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vol.3-2④Chiharu-1

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vol.3-2④Chiharu-1


 店の外に出ると、むし暑さは少しやわらいでいた。なんとなくほっとしながら駅に向かって歩き出そうとすると、腕を引っ張られる。
「はる?」
「あのぉ…、お願いがあるの」
「なにかな?」
「ホテル、連れていってもらえませんか」
「え────っ!?」
 ぼくの声に道行く人が何人か、怪訝そうな顔をして振り返る。慌てたぼくは、はるに顔を近づけ、
「ど、どーゆーこと? 言ってること、わかってる?」
 小声で聞いたその問いに、はるは目線を外さずにこくんと頭を下げ、
「うん、わかってる…。私、もちろん文和も、そーゆーとこ入ったことないから…。そのときに失敗したくないから…。だから、一度見てみたいの。お願い」
 はるは思いつめたような顔で懇願してくる。ぼくが困惑して黙っていると、はるは足元に視線を落として言葉を続ける。
「来年の春、文和が高校に合格したら、私を抱いてもらうって決めたの」
 どこかで聞いたようなシチュエーション。
「はる…」
「きょう、カイトさんと話をして、私、文和とのこと、急がないことにしたの。でも…、だから…、その日のために…。ねぇ、お願い」
 どうも、ぼくは頼まれたら断れない性格、らしい。さらに、困っている人を放っておけない性格、でもあるようだ。前に晶良、ブラックローズからそういうことを言われたのが思い浮かんだ。
「入るだけだよ?」
 あえて言わなくてもいいことだが、念を押すように言う。すると、
「あ…、ありがとうございます!」
 明るい笑顔が弾けた。
「妹のような女のコのお願いだからね。…じゃあ、行こうか」
 あきらめたように話す。そんなぼくにかまわず、はるはぼくの腕にもたれるようにすり寄ってくる。
「文和くんに怒られちゃうよ、こんなことしたら」
「へーき。だって、だれにもしゃべらないもん」
 あっけらかんと言うはるの無邪気さに、思わず苦笑してしまう。


 ホテルに着くまでの道のり、まるで仲のいい兄妹のように会話が弾んだ。
(セックスするわけでもないのにホテルに行くのって、なんか変な気分)
 などと、ぼくはのんきに考えていた。
「私、本名は千春っていうんです」
「いい名前だね」
「そんなぁ…。そう言ってくれたの、文和とカイトさんだけ」
「みんな、そう思ってても口に出さないだけだよ。ところで、はる…、千春は受験、どうなの?」
 聞いたばかりの名前で呼ぶと、千春は頬を少し赤く染めてはにかみ、それからぼくの質問に答えた。
「私、短大までエスカレーターでいける女子校に行ってるんです。こう見えても、高校に進学できるくらいの成績は取ってるんですよ」
「へぇ~。千春は優等生なんだ」
「へへへ。そんなこと、ないですよ。成績はクラスでまん中くらいの不良娘です」
「ほんと。不良娘だね、千春は…」
「ひどぉ~い」
 口を尖らせる千春。その表情もかわいくて自然に笑みがこぼれる。
「だって、ホテルに行こう、なんて言うんだもん」
 おどけて言ったぼくに千春がなにか言おうとしたとき、ホテルの前に着いた。ぼくの視線に気付いた千春は、目を伏せて、
「ここ?」
 と小声で聞いてくる。組んでいる腕に力が入ったのがわかった。もちろん立ち止まったりせず、歩くスピードを変えず入り口をくぐった。
 自動ドアが閉まると、千春は
「はぁ~」
 と大きく息を吐き、
「緊張したぁ。でも、すっごく自然に入っちゃって、ドキドキする間もなかったぁ」
 ぼくは少し得意げに、
「そお?」
 なんて言ってみたりする。部屋の写真が並ぶパネルの前にくると、千春が驚きの声をあげる。
「すっごぉ~い」


「ここで入る部屋を選ぶんだよ」
「私、ここ! この部屋に入りたい!」
 ある写真を指さして千春が言うが、その写真は明かりが消えていた。
「暗くなってる写真の部屋は、いま利用中だよ」
「利用中?」
「ほかのカップルがしてるんだよ」
 どうして、こういうホテルってのは、いやらしい方向に思考をもっていくんだろう。ぼくは激しく後悔する。
(ほかの言い方があるよね。「してる」なんて言っちゃだめじゃないか)
 とはいえ千春はあまり気にしてないようで、興味津々といった目でパネルを見ている。
「じゃあ…、ここ。お姫さまのベッドみたいな部屋がいい」
 4階にある部屋だった。ぼくはその部屋の写真の下にあるボタンを押す。キーが落ちてくる。
 エレベーターの中、さすがに2人とも無言だ。ガタンと小さく揺れて、ドアが開いた。ぼくは千春の手をとり、部屋にエスコートする。
 その部屋は薄明るい照明が灯っていて、なんともいえず淫靡な感じだった。もっとも、いやらしい雰囲気じゃない部屋なんてないのだが…。
 ミュールが床にくっついて離れなくなってしまったかのように動かない千春の背中をそっと押し、
「中に入ろう」
 と声をかける。千春は
「うん」
 と消え入りそうな声で答え、そろりと歩を進めた。ソファの前まで行くが、千春は立ったまま部屋を眺めている。
「待ってて。いま部屋の照明、明るくするから」
 そう言って後ろを向いたとき、千春が背中にしがみついてきた。予期せぬ行動に戸惑ってしまう。
「千春?」
 自分の声が震えているのがわかる。
「…オニイチャン」
 千春の口から、考えてもいなかった呼びかけがこぼれる。
「えっ、え?」
 腰にまわされた千春の手を握りしめながら、ぼくは明らかに狼狽していた。


「おにいちゃん」
 今度ははっきりと呼ぶ千春。ぼくはしばらくじっと動かずにいた。そうしたら少し落ち着きを取り戻せ、千春にやさしく穏やかな口調で聞いてみる。
「なんで? どうしてそう呼ぶの?」
「私のお姉ちゃん…、自分にも他人にも厳しいの。だから、私、ずっと、やさしいおにいちゃんがほしかった…」
「ぼくでよければ、千春のおにいさんになるよ」
「うれしい」
 千春の腕を自分の腰から引きはがし、そうして向かい合う。にっこりと微笑みを投げると、なぜか千春は俯いてしまう。
「どおしたの? 千春」
 やさしく、ささやくように訊ねる。千春は思いつめたような目をして
「おにいちゃぁん、私…、千春って、ほんとうにかわいい?」
 思春期特有の情緒不安定か、それとも…。
「かわいいよ」
「じゃあ、おにいちゃん…千春のこと、抱いて…」
「えっ!? そんな…だめだよ!」
「…やっぱり、千春がかわいくないから…」
「そんなことないよっ、千春はかわいい。ほんとにかわいいよ」
「うそっ。おにいちゃんのうそつき」
「うそなんかついてないって」
(ひょっとしたら、この部屋の雰囲気に酔っちゃったのかな。それなら…)
「千春。ここから出よう」
 手をつかみ、ドアのほうに体を向けようとする。しかし、千春は
「いや! おにいちゃんの意気地なし!」
 そう言い放って、ぼくの胸に飛び込んでくる千春。ぼくの両手は持っていく場を失って宙をさまよっていた。
 千春は顔を上げ、ぼくをまっすぐに見つめてくる。その視線は、受け止めるにはあまりに重かった。追い打ちをかけるように千春が迫ってくる。
「キスして…、ねぇ、抱いて」


「だめだよ」
 ぼくはやっと絞り出す。それでも千春は、
「抱いて…抱いてぇ」
 と、両腕に力を込めてくる。千春の声はだんだんかすれてきて、やがてすすり泣きに変わった。
「…お、願い…。私…、私、自信が…ない…の。おにい…ちゃん、千春のお願い、…聞いて」
 途切れ途切れに哀願する千春。気持ちが揺さぶられる。
「千春…」
「おにいちゃん」
 力ずくで千春の手をほどき、それから、かがんで千春の頬に唇を寄せた。
「かわいいよ、千春」
 涙で潤んだ千春の瞳をじっと見つめ、言い聞かせるように話す。
「だけど、それは妹に『かわいい』っていう気持ち、だと思う」
「…女、としては見てくれないの? 私、女としてかわいいって言ってほしい」
「かわいい女のコだって思うよ。でも、ぼくには…」
 千春は目を閉じてふるふると顔を振る。それから涙で満ちた瞳をまっすぐぼくに向けた。
「…わかってる。そんなこと、わかってるぅ。私にだって文和がいるわ」
「それじゃあ…」
 千春は、なんでわかってくれないの? とでも言いたそうに、もどかしそうな表情をして吐露する。
「おにいちゃんじゃなきゃ、だめなの。私のこと、かわいいって言ってくれたおにいちゃんに抱かれて、自分に自信がもてるの。だから…」
 ひと呼吸置いて、
「千春のこと、抱いて」
 部屋に沈黙が訪れる。反論も説得も、材料のもちあわせはなかった。
(悩ましき誘惑の別れ道…か。ホテルに入った時点で、ぼくには逃げ道はなかったのかもしれない)
 気持ちとはうらはらに、いや期待していたのかもしれない…、ムスコは静かに勃起していた。それでも、ぼくはまだためらってはいた。どこかに突破口があるんじゃないかと思っていた。
(千春が『いや』って言ったら、そこでやめよう。たとえ泣かれても、やめよう)
 ぼくは千春のまぶたに唇を押しつけた。押し出されるように涙がこぼれ落ちる。ぼくはそれを舌で嘗め取った。千春がうれしそうに、せつなそうに、吐息を漏らした。
「あぁ、おにいちゃん…」


 そっと唇を重ねる。千春の両手がぼくの頭にまわされ髪の毛に触れた、と思ったら、ぐいと引き寄せられる。互いの唇が変形したのがわかるほど、きつく唇が合わさる。
 千春の先制攻撃にひるんだぼくに二の矢が放たれる。千春は舌を伸ばしてきて、ぼくの唇をこじ開けてしまった。その瞬間、ぼくの理性もパキーンと音をたてて飛び散っていった。
 千春の舌を迎え入れ、自分の舌を絡めて押し返す。千春のかわいい唇を割ってぼくの舌は千春の口内へと侵入した。
「ん! ぅん…、んふぅ…」
 千春の背中にまわした両腕に力を込めると、せつなげな吐息が漏れてくる。その声がかわいくて、さらに興奮してしまう。ムスコは痛いほど血液を集め、臨戦態勢を整えている。
 舌をねっとりと動かしながら、ノースリーブを脱がしにかかる。ブラジャーがあらわになるところまでめくりあげ、露出した素肌に右手の掌を滑らせる。
「ぅんん、ん──っ」
 舌を巻き取られ千春の声はこぼれ出ない。長いキスを中断する。
「あぁ…」
 うっすらと開いた目はとろんとしている。混じりあった互いの唾液が千春の口の端から流れている。あどけなさの残る千春のそんな表情は、たまらなくコケティッシュで、エロティックだった。
 ぼくは千春の顔についた唾液を嘗めとり、大げさに口を動かし頬を愛撫する。そうして、
「かわいいよ、千春。食べちゃいたい」
 と耳に熱い息を吹きつけながらささやく。
「ぅんん、おにいちゃん、うれしい…。食べて…、千春のこと、食べてぇ」
 快感に身を任せるように目をぎゅっと閉じ、千春はひとり言のようにつぶやく。
 ぼくは千春のノースリーブを剥ぎ取ることにした。
「千春、ばんざい、して」
 千春はゆるゆると両手を上げた。ぼくはノースリーブのすそをつかみ、もちあげていく。弾けそうな若々しい肌が心拍数を上げる。
 顔のところまでノースリーブを脱がしたとき、ぼくは千春の両手首を左手でつかんだ。
「おにいちゃん?」
 千春の少し不安そうな声がノースリーブの布地越しに聞こえる。それを無視して、ぼくは右手でブラジャーのホックを器用に外した。
「あぁぁ、おにいちゃん、恥ずかしい」
 いや、と言われるのを半分期待していた。だが、そう言われずに、ほっとしている自分もいた。


 ブラジャーから解放され、無防備になったふくらみに右手をあてる。
「ぁぁん」
 服の布地越しに聞こえるくぐもった喘ぎ。
「声もかわいいね、千春は」
 言いながら指に力を加える。揉むこともままならない幼いふくらみ。それにも欲情のボルテージは上がっていく。
「ぁん! ああん、ぅぅん…。おにい…ちゃん、くるしい」
 そのまま愛撫を続けたかったが、
「あ、ごめん」
「ねぇ、脱がせて」
 襟を右手で広げて千春の顔を通す。息苦しさ、恥ずかしさ、興奮…、いろんな要素が絡んで千春の頬は紅潮している。
「おにいちゃんのエッチ!」
 真っ赤になった頬をぷっとふくらます千春。その顔もたまらなくかわいい。
「ごめんね、エッチなおにいちゃんで。もう、やめる?」
 ぎりぎり最後。ここでやめられなければ、自分はきっと千春と最後までしてしまうだろう。そして、そうしたい気持ちがすでに勝っていた。
「いやっ、やめない! もっと…もっとエッチなこと、して」
 ぼくはその答えを待っていたのかもしれない。いまは何も考えず、ただ千春とセックスしたかった。
「おにいちゃん、ベッドに連れてってぇ」
 鼻にかかった甘ったるい声でねだられると、ぼくの心拍数はまた上昇した。
「うん」
 肩を抱いて歩きだそうとすると、千春はいやいやをして
「ううん、抱っこ!」
 ぼくはにこっとして答える。
「はいはい、かわいいお姫さま」
 そう言って千春の唇にちゅっとキスしつつブラジャーを取り去る。
「きゃ」
「かわいいよ。千春の胸」
「小さいから恥ずかしい」
 隠そうとする腕を押さえて、ぼくは千春の胸に舌を這わせた。千春の肌はほんのり甘い香りがした。


「ああ~…、あん、ああん…あっ!」
 乳首に舌が触った瞬間、千春はびくっと体を震わせる。
「千春は感じやすいんだね」
「あぁ~ん、おにいちゃんがぁ…あんっ、感じさせてるんじゃ…ない…のぉ」
 ぼくは千春の乳首を口に含みながら、お姫さま抱っこで持ち上げる。千春が身悶えるが、ぐらついたりすることはない。
 数歩前へ進んで、四隅にカーテンがくくられているメルヘンなベッドへ。ふわふわの掛け布団は足元にめくられていて、淡いピンク色のシーツが見えている。2つ並んだ枕もピンク色だ。
 そっと、羽が舞い落ちるように、千春をベッドの横たえる。
 千春は両手で胸を覆い、少し顔を横に向けて恥じらいを表している。ぼくはまずミュールを脱がし、千春の幼い肉体に挑みかかった。
 胸を隠す手をどけ、乳首を唇ではさみ、舌でツンツンと突く。もう一方の胸には掌でのソフトな愛撫を加えていく。
「はぁ…はぁぁぁ、あぁん、あぁぁ」
 千春の声はだんだんと大きく、高くなっていく。その口をキスでふさぎ、唾液の交換を舌で要求すると、千春も積極的に舌を動かしてくる。
(ずいぶん開発されちゃってるんだなぁ)
 あどけない顔の千春と、けして受身でないセックスをする千春。ぼくはそのギャップに驚き、妙に興奮している自分を自覚していた。
 濃厚なキスで千春の口内を味わいつつ、ぼくは千春のパンティに右手をこじ入れた。
「ぅ…うっ!、ぅん! ぅぅん」
 千春が身をよじるたび、ぼくの右手はパンティの奥へと進んでいった。掌が陰毛の存在をとらえる。それは秘所を守るには少々頼りなく、薄くしか生えていなかった。
「ん! ぅんん! ん──っ」
 指が秘裂をなぞると、千春は体をのけぞらし声をあげようともがいた。
「もう、こんなに濡れてる…」
 千春にささやきかけるため唇を外すと、
「あぁぁぁ、あぁん、おにいちゃん…、あっ! あぁぁん…、いいっ、いいのぉ!」
 自由になった口から思いきり歓喜の喘ぎをあふれさせる千春。


 空いた左手を動員しパンティを取り去る。両足をMの字に広げ、むき出しになった千春のアソコに人指し指を挿入。狭い膣の抵抗をなだめるように、ゆっくりと出し入れする。
「うぁあ、あっ…、あふぅ…、んぁあああ…あぅっ」
 体をずり下げ、指の愛撫に唇と舌が参加。幼い顔、体とはまるで異なり、千春のそこは、すっかり大人の形態になっていた。
 固くしこったクリトリスに舌で唾液を塗りつけ、強弱をつけて唇ではさんだ。わざと「ヂュっ」と大きな音を出すと、
「んぁぁああっ!」
 と絶叫が響く。指を回すように動かしながら出し入れすれば、千春のアソコからはますます愛液がにじみ出てきた。
「あっあっあっ、あ────っ」
 背中がシーツから浮き上がるほど体をのけぞらせて、千春は絶頂を迎えた。
(いくことまで仕込まれてるんだ…)
 年下の女のコの痴態に驚きを隠せない。しかし、驚くのはまだ早かった…。
 指を抜いて体をもち上げ、千春の顔をのぞきこむ。
「あぁ…、おにいちゃん…、とっても上手…、千春…、いっちゃったぁ…」
 若いだけに回復が早いのか、千春はすぐに普通に戻る。そして、体を起こして、
「今度は千春がおにいちゃんを気持ちよくしてあげる。おにいちゃん、横になって」
「あ、うん」
 ぼくは言うとおりにする。千春はぼくの両足の間に体を入れ前かがみになる。期待とともにムスコもふくらむ、張り裂けそうなほど…。
 じっとぼくのムスコに見入っていた千春が、はぁ~と熱い吐息を漏らしながら、
「おにいちゃんの…、おっきい」
 とつぶやいた。それから千春は右手でぼくのムスコを握り、顔を近づけていく。
 ムスコまで数㎝のところまできたとき、千春は舌を伸ばし上目遣いでぼくの顔を見た。その目には妖しい光がたたえられ、ドキリとさせられる。鼓動はムスコに伝わり、千春の手の中でビクンと脈打った。
 ついに千春の舌がムスコの根元にあてられた。千春は裏筋に沿って嘗め上げてくる。
「あぅ、ち、千春…、いい!」
 ぼくは思わず声をあげていた。うれしそうにニコっとした千春は、右手を小さく上下させながらムスコをくまなく嘗める。ゆっくりと唾液をムスコ全体に塗りつけている。
「気持ち…いいよ、とっても…。ああぁ」


 上ずってしまう。竿の部分をひととおり嘗めた千春は亀頭を重点的に攻めてくる。
 舌での愛撫に唇も加わって、ムスコは歓喜の涙、いや先走り汁をにじませる。千春の顔が離れるたび唇と鈴口にアーチがかかった。
「ち、千春ぅ…、ねぇ、くわえて」
「ん~、千春のお口に入るかなぁ…。でも、千春、がんばる」
 右手をストロークさせつつ千春は答え、口を大きく開けて亀頭をくわえた。
「ん…んふぅ、…んん」
 亀頭が少しずつ千春の唇に隠されていく。舌先をチロチロ動かして刺激を加える千春。
(す、すごい。あ~、き・も・ち・い・いぃぃぃぃ)
 すっかり亀頭は千春の口内に収まった。千春はさらに奥までくわえ込もうと顔を振るが、それ以上飲み込めないでいた。しばらくして、千春はムスコを口からこぼし、
「だめぇ…、おにいちゃんの、おっきくて、全部、入んなぁい」
 泣きそうな目で訴えてくる。ぼくは困惑しながらも快楽を追求しようと、千春にリクエストする。
「ぼくはね、ここ、傘のふちのところが感じるんだ。ここをね、千春のかわいい唇ではさんで、ね?」
「うん。おにいちゃん、気持ちいい? 千春、ヘタじゃない?」
「とっても…気持ちいいよ」
 ぼくの言葉をうれしそうに聞いた千春は、再びムスコをくわえて頭を上下に動かし始めた。いっぱいに口を開いているが、唇はきつく亀頭を締めつけている。カリを通過するたび、
「うっ、あぅ、あっ、あっ」
 と声を出していた。快感に溺れそうになったころ、千春がムスコを口から外して体を起こした。千春の唾液でテラテラと光るムスコは、実にまがまがしく見えた。
「千春、おにいちゃんがほしくなっちゃった…。ねぇ、おにいちゃん、入れてもいい?」
 うんもはいも言えず、ぼくは大きなモーションで2度3度うなずく。
 千春はぼくの体をまたぎ、膝で前ににじり出て自分の中心をムスコの真上にもってきた。
 小柄な千春だけに、シーツに膝をつけたままでは起こしたムスコが上にき過ぎてしまう。千春は左手をぼくの腰について体を上に持ち上げた。
 そうして千春は少し前かがみになって、右手でムスコの角度を合わせ、ムスコを自分の膣口にあてがう。
「あぁ…あぅっ! はぅぅん」
 亀頭が千春のアソコに飲み込まれていく。千春は入ったぶんだけ外に押し出すように熱い吐息を漏らす。


「あ~ん、おにい…ちゃん…」
 千春の体はまっすぐに起きている。膝もシーツについている。そのぶんだけ、ムスコは千春の膣壁を押し広げ、さらに深く飲み込まれたことになる。
「あっ…、あふっ、おにいちゃん…が…、あっ…いっぱ…い…、千春の中…いっぱいぃぃ…」
「熱くて、きつくて、すごく…いいよ」
 ひとり言のようにつぶやく。きつい膣の締めつけを味わいながら、一気に貫きたい欲望をかろうじてこらえていた。
「あぁ…、はぁぁ、んあぁぁ…、はぅっ」
 千春の喘ぎは声にならなくなってきた。それでいて、千春は腰を前後に揺すっている。わずかずつムスコは千春の膣をえぐり、奥へと侵入していく。
「あっ、あぁっ、あ、あ、あ、あっ、あ~ん、い…っぱい…、千春の…中が…いっぱ…いぃ」
 いまにも前に崩れ落ちそうな千春の体を、ぼくはねっとりと視姦する。
(胸はないし、腰のくびれも…全然ない。だけど、かわいい! こんなかわいい娘が、こんなにいやらしいことするなんて…。あぁ、もっと…もっと千春の体、楽しみたい!)
 両手を伸ばして千春の胸に当てて体を支える。指の間に乳首を挟むと、
「あぁんっ! 千春、感じちゃうぅぅぅ」
 嬌声が弾ける。我慢しきれず腰を上下に動かしだす。それまで奥へと進むだけだったムスコが出し入れされる。引く瞬間の、膣を引っかく刺激がさらなる快感を千春にもたらした。
「あんっ! お…に…ぃ…ちゃ…ぁぁん…、あぅっ、だめっ、…あ──っ!」
 支えていたぼくの手に千春の体重がのしかかった。ゆっくり肘を曲げていくと、千春がぼくの胸に崩れ落ちた。
「あぁ…はぁ…、はぁ…はぁぁ…、…はぁ…」
 千春は大きく肩で息をする。呼吸が整ってきて千春は顔を上げる。目は焦点が合っておらず、口を半開きにしている。陶酔した表情だ。
「お…にぃ…ちゃん」
 そう言って唇をねだってくる千春。ぼくは右手で華奢な肩を、左手で背中をやさしく抱きしめ、千春の唇を吸った。舌を入れようか迷ったが、ぼくは「下」をかき回すことに決めた。
「? ! んっ!」
 大きく腰を引き、一気に突いたとき、千春の声にならない声が、ぼくの唇に伝わった。千春は両腕を突っ張り体を起こす。ぼくの眼前に千春のゆがんだ顔、それはそれでそそられる顔が浮かんだ。


 小刻みに腰を動かし千春の反応を観察する。圧倒的な圧力が膣壁をこするたび、千春は目を閉じ、背中を丸め、体を小さく震わせる。
「あぁん…あんっ! おにい…ちゃん…、気持…ち、い…い…、いいっ!」
 両手で千春の肩を押さえつけ、ぼくは徐々にムスコのストロークを大きくしていく。千春の狭い膣を遠慮なしに押し広げ、えぐっていく。
「あんっ! い…く…ぅ…、あっ! いくいくっ、ちはる、いっちゃうぅぅう…」
 大きく腰を突き上げ、それまでで一番奥までムスコを突き立てた瞬間、
「あぐぅっ」
 といううめきとともに千春の体から力が抜け落ちた。じっとして千春の回復を待つ。しばらくすると、千春は
「は…ぁぁ、はぁ…はぁぁ、あぁぁ…」
 うつろな目でぼくを見下ろしながら、口で呼吸している。
「よかったよ、千春」
 ぼくがそう言うと、千春はまだ意識が朦朧としているようで、ぎこちなく微笑み、
「うれしい…」
 とつぶやいて再び目を閉じた。数秒の後、意識がだいぶ戻った千春が聞いてくる。
「おにいちゃん…、おにいちゃんは、いった?」
 ぼくは顔を横に振り、
「まだ、だよ」
 と答える。千春は悲しげな表情になり、
「千春じゃダメ? 千春じゃいけないの? 私の、気持ちよくない?」
 と訴えてくる。ぼくはまた顔を横に振る。そうして、千春の目をじっと見すえて、
「避妊、しなきゃいけないし…」
 言いかけたとき、千春が割り込む。
「だいじょうぶ。千春、あしたか、あさって生理だから…。だから、いいの。おにいちゃん…、千春の中でいって」
 スキンをつけるタイミングを失い、そのまま挿入してしまって不安だったが、これで思いきりできる!
(中に出すのって、スキンつけてるのと気持ちよさが全然違うからなぁ)
「ほんとに、いいの?」
「うん、いいの。ねぇ、おにいちゃん、千春の、気持ちいい?」
「すごくね、気持ちいいよ。それにね、いかなかったのは…」


 言いかけて目がまじになる。千春ははっとして聞き返してきた。
「えっ?」
 小さな体を抱えてくるりと反転、千春を組み敷いた。両腕で千春の脚を広げるように持ち上げながら、
「もっと楽しみたいんだ、千春のこと」
 言いながら、ぐいっとムスコを奥まで突き入れ、ストロークの大きな往復運動を開始した。
「ひっ、あひぃ! あっ、あっ、あっ、ぅぅん」
 千春のアソコに出たり入ったりするムスコをながめるうち、どんどん興奮していくのがわかる。ムスコはさらに血液を集めて硬度を増し、腰の動きはより大きくなってスピードはぐんと速くなっていった。
「あぅっ、あぐぅ、はっ、あっ、あふっ、ひっ、あひっ、あひぃっ」
 両手でシーツをぎゅっとつかみ、顔を左右に振りながら、千春は喘いだ。その声は千変万化し、ぼくを楽しませてくれる。
 いったん動きを止め、千春の両脚を肩に乗せ、そのまま前に体重をかける。二つ折りになる千春。
「あ────っ! あ────っ!」
 騎乗位では全部入れられなかったムスコが、いまは根元まで千春のアソコに収まっている。ぎしぎしとベッドを軋ませながら、ぼくはさらに千春を犯していく。
「ひぃぃっ…、ぁぐぅぅ…、あひぃぃぃ、…いい────っ!」
 激しい行為にもよくこたえる千春の体。アソコはムスコを握るように締めつけてくるし、染み出る愛液は潤滑の役目を果たしながら摩擦の快感を損わない。
(いい! 千春の、すごく、いい!)
 ぼくはすっかり千春にのめり込んでいた。眼下で、快感に溺れて悦楽の声をあげる千春の顔が見える。あどけなかった顔がいまは妙に艶めかしく、嗜虐の本能をくすぐる表情に変化している。
(あぁ…、この娘の中で…出したら…、どんなにいいんだろう? 年下の千春、年下…)
 とりとめのない考えがぐるぐると脳の中を駆けめぐるのは、きっと千春の体に夢中になっているせいだ。
 ぼくは、フィニッシュのときを迎えるべく体を起こす。千春のほっそりした両足首をつかんで大きく広げ、アソコへの攻めは激しさを増していく。
 動かしやすくなった腰を思いきり千春の股間に打ちつける。そして──、
「あぅっ! 千春っ! いくっ! あっ、出すよっ!」
「ぅぁっ! ぁぅあ──────っ!」
 ぼくの雄叫びと、千春の声にならない絶叫が混じりあい、壁や天井に反響した。


 千春の膣奥深く、ムスコはこれまでにないほどの量の精液を放っていた。千春の膣は熱いほとばしりのすべてを受けとめた。
 ぼくは精液とともに体の力もすべて放出してしまったかのように、千春の上に崩れ落ちた。耳のすぐ横で千春が荒く呼吸をしている。
 ぴったりと合わさった胸、心臓の鼓動がシンクロする。最初、早鐘のようだったそれは、すぐに平常のリズムを刻んだ。
「ぁぁ…、ぁぅん…、ぁふ…、はぁぁぁ」
 ずっと眺めていた千春がうっすらと目を開けたとき、
「よかったよ、千春。とってもよかった」
 目を見てささやく。千春はぼくの体に腕をまわし
「あぁ…、うれしい…。おにいちゃん、大好き」
 満たされた気持ちを言葉にして漏らした。
「ん…んん…、ぁぅん…」
 どんなときでも、かわいく声を漏らしていた千春の唇をゆっくり味わう。後戯のキスをじっくりと楽しむ。小さな胸に手をやると、
「あぁん」
 また千春のかわいい声が聞けた。乳首を指で転がしながら、ゆっくりとムスコを引き抜く。
「ぁあんっ!」
 ムスコがアソコからこぼれ出たとき、千春は体をよじらせ、目をきゅっと閉じて短く喘いだ。
 ぼくはすぐにティッシュの箱を手に取り、千春のアソコにあてる。千春はされるがままにしている。ぼくがぶちまけた精液はなかなか出てこない。
(奥に出しちゃったからかなぁ)
 ぼくは人差し指をぽっかりと開いた千春のアソコに挿入し、ほじくりだすようにかき回す。すると膣壁が収縮してきて、ぼくの指を締めつけてきた。
「あんっ! ああんっ…、ぁぅぅんっ」
 かわいく喘いで体をよじる千春。ようやく精液がドロリと流れ出てきた。ティッシュ4枚使って拭い、それからムスコの後処理をした。
「おにいちゃぁぁん、千春のそばにきてぇ」
 甘ったるい声で千春が呼んでいる。言うとおりに千春の横に寝ると、
「腕枕して。おにいちゃん」


「甘えん坊だなぁ、千春って。してるときとは別人みたいだ」
「やぁ、そんなこと言っちゃあ。千春、恥ずかしい」
「ふふふ。千春はほんとうにかわいいね」
 腕を差し出すと、喜々として頭を乗せてくる千春。その唇をまた吸った。
 キスから解放した千春の唇は本来の役目に戻る。それは話すということ。
 問わず語り。ぼくは相槌を打つだけだった。
「中学に上がって初めての期末テストでね、千春、平均点より少し上の成績だったの」
「うん」
「でも、お姉ちゃんがいつも学校でトップ3に入る優等生だったから、だれにも褒めてもらえなかった」
「それは、悲しいね」
「だから、私、無茶がしたかった」
「うん」
「パソコンとザ・ワールドは入学のお祝いに買ってもらったの」
「文和くんと出会ったのは、そのころなんだ?」
「そう。無茶がしたくて、分不相応なエリアに行って、死にかけて…。文和、カズは見ず知らずの私に回復魔法をかけてくれた」
「やさしいよね、彼」
「だけど、カズは突然、私の前から姿を消してしまった…」
 その事情はよくわかっていた。まさに当事者だったのだから。
 千春は話し続ける。
「私、ヤケをおこしちゃったの…。最初はカズのこと、探しまわっていたわ。待っていたわ」
「うん」
「ブラックローズさんが…晶良お姉さんがあのとき、本当のこと、話してくれていたら…」
 そのとき、晶良が話せるはずはなかった。しかし、事情はそのときどき、人それぞれ異なるものだ。
「私、リアルに無茶を求めてしまったの…」
 ぼくはその言葉の意味が理解できず、千春のほうに顔を向ける。千春は天井を見つめたまま話し続ける。
「ナンパされたの…。私、名前も知らない男にヴァージンを…」
 何も言えない。千春の横顔をじっと見ながら、ぼくは千春の次の言葉を待った。
「遊んでそうな男。女の扱いに慣れてそうな、ちょっと自信過剰なヤツ。いま思えば、つまんないヤツ」
 千春の声は少し震えている。それでも話す千春。
「そいつとは、それっきり。ただ、痛かった。それだけ。処女を捨てたって、私は救われなかった」


 ぼくの視線を意識したのか、千春がぼくのほうを見やる。
「おにいちゃんだったら、よかったのになぁ」
 冗談めかして言う千春。すぐに真顔に戻って、
「しばらくはパソコン、つながなかった…。ザ・ワールドにインしたくなかったんだ…。私、カズに捨てられた気分になっていた」
「う、ん」
「カズに会いたくて、どうしても会いたくて…。クリスマスの前だった。私、インしたの」
 その年のクリスマス、薄明──。
「会えなかった…。うん、あとで話は聞いたわ。会えるはずがなかったこと、しようがなかったってこと…。でも、だからって、そんなに簡単に納得できないっ」
 涙声の千春。ぼくの頭にある疑問が浮かぶ。
(まさか、千春、真相を話さなかった晶良さんを恨んでる? ぼくとセックスしたのって復讐?)
「千春、晶良さんのこと…」
 はっとする千春。
「えっ、晶良お姉さん? 大好きよ、私。なんで?」
「い、いや、晶良さん、その、結果的に、千春に隠すことになってしまったでしょ、文和くんのこと…。だから、その」
「そうだけど。それは、仕方ないですよ。私、気にしてない…」
 そう言って口ごもる千春。ぼくの疑問に気づいたようで、少し考えてから
「…こともない、かな。うちのお姉ちゃん、晶良お姉さん…、なにかで勝ちたかったのかも」
 千春はぼくの目をじっと見てから、
「あのとき、晶良お姉さんが本当のこと打ち明けてくれてたらって、考えたことはあるの。いまは文和と付き合い始めて幸せだけど、回り道したのは確か」
「う、ん」
「だから、かな…。ううん。違う。おにいちゃんとしたのは違う」
 まっすぐな目で見つめられ、ぼくも真面目な顔でうなずく。千春は、
「おにいちゃんは…。う~ん、なんて言えばいいんだろう…。うまく言葉にできないけど、リアルのおにいちゃんに魅かれたのは間違いない」
「リアルで会ったの、まずかったかなぁ」
 なんとも情けない発言だ、とは思ったが、
「そんなことない! 私、おにいちゃんと会えてよかったって、心の底から思ってる」
「ん。ありがとう。千春のためになれたのなら、ぼくも素直にうれしいよ」
 そう言って、ぼくはにっこり微笑んだ。千春もうれしそうな笑顔でこたえる。うれし涙なのだろう、瞳の潤いはいまにもこぼれそうだった。

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