超重レーザーと化したLR-81 KARASAWAと、
旧作のKARASAWAの性能特性を受け継いだ(世代上は)先代パーツのLR-81M KRSWの2種。
ちなみにVのKARASAWAは構え武器であるはずのレーザーキャノンをも凌駕する超絶火力の持ち主だが、資料集に曰く、殆どのパーツの製造が可能になったVD時代でもなお複製不可能な代物だとのこと。

VDではX000 KARASAWA名義で登場。
超火力特化の撃ち捨てズドンなのも相変わらずで、ゲームシステムの変更でむしろ地位が向上したフシも。
各種派生はどう特化しても強力であり、機体や戦闘スタイルに合わせたものを選ぶといいだろう。
新規パーツではKARASAWAとKRSWの中間の性能を持ったAu-L-K37が登場。
その性能に加え形状も似ていることから通称中沢


◆6シリーズ() 筆者の知識は付け焼き刃につき、例外各位によるより高精度な加筆修正を望む

アーキバスの得意分野であり、同系列製の合計3種が登場。レーザーハンドガンという亜種もあるが、これも実質軽量レーザーライフルと見て良いため+1種で計4種となる。
概要の通り弾薬費が復活したが、その代わりか発射時に機体ENの消費が無くなった。使い捨てバッテリーかコンデンサーでも用いているのだろうか?
前作から引き続き保持可能なチャージ機能が全てのEN兵装に実装。基本的には瞬間火力が上昇するが複数の弾を使うため総火力が下がってしまうことが多く、チャージ攻撃時は「構え」が生じるため二脚タイプでは脚も止まってしまう。
また、攻撃力とチャージ速度が武器の性能だけでなくジェネレーターの「EN射撃武器適正」にも影響されるため、ジェネレーター選びにもある程度の制限がかかる。
レーザーライフル全体としてはEN負荷が高めで衝撃値が低くスタッガーは狙い辛いが、弾速・威力・弾数それぞれに優れた素直な性能で、雑魚敵が多く登場するミッションや、スタッガー追撃を重視しない戦術向けに扱いやすい傾向にある。

+ レーザーライフル、レーザーハンドガンごとの詳細
  • VP-66LH
レーザーハンドガン。火力は低い反面、軽量機体でも無理なく積める低負荷と火力を補う連射性能が魅力。
EN武器適正150を持つジェネレーター「VE-20B」とはEN出力と火力の低さを相互に補う形となっており、大量の雑魚が出現するミッションや対人での引き撃ちアセンへの適性が高い。
欠点は足が止まる割にリターンが少ないチャージ攻撃。最速で連射しようとしていると意図せず暴発しやすいため運用の際には注意が必要。

  • VE-66LR
基礎的な性能のレーザーライフル。
負荷がレーザーハンドガンに次いで低いのに対して、ミッションでは適度な連射性にジェネレーターのEN武器適性が十分なら雑魚を一撃で蹴散らせる火力を持っており弾数も十分と非常に扱いやすい。
対人では良くも悪くも火力不足な面が目立つため、こちらも「VE-20B」との併用が推奨されている。
ただ垂れ流すだけではレーザーハンドガンの下位互換になりがちなので弾速やチャージの性能で差別化を図りたいところ。

  • VE-66LRA
LRをそのまんま負荷と火力を上げたような「カルサワ」枠のライフル。
これもEN射撃適正が高いジェネレーターを装備してWトリガーで使えば、スタッガーさせずとも中々の火力で敵を削ってくれる。
ジェネレータを立ち回り優先でチョイスしても雑魚敵を一確しやすい火力故に、ミッションでも対人でも強力なEN武器として猛威を振るっていたが、
あまりに暴れすぎたためかver1.05にて「攻撃力、発熱、冷却性能、チャージ時間」の4項目がまとめて下方修正。
特に発熱+冷却性能の悪化が手痛く、考えなしに乱射しているとすぐに長めのオーバーヒートが発生してしまいLR未満の平均火力に落ち込んでしまうため、対人では単発火力や有効射程で差別化を図る必要が出てきた。

  • VE-66LRB
双身式のレーザーライフル。LRAをより重たくしたようなピーキーな代物。
ライフルというカテゴリーではあるが弾速自体はかなり遅く、動いている対象に中距離で当てるのは困難。
どちらかといえばABなどで距離を詰めて強引に当てるショットガンのような運用に適しているため、対人ではABでの突撃を主体とした重量二脚にW鳥で持たせる型が主流。
取り回しこそ悪いがチャージはLRAよりも短時間で済み、なによりその火力自体が素晴らしく、適切に運用すれば大型ボスやガチタンなどのAPが高い相手も容易に削り殺せるポテンシャルを秘めている。

  • 44-142 KRSV
マルチENライフルオールマインドが生み出した浪漫武器を通り越して狂気の産物個性溢れる兵装。カラサヴァ…?
ライフルとレーザーライフルが左右に連結した奇妙な外見からチャージ射撃時に変形する。どちらかと言うとプラズマ色が濃いが1段ためでレーザー弾を撃てる。なお、重量はLRBすら上回るまさかの10000超
長くなるので詳しい解説はKARASAWAの項目へ。


追記・修正はダブルKARASAWAで無双してからお願いします。

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最終更新:2025年03月09日 14:35

*1 化学レーザーの反応剤というセンも考えられなくはないが、その割には従来作と同じく発射時にエネルギーは消費される