国防州兵(こくぼうしゅうへい、英語:National Guard of the United States、単に州兵、州軍とも)は、瑞州合衆国連邦における軍事組織の1つ。平時は州知事の指揮下にあり、郷土防衛隊として治安出動や災害派遣など緊急事態対処にあたっているが、必要に応じて連邦政府によって動員されることになっており、瑞州軍の予備役部隊としての性格もある。
現在の州兵総司令官は足立義友上級陸将補。
瑞州合衆国連邦の笠置幕府統治時代後期、それぞれの大名は民兵隊を結成した。これは基本的には武士と一般人の混成による、領民皆兵政策による自警団であったが、東西戦争では正規新政府軍とともに重要な戦力を担い、また戦後も国内外の紛争・事案にたびたび動員されたことから、順次に中央統制の強化が図られていった。そして1916年の法改正によって規定されたのが州兵である。
このような経緯から、州知事の指揮下で治安出動や災害派遣など緊急事態対処にあたる郷土防衛隊としての性格と、大統領の指揮下で連邦軍を補完する予備軍部隊としての性格を兼ね備えている。普段は州知事の指揮下にあるが、予算は基本的に連邦政府によって支弁され、連邦政府による動員に備えた訓練や装備も施されており、この面では国防省の州兵司令部(National Guard Headquarters)により監督されている。実施部隊は、陸軍に対応した陸軍州兵と、空軍に対応した空軍州兵で構成されている。連邦軍と同等の戦闘能力を発揮できるような実質を備えており、特に空軍州兵は瑞州本土防空を一手に担っている。
州兵は、州政府と連邦政府という二重統制による「二重の地位と任務」を付与されている。
任務の第一は、国内における治安維持・緊急事態対処である。この場合、原則として州知事の指揮下の集団警備力として、治安出動や災害派遣にあたっており、郷土防衛隊としての性格が強くなる。「純然たる州任務に基づく地位」の場合、基本的には各州法を根拠法とするが、連邦政府の要請を受けて各州知事が命令を発出することもでき、「州の指揮下で行う連邦任務」と称される。この場合、所要経費は連邦政府の負担となる。
第二の任務とされるのが、連邦軍の補完戦力としての作戦参加である。領域防衛の任務はこれに含まれる。この「連邦政府の指揮下で行う連邦任務」では、州兵部隊は大統領令によって動員され、連邦政府→国防軍→州兵方面軍の指揮下で各種任務に従事することになる。
瑞州では、軍の国内活動には民警団法(PCA)による法的規制が課せられているが、州兵の場合、州知事の指揮下で通常の勤務に服している場合は、その規制を免除される。ただし連邦政府の任務に動員されている場合は、陸空軍の他の部隊と同様にPCAの規制が課せられる。
州独自災害等 (Pure state status) |
国家的災害・治安維持 (State active duty) |
国外軍事活動 (Federal active duty) |
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招集権 | 州知事 | 方面軍司令官(連邦政府からの下令) | 大統領 |
指揮階梯 | 州知事→州兵部隊 | 大統領→方面軍司令部→州兵部隊 | 大統領→統合軍司令部/方面軍司令部→州兵部隊 |
費用 | 州 | 連邦 | |
警察権 | 有 | 無 |
詳しくは瑞州国防州兵の部隊編成を参照。
6個師団を基幹とする。京都府近衛兵を除いて、残りの州兵組織全ては、平時においては各州知事の指揮下にあり、有事に際し連邦軍に編入される。保有機材として、戦車・装甲車・攻撃ヘリコプターなど多彩である。
詳しくは「瑞州国防軍の装備品一覧」を参照
連邦軍とは異なり、航空団の隷下に飛行隊を置くという編成を採っておらず、航空基地の下に直接飛行隊が配置される。そのため、各飛行隊が大統領に招集され、連邦軍の一員として活動する際は、各航空基地を統括する方面軍司令部から各飛行隊まで直接命令が下される。
1985年から1992年にかけて行われた国防軍大改革までは、空軍州兵は陸軍州兵の補助的な役割のみ(人員・貨物輸送など)を受け持ち、正面戦力として航空戦闘に従事するのは連邦軍だけとされていた。国防軍大改革後、空軍州兵は航空宇宙防衛軍団が受け持っていた本土防空の任務を引き継ぎ、空軍州兵に戦闘機が導入された。
詳しくは「瑞州国防軍の航空機一覧」、「瑞州国防軍のその他装備品一覧」を参照
「瑞州国防軍の基地一覧」を参照