東宝の特撮映画『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』に登場する
怪獣(写真右)。
生臭坊主ではない。
別名「フランケンシュタインの怪獣」。身長25m、体重1万t。
名前の由来は「海(かい)」で後述のサンダ共々山幸彦と海幸彦の神話がモチーフとの事だが、
山幸彦に相当するサンダとは兄弟の立場が逆転している。
海草色の体毛と魚の鱗状の皮膚に覆われた巨人。
かつて琵琶湖で負傷した
サンダの足から海底の岩で削ぎ取られた肉の体細胞が、
海まで流れてきたことによってタンパク質の豊富なプランクトンを栄養源として急成長した存在。
そのため、サンダの弟とされるが、サンダとは細胞が全く同じ構造をしており、
親子でも兄弟でもなく、正確に言うならそれ以上の同一存在(クローン)と呼ぶべき関係である。
反面、サンダよりやや太めの体形かつやや小柄であることに加えて、表情は凶悪そのもの。
なお、サンダが一部書籍でかつて『
フランケンシュタイン対
地底怪獣』に登場した巨人、
フランケンシュタインの心臓の細胞の一部が増殖・成長して独立した個体とされているため、
ガイラもまたフランケンシュタインの一種の分身とされている。
地上で人間に愛情深く育てられたサンダとは違い、深海で誰に見つかることもなく成長したため、
それゆえに獣同然の本能に支配されて行動するなど、社会性が見受けられない残忍な性格を形成。
上記の誕生経緯で海中生物を餌に成長したことから肉食かつ動物性タンパク質を栄養源とみなすようになり、
兄のサンダと異なり
人間のことは捕食対象(食料)もしくは敵としか認知していない。
同じ細胞から生まれながら、サンダと異なり人や理解者と交流する機会がないまま成長し、
優しさや社会性を育てる機会に恵まれなかったのがある意味ガイラの不幸であった。
怪力かつ巨体に反して敏捷な動きを誇り、海で成長したことから泳ぎは達者。
深海育ちゆえに極端に光を嫌っており、当初は夜間に行動することが多く、
曇天の日中に上陸したときに日が差すと俊敏に東京湾へ逃げ去り、照明すらも嫌っていたが、
明かりのある所に人間がいると学習すると照明を目指すようになるなど知能も低くはない。
ジャンプ力にも優れており、自衛隊のヘリコプター2機を捕まえて地面に叩き落としている。
耐久性も高く、戦車の砲弾を受けても大きなダメージを受けない上に、肉片からでも一個体になるなど再生能力が極めて高いため、
「この際に飛び散った肉片から新たなガイラが生まれる可能性」があることが判明。砲撃と爆撃が実質使用不能になってしまう。
そこで後に東宝の怪獣映画の定番兵器となる「メーサー殺獣光線車」が初出撃し、多少肉片が散っても断片側が再生しないように、
メーサー光線で照射位置の細胞を焼き殺す戦法が取られたが、一度は重傷を負ったものの本体側は残った側の細胞で短期間で治癒してしまった。
当初は三浦半島周辺の海底に潜み、大ダコや漁船の乗組員を捕食するなどして潜伏生活を送っていたが、
羽田空港を襲撃して人間を捕食して多くの人に目撃されたことで存在が明るみになる。
その後、照明を利用して誘導した所でメーサー殺獣光線車を中心とした攻撃計画「L作戦」によって瀕死の重傷を負うが、
ガイラを同族と認識したサンダが助けに来たため逃走に成功し命拾いした。
だが、付近の湖に潜伏してサンダに看護されていたガイラは湖を訪れた人間を捕食し、それを知って激怒したサンダと決別。
ガイラは逃亡して消息を絶った。
人間サイドでサンダの保護管理を主張するスチュワート博士と、両フランケンシュタイン怪獣の徹底消滅を主張する橋本陸将補が対立する中、
ガイラは餌を求めて東京銀座に現れたが、それを止めるべくサンダも再び出現。
ガイラはサンダに最後の説得を行われるも拒絶し、負傷してハンデがあるサンダに容赦なく攻撃を加えるが、
負傷を押してガイラを止めようと立ち向かうサンダを自衛隊が援護したため膠着状態となり、
やがて戦いの場を外海に移した所で海底火山が噴火し、サンダ共々これに巻き込まれて海に消えていったのであった……。
サンダの項目にもある通り、同作は多くの俳優やクリエイターに影響を与えた事で知られているのだが、
特に上記のガイラの捕食シーンは非常に生々しく怖いことで有名で、数々の特撮のオマージュがある『
新世紀エヴァンゲリオン』で知られる庵野秀明氏や、
『
進撃の巨人』の作者で知られる諫山創氏は、同作(特に件のガイラのシーン)を視聴して自身の作品に影響を受けた事を公言している。
MUGENにおけるガイラ
カーベィ氏の製作したキャラが公開中。
同氏が製作したサンダとはクローン的な存在のため性能面や自動
ライフ回復持ちの仕様も酷似しており、
パンチやドロップキックなどの近接技や「岩投げ」などの飛び道具で攻める部分も同様だが、
超必殺技はサンダの「毒ガス」が「必殺とびかかり」に差し替えられるなど、より直接戦闘に長けたキャラとなっている。
AIもデフォルトで搭載されている。
また、defファイルの登録で外見を『行け!ゴッドマン』に登場した時の姿に変更する事も可能。
出場大会
最終更新:2024年11月30日 20:45