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チービィ(星のカービィ デデデでプププなものがたり)

登録日:2026/01/02 Fri 19:33:00
更新日:2026/08/11 Tue 01:23:43
所要時間:約 6 分で読めます





チービィとは、漫画星のカービィ デデデでプププなものがたり』に登場するキャラクターである。
原作から入った人は「あれ?そんなキャラいたっけ?」と思ったかもしれないが、これにはある理由が…。



【概要】

主人公・カービィの仲間。
登場人物紹介によれば「カービィの保護者的存在」。
初期のエピソードではカービィの相棒としてデデデ大王からスターロッドを取り戻す冒険の旅に同行した。

おとぼけでマイペースなカービィをいつも叱咤している真面目でしっかり者。カービィやデデデなどに対するツッコミ役としても大いに活躍した。

そんな彼には大きな秘密が隠されており……。


【特徴】

1巻第1話から登場。扉絵を除く本編ではカービィよりも先に姿を見せている。

外見はカービィによく似ているが、一回り小さい。また、体色は白、時々舌を出した表情を見せる、そしてアイスクリームコーンに似た円錐形の小さな黄色い帽子を被っているなどの違いがある。

一人称は「ぼく」または「オレ」(初期のみ『おいら』と言っていた)。
性格はしっかり者で少し気が強く怒りっぽい。食いしん坊で自由奔放、トラブルばかり起こすカービィに手を焼いており、ツッコミがてらキツめのお説教をしたりお仕置きを与える役回りである。
カービィも本気で怒ったチービィには頭が上がらないらしい。

だらしない部分のあるカービィには厳しいが根は優しい。彼が瀕死の時には帽子から取り出したマキシムトマトで復活させたり、苦戦時には機転を利かせてカービィに助言するなど、相棒としての相性は抜群である。
また、カービィのことは「いざというとき、たよりになる」と全幅の信頼を寄せている。

正義感も強く、スターロッドを奪い私利私欲の限りを尽くすデデデとポピーに対しては真っ先に啖呵を切る。

カービィとは長い付き合いなのか彼のコピー能力にも詳しく、初期のエピソードでは読者向けに解説を行っていた。


【チービィからディジーへ、そして…】

事件は2巻第7話でカービィたちが出場した「鉄人レース」の最中に起きた。

レースに参加したカービィとチービィは、偶然にもカービィの旧友・リックと再会。そして彼と共に第一の難関・テテテ森を突破する。
続くモモモ谷は向かい風が荒む渓谷。チービィの帽子が強風で飛ばされ、カービィがキャッチし返そうとしたところ……チービィの頭頂部から突然角が生えてきた。

驚くカービィとリック。だが、デデデ大王はその姿を見て瞬時に気がついた。
チービィの正体はデデデの手下・ディジーだったことに。
これまで被っていた謎の三角帽子の影響で、ディジーだった頃の人格と記憶を失い、ずっと「チービィ」としてカービィの仲間になっていたのである。

チービィの正体と帽子の秘密を知ったデデデは…。


こんなもん食っちゃる <ぱく 


なんと帽子を丸呑みするという暴挙に出た。
すぐさま「返せ」と抗議するカービィだったが、帽子は既にデデデの腹の中。
カービィの怒りも虚しく、チービィの件は諦めざるを得なくなったのであった…。リック「これからは、ぼくがチービィのかわりをしてやるよ!」

さらに追い打ちをかけるが如く、デデデの手下に戻ったチービィ、いやディジーの活躍は、これ以降一切描かれていない。
次話の鉄人レース後半でさえ、冒頭1コマ目に小さく描かれているのみでその後は全く登場しなかった。事実上のリストラである。
以後、カービィの保護者ポジションは主にクーやリックが担うようになった。
そして作品としてはそもそもカービィとデデデの対立というゲーム上の構図はあまり重要視されなくなり、デデデも滅茶苦茶酷い目に合わせられる立ち位置が定着してこそいるが敵キャラクターとしてではなく日常漫画の登場人物の一角として扱われるようになった。

リックたち新キャラの登場、そしてチービィのあまりに呆気ない引退劇で悲喜交交な読者も多かったようだ。

その後、4巻では1コマのみ台詞付きで久しぶりに登場。この時はカービィによって大勢の敵キャラと共にてるてる坊主にされており、不遇っぷりを嘆いていた。デデデに食べられた帽子は元に戻っているがデザインが若干異なる。チョイ役としての出番だったため、カービィとの直接的な絡みもない。またこれが現時点でセリフ付きでの最後の登場となっている。

8巻第13話ではT.チクタクに関する注釈部分に登場した*1。20巻第1話では人探しのポスターに載っている。

それ以降もチービィあるいはディジーが何度かモブで登場しているが、チービィとは別個体のディジーという可能性もある。
また連載再開後のデデププにおいても、現時点でチービィの再登場は実現していない。
??「チービィはいつ再登場するんじゃーっ!!!

ちなみに「ディジー」とは、初代『星のカービィ』に登場した、上下左右を浮遊しながら動き回るザコキャラクターである。チービィと異なり手は生えていない。
エクストラでは「ベニー」に差し替えられてる。さらに余談だが、この「ベニー」も14巻第11話でのプププギネス認定員など、時折出番がある。

原作では初代のみかつ一部ステージにしか登場しなかったザコキャラゆえに知名度自体がかなり低いことから、元となるキャラ自体が存在することに気づいていた読者は少なかったと思われる。

◆どうしてこうなった

作者から具体的な理由について言及されていないものの、上記の鉄人レース前編でリック、後編でクーとカインが登場したことで「カービィの味方キャラ」と言う立ち位置を原作キャラで満たせるようになったのが原因だと思われる。

1巻を読めばわかるが本作は元々『星のカービィ 夢の泉の物語』のコミカライズとしてスタートしているのだが、当初はギャグがメインではあるがゲームのシナリオもある程度なぞるという『スーパーマリオくん』と同じようなスタイルの漫画だったのである。
しかし、ルイージやヨッシー、ピーチ姫、キノピオと言った仲間キャラが存在したマリオとは異なり、当時のカービィには味方と言えるようなキャラが存在しなかったため、ツッコミやサポート、合いの手を入れてくれる仲間キャラクターとしてオリジナルキャラクターのチービィを入れたはいいものの、
メディアミックスの宿命として、原作で正式に味方キャラクターが入ってきた以上、オリジナルキャラクターがレギュラー味方キャラとしてとして居座っている状態はどうなのか、と検討した結果、実は敵だったことにしてリストラ……という形になったのだろう。
リックの「あきらめよう、もともと敵キャラだったんだ」というセリフからもそれが伺える。

……しかし、チービィにとって不幸なことに、彼の退場以降の作風は、原作のシナリオはほぼ関係なくなり*2、ゲームにおける敵も味方も関係なくプププランドの住民として、時に平和に、時にバイオレンスに、共同で暮らすドタバタギャグのテイストが完全に定着したことで、
そもそもの敵キャラ・味方キャラの区分が殆ど消滅してしまったのである。
原作の敵味方の区分で退場させられた彼にとっては酷な話である。
アニメ版のように完全に独立した世界観だったらオリジナルキャラクターがいても違和感はなかったのだが……

そんな感じで、最初期に出てきた極々わずかな出番のキャラクターに過ぎない彼なのだが、初のカービィの味方という明確な立ち位置と、あんまりすぎる退場理由が逆に印象に残ってしまったせいで、チービィの続投・再登場を希望していた読者の声も少なくなかったようだ*3


それにしてもあの帽子は一体何だったのか。そして元々敵だったディジーが、どういった経緯でカービィの仲間になったのだろうか。
全ては未だ謎に包まれたままである……。


【余談】

作者のひかわ博一は、デデププの傑作選『ペポポ編』のコラムにて、当時ディジーを「チービィ」としてカービィの相棒に起用した経緯について触れており、『夢の泉の物語』攻略本に掲載されていたクレイアートに、カービィの横にディジーがいたことがきっかけであったことが明らかとなっている。デデププと関係ないが「夢の泉」にディジーは登場しない。
おそらく当時の作者はこれを見て「カービィの仲間キャラ」と誤解してしまいチービィを登場させたのかもしれない。

ゲーム『星のカービィ 20周年スペシャルコレクション』ではカービィヒストリー内でデデププが紹介されており、1巻の表紙と裏表紙および第1話を読むことができる。内容そのものは元の漫画と同じだが、星のカービィの漫画作品に登場したオリジナルキャラでは2026年現在唯一ゲーム画面にも登場していることになる。


追記・修正は、親友に突然裏切られた人にお願いします。


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最終更新:2026年08月11日 01:23

*1 Mr.チクタクの兄弟で、時間を操ることができる本作オリジナルキャラ。ゲーム版には登場しないため、下の欄に注意書きとお辞儀をするディジーが描かれている

*2 スターロッドの件に関してはデデデが「スターロッドを泉に返すからプププランドを水戸黄門の世界に変えてほしい」との願いであっさり返却してしまい、一応強引ではあるが解決はしている

*3 25巻に掲載された読者からの応援イラストの中にもチービィの絵が含まれていた。