炎熱弾
[解説]
聖華暦712ごろに、ラシック・フォン・シュヴァーケリン率いるシリウス船団にて開発された特殊な弾丸。
その外見や構造は魔法弾に近いものの、その発想はどちらかといえば旧時代に使用されたナパーム弾に近いものといえよう。
その外見や構造は魔法弾に近いものの、その発想はどちらかといえば旧時代に使用されたナパーム弾に近いものといえよう。
炎熱弾の構造は簡単に言うと二層構造となっており、中央に炎属性の人工魔石が納められた芯があり、それを覆うように粘性を高めた魔素液化触媒が封入された容器が存在している。そして、それらの構造をシェルとなる弾丸の外殻が覆っている。
このシェルは魔法弾の魔莢に近い構造となっており、表面に強度を高めるルーンが刻まれている。このため、装填時に弾丸表面を流れるエーテルによってこのルーンが発動することで、発射の衝撃でこれらの構造が破損しない作りとなっているのだ。
しかし、当然ながら装填時にわずかに流れる程度のエーテルは飛翔中に使い切られてしまう為、発射後すぐにこのルーンはすぐに機能を止めてしまう。
このシェルは魔法弾の魔莢に近い構造となっており、表面に強度を高めるルーンが刻まれている。このため、装填時に弾丸表面を流れるエーテルによってこのルーンが発動することで、発射の衝撃でこれらの構造が破損しない作りとなっているのだ。
しかし、当然ながら装填時にわずかに流れる程度のエーテルは飛翔中に使い切られてしまう為、発射後すぐにこのルーンはすぐに機能を止めてしまう。
そのため、目標に着弾した衝撃で砲弾は破壊され、可燃性である魔素液化触媒が目標表面に付着することになる。それと同時に芯に封入された火属性の人工魔石も砕け、炎を起こすことで魔素液化触媒は着火され、目標を炎で包むのだ。
基本的に機兵に使用される魔力収縮筋は熱に弱く、長時間過熱状態に置かれると破断してしまう。この炎熱弾は砲弾そのものでのダメージを目的とするのではなく、熱を武器として使用することで、実質的に装甲の防御力を無視して機兵にダメージを与えるためのものなのだ。
この炎熱弾は、シリウス戦役後、同盟、聖王国には、アイオライト・プロダクションの手によって、帝国には公安第3特務部隊を経由する形でそれぞれ、その技術がもたらされ聖華暦720年前後から三国の各企業が製造するようになる。
なお、仕組み上、人が用いるサイズの魔法弾対応の魔導砲用の弾として同構造の炎熱弾を製造することも可能ではあるが、対人であれば、素直に通常の弾丸を使用した方が殺傷能力が高く、ただ苦しませるための弾となりえるため、正規には対魔獣用の特殊弾としてのみ製造、販売されている。