夕張

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夕張 - (2015/02/10 (火) 00:49:42) の編集履歴(バックアップ)


「コンパクトボディに充実の重武装を施した実験艦的存在の軽巡、夕張です」

DMMゲームスと角川ゲームスによるオンライン型ブラウザゲーム『艦隊これくしょん~艦これ~』に登場するキャラクター。
担当声優はブリドカットセーラ恵美氏。同作では他に最上型・陽炎型の数隻を担当されている。

プロフィール(元ネタの「夕張」)

旧日本帝国海軍の夕張型軽巡洋艦1番艦として建造。1923年7月31日就役。
建造費削減のため、3000トン級の船体に5500トン級軽巡洋艦と同等の火力を持たせようという計画のもと試作。
目標の火力を達成するため、新たな造艦技術や砲塔配置など実験的かつ独創的な設計・建造が行われ、世界を驚かせた。
夕張により得られたデータは、同じ設計者によって古鷹型重巡洋艦などの建造に活かされていくことになる。

ただし小さい船体に火器を満載した分居住性や傾斜復元性、防御性能などが犠牲となり、
機関も速度こそ出るものの燃費が壊滅的に悪く、航続能力も旧式駆逐艦より落ちてしまった。
しかも後年さらに兵装が増えたためその重量で速度まで低下。
艦隊では速度を揃えられる古めの駆逐艦との編成を余儀なくされていた。
良くも悪くも実験艦としての側面が強い艦であったといえる。

排水量3000トン級という小柄な軽巡である夕張は大型の駆逐艦とそう変わらない大きさで、実際後に建造された秋月型駆逐艦は夕張よりも排水量が大きい。
秋月型はシルエットも夕張と似ており、米軍には夕張を量産していると勘違いされたとも言われている。

1944年4月27日、パラオ諸島での輸送任務の帰りに米潜水艦の魚雷が機関部に命中。
駆逐艦五月雨による曳航も重量差でうまくいかず、翌日には浸水が広がり、生存者全員が駆逐艦夕月に移乗した後に沈没した。

原作での夕張

レアリティが金剛らと同じ金であり、軽巡洋艦の中では出現率は低い方。
といっても低コストで通常建造できるので、さほど入手難度は高くない。
特に狙わずとも、デイリー任務消化用に最低コストでの建造を毎日していたらポロッと出た、というパターンも多い。

緑のリボンでまとめた緑がかった銀髪のポニーテールに、上は濃紺、スカートは薄い緑のセーラー服を身にまとっているのが特徴。
オレンジのスカーフと合わせて「夕張」だけに夕張メロンを意識したのでは?と言われており*1
ファンからもよく「メロン」「メロンちゃん」などと呼ばれているただし胸部装甲は小粒メロン

島風同様に同型艦がいない=服装が被る相手がいないため、集団絵等では結構目立つ方。

勝気な性格の持ち主で、時報からはかなり懐いてくれていることが伺える。
それ以外の台詞の大半は、足の遅さと武装の運用データ収集に関連するもの。
前者は史実の「夕張」が武装追加を繰り返して軽巡の中では鈍足になってしまったこと、
後者は自身が実験艦であるためと思われるが、史実では兵装実験をしていた訳ではないので不明。

性能の特徴は何といっても改造後だと装備枠を4スロットもつ軽巡であること。
これは彼女以外だと任務娘として知られる「大淀」のみの特権で、
対空対艦の両立、戦闘装備を整えつつその他の装備を加える、といった器用なことができるほか、
艦娘よりも装備の補正が重要な対潜水艦戦では最強の攻撃力を発揮することができる。
ある海域では、ルート固定用のドラム缶を夕張にだけ大量装備することで、他艦の装備圧迫なしにルート固定するなんて荒技にも使われる。
そんな装備で一体どうやって攻撃してるんだ。この運用は重巡などでも可能だが、やはり燃費効率は軽巡である夕張のほうが上である。
一方で史実通り水上機を運用できないほか、防御力が駆逐艦クラスに低いという致命的な弱点も持つ。
また台詞では足が遅く艦隊から置いて行かれている様子であるが、それとは裏腹に速力は他の軽巡と同じ「高速」扱い。
夕張or大淀にしか出来ないことというのは少なからずあり、大淀の入手難度の高さゆえに
殆どの提督が運用していると思われる艦娘である。

また時報台詞によると深夜アニメを録画しているらしく、そのおかげでオタク趣味にも理解があると解されている。

各種メディアミックスではメインを張る機会は少ないが、人気故に出番はちょこちょこ用意されている。
『鶴翼の絆』や『いつか静かな海』では自ら工房で各種武装を装備し調整する姿が描かれたり、
『吹雪、頑張ります!』ではドラム缶ガン積みや貧乳がちょくちょくネタにされたり……など。

二次創作などでは、史実上で水雷戦隊を組んだ睦月型の面々、台詞でも言及される彼女を曳航し最後まで助けようとした五月雨、
兵装関係に関わりの深い工作艦の明石、同じくオタク的なキャラ付けをされている秋雲辺りと絡んでいる印象も強い。
そのキャラクターに魅了されたか、「夕張は俺の嫁!」な有名絵師もちらほら……


MUGENにおける夕張



森ノ中氏が製作したものが存在する。
2015年1月18日に正式版が公開された。

木曾と同様に燃料と弾薬量用のゲージが存在し、一部攻撃で消費し、補給で回復出来る。
夜戦状態による自己強化も可能で、ラウンドを取られる度に1回分補充され、2回分までストック出来る。
一枚絵で作られたいわゆるペラペラ勢で、性能が格ゲーの範疇に納まっているのも同じ。

異なる点としては、同じペラペラ勢でもこちらはフィバ風
また、弱攻撃ボタン連打で超必殺技まで繋げてくれる連打攻撃や、同時押しで出せる迎撃技が使える。
1ゲージ消費でEX必殺技が、2ゲージ消費で決戦用特別攻撃が使用可能。
「色々試してみても、いいかしらっ!」は砲撃で〆る乱舞技。
「後で感想聞かせてね!」は砲撃で打ち上げた相手を画面手前から連撃する。感想?まさにブロディアバルカンのようだ
決戦用特別攻撃使用時に夜戦アイコンを消費すると、更に威力を上昇出来る。

デフォルトAIは存在しない。

出場大会



*1
なお夕張メロンが誕生したのは1961年であり、戦時中には存在しなかった。
メロンの由来は夕張市だが、軽巡洋艦夕張の方はその市内を流れる夕張川であり、元をたどれば同じではあるが微妙に由来が違う。

夕張川流域は良質な石炭を埋蔵しており、夕張炭鉱の石炭は軍艦の燃料としても大いに活用されていた。
軽巡夕張の艦内神社にも夕張炭鉱の鎮守社である夕張神社からの分霊が祀られていた。

夕張市はそんな炭鉱の町として栄えていたが、戦後エネルギー革命により衰退。
21世紀にはとうとう財政破綻に陥り、観光業やメロンによる町興しで必至に再起を図っているのが現状である。
軽巡夕張と夕張メロンはある意味夕張の今昔の象徴なのかもしれない。