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vol.3-2⑤Chiharu-2

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taka18r

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vol.3-2⑤Chiharu-2


「おにいちゃぁん、ねぇぇ、千春、シャワー浴びたいなぁ」
 甘えた声で言ってくる。
「うん。一人で行ける?」
「だめぇ。おにいちゃんがあんまり激しくするからぁ、千春、起き上がれなぁい」
 半分はうそだとわかったが、
「はいはい。それじゃあ、おにいさんが抱っこして連れていってあげましょうね」
「うふふぅ。抱っこぉ~」
 両手を差し出してくる千春。軽々と抱きあげる。
(肉体労働のアルバイトも悪くはないかな)
 などと思い、余裕の笑みがこぼれてしまう。しっかりとした足どりでバスルームへ。股間では、満足しきってうなだれたムスコがだらしなく左右に揺れていた。
 ドアを開けると、思ったよりバスルームは広く、明るかった。入った途端、千春の肌が輝いて見え、つい「次の展開」を考えてしまう。
(いけないいけない。これっきりにしなきゃ。…でも…)
 端に置いてあった椅子を足を使って引き寄せ、そこに千春を座らせる。
「この椅子、なんか変。真ん中がないのぉ」
 落ち着かない様子でもじもじする千春。よくよく見ると、その椅子は腕がすっぽり入れられそうなほどの溝があり、漢字の凹のような形をしていた。
 それが「スケベ椅子」と呼ばれる代物とは、このとき知るよしもなかったが、なんとなく使用法はすぐに理解できた。ぼくは湧いてきた生唾をごくりと飲み込んだ。
 シャワーを手に取り、お湯を出す。少しぬるめに設定したのを自分の掌で確認してから、千春の肩に浴びせた。
「きゃっ」
 年相応のかわいい声を発する千春。みずみずしい肌は浴びせられるお湯をすべてはじいてしまうかのようだ。


「熱くないかい?」
 と聞くと、千春はとろけるような表情で答える。
「うん。おにいちゃん、気持ちいいよぉ」
 ぼくは自制心をゴミ箱に放り捨て、頭に思い描いた「次の展開」へと行動を開始する。
 壁には、曇り止め加工を施されているのだろう、湯気が立ち上ってもきれいに写りこむ大きな鏡が張られていた。気恥ずかしさを感じたが、千春はあっけらかんとして幼い体を無防備にさらしている。
 千春のすべすべの肌に掌を当て、シャワーにあわせて撫でまわす。愛撫ではなく、あくまで汗を流してあげてるおにいちゃんといった体裁をよそおって。
 やさしくされて千春はうれしそうだ。
「おにいちゃん、気持ちいい!」
 すっかりご機嫌で、少女の顔に戻って明るい声をバスルームに反響させていた。
「もっと気持ちよくしてあげるからね」
 つとめて明るく言う。欲望を行動に移すには、もう少しムスコに時間を与えたかった。千春の肌を掌で楽しみながらも、ムスコはまだ息を吹き返さなかったからだ。
 例の椅子はもう一つあった。千春の前にその椅子を置き、向かいあって座る。目を細めてシャワーを浴びる千春を見つめながら、ぼくはまた生唾を飲み込む。
(そろそろ、よさそう。千春、楽しませてもらうよ)
 ぼくは心の中でそうつぶやいていた。
 シャワーを胸に当てると、
「あ~ん、くすぐったぁいぃ」
 と千春は体をよじらせる。シャワーの水流をブロックしようと千春は腕を上げるが、その動きよりぼくの右手が一瞬早く胸のふくらみを捕らえた。ゆっくり掌と指で揉むと、
「あんっ、おにいちゃんのエッチぃ。くすぐったいよぉ」
 千春はまだぼくがやさしいおにいちゃんのままだと思っている。暗い情欲に気づいていない。
「あは。ごめんごめん。千春があんまりかわいくって、つい」
 右手の動きを止めることなく、ぼくは笑顔で千春に答える。千春は安心しきっている。
「あぁぁん」
 右手が胸の愛撫をやめ、脇腹とおへその周りを軽く撫でてから太ももの内側へと移ったとき、千春がこれまでとはトーンの異なった声を漏らす。
 シャワーの水流が千春の薄い陰毛を濡らしている。


「ぼくが出したの、きれいにしなくっちゃね」
「あぁ、だめっ。おにいちゃん、そこは千春がやるぅ」
「だめだよ、千春。おにいちゃんがきれいにしてあげるよ」
 千春がぼくの腕を押さえようとするが、ぼくは椅子のえぐれた部分にシャワーを上向きで差し入れた。
「あぁ~ん、だ…め、だめぇ」
 千春の声が艶を含んで、ぼくを高ぶらせる。ムスコもむくりと起き上がってきた。
 ぼくはかがんで、千春のアソコを洗う(攻める?)ことに専念する。左足で器用にシャワーを固定し、両手でいじくりまわす。
「はぁ、はあぁぁぁ、あぅん、おにい…ちゃ…ん、あんっ、はぅぅ」
 左手で押し広げ、右手の人指し指で中をかきまわし、中指で周囲を撫でまわす。
「よく見えないなぁ」
 ぼくはそうつぶやいて、さらにかがみこむ。
「恥ずかしいよぉ…、おにいちゃん…、見ないでぇ」
「だめ。おにいちゃんの言うこと、ちゃんと聞いて」
「あぁ~ん」
 鼻にかかった千春の声がぼくのセックスをつかさどる中枢をもろに刺激する。
「足、もっと広げて」
 シャワーを止める。水流にじゃまされてよく見えなかった千春のアソコが無防備にさらされる。
「ヌルヌルしてる」
「やぁぁ」
「や? いやなの、千春。かわいい千春をきれいにしてあげてるのに…」
「あぁん、おにいちゃん、意地悪、しないでぇ」
 ぴちゃ、ちゅぷ、ぴちゃ、にちゃぁ、くちゅ、ぬちゅ…。バスルームにいやらしい音が響く。
「おにいちゃんのも、きれいにしてくれる?」
「はぁ、はっ、ぅぅん、はぅっ、うん…」
 再びシャワーからお湯を出し、千春の左手に渡す。それから右手を勃ちかけているムスコに導いた。
 千春はムスコにお湯を浴びせ、小さな手で包み込むようにしてしごいてくる。お互いが手で相手の性器を愛撫する光景に、ムスコはみるみる元気を取り戻していった。
「お、っきく、なって…、はぅん、きたぁ、ぁあん」
 顔を寄せて唇を重ね、舌を千春の口内に入れてねぶる。
「んん~、んっ」


 千春はシャワーを手から落としてしまう。それでも、夢中で右手を動かしていた。
 唇を離す。千春は目をとろんとさせている。たまに体を小刻みに震わせ、そのたび喘いだ。
「あっ、はぁ、はぁあぁぁっ、あんっ」
 目を閉じて快楽の波に身をまかせていた千春が目を薄く開ける。その目はアソコ同様、潤んでいた。千春はぼくを見つめて途切れ途切れにつぶやく。
「おにいちゃんの、おおきく、なってる。すごく、かたく、なってる」
 それが合図となった。GOサインだった。
「かわいい、かわいいよ、千春。おにいちゃん、また、千春がほしくなってきちゃった」
「あぁ、千春もぉ、千春もほしい…。おにいちゃんがほしい」
 千春の右手の指から力が抜けて、ムスコが反り返りながら勢いよく飛び出る。天を仰ぐムスコを見て、千春は
「すごぉい」
 と目を見開いている。
「千春がかわいいから、だよ。千春をほしがってる」
 千春は顔を上下させ、ぼくの目とムスコを交互に見て、
「はぁぁぁ」
 と熱のこもった吐息を漏らした。
「さあ、立って」
 ぼくが促すと千春はのろのろと立ち上がる。足に力が入らないのか、ふらふらしている千春を、素早く立ち上がったぼくが支えた。
 千春は、これからベッドに運ばれ、濃密な前戯を受けて、逞しく勃起した男根で貫かれ、かきまわされて、甘美な世界を味わい、絶頂にいざなわれるものと思っていた。
 ぼんやりとモヤがかかったようになっていた頭でそれを考えると、千春のアソコからはまた愛液がにじみ出た。
 しかし──。
 ぼくは横抱きした千春の肩に手をかけ、意識して静かな声で言った。
「後ろ、向いて」
「えっ?」
 驚きの声をあげる千春の体を180度回し、両手を鏡が張られた正面の壁につかせた。
 ぼくに見えているのは揺れるツインテール、背中、そしてお尻。熟れる寸前の桃のように発育途上のお尻。大きくはないものの、軽く持ち上がって、やわらかそうで、その丸みはエロティックですらある。


 鏡には困惑している千春の顔。これから自分がしようとしていることに、ものすごく興奮する。
 ぼくは半歩前に進み、千春の腰を両手でぐっと押さえる。かわいいお尻を愛でたい気持ちもあったが、ムスコが「早くしろ!」と急かしている。
「おにいちゃん?」
 千春が顔を少し横に向け不安そうな声を出す。ぼくは何も話さず、ただハァ、ハァと荒い息遣いをバスルームに反響させていた。
 膝を曲げ、ムスコを千春のお尻の間に割り込ませる。少し膝を伸ばすと、ムスコの先端は正確に千春の膣口に押し当てられているのが感触でわかった。
「えっ? え──っ」
 どうなっているのか、どうしていいのかわからず、千春は肩越しに振り返って、自分のお尻のほうを見ようとする。
 さらに膝を伸ばす。柔肉の花びらをかき分けて亀頭が千春に侵入する。千春はびくっとして背中を弓なりに反らせた。
「あっ…、あ~ん」
 千春は無意識に逃げようとしてつま先立ちしようとする。だが、腰にはぼくの指ががっしりとくい込み、上に逃げられないようにしていた。
 ゆっくりと膝を伸ばしていく。ムスコが少しずつ千春に押し入っていく。狭い膣をえぐる快感にムスコは喜びをあらわすように脈打っている。
「あっ、おにいちゃんが…おにいちゃんが、入ってくる…、入って…くるぅ…」
 はやる気持ちを抑えるように、ぼくはわざとゆっくり挿入していく。自分がなにをされているか理解した千春は、素直に快感を受け入れた。
「あっ、あっ、あ──っ、あっ…、こ、こんな…の、初めてぇぇ…」
 顎を前につきだし、叫ぶように言葉を漏らす千春。
「なにが初めて、なの?」
 奥へ奥へと進みながら、千春にただす。自分を犯してくるムスコがもたらす快感に喘ぎながら、
「あっ! あぅっ、こんな…、あっ! カッコで…、す、る、…のぉ…、あんっ、千春、初めてぇぇぇ」
 千春の絶叫と同時にムスコは、それ以上入らないところまで到達した。
「はぁ、は…あっ! あんっ、あんっ、ああんっ」
 ぐいぐいと腰を前に押し出す。千春のキュートなお尻がそのたび形を変える。千春が声を発するたび、ムスコはきゅっきゅっと締めつけられた。
「あ~…、千春の中って…いいっ! いい、としか言えないっ」


「ひっ! ぁひぃぃ、はひぃ」
 腰を引き、そして突き出す。単純な動きながら、人が獣なのだと思い出させてくれる本能の動き。
 千春の腰を強靭な腕で固定し、ひたすら直線的に犯していく。突き入れるたび、引き抜く際にカリが膣壁をひっかくたび、
「あっ! あぅっ! あっ! ひぃっ! あぐっ! あっ! あひっ!」
 千春は短く、鋭く、歓喜の声を吐き出し続ける。
(このままじゃ、すぐに出ちゃう…。もっと、もっと、千春を楽しみたい)
 ぼくは腰の動きをいったんストップ。右手を前にまわして、千春のクリトリスに中指をあてる。円を描くように撫でまわすと、千春は体をビクっ、ビクっと震わせ、
「はぅっ、はぁぁん、あんっ、あぁんっ、はぅぅ──っ」
 せつなげな声で喘いだ。しばらくして、ムスコの活動を再開させる。ただし、奥を突くのはやめて、浅い挿入深度までムスコを引き、入り口付近で小さくピストン運動をする。
 ムスコが千春のアソコに突き刺さる様子が上からはっきり見え、鼻息が荒くなった。
 ちゅぷ、じゅぷっ、ちゃぷ、ぴちゃ、くちゅ…。
「あっ、ぁぁっ、あぁっ、あんっ、あぁんっ」
 濡れた音が、千春のかわいい喘ぎとともに、聴覚を刺激する。
 ぐいーっと奥まで挿入。千春は背中を弓なりに反らして、
「あ──────っ! いいぃぃっ!」
 絶叫する。ぼくは一番気持ちのいい深さ、ストロークを見つけだそうとして、深く浅く、早く遅く、ムスコの動きを変化させた。それに合わせて千春の声も変わっていく。
「あぁっ、あぁっ、あぁっ、あっ、あっ、あっ、あ──っ、あ───っ、あぁっ、あっ!」
 一番いいのは、ムスコが半分くらい見えるまで引き、奥まで到達するほど深く突っ込むストローク。
 ぐっ、ぐちゅっ、ぐぼっ、くちゅ、ぐぽっ…。
「あぐっ、ひっ! あっ、あぁっ、あ──っ、ちはる、あぅっ、あっ…、いっちゃ…うぅ」
 千春の声が射精の欲求を急激に高める。腰のスピードを限界まで上げ、
「ぼくも! おにいちゃんも、いくっ! 千春っ、いくよっ!」
「あっあっあっ、あっ! あ────────っ!」
 千春がつま先立ちするほど突き上げた瞬間、弾けた。一度目よりも大量の精液が勢いよく千春の膣奥に放たれた。少し引き、また突き入れると第2射が噴出する。4度繰り返し、ぼくは果てた。


 バスルームには2人の荒い息遣いと、床に転がったシャワーから出るお湯の音が反響していた。
 心臓の鼓動が平常に戻って、ぼくはムスコを千春から引き抜いた。
「あぅぅっ」
 ぐぼっという淫靡な音がするのと同時に千春がうめく。千春の腰にはぼくの指がしっかりくい込んだまま。千春は足を震わせ、アソコをひくつかせていた。
 ずびぃっ…という音がして、千春のアソコから濃い白濁液が出てきた。
 ぴちゃ…びちゃびちゃ、びちゃぁ……ぴちょん、ぴちゃ。
 大量の精液が濡れた床に落ちた。床に転がったシャワーから出るお湯に流され、ぼくの精液はまるで生き物のようにうごめきながら排水口へと消えていった。
「あぁ…、あぁぁ…、あ…、あぁぁぁ…」
 放心したように吐息を漏らし続ける千春を、ぼくは椅子に座らせた。シャワーを拾って、お湯をアソコにかけてあげる。千春はされるがままだ。
「おにい…ちゃん」
 シャワーの音にかき消されそうなほど、か細い声でぼくを呼ぶ千春。
「どうしたの? 千春」
 やさしい声で聞くと、
「変になっちゃうかと、思った…」
 うつろな目で答える千春。
「ごめん。おにいちゃん、千春にひどいことしちゃった…」
 千春はふるふると顔を左右に振り、
「ちがうの。気持ち、よかった、の。あんなに感じたの、初めて」
 千春は目を閉じて、唇を突き出す。ぼくは千春の体を抱きしめ、やさしくキスをした。
 キスのあと、ぼくは千春を立たせ、シャワーの温度を少し上げて体に浴びせる。
「ふぅー」
 気持ちよさそうに吐息を漏らす千春。ぼくは手早く自分にシャワーを浴びせて(ムスコはしっかり洗って)、千春に向かって
「少し待ってて」
 と言い、ドアを開けてバスタオルを手に取った。それで千春の体を拭いてやると、千春はうれしそうに
「やさしいおにいちゃん、大好き」
 と笑顔で言った。


 2人、バスルームから出る。ぼくは腰に、千春は体にバスタオルを巻きつけて、ふかふかのソファに体を沈めた。
「なにか飲む?」
「うん。千春、あんまり酸っぱくないのがいい」
 立ち上がって冷蔵庫からオレンジジュースを出して千春に手渡し、自分用のコーラを持ってソファに戻った。なにげなく時計を見る。いま、9時20分。
 ぼくの左側にちょこんと座っていた千春はオレンジジュースを一口飲んで、ぼくの体にもたれかかってくる。そうして上目遣いでぼくを見て、幸せそうににっこりと微笑む。
(ん~。ほんと、かわいいな、千春は。目が離せない妹、って感じ)
 先ほどまでしていた行為など、たとえ夢の中であっても存在しなかったかのような錯覚に陥る。しかし、これ以上ないほどだらしない状態になっているムスコが現実にあったことだと教えていた。
「私、おにいちゃんが3人め、なの」
 千春が静かに話し始める。ぼくは黙って耳を傾ける。
「初体験してから、2か月くらいたって、私、ケータイの出会い系、やったの」
 ドキっとするぼくをよそに千春は話し続ける。
「最初は冷やかし。でも、私、寂しかったから…。会う約束、した」
「ぅん」
「28歳のコンピューター屋さん、って言ったわ、その人」
 千春はジュースをまた一口飲んで、
「その人のマンションに行ったの。ドアが開いて、出てきたその人、まじめそうだった」
「それで」
 思わず続きを聞きたいと思っている自分がいる。
「危なそうだったら、そのまま走って帰るつもりだったけど、やさしそうな人だったから…」
 千春はぼくをちらりと見て、
「お兄ちゃんに少し似ていたかな、その人。だからなのかな、部屋に入ったの」
 喉が渇く。手にしたコーラに気づき、一気にあおる。
「そのときは、なにもされなかった。私の話を黙って聞いてくれたの。だから、私」
「うん」
「それで安心して、また部屋に行く約束をしたの」


 千春は話し続ける。
「1か月後、私、その人に抱かれたわ。すごくやさしくしてくれた。入ってきたとき、ちょっと痛かったけど、我慢できた」
 大きく息を吐いてから、千春はぼくのほうに微妙な笑みを投げかけてくる。
「?」
 ぼくが首をかしげると、千春はニコっとして
「いま考えるとぉ、その人の、ちっちゃかったなぁ。おにいちゃんのほうが、ずーっと大きい」
 飲みかけたコーラを吹きだしそうになるのをなんとか堪える。
「でも、私にいろいろしてきて、感じるところを教えてくれた。それから、男の人がどーすれば気持ちよくなるかも、いろいろ教え込まれたわ」
(なかなか、いい"先生"だったわけだ)
 見ず知らずの男に感謝しそうになるが、それは変だろう、と自分につっこむ。
「その人のところには半年間、毎月行ったの。その人、自分はもう年だから、とか言って、1回に1度しかしなかった。だから、その人とは5回しただけ」
「うん」
「それも、向かいあってするのばっかり。私を上にしたのだって、5回目のときだけ」
 不満そうな千春。だから、なんなのだろう。千春の言ってることが即座に理解できない。
「私ね、感じやすい、ってゆーか、セックスが合うみたい。その人と2回めにしたときには、いっちゃったんだ」
 つい先ほどの千春の痴態を思い出し、なんとなく納得してしまう。そんなぼくを気にも留めずに
「私がその人に連絡するのって、いっつも生理前だったって、さっき気がついたの。それできょう、体がむずむずしてたのかも…。だから、おにいちゃんと会えて、おにいちゃんにしてもらえて、すっごくよかったぁ」
 奔放な千春が心配になり、自分でしたことは棚に上げて聞いてみる。
「避妊、ちゃんとしてた? 生理前だって危ないんじゃない?」
「千春ねぇ、全部の学科の成績はまん中くらいだけど、保健体育は一番なの。えへへ」
 ちょっぴり自慢そうに千春は胸を張る。
「それにね、その人、必ずコンドームつけてたよ」
 少し間を置いて、ぼくは首をかしげながら訊ねた。
「…ってことは?」
「千春の中にせーし出したの、おにいちゃんが初めてだよ」


 言葉を失った。目は焦点が定まらず視線は泳いでいる。ようやく口が動いて、
「と、ところで、千春。そのこと…、千春がその、け、経験したって、文和くんに言ったの」
 千春はためらうことなく、
「うん。言ったよ。恋人同士、隠しごとしちゃダメでしょ?」
「いや、まあ、そうだけど…。でも、それで嫌われたりしたら、よくないんじゃないかなぁ」
「でも、それで別れるなら、そこまでの関係だったってことでしょ。…文和は驚いてたけど、それでも私のこと、好きだって言ってくれた」
「う~ん。…じゃあ、よかったんだ」
「だけど、全部ほんとーのこと話してはいないんだ。最初のことだけで、2人目のことは内緒」
 千春はそう言って、ペロっと舌を出した。そんなかわいい仕草をする千春に、
(小悪魔…)
 という言葉が不意に頭に浮かんだ。千春はぼくの腕に絡みついてきて甘えた声で、
「おにいちゃんはいいなぁ~。晶良お姉さんと愛のあるセックスしてるんだもん」
 などと言ってくる。ぼくは照れて頭をかきながら、
「いやあ」
 と言って口ごもる。
「千春は、まだ愛し合った人と結ばれたこと、ない。愛のあるセックスって、したことない」
 寂しそうな千春をなぐさめるように話す。
「ぼくは千春と愛のある、その、セ、セックス、した、つもり、だよ?」
 照れくさくて、セックスという言葉をどもったぼくを、千春は気にもせずに、
「えぇ~、うっそぉ!?」
「うそじゃないよ。愛してる…って言うのは晶良さんだけだけど。愛がなければ、千春のことだって抱けなかったよ」
 真顔で言うが、千春はニマっとして、
「おにいちゃんの、ウ・ワ・キ・モ・ノ・ォ」
(げっ…、そ、そうくる!?)
 千春はぼくから離れ、自分の膝に両手をまわして、
「あ~ぁ、早く文和と結ばれたいなぁ。愛のあるセックス、したいなぁ」
 なんとなく聞こえよがしに思えるのは気のせいか。千春はひとり言のようにつぶやく。
「おにいちゃんにはオモチャにされちゃうし…」


「なっ!」
 あっけに取られるぼくを後目に、
「千春、愛されてなくてもいいから、やさしく抱いてほしいなぁ~」
 横目でじーっとぼくを見て千春が言う。言葉に熱が帯びている、気がした。千春がたたみかける。
「おにいちゃん、しよ?」
「えっ!? ダ、ダメだよ、そんな。3回もしたこと、ないもん!」
「ねぇ~、しようよぉ。千春のこと、やさしく抱いて」
 バスタオル越しに千春がムスコを撫でてくる。
「こ、こらっ。ダメだってば」
 ぼくの制止に耳を貸さず、
「う~ん、元気にならないなぁ」
 と千春はつぶやき、なおいっそう掌の動きに熱を込めてくる。
(できっこない…よ、1時間ちょっとで2回出してるんだし…)
 そう思って、制止もせずに千春のやりたいようにさせていた。
(無理、だと思うなぁ。まあ、そのうちあきらめてくれるでしょ)
 ぼんやりしていたら、千春がバスタオルをめくり上げ、ムスコを直接握ってくる。
「元気になって、おにいちゃん」
 千春はムスコに向かってお願いするように話しかけている。業を煮やしたのか、千春はかがんで、ムスコを口に含んだ。少し快感が走った。
 ムスコをくわえたまま、千春は床に跪いてぼくの両足の間に体を割り込ませてきた。
「ん、ぅん、んっ、んっ、んっ」
 小さいままのせいか、口を自在に動かしてムスコに刺激を与え続ける千春。
 ぺちゃ、ぴちゃ、ちゅっ、ぢゅっ、ちゅぅぅっ、くちゅ、ぴちゃ…。
 舌をまとわりつかせ、唇は強く弱く締めつけてくる。と、頬がへこむほど吸われる。
「うっ」
 はっきりと快感が走ったのを覚えた。千春はムスコを口から出して、
「おっきく…なって…きたぁ」
 瞳を潤ませ、頬を紅潮させ、唇の端からよだれを垂らして、勝利のつぶやきを口にした。
 千春は再び口にムスコを収め、頭を前後に動かし始めた。
 ムスコが千春の唇を上下左右に押し広げていく。


 感覚が鈍っているのは間違いなかった。だけど、これまでしたことがないからといって、3回できないというわけではないようだった。いや、ムスコは全然OKとばかりに怒張していく。
 千春がムスコから離れる。と、千春の頭が沈んだ。
「!?」
 次になにが待ってるのか、期待がふくらむ。わくわくする。
 ぺろ~っと、千春は袋に舌を這わせた。
「あうっ」
 声が出てしまう。さらに吸われる。千春は口の中に玉を吸い込み、舌を使う。えもいわれぬ快感が走る。
「い…いいっ! すごく…いいっ!」
 千春のツインテールを両手で握りしめて引き寄せ、さらなる快感を千春に要求する。
「ここ、気持ちいい?」
 そう言って、千春は縫い目を嘗め上げてくる。
「はっ! はぅっ! はぅぅぅ…」
 信じられない快感に涙がにじんでくる。ムスコはすっかり元気を取り戻していた。
 玉袋から竿へ、竿から亀頭へ、千春の舌が這いずりまわる。痛いほど勃起しているのは、2回出したせいなのだろうか…。
「今度は千春のこと、気持ちよくして」
 千春はぼくの右膝に乗っかり、腕で口を拭いながら言う。濡れた唇が別の生き物のように見えた。
 自分の陰部をくわえていた口だが、汚いなどとはまったく思わなかった。むしろ、いとおしささえ感じていた。しかし、ソファで交わろうとは考えなかった。
(千春を愛してあげよう。やさしくかわいがってあげよう。自分勝手なセックスばかりじゃダメだよね)
 頭のほんの片隅に残っていた理性が、ぼくを冷静にさせた。しかしそれは、単に2度出しているせいで性欲が落ち着いていただけかもしれないが…。
「続きはベッドで、ね。千春のこと、いっぱい愛したい」
 愛、というぼくの言葉は予想以上に千春を感激させたみたいだった。千春は目を潤ませ、
「おにいちゃん、うれしい! 千春のこと、愛して」
 ぼくの首にしがみついてくる。千春を抱き上げベッドへ。
 時計は10時を指していた。時間が時間だけに延長はできない。宿泊料金になってしまうからだ。持ち合わせはあるが、あまり遅く帰宅するわけにもいかない。
(ぎりぎり、だな。まぁ、バイト先の先輩と一緒とは言ってあるから、うちは大丈夫と思うけど…)


 ベッドに千春を寝かせ、不安材料を排除するため、まず聞いた。
「時間はだいじょおぶ? 今、10時だけど」
 ぼくの心配をよそに、
「あぁ…、1時間も愛されたら、千春、壊されちゃうかも…」
 うっとりとした表情を浮かべ、ぼくの心配とは全然違うことを口走る千春。
(不良娘…か。自分でそう言うだけのことはあるなぁ)
 あきれるやら、うれしいやら、複雑な気持ちになる。
「アリバイ、つくってきてるの。すっごい優等生の友達の家にいってることになってるから…大丈夫」
(…ってことは、ぼくとこうなることも織り込みずみだったわけだ)
 小さく息をついた。そんなぼくに、
「おにいちゃん…」
 千春は待ちきれないといったふうに、ぼくに熱い視線を向けてくる。
(1度だけの火遊び、だよね。だって、千春は文和くんのもの…。それに、ぼくには晶良さんがいる)
 そう考えたら、いまを十二分に楽しもうという気になってきた。
 さすがに、晶良と別れてまで千春と恋仲になろうなどとは考えなかった。年下の娘とのアバンチュール、ひと夏の甘い夢だと、なぜか割りきれた。悦楽に溺れ、自分に都合よく解釈している。
(今夜だけ、今夜だけ)
 繰り返し自分に言い聞かせてから、千春にのしかかる。
「はぁ~ん」
 せつなげに漏らす千春。
「重くない?」
「うん、おにいちゃんに乗っかられるの、好き」
 腕をまわして、きつく抱きしめ、唇を重ねて吸う。バスタオル越しに胸をさわると、
「ん…んふぅ、んん…」
 千春の口から喘ぎが漏れ落ちる。少し開いた唇を割って、ぼくの舌はやすやすと千春の口内に侵入していった。
 ちゅぷ、くちゅ、ぴちゃ…、
 わざと音をたててキスをすると、千春の息が荒くなっていくのがわかった。
「ん…、ぅうん、んん…、ふぅぅん…」
 舌を絡め、唇の裏に舌を入れ、歯ぐきを嘗める。ぼくの肩にかけた千春の手に力が入る。


 舌を千春の口内から後退させ、柔らかな唇に這わせていく。たまに唇ではさむと、千春はつぶった目をさらにきゅっと閉じて、
「はぅっ…、はぁ~ん…、ぁぅぅ…ん」
 気持ちよさげで、もどかしげな喘ぎを聞かせてくれる。
 頬とまぶたを「チュっ」と音をたてて吸った後、唇と舌は耳への愛撫に移る。熱い息をやさしく吹きかけると、千春の体はビクっと震え、
「あっ!」
 と声をあげる。それに気をよくしたぼくは、耳たぶに軽く歯をあて、甘がみする。
「ぁぁん、あん、あーっ」
「いい? 感じる?」
 息を吹きかけながら問いかける。
「ぃ…ぃい…いいっ、いいのぉっ」
 目をぎゅっと閉じて快感に溺れようとしている千春が大きな声をあげる。左右の耳を愛撫し終え、首筋に攻撃目標を切り替える。すべすべの肌が若い香りを放って、ぼくの鼻腔をくすぐっている。
「はっ! はぁぁ…、はぁん、あんっ!」
 千春の喘ぎを聞いているうち、3度目の交わりとは思えないほど興奮していく。
 ぼくの頭にある考えが浮かぶ。愛撫を中断し、千春に話しかける。
「キスマーク、つけたいな。つけても、いいかな?」
 突然の申し出に、はっと我に返る千春。
「えっ!? えっとぉ、…いいよ。おにいちゃんに抱かれた証、つけて」
 快諾してくれた千春ににっこりと微笑み、首の下あたり、ちょうど服で隠れるあたりに唇を寄せた。
 ちゅぅ…ちゅっ…ぢゅっ…、少しずつ唇の位置をずらしながら音をたてて吸う。唇を離すと、千春の白い肌に、赤黒いキスマークがハートの形についていた。
 あごをいっぱいに引いてそれを見た千春は、
「かわいい」
 とうれしそうに言って、かわいらしい笑みをぼくに投げた。
「バスタオル、取るよ」
 ささやいたぼくに、千春は瞳を潤ませてこたえた。
「ちはるのこと、かわいがって。いっぱい…、いっぱい、かわいがって」
 やさしく微笑みながら無言でうなずき、ぼくは千春の体を覆っているバスタオルに手をかけた。

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