母(あたしンち)

登録日:2012/01/14 Sat 23:59:53
更新日:2025/01/21 Tue 00:04:53
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概要

あたしンち』に登場する主婦。
本作を代表するキャラだが、正式な主人公は娘のみかんなので、母は主役と言った方が相応しい。
比較的ギャグ寄りの作品とはいえ、本当に人間なのかと言いたくなる程個性的な面構えをしており、厚くて大きい唇、大きな顔(おでこがやたら広いため)に寄り目、いつも片方だけの眉毛……と一度見たら忘れられないインパクト。髪型も後ろから見たら普通のパーマヘアだが、前から見るとなんだか半魚人の背ビレのようにも見える。

某岩男のXシリーズ三作目に出てきた凶悪な電気鯰サンリオのあのキャラクターにも似ている。


姓は立花。下の名前は不明。専業主婦。
家族構成は、サラリーマンの、高校生の娘みかん、中学生の息子ユズヒコ

年齢:約43歳→45歳*1

実家:大分県の農家
身長:165cm
苦手:犬
趣味:書道、水泳
好物:煎餅、プリン、バナナ、乾パン、食パンの耳、五家宝
体脂肪率: 51% *2

子供たちからは「お母さん」、主婦仲間や知り合いからは「立花さん」と呼ばれている。滅多に呼ばないが、父だけは「お前」。



性格

自分勝手でものぐさで無神経。
また声や動きのリアクションが大きくひょうきんで、何かをする度にいちいちやかましい。
本人曰く「無駄を嫌う」らしいが、体脂肪率5割という肉付きと、いちいち大きいリアクションのエネルギーこそがまさに無駄なんじゃなかろうか……。

特に初期は言動も荒っぽくヒステリックで、嫌味ったらしい物言いを多用していた。*3
加えて自身が言い負かされる・非を認めることには耐えられないタチらしく、そういう時はだいたい誤魔化して逃げるか、昔話等を持ち出してまで徹底的に抗議し、素直に謝ることは滅多にない。

その割にはかなりの内弁慶で、いざ店員と話そうとしてもマトモに発語できないくらい緊張してしまい、回転寿司の注文すらできないレベル。ゆえにパートを始め労働はしておらず、長年専業主婦を貫いている*4

家族に対しては横暴で傍若無人な振る舞いも目立つが、何だかんだ大事に思っている様子。世情の変化などもあってか、連載後期からは内弁慶な態度も比較的軟化した(相変わらずの物臭だが)。
また友達付き合いはよく、周囲からも親しまれている。
が、理解されがたい母独自の価値観や斜め上の行動で周囲を困惑、脱力、時には笑わせる。世話好きな面もあるものの、大抵ありがた迷惑になることが大半。だが母本人には自覚が無いことが多い(特に子どもに対して)。

娘のみかんには厳しいが息子のユズヒコにはやや甘い*5、父の意見には基本的に従うといった対応に代表されるように、昭和の九州の田舎出身のせいか男尊女卑的な思想が垣間見える。
みかんの言い分に納得することもたまにあるが、大体斜め上の解釈をするためみかんを脱力させる。

またものぐさぶりは相当なもので、足で雑巾掛けしたり、雨だから買い物に行かなかったり、風呂上がりはタオルを巻かずに息子の前でもお構い無しに裸で歩いたりする。
他にも、「どうせすぐ成長するから」とユズヒコの服をどう見ても合っていないほど大きいサイズで買ってくる。
無論ユズヒコは怒ったが、母はその理由を全く理解できておらず自分が正しいと思い込んでいた。
本人曰く効率を重視しているらしいが、その割に家事を中途半端なまま放置していき(通称:やりっぱなし天国)次から次へと別の家事に移ってしまうなど、結果的には要領の悪さが目立っている。
片付けも苦手で、物を捨てられず溜め込む(使う予定のないガラクタばかり)、無理矢理押し込むため開けた瞬間に飛び出る、どこに何があるか母にしか把握できない、物が潰れていて取り出せないといったことが多く、家が狭いと言っているがみかんからは家が狭いのではなく母が狭くしてると言われてる。一方で服のタグなど自分がいらないと判断したものは躊躇なく捨てており、子供達のものの勝手に処分しているため文句を言われるが、上記の通り母は理解してなかったり、逆ギレすることが多い。

金銭感覚

専業主婦らしく、一円も無駄にしたくない節約家。
電気代節約のために冷蔵庫は一秒以内に開け閉めしている(まず一回開けて一秒で目当ての物の場所を覚え、次に開ける時に一秒で取り出す)し、食料品も日用品も、常に一円でも安い商品を買っている。
だがトイレットペーパーはお気に入りのがあるらしく、他に安いのがあってもお気に入りの方を買う。
一応、子供の学費などきちんと貯金しているらしい…が、みかんに対し「振袖を着るなら大学にはやらない」「高卒でもいいからとにかく家に金を入れろ」など自分の老後資金の方を優先している様子。
「満期のアレ」(恐らく満期になった定期預金)を引き出すために躍起になったり、父の資産を勝手に投資して成功していたりと、金融関係にも積極的。

一方でバーゲンなどで安かったり荷物持ちの子どもと買い物に来たりしていると理由もなく大量に買い込み、その結果消費しきれず期限切れになる、100円ショップにハマった際には安いからと必要ないものまで山ほど買ってきたり、デパートに行った際きちんと大きさを把握できていなかったりしてサイズが合わない物ばかり買ったりなど結局無駄遣いになることも多い。
さらに、片付けを兼ねてバザーに出品しようと(出せる範囲の)金目のものを探していた際には、みかんのテディベアやユズヒコが大切にしていたゲーム機に目を付け、流石に渋る姉弟に「自分さえよければそれでいいの?少しは世のため人のためって思わないの?あーあ、育て方が間違ってたのかしらー」とイヤミ攻撃で供出させた。
父は父で箱いっぱいの死蔵品を供出したのだが、結局テディベアとゲーム機しか売れなかったらしい。*6

そして引き換えに買ってきたものはといえば、リアルなツキノワグマのフィギュア付きオルゴール微妙なセンスのお笑い写真集粗悪品の空気ソファ(なのですぐ破れた)
こんなもののために大切なものを泣く泣く供出した子供たちの心境を思うと涙を禁じ得ない。*7

ちなみに家族に節約を強いている割に自身は友達と足繁く喫茶店に通い、それなりに旅行にも行くのでかなり散財しているように見える。
余程やりくりしてへそくりでも貯めているのか、自身の取り分としてピンハネしているのかは不明だが、安物買いの銭失いになったり、ツアー旅行で元を取ることにこだわりすぎて旅行自体を楽しめなかったりなど、本末転倒となることは日常茶飯事。



料理

それなり程度には作れるが、いかんせん物臭なため料理らしい料理をしない日もたまにある(ないのは材料ではなくやる気)。
些細な理由にかこつけて手を抜いたり、レシピの手順を無視したり、必要な素材がなければあり合わせで強引に代用したり勝手なアレンジを加えたり。あとバカ舌&猫舌とメシマズ一直線なのである。

例:パスタをゆでた後に水ですすぐ・半端に余った調味料(醤油・だし等)を全部入れる(翌日容器をゴミに出せるから)

料理本も一切信じておらず「本に頼っていたら自分で思考できなくなる」と全否定。その割にレシピや料理番組を見て料理することもあるが、先述のような横着ぶりから謎のオリジナルメニューが完成してしまう。何か不都合な事があると真っ先に味やボリュームを犠牲にするため、度々家族(特にみかんとユズヒコ)からは不満や苦情が噴出している。

ちなみにメニューはどんな感じかというと

  • 給料日前や買い物に行かなかった日は、ご飯と味噌汁+既製品一品(例:ちくわ、缶詰(4人で一つ)、なめたけの瓶、チョー酸っぱい煮豆など副菜がショボい)
  • 夕食にトーストのみ(主に父が家で夕飯をとらない日にこうした大幅な手抜きをするため、ユズヒコはそうした日をXデーと呼んでいる)
  • しじみの味噌汁を作ろうとしたとき味噌がなかった為、刺身に殻付きのまましじみカレー。作った母自身すらもどう食べたらいいのか分からず困惑していた。
  • 冷蔵庫に卵しか無かった為朝・晩どちらもたまごかけご飯。夜はご飯が焚きたてだから朝とは違った味わいがあるとか、昔は卵は高級品だったから一人1個なんて行き渡らなかったとか、卵の混ぜ方を力説したりして誤魔化していた。
  • 雨で買い物に行けてないため食材のストックもなくなり、台所にあった1人前のレトルトカレーを無理やり4人分に薄めて出す
    当然だがカレーはサラサラしすぎて家族から不評を買ってしまい、母はスープカレーだと言い張ってゴリ押ししたが結局バレた。翌日は晴れたため、買い物に行き、まともな料理に見えたが今度は味が濃すぎて食べられなかった。
  • ダイエットで絶食中&見たいテレビの時間ギリギリという理由で、その辺にあった食材をグチャグチャに鍋で煮たものを出す暴挙。父らは大激怒でユズヒコからは食べ物じゃないと言われる程の不味さ。だが、断食中かつそもそも味音痴なこともあり母は泣いて喜ぶほど美味しく食べた
  • 数日間連続で海苔巻きだけ(最初はほぼ具なし)(母は「自分の子どもの頃は贅沢品だった」と苦情を一蹴。みかんに至ってはおかずに海苔巻きの具を詰めただけの弁当を出される羽目に)。
  • オムライスのチキンライスのケチャップの代わりに中濃ソース(途中まで調理したのはみかんだが、ケチャップが不足していたため勝手にドバドバ入れた。無論散々な味になったが、母は笑顔で「まあまあね☆」とご満悦。)

父とみかんの弁当もご飯+一品で、鮭の切り身一つだけ、ミートボールだけ、ブロッコリーだけ、などである。
それにしびれを切らしたみかんがカラフルな弁当を作ってもらうよう頼み込むが、そのおかずが ミックスベジタブルのみ という徹底ぶりは「あたしンち」を代表するエピソードの一つ。
アニメ2期ではユズヒコの弁当に大きな肉まん一つをそのまま入れたりしている。
その一方なぜか朝食はトーストにサラダ付きなどなかなかおしゃれで、一番時間がないはずの朝食がいちばん豪華という謎。西洋のことわざで「朝は王様、昼は貴族、夜は庶民のように食べろ」*8なんて言葉もあるが、朝食でそれができるならせめて弁当くらいは頑張れないのだろうか?
ユズヒコは給食が出るからまだしも、みかん共々成長期。父に至っては飲酒も喫煙もするし、若くはない(四十代後半)のだから彼らの栄養面が心配になる。

また味音痴であり、自分の作った料理は基本美味しいと思っている。さらにアニメではこれが少しずつみかんやユズヒコに伝染しつつある
ちなみに母の母(みかん・ユズヒコの祖母)も料理が下手だったらしいので、どうやら遺伝のようである。
その反面アニメではあまりに夕飯にちくわを出し過ぎたせいで、家族から手料理でもなんでもないちくわが「我が家のおふくろの味」として認定された際には流石にショックを受け、その日手間暇かけて料理を作っている。
その気になればちゃんとした料理も作れるようで、普段はやる気を出さない(自己流に走りすぎる)だけで本来は料理上手な模様。有能な怠け者?



その他

高い体脂肪率が物語っている通り、食べることは好き。というか大概のシーンで何か食べている。
その様子はユズヒコ曰く「顔全体で物食べてるよね」。アニメでは咀嚼時に口が波打っている。

歌うことも好きな様子で、普段から作業中に鼻歌なり何かしらを歌っていたり、歌い口調で会話したりしており、アニメでは沢山のオリジナルソングを聴くことができる。
アニメでの持ち歌は記事冒頭の「情熱の赤いバラ」で、ことあるごとに出だしのパートを歌っている。

前述の通り書道が趣味で、書道教室に通っているだけでなく「今治翠」という雅号を構えているほどの本格派。
友達(マチ子)伝いに蕎麦屋の壁のお品書きを書く仕事を頼まれたこともあるなど、実力も相応に高い。
その分書へのこだわりも強く、書く文字に込められた意味を噛み締めたり季節ごとに文鎮を買い分けたりしており、出費を惜しまない。

自他ともに認める雨嫌いであり、雨が降ろうものならたとえ冷蔵庫が空っぽになってても出かけられない程*9。一度無理に雨が降りそうな日に買い物に出たところ、帰りに降られてそれが原因で体調を崩して寝込んだ(恐らく風邪ではなく精神的なショックによるもの)。

自分に都合の悪い事は聞こえない特技(?)があり、父のお茶を催促する言葉には無反応だった癖に、風呂場の水が出っ放しな事には気付くという謎の聴力を発揮している。
その様子に父からは「どうでも良い事は絶対聞き逃さない」と呆れ半分で称されている。

学生時代のあだ名はバンバン(由来は不明)だが、母は昔のあだ名をみかんに尋ねられた際に急激に機嫌を悪くした様子から、このあだ名を嫌っている模様。
野良犬に追い掛けられたトラウマから、犬が苦手。
サスペンスドラマに出てくる俳優(○曜サスペンス劇場や崖が似合うあの人のパロディ)のファン。

ゲームで測定した脳年齢が88歳であったり、易しいクロスワードやクイズ番組にも苦戦するなど、あまり頭は回らない様子。
タバスコなどの辛いもの全般を「からし」、ヘッドホンを「耳栓」と言ったり、ブティックの発音を間違えたり(ブチック)と、言葉の覚え方がやたらとテキトーで、言い間違いも非常に多い。
例:ペースメーカー→ヘルスメーター、ミディアムステーキ→ミレニアム(後者はそれが原因で時間制限付きの大食い用特大ステーキが出てきたが気合でクリア)
また、難しい漢字はルビが無いと読めないようで、「生姜焼き」を「なましょうがやき」と間違えたりする。「なま」……
みかんからは自分達との口論の時だけ頭が回ると言われている。



家族関係

こういうヤツなので家族からは呆れられたり不満を口にされたりすることも多いが、それでも本質は家族思いなためか、なんだかんだで愛されている。
あとよそ様からは意外と高評価なことが多くみかんやユズヒコの同級生たちからは面白がられながら好意的に見られている。
それに対してみかんやユズヒコは母を見られると恥ずかしがるという思春期らしい反応。

厳しく接する事が多く、高校生という年頃故に度々口喧嘩している。
みかんが屁理屈をこねて対抗するのでさらにヒートアップしたり呆れたりすることもしばしば。だが、母自身は憎いからではなく可愛いから叱っているとのこと(しかしみかんに聞かれた際、憎いと可愛いを逆に言ってしまい誤解された)。
元々調子に乗りやすい彼女の性格ゆえにあえてそうしているらしい。
ちなみにみかんが色白肌なのは「妊娠中にバニラアイスばかり食べていたから*10」だと思っている模様。それに対してみかんが「じゃあマーブルだったらどうなの?」とツッコまれた際は流石に言葉に詰まっていたが。

みかんと対照的に割とおとなしめな性格だからか、基本的に甘い。
ユーちゃんと呼んでおり、あまり叱りはしないが、みかんと一緒に母の理不尽の餌食にはなる事も多い。
やや神経質な所があるため母の無神経ぶりによくイライラしているが、肝心の母はその理由を「ただの反抗期の難しい年頃」で済ませており自身に非があるとは全く思っていない。

寡黙でなかなかつかみ所のない性格だが、何らかの威厳はあるのか、彼の発言には不本意でも結構従う。横暴な自由人でも彼には頭が上がらないらしい。
また父が「ンチッ」と舌を鳴らす(傍目には「ンチッ↑」と唱えて口だけ笑ってるように見える)時はマジギレモードなので、それを見ると途端に大人しくなる。

とはいえ亭主関白の関係ではなく、内弁慶ぶりも母が一方的に行使しているだけであり、父自身は母の対応は大して気にかけていない。
そして彼もまたお互いを振り回し合うことがある…となんやかんやでお似合い夫婦。母は長年の付き合いで何かしらの仕草から無口な父の気持ちを分かっているつもりでいるが、やはりというかまだ分かり切れていない一面も多々。
父とはお見合い結婚で結婚前は不安もあったが、休みの日には一緒に出かけるほど仲は良好。

ちなみに父曰く結婚の理由は「人助け」でそれを聞いた母は大笑いしていた。母曰く「口が大きい気の強い女性が好み」なことも理由の一つと考えられる。

  • 母の母
つまりみかん&ユズヒコの祖母。名前は不明。
シワはあるが、ハンギョドンみたいな面構えはさすが親子。ちなみにパーマではなく松の図案のような髪型をしている。大根みたいだ。



母を取り巻く人物

  • 水島
CV.愛河里花子
母の最大の友人。
三角形の目と、アニメではソプラノな高い声が特徴。母とよく気が合い、もう一人の友人である戸山も加わった三人組でよく喫茶店や旅行に行くことが多い。
息子はみかんと小学生時代に同級生であり、母との出会いも小学校PTAから。
初対面時はそれぞれ心の中で「半魚人」「河童」と感じていた。水棲UMA同士で波長が合ったようだ

  • 戸山
CV.玉川紗己子
水島に次ぐ母の友人。四角の大きなメガネをかけ、フリルの付いた服を好む。
母や水島と比べておっとりしている面が強く、若干マイペース。口癖は「あら、いいじゃな~い」
娘は受験を控えている。

  • 三角(みすみ)
医者の夫を持つマダム。
母、水島、戸山とは違いかなり落ち着きがあり、観光や美術鑑賞など優雅な趣味を持つ。
その三人と一緒に行動することがあるが、庶民的でハイテンションな三人のノリに着いて行けていない場面が多い。
様々な犬を飼っており、毎度会う度に違う犬を連れているほどの犬好き。
犬がきっかけで一人悩んでしまうこともある。

  • マチ子
カオナシのような顔が特徴の母の友人。母とは以前から友人だった水島を経由して知り合った。
常に微笑を浮かべている様子から「ホホエミさん」とも呼ばれている。
中々物を言い出したり否定したりしにくい奥手な性格であり、そのせいで嘘をついてしまったり迷惑をかけたりする悪い癖がある。高校生の息子との関係を嘘をついて姉弟だと言ってしまったことも。



余談

一作品の看板キャラクターでありながら、本名が不明という珍しいキャラ。
「本名が不明な主人公」というだけなら該当するケースはいくつかあるが、「母」「お母さん」という没個性的な呼称しかない*11という点では一線を画す。
このため不特定のアニメキャラを語る際にはその強烈なビジュアルに反してなかなか話題に上がりにくいという憂き目にあっていたが、近年では公式でアニメが配信されていることもあり改善されている。ついでにファンからは後述の「ド畜生マンボウ」などの呼称も定着した。

モデルは原作者の母親。実際にしじみカレーも出たのだとか。
しかし「リアル母」は江戸時代並みの価値観の残る貧しい農家の出身で、生計を立てるために熱心に働いていたとのこと。専業主婦という設定や言動は、苦労していた母親に対する思いからなのかもしれない。

その性格や言動から「ド畜生マンボウ」なんてあだ名もつけられ、アンチも少なくない一方、コミカルな要素に事欠かず、何だかんだで子供たちからもファンからも愛されている。当時子供だった人も、大人になって見返せば、もしくは色眼鏡を外して見てみれば、新たな視点や共感があるだろう。

母の雅号「今治翠」名義で、母本人による公式Xアカウントが 実在する
2010年に原作の中で母が旧Twitterを始めたことに連動していると思われるが、2024年現在でも3件しか投稿がなく、実質活動していないに近い。
初めてすぐ投稿をやめてしまうものぐさなところも母らしいと言えるか。

新聞連載終了後の「SUPER」では時代の変化に合わせて性格が丸くなっており、家族に過度な節約を強いるなどの自分本位で理不尽な面が抑えられるようになった。

上記のようにおかずがちくわだけのことは原作では1回ほどしかなかったのだが、アニメ1期中後期では徐々に露出が増え、4割ほどの頻度でおかずがちくわ料理になるように。
他にも冷蔵庫にちくわを俵のように山積みする、かまぼこ博物館でのちくわ作り体験でとてつもなく必死になるなど、まるで母がちくわ好きかのような描写が目立つようになった。『あたしンち』を代表する食べ物といえばちくわ、というイメージはアニメ中後期によるもの。
パラレル回でもちくわが主題になることが多く、
  • 料理回ではみかんとユズヒコがちくわ料理で対決
  • 母が旅館の女将となる回では母の父母に似た幻想の客にちくわ料理のフルコースを出す
  • 未来編では暴走した大量の母型ロボットの気を引くためにちくわ型ロケット開発
  • 母が探偵になる回ではちくわが散りばめられた格好の「チクワーヌ」が犯人として登場
  • 時代劇、西部劇パロディではちくわが金融資産として取り引きされる

ゴリ押しとも呼べる勢いだったが、なぜかちくわや練り物のメーカーがスポンサーについたことは無かった。
父役の緒方賢一は、同じくシンエイ動画制作の『忍者ハットリくん』で自身が演じていた獅子丸の大好物がちくわだったことと関係があるのでは?とコメントしている。

母、人生観っ

「親ガチャはハズレたし、そもそも自分ガチャにさえハズレたけど、すべてが偶然というこの世界、人間が何を求めても関係ない。雨降ってほしくないと思ってても降るのと同じ。結局、出たものを活かせた人が当たりってことなのよ」と意外に紳士な人生観を持っている。普段不平不満は遠慮なくがなりたてるくせに、大人になる程深みを増すこの言葉に感銘を受けたファンが続出した。



追記・修正は情熱の赤いバラをフルで聴いてからお願いします。

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最終更新:2025年01月21日 00:04

*1 生まれ年は不明。作中時間が原作開始時点と同じ1994年とすると1951(昭和26)年生まれということになり、アニメ一期(2002)だと1959=昭34生まれに相当する

*2 母くらいの歳は26%前後が適正範囲。本格的にダイエットしていかないと危ないレベルである。

*3 あとアニメ版初期は中の人も慣れてなかったのか、その頃の回は結構ハスキーな声をしている(他3人はほぼ変わってない)。長寿アニメにはよくある事

*4 「SUPER」頃からはパートなどの労働経験はあるという設定に変わっている

*5 しかし時にはみかんにも甘く接しており、二人が風邪を引いた時の対応を見るに、みかんは甘やかすと調子に乗りやすく自己主張も強いので厳しく、ユズヒコは逆に甘やかしても調子に乗らず意見もためらいがちなので甘めにと、性格に合わせて対応を変えているとも取れ、みかんが文句を言った際にも、怒られることをするのはみかんなのになんで自分が文句を言われなちゃいけないのと正論で返している

*6 世界名作全集・漢方薬・骨董品らしき品々。母がよっぽど変な値段を付けたか、それともバザーに出すには渋すぎて売れなかったのだろうか?

*7 ちなみにみかんのテディベアは父の魔の手に落ちたこともある。穴あけパンチにハマった父はよかれと思ってテディベアのタグに穴をあけてリングで留め(タグにも価値があるのを知らないため)、ユズヒコはユズヒコで秘蔵のアイドルトレカ(苦労して手に入れたレア物)を容赦なく穴あけでバインダーに綴じられ、母も最初はそれくらいで文句を言うなと言っていたが、自身の書いた書を紐で止められ、心にも大穴を開けられたのであった

*8 朝と昼はエネルギーが必要だからガッツリ食べて、夜は寝るだけだから簡単に済ませろ、という意味。この言葉が生まれたのは朝起きて昼働いて夜は寝る、のルーティンが当然だった時代であったが、ああも貧相では腹が減って寝れなさそうだ……

*9 何日も雨が降り続いて水で薄めた食事を出したり、洗剤やシャンプーを薄めたりといった暴挙に出た際は、買い物に行けていないのがバレて家族から怒られた

*10 チョコなら色黒、抹茶なら緑になってただろうとすら言っている

*11 公式でも、この2つに加えせいぜい「あたしンちのお母さん」としか呼ばれない。苗字は当然判明していて作中では「立花さん」などと呼ばれたりするが、立花家は無論全員同じ苗字である。