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vol.2⑨Despair

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taka18r

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vol.2⑨Despair


「えっ? 何?」
「私」
「えっ!? え~っ!」
「…お嫌ですか。やっぱり…。私なんか、ちっともかわいくないし、やせっぽちだし…、ダメですよね」
(ま、まずい展開だぁ。い、いや、おいしい、のかな? じゃなくて! とにかく、どおしよー)
 泣きだしそうななつめ。その表情がまた…、思わず抱きしめてしまいそうになる。
(ダメだ、ダメだ。ぼくには晶良さんがいるんだから)
 かろうじて理性を取り戻す。
「あの、なつめ。あのね。よく聞いて。ぼくには」
 そこまで話したところで、なつめが右手を広げて目の前に突き出す。目を閉じ、胸の前で左手をぎゅっと握りしめている。
「待って! その先は言わないで」
 叫ぶように言う。少しの沈黙の後、なつめがつぶやく。
「…ャン、真実を知ろうとするならば、それを受け止めるだけの勇気も必要だということを、わかっておろうな?」
「? な、何?」
「好きな小説の一節。ここぞというときに唱えると落ち着く、というか度胸がつく、って思ってたんですけど…ダメみたいです。私、私…。ごめんなさい!」
「なつめ…」
「あなたに彼女がいるのもわかります。その人に悪いって、思ってます。でも、でも…、私、決めたんです。自分に正直になろうって。恥ずかしいけど、ダメだと思うけど、ちゃんと言おうって。あなたが好きですって…」
 まっすぐな眼差しが突き刺さる。言葉が出てこない。ふっとなつめの表情が緩み、
「ダメですよね。私なんか、魅力ないですもんね。えへへ、…忘れてください」
 俯いたなつめの顔に影がさす。あきらめの色がにじむ。
「そんなことないよ、なつめ」
「いいんです。あなたが私の料理を食べてくれた、それだけで満足です」
 無理に笑顔をつくっているのがわかる。なつめの目から涙がこぼれ落ちる。


(女のコに恥かかせちゃ男失格だよね…。晶良さん、ゴメンっ!)
 カーペットの敷かれた床に膝をつき、なつめの左肩に自分の右手をやさしく置いて、
「なつめはかわいいよ。ぼく、なつめが欲しくなっちゃった」
「カイトさん…、やさしいですね。ウソでもうれしいです」
「ウソなんか、ついてないよ。ほんとだよ」
 目をまっすぐ見つめながら顔を寄せ、唇を奪う。なつめがしがみついてくる。静かに唇を離し、
「信じてくれる?」
「信じたい、です。夢、見てるみたい…」
「現実だよ」
 そう言って、なつめをソファに座らせ、自分も体を密着させるように腰掛け、肩に左手をまわす。そうして、なつめの左手をつかんで、自分の股間に導く。
「ほら。わかる? こんなに大きく硬くなってる。なつめを欲しがってる」
 柔らかな髪の毛をかき分け、耳に唇を押し付けるようにしてささやく。
「ああ…」
 切なげに声を漏らすなつめ。
「やっと…、やっと約束、果たせます。うれしい」
「約束って?」
「ザ・ワールドで最初に会ったときのこと、覚えてますか。私、スパイラルエッジのお礼に『体で払います』って言いました」
「うん」
「あのときは恥ずかしくなって、ごまかしちゃったけど、ほんとは心に決めていたんです」
「うん」
「カイトさんは運命の人だって。私の初めての人だって」
「えっ、なつめ、初めて、なの」
「…はい」
(どおしよー…って、ここでやめるわけにはいかない。よしっ、覚悟を決めよう)


 熱を帯びたなつめの頬に唇を這わせていき、唇を重ねる。すぐに強めに吸う。緩急をつけてむさぼり、舌をさし入れてかきまわす。舌を絡める。なつめはされるがままだ。
 服の上から胸をゆっくりと揉む。柔らかな感触が新鮮だ。
「んん…、ぅぅん…」
 なつめが漏らす吐息が興奮を高める。耳、首筋と嘗め、そして吸う。眼鏡越しにギュっと目を閉じている表情がたまらなくそそる。
(吸いつくような肌してるんだなぁ、なつめ)
 ブラウスのボタンを外して脱がすと、なつめは両手で胸を覆ってしまう。
「なつめ、手をどけて。よく見せて」
 なつめは無言で従う。少し震えているのがわかる。前から腕をまわして器用にブラのホックを外し、胸をあらわにする。
「はぁぁぁあ」
 なつめの恥じらいが漏れてくる。
(服の上からじゃわからなかったけど、なつめって着痩せするんだ。晶良さんのより大きいや)
 右手を左のふくらみにあて、ゆっくりとやさしく揉む。右は麓から唇と舌で愛撫し頂点を目指していく。
「はぁぁ、あっ、くぅぅぅん、んん」
 なつめがあえぐ。
「気持ちいいの?」
「は、はい…。気持ち、いいです…」
 そんなにちゃんと答えなくても、と思いつつ指使い、舌使いに熱中する。ついに唇が薄桃色の突起に到達する。軽く挟んで、舌を尖らせてツンツンとつつく。なつめはビクンと体を震わせ、
「ぅぅん、く…ぅん、くぅぅぅん」
 と切なげな声を漏らす。右手も乳首を攻める。親指と人差し指でつまみ、指の腹で撫で上げていく。口と指、どちらもが徐々に硬くなっていく乳首を感じ取っていった。
「あっ、はぁ…あんっ、くぅぅん、くぅぅぅぅん、あぁっ」
 左右、役どころを入れ替える。左手は微妙な力加減がうまくできず、つい強く揉んでしまう。
「あぅぅっ、あ~んっ」
 なつめのあえぎが大きくなる。


「痛かった?」
「はぁ、はぁ、あぅう、…い…え…」
 やりたい放題の自分を素直に受け入れるなつめ。その従順すぎる態度が頭を冷やす。少し冷静さが戻ってくる。
(いけない。このままじゃ絶対いけない。…嫌われるようにしよう。ひどい男だってロールしなきゃ…)
 乳首に歯を当てる。
「ひあぁっ、あぅぅ」
 これまでとは違う、なつめのあえぎ声。強く、強く吸う、音をたてて。
「ジュルゥ…、ヂュウゥ…、ヂュっ」
「ひぁんっ、くぅぅんん、あぁぁぁ」
「感じるだろ? なつめってエッチなんだ?」
「…カイト…さん? そ、そん…な…」
「自分でしたりする?」
「いえ、あの…」
「するんだ?」
「は、はい…」
「どうやってするの。見せてよ」
「えっ、そんな…、恥ずかしい」
 なつめはふるふると顔を振る。わざと、とはいえ、自分の言葉に興奮してくる。さらに追い込む。
「寝る前にしてるの?」
「…はい」
「小説のラブシーンを想像したりして?」
「…はい」
「それじゃあ、ぼくが手伝ってあげるから、やって見せて」
 有無を言わせずスカートを脱がせ、純白のパンティを取り去る。右手の人差し指をなつめの秘所にもっていき、亀裂を撫でる。
「濡れてるよ? 気持ちいいの? 自分でするのとどっちがいい?」
「あぁぁ、そんな…、わかり、ません…。はぁぁ」
 耳に息を吹きかけながら、いやらしく言葉で攻めていく。
「うまく動かせないや。なつめ、もっと足広げて。ソファに足乗せてみよっか」
「いやっ。だめですっ。恥ずかしいですっ」


「いやなの? なつめのこと、もっとよく知りたいのに…」
「お願い、です。カイトさん、やさしく、してください、お願いです」
 なつめの訴えは悲鳴に近い。
「ぼくはやさしいよ? なつめが言うこときいてくれれば、ね」
 前かがみになって、なつめの左足をソファに乗せる。さらに膝をつかんで押し広げる。
「閉じちゃだめだよ。さあ、いっぱいかわいがってあげるね」
「いやっ、いやぁ、だめぇ、…あっ!」
 指が敏感な突起を捕らえる。愛液をすくいとるようにして突起に塗りつめ、くりくりと強弱をつけて撫でまわす。反射的になつめがぼくの右手を押さえる。
「あぁんっ、だめぇぇぇ」
「やめてほしいの?」
「い…え」
「続けてほしい?」
「…」
「どーなの?」
「…はい」
「なつめは素直だなぁ。かわいいよ」
 指をゆっくり動かしながら、舌は首筋を上下する。なつめのあえぎは途切れない。
「くぅぅ…ん、くぅっ、あぁっ、あくぅぅ、はぁぁあ、はぁ、あっ」
「今度は自分の指でしてみて。さあ」
 なつめの手をとり、そこに導く。そろそろとなつめの指が動きだすのを見届け、空いた右手を乳首にもっていって、つまんでもてあそぶ。
「ん…、んん…、んぁああ、あぅ」
「自分の指のほうがいいの?」
「わ…か、りませ、ん…」
 舌を少し出して、半開きになったなつめの唇をじんわり攻める。舌を器用に動かし、『次はこれをあそこにするからね』と予告するように、ねっとりと愛撫する。
「嘗めてあげるね」
 そう言って立ち上がり、一気に全裸になる。意識してゆっくりと動き、なつめの足の間に体を割り込ませた。


 右足の足首をつかんでソファに乗せ、両足の靴下を脱がす。
「これで、ぼくもなつめも裸だね」
 羞恥に震えるなつめは何も話せずうなずくだけだ。両膝の後ろを押し上げ、その部分をあらわにする。そこに唇を押し付け、舌をじりじりと伸ばしていく。
「ぴちゃ…ちゅぅっ…ぴちゃっ」
 わざと音をたてる。静まり返った家の中で、その音だけが淫靡に響く。いや、なつめのあえぎが、その音を消し去るかのように聞こえだす。
「んあっ! くふぅぅう、く…ぅ…ぅぅ、うあぁぁっ、あぁぁん、あんっ」
 唇と舌で太腿を愛撫し、指が蜜壷をいたずらする。とめどなく染み出してくる愛液が、ピンクの菊門に向かってしたたっている。
「くぅっ! くぅぅぅっ、ぅうあっ、あっ、あふっ、くぅぅん」
 人差し指を第2関節まで埋没させる。なつめがビクっと体を揺らす。
「いやぁぁ、こ、怖いっ!」
(初めてだもんね、あんまり無理なことはしちゃダメだよね)
「指より口でされるほうが好きなんだね」
 冷ややかにそう言い放ち、両手の指でそこを押し広げる。思いきり舌を出して、わざと頭を大きく動かしながら上下左右に嘗めまわす。
「ぁぁぁぅぅ…、ぁっ、ぁっ、ぁぅぅ…」
 なつめは握りしめた自分の右手を口に当てながら上体をよじり、かすれた声であえぐ。そのうち、仰け反りながらブルっと体を震わせた。
「よかった?」
「はぁぁっ、はぁ、はぁ、はぁぁぁ」
 なつめは答えることもできずに、肩を上下させて大きく息をしている。
 間を置かず、前からなつめを抱き上げソファから引き剥がす。床にひざまずかせて、なつめの正面に仁王立ちし、逞しく怒張したムスコを目の前に突き出す。なつめは焦点の定まらない目で、それをぼんやり眺めている。
「今度はなつめの番だよ? ぼくのこと、気持ちよくして」
「は…い」
「どうすればいいか、わかる?」
「はい…。本で…読んだこと…あります」


 おずおずと右手をムスコに伸ばし、口を大きく開くなつめ。白く細い指先、紅潮した頬、眼鏡越しに見える潤んだ瞳、艶やかな唇、すべてが官能的だ。
 一度、口を閉じ、ためらいをのぞかせるが、目をつむると再び口を開いてムスコの先端に唇をあてた。ゆっくりとなつめの口に呑み込まれていくムスコ。
「ん…、んぐ、んん…」
 苦しげに吐息を漏らすなつめ。どうしていいのか、わからずにいるようだ。
(処女なのに、初めてなのに、レイチェルみたいにできるわけはないよね)
 両手でなつめの頭を抱え、そろそろと前後に動かす。あまり深くは突き入れないが、亀頭がなつめの口を出入りする光景に興奮する。
「んぐっ、んん~、んっ! んんっ!」
「吸ってみて」
「ん? んん~」
 素直ななつめ。頬がすっとへこむ。
「あぁ、気持ちいいよ。奥まで入れるよ。いい?」
 嫌と言われても、もちろん奥まで突き入れるつもりだ。なつめはかすかにうなずいた。頭を抱える手に力が入る。ぐっと腰を前に出す。さすがに根もとまで入れないが、びっくりしたようになつめの目が開く。
「んぁぅぅぅ、んぐぅっ!」
 なつめは両手でぼくの腰を押し、逃げようと頭を下げる。ムスコが透明な糸を引いて、なつめの口からこぼれる。
「はぁっ! はぁ、はっ、は、はぁぁぁ。げほっ、ごほっ…。…あぁっ、ごめん…なさい…」
(えっ、ごめんなさい? こんなひどいことしてるのに…、どーして?)
「…ちゃんとやります、から…。お願い…、なつめのこと、嫌いにならないで…ください」
「いいよ。くわえて」
 動揺しているのを、なんとか隠す。なつめは素直に従う。
「は、はい」
(なんとかしなきゃ、なんとかしなくちゃ、かなりまずい)
 快感を味わうどころではない。自分なりによかれと考えての行動ではあったが、ことここにいたりては15歳の浅知恵としか言いようがない。


(処女って痛がるよね。だれだって痛いのはヤだよね。よしっ、挿入して自分勝手に出しちゃおう)
 予想不能の事態に半分パニックだ。見下ろすと、苦悶の表情を浮かべながら、一生懸命ムスコをしゃぶる健気ななつめ。それがますます自分をわからなくする。
 両手でなつめの頭を押さえつけ、
「口だけ使わせてもらうね。手、離して」
 なつめは上目遣いにぼくを見て、恐る恐る手を下げた。ズコズコと口を犯していく。
「んんっ、んん~、んぅぅっ、んっ、んんん~っ」
 苦しそうにうめく声でさらに昂ぶる。不意に引き抜くと、なつめの唾液と先走り汁が橋を架け、すーっと床に落ちた。
「それじゃあ、入れるよ。なつめをもらうよ」
「…はい」
 なつめの体を抱いて、くるりと後ろ向きにする。
「えっ!?」
「ほら、お尻、突き出して」
 膝の間に足をこじ入れ、開かせる。あそこが丸見えだ。左手の指を白く柔らかなお尻にくい込ませ、右手でムスコを握って入り口に押し当てる。
「いやっ、こんな、いやぁっ」
 もちろん無視。ぐいっと突き入れる。何かを突破した感触。一気に押し入っていく。
「あぅぅぅぅっ、いたぁぃぃぃっ、ぃゃぁ、いやあぁぁっ」
 ソファに顔を埋め、悲鳴を上げるなつめ。
「気持ちいい! なつめの中、熱くて気持ちいいよ、とっても」
「あっ、あぅっ、あぁぁっ、い…たぁぃぃぃ」
 奥まで貫き、さらに両手で抱えたお尻を引きつける。背中からお尻への曲線がきれいな体。色白な肌で揺れる髪。とても、とても興奮する。
「んぐっ、ひぃぃぃ、んはぁぁ、あ…ひぃ」
 そういえば、と我に返る。
(いっけない! スキンつけてない…っていうか、もってきてないよぉ)
「な、なつめ。生理はいつ、いつから?」
「…ぇっ、えっ? あうっ、動かないでぇぇ。あうぅ、はぁ、はぁ、…あの、あさって…からです…。あうっ」
 少しほっとする。しかし、まさか中に出してしまうわけにはいかないだろう。


 見れば、なつめの内腿をつたって血の混じった液体が流れ落ちていく。腰を引いて穴から抜け出てくるムスコも赤く染まっている。
 容赦なく突き入れ、そして出し入れを繰り返す。ぐちゅ、ぐちゅっと音をたてて軋む。
「ぐっ、んぐっ、うっ! あひっ、ひぃ」
 悲痛ななつめのうめき声。かわいそうに思うが、ムスコに人格は、ない。快感をむさぼるため、奥へ奥へ入ろうとする。
「あぅっ、おっ…おねが…い、です…ぅ、ぐっ、んぐっ」
「なんだい?」
 そう聞きながらも行為は続ける。いや、むしろスピードアップしていく。
「ひぃ、あひぃぃ、い…っ、あぁあっ」
「何? 言ってごらん」
「あっ、あっ、あぁっ」
「わからないよ?」
 我ながら、ひどい、とは思う。しかし、嫌われなくては後々に禍根を残すことになる。右手を胸にもっていき、乱暴に揉みしだく。
「んぐっ、あうぅぅ、いやっ、いやぁ。お…願い、…向き合って抱いて…くだ…あっ、あぅ、…さ…い」
 てっきり、もうやめて、とでも言われると思っていたから、意表を衝かれて動きが止まる。
「あ、うん…」
 非情に徹しきれない。人としての弱さが出てしまう。願いを聞き入れる。
 ムスコを引き抜くと、なつめは崩れ落ちた。後ろから抱え上げてソファに寝かせ、右足を背もたれにかけさせる。むき出しの秘所にムスコを再び突き入れると、なつめがしがみついてくる。
「あぁっ、好きっ! 大好きっ!」
 もう何も言えない。晶良にするようにやさしくキスをし、舌を絡ませる。
(早くイッてしまおう。それで、早くうちに帰ろう)
 腰を動かす。最初、緩急をつけてかき回し、すぐに直線的にストロークする。
「うっ、あっ、あっ、あぁっ、あっ、あ、あ、あっ」
 突き入れるたび、なつめが短く声を漏らす。快感が急激に立ち上がってくる。
(いきそう…。これが最後のチャンス。お願い、嫌って! でも、こんなことするなんて、サイテーだ)


「出すよっ! 口、開けてっ! 舌出してっ!」
 ムスコを引き抜き、なつめの顔のところにもっていく。素直に、従順に、言うとおりにするなつめ。
 勢いよく噴出したぼくの精液は、まずなつめの眼鏡をたたき、続いて開いた口に入った。さらに唇の周りを汚し頬にかかって、ようやく終わった。
 なつめは放心状態だ。いや、ぼくだって何がなんだかわからなくなっている。
 ティッシュの箱を取るため立ち上がる。しゅっしゅっと2枚出して、なつめの顔にべったりとこびりついた精液を拭い取る。
「吐き出して」
 と言うと、なつめは目を閉じてコクっと飲み下した。なぜだか、その瞬間、すべてが悪いほうへと転がっていく気がした。
 なつめは目を開けて、
「カイトさん。私、わかっています。わざと、ですよね。嫌われるように、わざとひどいことをしたんですよね」
 返事もできず、かといって目をそらすこともできずにいた。ぼくはただ固まっていた。
「私、あなたのことが好きです。だから…、どんなことされても、うれしいです」
 ぼくは答えの出ない問いを自分自身の中で繰り返す。『なぜだ? なぜなんだ?』
「あんなこと、あのひとにはしないですよね」
 ぼくの彼女がだれなのかわかっている、ということだ。
「でも、私にはしてくれた」
「なつめ…」
 思わず、つぶやいていた。
「いいんです。私、あなたたちのおじゃまはしません」
 何が言いたいのだろう、ぼくは次の言葉をじっと待つ。
「私、2号さんでいいんです。あのひとにはできないこと、私にしてください。それで私は幸せです」
 これは悪夢だ。きっとそうだ。叫び声をあげて逃げだしたい気分に駆られる。
「連絡、いつでもしてください。待っています」
 そう言って、にっこり微笑んだなつめを見て、これは現実なんだと、強く認識させられた。



          .hack//処女陵辱 vol.2          <了>

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