ウェブリーリボルバー

登録日:2013/03/19 Tue 09:12:04
更新日:2025/09/18 Thu 06:25:25
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「3分間待ってやる」



性能

全長:286mm
重量:1100g
使用弾:.455ウェブリー(11.55×19.3mmR)
総弾数:6



概要

イギリスのP.ウェブリー&サン社(1897年よりウェブリー&スコット社)にて設計され、本国や諸国にてNo1拳銃として1887年から採用されていたダブルアクションリボルバー。
本項目ではウェブリーリボルバーから派生する銃全般を包括して扱う。



歴史

1860年代後半、エンフィールドMk1リボルバーにて金属薬莢に更新した英軍は銃自体の性能に不満を抱いていた。
黒色火薬のせいで大口径のわりにストッピングパワーに劣り、SAAのように1発ずつの装填排莢が必要でその割に複雑な機構を採用している…といった具合で、S&Wのモデル3のような操作性の良いテイクダウン式のリボルバーを欲していた。
そこで高品質な銃の設計で定評があったウェブリー社が提出したのが本銃である。欲しかった機能を全て兼ね備えたウェブリーリボルバーを軍は制式採用した。

同期はロシア帝国のナガンM1895、フランスのMAS1892や日本の二十六年式拳銃、アメリカのコルトM1877DAAと当時としてはおかしくないチョイスだったものの、ここから50年以上酷使され続けることとなる。
MkVIまで改修されつつボーア戦争、第一次世界大戦、第二次世界大戦、朝鮮戦争を戦い抜き、63年にブラウニングハイパワーに更新された後も70年代のローデシア戦争などにおいても使用された。
他国は一次大戦前~戦間期の間に更新を進めることができたものの、英国では自動拳銃に関する土壌がなかったことと大戦中に大量生産してしまったことが重なり長年使用を続けることになったといえる*1

ウェブリー&スコット社

バーミンガムにて1834年~1979年の間銃器製造を行っていた銃器会社。1979年からは火薬銃からは撤退していた。
イギリスでは1920年に銃器法が可決されたことで民間人向けの需要が激減したため、その際からエアピストルなどの生産を開始。空気銃の生産は今なお継続されている。
2008年に買収。2010年よりトルコ製ショットガンなどで再度火薬銃への参入を目指している(2011年に買収先の倒産に伴い再度買収されているが)。



構造

テイクダウン(トップブレイク)式で、折れた際に自動で薬莢を排出する機能を搭載。
強度面ではソリッドフレームに劣るが、当時は黒色火薬が基本であったため問題にはならなかった。第一次大戦後は.38S&Wベースのモデル(後述のエンフィールドNo2)に変更されたが、旧来の.45口径弾仕様も大量にあったので第二次大戦後まで配備された。
概ね当時の平均的かつ優秀なダブルアクションリボルバーといった趣である。



派生型

エンフィールドNo2


ウェブリー=フォスベリー自動拳銃




フィクション

古い銃だが、時代背景が1900年代前半以前ならば味のある良い拳銃だと言える。

エンフィールドNo2

ウェブリー=フォスベリー自動拳銃

  • プリンセス・プリンシパル



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最終更新:2025年09月18日 06:25

*1 1910年にウェブリー社では自動拳銃(後のP38や十四年式拳銃などに近い形状)を開発し海軍と一部陸軍に納入されたものの、あまりメリットがなかった点からリボルバーに立ち返ることとなった。

*2 現代の円換算で約9875万円