ケニーG(ジョジョの奇妙な冒険)

登録日:2012/09/09 Sun 21:04:03
更新日:2025/01/22 Wed 12:20:59
所要時間:約 5 分で読めます




ケニーGはジョジョの奇妙な冒険 『第3部』の登場人物。
名前の由来はソプラノ・サックス奏者ケニー・Gから。スタンド名になったティナー・サックスも扱う。


【概要】

DIOの館内でジョースター一行を待ち受けていたスタンド使い。
高額の報酬を条件に雇われ、送り込まれる刺客とは異なり、そのスタンドの効果を最大に活かせる館の護衛任務に従事しているものと思われる。

見た目は小柄で尖った耳を持つ、ゴブリンを思わせる容貌をした風采の上がらない小男。

門番である『番鳥』・ペット・ショップの敗北によりジョースター一行がやって来ることを予期し、
仲間であるテレンス・T・ダービーヴァニラ・アイスと迎撃体勢に入る際、
手柄を立てさせてくれと馴れ馴れしい態度を取ったヌケサクに対して、

『よけいなことをしてみろ俺達がてめーを殺すぜ』

とかなり苛烈な態度を取っており、吸血鬼(厳密には屍生人)とは一線を画すDIO配下のスタンド使いとしての強固な自負心を持っていることを思わせる。

本編においてはダービー弟が承太郎ジョセフ花京院を地下室に引きずり込み相手取る中、
10分後に館に再び侵入してきたアヴドゥルポルナレフイギーのチームを迎撃する。
スタンド『ティナー・サックス』の能力で作り出した果てしない大迷宮で、
魔術師の赤(マジシャンズ・レッド)の火炎による無差別攻撃を完封したが、
周囲15m以内の物体(スタンド含む)のあらゆる呼吸や動き、位置を探知できる
という、「それ炎と関係あんのか!?」と問い詰めたくなる、
アヴドゥルのチート技・『炎の生物探知機』によって気配を感知されてしまう。

さらに間髪入れずイギーの鋭い嗅覚で潜んでいた正確な位置を特定されてしまい、
愚者(ザ・フール)の鋭い爪による一撃で肩から胴体にかけてを袈裟懸けに深く斬り裂かれ、
夥しい量の血しぶきと断末魔の絶叫を上げ、戦いもせず再起不能(リタイア)となった。


・・・・・・まあ、長々と書いたがぶっちゃけると単なるザコである。まあ、相手が悪かった。

【外伝作品での活躍】

3部から10年後、4部の直前の時代を描いた『クレイジー・Dの悪霊的失恋』に登場。
原作ではリタイア後の生死は不明だったが本作では生きていた事になっており、なんとあのマライアと結婚していた。

彼女と共に酒場を経営しているらしく、普段から能力を用いて姿を隠している模様。
この影響で周辺の区画は超自然の迷宮と化しており、悪ガキが小遣い稼ぎに悪用したりしている。
……なお、こんな状態で酒場としてどうやって採算を取っているのかは謎。一応機密性はグンバツなので、裏社会ご用達の会員制隠れ家バー(物理)とかだったりするのかもしれない。

かつての同胞であるホル・ホースのことは嫌っており、酒場を訪れた彼の前にも幻覚越しの会話に徹して姿を現すことはなかった。
そのため、10年後での容姿は不明。

【スタンド:ティナー・サックス】


破壊力:E
スピード:E
射程距離:D
持続力:A
精密動作性:E
成長性:E

スタンド自体のビジョンは不明(あるいはビジョンが存在しないタイプなのかもしれない)。
能力は『自身の思うままの仮想現実を幻覚として投影する』能力。所謂幻術。
持続力は相当高いが、ホル・ホースが中間報告で訪れた時にはDIOの館も普通の間取りだったので、外敵侵入時の緊急警戒態勢として必要に応じて発現させていたようだ。

劇中ではこの能力によってDIOの館の内部に
  • 『どこまでも無限に続く廊下』
  • 『建物の地下室に広がる海とそこに浮かぶ孤島』
  • 『エッシャーの絵画のように入り組んだ大迷宮』
など壮大な規模と迫真のリアリティを伴う光景を創り出していた。

幻覚は視覚のみならず海水に濡れた感覚など、聴覚や触覚にまで影響を及ぼし、人間とは感覚器官の性能が異なる犬のイギーにも変わらず迷路を体感させることができた(結果的に破られたが)。
しかし、所詮幻覚は幻覚で存在が伴っていないため、どれほど広大に見せかけようと館内の間取りや面積自体は変化させることが出来ない。

また、元からそこにある背景に被せるようにしてスタンドによる幻覚を投影しているらしく、その下地となる背景を破壊されるとその部分の上に被せた幻覚も消えてしまう。
承太郎のオラオラでダービー弟が吹き飛ばされて本来の地下室の壁に激突させられた時も、本体のケニーGが能力を解除していないにもかかわらず、幻覚の空に破壊痕が残ったままだった。


【余談】

  • スタンドに殺傷能力が無いため、基本的にはジョースター一行を各個撃破するための後方支援・かく乱が主な役目だったと思われるが、
    本人は常人以上の身体能力を誇るヌケサク相手に殺る気満々だったあたり、なんらかの戦闘力を有していた可能性もある。
    まあ、おれたちなんて言ってるし、他力本願でデカイ口叩いてただけの可能性だってあるわけだが……。
    一応、幻覚を利用して落とし穴などの罠にはめたり、またヌケサクは吸血鬼(屍生人)なので屋外や窓など太陽光の下まで誘導して焼き殺したりとやろうと思えば対抗手段が無い訳でも無い。

  • 3部では(CDドラマや小説版などのオリジナルキャラクターを除いて)、
    タロットやエジプト九栄神の暗示を持たない珍しいスタンド使い。彼のほかには『クリーム』のヴァニラ・アイスのみである。
    ただし、格闘ゲーム版のオマケのタロット占いでは彼らに相当する『迷宮』・『異次元』の暗示のカードも登場する。

  • 3部アニメ版におけるCVは柳田淳一氏。
    同氏は他にも数多くのモブキャラの声を担当している。

  • 原作ではただ単に幻覚のスタンドと呼ばれており、ティナー・サックスの名前が付けられたのは後である。



よけいな追記・修正をしてみろ。俺たちがおめーを殺すぜ。

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最終更新:2025年01月22日 12:20