瑞州合衆国連邦の競馬

瑞州合衆国連邦の競馬(ずいしゅうがっしゅうこくれんぽうのけいば)では、現在の瑞州合衆国連邦において、公営ギャンブルの一つとして行われている競馬について記述する。

概要

瑞州における競馬は、瑞州中央競馬会(Zuish Central Racing Association、ZCRA)が主催する。地方自治体が主催し、地方競馬全国協会(NRA)が免許の管理などの統括を行う競馬(地方競馬)のシステムがかつては存在していたが、現在では廃止されている。

瑞州競馬は公営競技のひとつであり、刑法の特例として開催が認められている公営ギャンブルという側面をもつ。勝馬投票券(馬券)の発売を伴う競馬は特殊法人であるZCRAにのみ開催が認められている。

1923年の瑞洲競馬会の発足とともに政府が深く関与する競馬が全国的な統一組織のもとで開催されるようになり、そうした競馬は1934年の国営化(国営競馬、農業省管轄)を経て、1968年以降の中央競馬(ZCRA)へと受け継がれている。一方で、全国統合を嫌った一部の競馬団体と地方行政組織の動きもあり、地方公共団体を主催者とする地方競馬も行われるようになった。

1947年に瑞州内戦が勃発すると、広大な敷地面積を持つ中央競馬場や地方競馬場が軍の拠点として使用された。そのために攻撃目標となった競馬場も数多く存在し、1949年の終戦時にはレースに使用可能な競馬場の数は、開戦前の1/3という状況に陥っていた。

終戦後、国営競馬場の多くはすぐに復旧されたが、地方競馬場の多くは復旧の目途が立たず、また復旧したとしても採算が取れずに廃止される競馬場が続出した。1967年、地方競馬全国協会は組織体制の維持が困難と判断し、解散を決定した。

1968年、農林水産省の外郭団体として瑞州中央競馬会が設立され、国営競馬・地方競馬を統合した。両競馬所属馬を継承したため、全体として競争の質が下がるという事態にも見舞われたが、ZCRAは条件戦や未勝利戦を増やし対応した。またオープン戦の国際グレード(G1・G2・G3)の他にも、瑞州独自のグレードとして「Usz4・Usz5」(国際グレードから連番)を導入した。

主要競争一覧

開催月 競争名 格付 競馬場 馬場 距離 性齢 備考
1月下旬 常州ウインターステークス G2 筑場 ダート 1800 4歳上 1着馬にはスノーグランプリの優先出走権が与えられるステップ競争。
2月上旬 京東賞 G3 瑞京 ダート 1400 4歳上 1着馬にはスノーグランプリの優先出走権が与えられるステップ競争。
2月中旬 スノーグランプリ G1 雲東 ダート 1600 4歳上 ZRCAの主催するG1競争の中で最も開催が早い。
3月上旬 梁川盃 G3 梁川 1400 4歳 1着馬には尾州大賞典の優先出走権が与えられるステップ競争。
3月上旬 越前記念 G2 越前 1800 4歳上 1着馬にはエイプリルカップの優先出走権が与えられるステップ競争。
3月上旬 レーヴァティ賞 G2 瀬埼 1600 牝3歳 3着馬までに春空杯の優先出走権が与えられるトライアル競争。
3月上旬 孟春賞スプリットエス記念 G2 瀬埼 2000 3歳 3着馬までに農林水産省章典の優先出走権が与えられるトライアル競争。
3月上旬 パシフィックステークス G3 越前 1200 4歳 1着馬には尾州大賞典の優先出走権が与えられるステップ競争。
3月中旬 三勢テレビ杯 G2 河輪 2000 4歳上 1着馬にはエイプリルカップの優先出走権が与えられるステップ競争。
3月中旬 名牝ステークス G2 梁川 1400 牝3歳 3着馬までに春空杯の優先出走権が与えられるトライアル競争。
3月中旬 花一華ステークス L 尾州 1600 牝3歳 2着馬までに春空杯の優先出走権が与えられるトライアル競争。
3月下旬 子葉ステークス L 筑場 2000 3歳 2着馬までに農林水産省章典の優先出走権が与えられるトライアル競争。
3月下旬 季春ステークス G2 梁川 1800 牡牝3歳 3着馬までに農林水産省章典の優先出走権が与えられるトライアル競争。
3月下旬 三勢大賞典 G2 河輪 3000 4歳上 1着馬には春季大統領杯の優先出走権が与えられるステップ競争。
3月下旬 瑞経賞 G2 筑場 2500 4歳上 1着馬には春季大統領杯の優先出走権が与えられるステップ競争。
3月下旬 尾州大賞典 G1 尾州 1200 4歳上
3月下旬 インターナショナルカップ G1 小濱 ダート 2000 3歳上 国際招待競走
4月上旬 エイプリルカップ G1 河輪 2000 4歳上
4月上旬 グリーントロフィー G2 小濱 1600 牡牝3歳 3着馬までに京都マイルカップの優先出走権が与えられるトライアル競争。
4月上旬 仙代牝馬特別 G2 仙代 1600 牝4歳上 1着馬にはウェリヴァーズマイルの優先出走権が与えられるステップ競争。
4月上旬 春空杯 G1 尾州 1600 牝3歳
4月中旬 天馬ステークス G3 小濱 1600 3歳 3着馬までに京都マイルカップの優先出走権が与えられるトライアル競争。
4月中旬 尾州グランドジャンプ G1 尾州 障害 4250 4歳上
4月中旬 農林水産省章典 G1 小濱 2000 3歳
4月下旬 瀬埼牝馬特別 G3 瀬埼 1800 牝4歳上 1着馬にはウェリヴァーズマイルの優先出走権が与えられるステップ競争。
4月下旬 フラワーステークス G2 小濱 2000 牝3歳 2着馬までにバーチステークスの優先出走権が与えられるトライアル競争。
4月下旬 マイラーズステークス G2 仙代 1600 4歳上 1着馬には沢畑記念の優先出走権が与えられるステップ競争。
5月上旬 連理草ステークス L 筑場 1800 牝3歳 1着馬にはバーチステークスの優先出走権が与えられるトライアル競争。
5月上旬 新葉賞 G2 河輪 2400 3歳 2着馬までに連邦優駿の優先出走権が与えられるトライアル競争。
5月上旬 春季大統領杯 G1 瑞京 4000 4歳上 最長距離を走る競争。
5月上旬 真打ステークス L 河輪 2000 牡牝3歳 1着馬には連邦優駿の優先出走権が与えられるトライアル競争。
5月上旬 瑞京マイルカップ G1 瑞京 1600 3歳
5月上旬 皐月ハンディキャップ G2 瑞京 1400 4歳上 1着馬には沢畑記念の優先出走権が与えられるステップ競争。
5月上旬 ウェリヴァーズマイル G1 仙代 1600 牝4歳上
5月中旬 宮嵜大賞典 G3 宮嵜 2000 3歳上 1着馬にはニュースステークスの優先出走権が与えられるステップ競争。
5月中旬 バーチステークス G1 瑞京 2400 牝3歳
5月下旬 連邦優駿 G1 瑞京 2400 3歳 瑞州ダービー。
6月上旬 水無月賞 G2 薙山 2200 3歳上 1着馬にはニュースステークスの優先出走権が与えられるステップ競争。
6月上旬 沢畑記念 G1 越前 1600 3歳上
6月下旬 薙山市記念 G1 薙山 2200 3歳上
7月上旬 ニュースステークス G1 出東 2000 3歳上
8月下旬 オーガストカップ G3 雲東 1200 3歳上 1着馬には筑場杯スプリンターズカップの優先出走権が与えられるステップ競争。
9月上旬 ケンタウロスステークス G2 越前 1200 3歳上 1着馬には筑場杯スプリンターズカップの優先出走権が与えられるステップ競争。
9月上旬 パープルステークス G2 越前 1200 3歳上 1着馬には筑場杯スプリンターズカップの優先出走権が与えられるステップ競争。
9月中旬 雲州牝馬ステークス G3 雲東 2000 牝3歳 1着馬にはミセスライラック記念の優先出走権が与えられるトライアル競走。
9月下旬 スペイシャス記念 G2 尾州 2000 3歳 3着馬までにオータムステークスの優先出走権が与えられるトライアル競争。
9月下旬 オールカマー G2 雲東 2200 3歳上 1着馬には秋季大統領杯の優先出走権が与えられるステップ競争。
9月下旬 上越盃 G2 越前 2200 牡牝3歳 3着馬までにオータムステークスの優先出走権が与えられるトライアル競争。
10月上旬 筑場杯スプリンターズカップ G1 筑場 1200 3歳上
10月上旬 尾州大賞典 G2 尾州 2400 3歳上 1着馬には秋季大統領杯の優先出走権が与えられるステップ競争。
10月上旬 京放クラウン G2 瑞京 1800 3歳上 1着馬には秋季大統領杯の優先出走権が与えられるステップ競争。
10月中旬 豆州牝馬ステークス G3 宮嵜 1800 牝3歳 1着馬にはミセスライラック記念の優先出走権が与えられるトライアル競走。
10月中旬 名古屋ステークス G2 尾州 1600 3歳上 1着馬にはマイラーチャンピオンズカップの優先出走権が与えられるステップ競争。
10月下旬 オータムステークス G1 瑞京 3000 牡牝3歳
10月下旬 鵠ステークス G2 梁川 1600 3歳上 1着馬にはマイラーチャンピオンズカップの優先出走権が与えられるステップ競争。
10月下旬 ガッディスステークス G3 小濱 1600 牝2歳 1着馬には白雪ステークスの優先出走権が与えられるステップ競争。
10月下旬 秋季大統領杯 G1 瑞京 2000 3歳上
11月上旬 キャピタルカップ G3 瑞京 ダート 1800 3歳上 1着馬には師走賞の優先出走権が与えられるステップ競争。
11月上旬 小濱2歳牝馬ステークス G3 小濱 1400 牝2歳 1着馬には白雪ステークスの優先出走権が与えられるステップ競争。
11月上旬 宮嵜2歳馬特別 G2 宮嵜 1400 2歳 1着馬にはウィンターステークスの優先出走権が与えられるステップ競争。
11月中旬 むつステークス G3 仙代 ダート 1800 3歳上 1着馬には師走賞の優先出走権が与えられるステップ競争。
11月中旬 2歳馬ステークス G2 梁川 1600 2歳 1着馬にはウィンターステークスの優先出走権が与えられるステップ競争。
11月中旬 ミセスライラック記念 G1 京都 2200 牝3歳
11月下旬 マイラーチャンピオンズカップ G1 小濱 1600 3歳上
11月下旬 梁川2歳ステークス G3 梁川 2000 2歳 1着馬には瑞央杯の優先出走権が与えられるステップ競争。
11月下旬 尾州新聞杯2歳ステークス G3 尾州 1800 2歳 1着馬には瑞央杯の優先出走権が与えられるステップ競争。
11月下旬 バーテックスターフ G1 持ち回り 2400 3歳上 瑞州国際競走*1の一つ。
11月下旬 バーテックススプリント G1 持ち回り 1200 3歳上 瑞州国際競走の一つ。
11月下旬 バーテックスマイル G1 持ち回り 1600 3歳上 瑞州国際競走の一つ。
11月下旬 バーテックスクラシック G1 持ち回り 2000 3歳上 瑞州国際競走の一つ。
12月上旬 師走賞 G1 尾州 ダート 1800 3歳上
12月中旬 白雪ステークス G1 筑場 1600 牝2歳
12月中旬 ウィンターステークス G1 小濱 1600 牡牝2歳
12月下旬 梁川グランプリ G1 梁川 2500 3歳上
12月下旬 筑場グランドジャンプ G1 筑場 障害 4100 3歳上
12月下旬 瑞央杯 G1 尾州 2000 牡牝2歳

三冠

  • 3歳クラシック三冠 - 農林水産省章典、連邦優駿(瑞州ダービー)、オータムステークス
    達成馬はジングウライトネス、ユーハブコントロール、ホーミングキャンサー、アイゼンバーン、ラファールデルタ、ジングウファルコン、キッカライデンの7頭。
  • 3歳牝馬三冠 - 春空杯、バーチステークス、ミセスライラック記念
    達成馬はタケダドリーマー、ホープスアゲイン、ユリ、フラワープリンセス、インザハピネス、マリノマリッジ、セリアスプリット、ホワイトグレイスの8頭。
  • 春古馬三冠 - 尾州大賞典、エイプリルカップ、春季大統領杯
    2017年のエイプリルカップのG1昇格をきっかけに制定。
  • 夏古馬三冠 - 沢畑記念、薙山市記念、ニュースステークス
    達成馬はレコンアサルト、アクルックス、レゴールライトの3頭。
  • 秋古馬三冠 - 秋季大統領杯、オーガストカップ、梁川グランプリ
    達成馬はスティーヴィーネルソン、オガサファウストの2頭。

競馬場

競馬場 所在地 第1回開催 第2回開催 第3回開催 第4回開催 第5回開催
仙代競馬場 岩陸州宮祇県仙代市 4月 7月 11月
越前競馬場 越野州足翅県越前市 6月 8月 9月
薙山競馬場 淡葉州勝飾県薙山市 6月 7月-8月
筑場競馬場 常陸中州稲式県筑場市 1月-2月 3月 5月-6月 9-10月 12月
小濱競馬場 嶺狭州小濱市 4月 10月-11月 12月
河輪競馬場 三勢州河輪郡 3-4月 5月 10月
尾州競馬場 尾治州愛治県杜預明市 1月 3-4月 9-10月 12月
瑞京競馬場 瑞京府西山区 1月-2月 4月-5月 5月-6月 10月-11月
宮嵜競馬場 日宮州宮嵜県宮嵜市 1月-2月 4月-5月 10月-11月
梁川競馬場 筑紫州来留瞳県梁川市 2月-3月 3-4月 6月 10月-11月 11月-12月
雲東競馬場 八雲州岩見県名賀郡 2月 7月 8月 9月



競走馬の名前

競走馬は競馬に出走するにあたり馬名登録を済ませることが義務付けられている(馬名登録義務)。馬名はアルファベット18文字以内と定められている一方、カタカナ表記での字数制限はない。

主な冠名一覧

冠という文字がついているが必ずしも競走馬名の冒頭につくとは限らない。

  • アイゼン:アイゼンハイウェイなど。所有馬であったアイゼンバーンが活躍したことからその名前の一部を冠名に使用。
  • イェーガー:ファルコンイェーガーなど。由来はドイツ語で「狩人」。
  • イエロー:イエロースナイプなど。由来は馬主の好きな色。
  • イクサ:イクサバ、イクサモノノフなど。由来は馬主の姓「戦山」から。
  • イン:インザプレイスなど。由来は馬主の姓「中間」の「中(in)」から。
  • エヌエス:エヌエスグレーヴリーなど。由来は馬主の姓「鍋島(NabeShima)」から。
  • オーシャン:レッドオーシャンなど。由来不明。
  • オガサ:オガサファウストなど。由来は馬主の姓「小笠原」から。
  • キャリア:ハピネスキャリア、エンジェルキャリアなど。由来は航空母艦から。
  • キャンサー/キャンサ:ホーミングキャンサー、キャンサプリヴィアスなど。由来は馬主の誕生月の星座がかに座(cancer)であることから。
  • クマノ:クマノウィンドなど。由来は馬主の姓「熊野」から。
  • コウソン/コーソン:コーソンスクライブなど。由来は馬主の姓「岡村」の音読み、または先祖である公孫氏から。
  • コマツ:コマツスピードなど。由来は馬主の姓「小松」から。
  • サザン:チェックサザンなど。由来は馬主の姓「南山」から。
  • シュライバー:ウィンドシュライバーなど。所有馬であったクーゲルシュライバーが活躍したことからその名前の一部を冠名に使用。
  • ジングウ:ジングウラプターなど。由来は馬主の自宅近くに神社があることから。主にミツヤスホースクラブが使用。
  • スプリット:セリアスプリットなど。スプリットエス系の馬につけられる。
  • セイシュウ:セイシュウラピッドなど。由来は伊勢州の略称。
  • ディーエフ:ディーエフライナーなど。由来は馬主である国防軍(Zuish Defence Force)のDFの文字から。
  • デルタ:デルタアクセルなど。由来不明。
  • テルモ:テルモスピアなど。所有馬であったテルモピュライが活躍したことからその名前の一部を冠名に使用。
  • ドーエー:ドーエーオースチンなど。馬主の姓「江戸」を逆(ドエ)にし、もじったもの。
  • トッキュウ:トッキュウファストなど。由来は特別急行の略。
  • ナイト:フライデイナイトなど。由来は馬主が夜遊びが好きなことから。
  • ナンブ:ナンブキャディーなど。由来は馬主の姓「南部」から。
  • ニトロ:ニトロジェットなど。由来は爆薬の主剤から。
  • バーク:バークシュトローマーなど。由来不明。
  • ヒュウガ:マーシーヒュウガなど。由来は日向州から。
  • リュウケイ:リュウケイサンダーなど、筑紫競馬株式会社所有馬に付けられる。由来は「梁川競馬場」の略。
  • タケダ:タケダハンターなど。由来は馬主の姓「武田」から。
  • マーヴェ:マーヴェレイヴンなど。所有馬であったマーヴェリックスが活躍したことからその名前の一部を冠名に使用。
  • ミブノ:ミブノタイコンデロガなど。由来は馬主の姓「壬生」から。
  • モールド:プリズムモールドなど。由来は馬主である企業「シマ鋳工」の鋳型製品から。
  • ラミー:ラミーブレイブなど。由来は「ラム酒のような」を意味する英単語から。馬主がラム酒好きであることに因む。
  • レコン:レコンブライトなど。飛騨レーシング所有馬に付けられる。由来は創業者が陸軍の偵察部隊に所属していたことから。
  • ユラ:ユラメンターなど。由来は馬主の姓「由良」から。
  • ワグリ:ワグリインターセプトなど。由来は馬主の姓「和栗」から。

また冠名を付けなくても、同じジャンルから名づけるということもある。例えば大角知人は、自らの所有馬にスプリットエスやシャンデル、インメルマンターンなど、空戦機動の名を付けた。

著名な馬

ホワイトグレイス(White Grace)
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馬主
青川直秀
調教師 佐藤健一
毛色 白毛
主戦騎手 高橋哲也 脚質 先行
瑞州競馬における3歳牝馬三冠を達成した馬。3歳牝馬三冠の達成は、タケダドリーマー、ホープスアゲイン、ユリ、フラワープリンセス、インザハピネス、マリノマリッジ、セリアスプリットに続く8頭目。名前の由来は毛色が白色であること、優美(Grace)グレイスは母親の名前も由来している。白毛馬として史上初めてGI勝利、牝馬クラシック初出走、初勝利、三冠を達成した。父はホープフルウィンド、母はグレイスフルスノー。

2歳新馬戦では2着で惜敗したものの、続く2歳未勝利戦では2着のターンライトに5馬身差をつけ圧勝。陣営は白雪ステークスでの勝利を目標に、次走は同競走のステップ競走であるガッディスステークスを選択。ホワイトグレイスはここでも勝利を挙げ、白雪ステークスへの優先出走権を獲得した。

白雪ステークスでは2番手の位置からレースを進め、最後の直線で粘るレコントワイライトを捉えて勝利。白毛馬として史上初めてGI勝利を達成した。この結果を受けて陣営は、白毛馬史上初の牝馬クラシック出走を目標とした。その後、ホワイトグレイスはトライアル競走のレーヴァティ賞を勝利した後、牝馬クラシック初戦である春空杯に出走。得意距離であるために不安要素はなく、レースでは好スタートから先団を追走し直線半ばで先頭に立つと、後方から突っ込んできたエヌエスミチコをクビ差退けた。白毛馬として史上初めて牝馬クラシック初出走、初勝利を達成した。

陣営はさらに牝馬三冠を目指し、バーチステークスに出走。距離が今までの1600mからいきなり2400mに変わり、不安要素となったためか、新馬戦以来の1番人気を外した。しかしここでもホワイトグレイスはその能力を遺憾なく発揮し、2着のスピードガールにハナ差で勝利。トライアル競走である豆州牝馬ステークスと牝馬三冠最後のレースであるミセスライラック記念も危なげなく制し、ホワイトグレイスは白毛馬初の牝馬三冠という偉業を成し遂げた。しかしながら12月の梁川グランプリでは8着と、新馬戦以来初めて掲示板を外した。

4歳時・5歳時はほとんどが掲示板内に入る活躍を見せたが、4歳時の梁川グランプリでも7着と、どうも2500mという距離を苦手としているようだった。しかし陣営は「ファン投票で選ばれたのだから」と、同競走で勝つことを諦めていなかった。陣営は2022年(5歳時)の同競走での引退を表明し、ジングウファルコンなどのG1馬が出揃う中、ホワイトグレイスは当日を5番人気で迎える。逃げ馬の作ったハイペースの中、中団内で待機し、4コーナーに向かって各馬がペースを上げた際にも馬なりのまま内を回って最後の直線を迎える。その直線では横に向かって走るかのように大外へと持ち出し、充分な進路を確保した後は上がり最速の末脚を繰り出して残り200m地点で先頭に立つと、2着のホッカイラピッドを5馬身差突き放す圧勝で有終の美を飾った。
生涯成績 (通算22戦14勝)
日付 競馬場 レース名 距離 騎手
19/7/28 瑞州/仙代 2歳新馬 芝1800 2 1 高橋哲也
19/8/18 瑞州/越前 2歳未勝利 芝1600 1 0 高橋哲也
19/10/15 瑞州/小濱 ガッディスステークス G3 芝1600 1 0 高橋哲也
19/12/15 瑞州/筑場 白雪ステークス G1 芝1600 1 0 高橋哲也
20/3/1 瑞州/瀬埼 レーヴァティ賞 G2 芝1600 1 0 高橋哲也
20/4/12 瑞州/尾州 春空杯 G1 芝1600 1 0 高橋哲也
20/5/17 瑞州/瑞京 バーチステークス G1 芝2400 1 0 高橋哲也
20/10/11 瑞州/宮嵜 豆州牝馬ステークス G3 芝1800 1 0 高橋哲也
20/11/15 瑞州/瑞京 ミセスライラック記念 G1 芝2200 1 0 高橋哲也
20/12/27 瑞州/梁川 梁川グランプリ G1 芝2500 8 2 高橋哲也
21/4/27 瑞州/仙代 仙代牝馬特別 G2 芝1600 1 0 重岡晋也
21/5/9 瑞州/仙代 ウェリヴァーズマイル G2 芝1600 2 0.2 重岡晋也
21/6/6 瑞州/越前 沢畑記念 G1 芝1600 3 3 重岡晋也
21/10/3 瑞州/瑞京 京放クラウン G2 芝1800 1 0 重岡晋也
21/10/31 瑞州/瑞京 秋季大統領杯 G2 芝2000 1 0 M・メイヤー
21/11/28 瑞州/梁川 バーテックスカップ G1 芝2400 1 0 M・メイヤー
21/12/26 瑞州/梁川 梁川グランプリ G1 芝2500 7 1 M・メイヤー
22/4/24 瑞州/瀬埼 瀬埼牝馬特別 G3 芝1800 1 0 M・メイヤー
22/5/8 瑞州/仙代 ウェリヴァーズマイル G2 芝1600 2 0.2 高橋哲也
22/6/26 瑞州/薙山 薙山市記念 G1 芝2200 4 3 高橋哲也
22/11/27 瑞州/梁川 バーテックスカップ G1 芝2400 1 0 高橋哲也
22/12/25 瑞州/梁川 梁川グランプリ G1 芝2500 1 0 高橋哲也
ジングウファルコン(Jingu Falcon)
馬主
ミツヤスホースクラブ
調教師 田中弘明
毛色 鹿毛
主戦騎手 安藤享典 脚質 差し
瑞州競馬におけるクラシック三冠(ZCRAクラシック三冠)を達成した馬。クラシック三冠の達成は、ジングウライトネス、ユーハブコントロール、ホーミングキャンサー、アイゼンバーン、ラファールデルタに続く6頭目。名前の由来は冠名「ジングウ」とハヤブサ(Falcon)。

デビュー戦から主戦騎手は安藤享典が一貫して務めている。2020年9月の2歳新馬戦で初出走した際、良血場故に1番人気となり、その期待に応えて7馬身差で圧勝する。陣営は次走を2歳馬ステークスに定め、そこでも2馬身差で快勝した。この勢いで2歳馬G1・ウィンターステークスに出走、勝利し、G1初勝利を挙げる。

クラシック初戦は農林水産省章典に出走。大雨の中、2番人気のペイシストラトスが序盤からリードを広げ、後続は密集した集団になる。残り1/4を切ったところでイースタンフェローが先頭に立つも、ジングウファルコンは出走馬最速の末脚を繰り出してこれを捉えた。この2頭が後続を引き離すと、ゴール手前でジングウファルコンが優勢となり、半馬身差で快勝した。次走の瑞州ダービーでは、序盤に逃げを打ったペイシストラトスとディーエフカンプウ、そしてエコーブラインドにペースを乱され、ジングウファルコンは後方集団に沈んだ。直線に入るとエコーブラインドが疲れ始め、ペイシストラトス、ディーエフカンプウの順で先頭に立ち、ジングウファルコンは大外から先頭の2頭を強襲した。前走と同じくゴール直前でジングウファルコンとディーエフカンプウが後続を引き離し、首差でジングウファルコンが勝利した。

三冠達成が懸かるオータムステークスでは1番人気となり、馬場は稍重でパワーが必要なレースとなっていた。スタート直後、これまで逃げていたディーエフカンプウがなかなか前に出ず、ダービーで3着になっていた先行馬・ゴーゴーグローリーが早くも先頭に立つ。直線ではスパイダレイダーとファイヴモールドがを抜き去り、ジングウファルコンが着実に差を詰めていった。ジングウファルコンは稍重の馬場をものともせず前2頭を捉え、5馬身差で抜け出して勝利した。残りの馬は大きく離された。その年の梁川グランプリでは、前年に牝馬三冠を達成したホワイトグレイスを抑えてファン投票1位で出走するも、主導権を握ったスピードザウィンドのハイペースなレース運びに惑わされ、早めに仕掛けた結果スピードザウィンドやホワイトグレイスと共に直線で失速。アルカイオスの3着で入線し連勝はストップした。

4歳古馬となってからは春秋大統領杯に出走し、苦しいレースとなったがどちらもハナ差で勝利。しかし前年に引き続いて出走となった梁川グランプリでは、万全な状態で挑んだのにも関わらず、猛烈な末脚を繰り出して襲い掛かってきたホワイトグレイスやホッカイラピッドに屈して3着。ファンの間では梁川を苦手としているという噂が立った。翌年のエイプリルカップでも10番人気の伏兵・メーメルグライドに差し切られてハナ差惜敗。陣営もここで潮時と判断し、次走・秋季大統領杯での引退を発表する。

引退レースとなる秋季大統領杯では2番人気に評価を落としていたものの、スローペースのレースで脚を溜め、最後の直線でメーメルグライドや同期のゴーゴーグローリーをあっという間に抜き去り、自身の最大着差となる8馬身差で有終の美を飾った。
生涯成績 (通算12戦9勝)
日付 競馬場 レース名 距離 騎手
20/9/13 瑞州/筑場 2歳新馬 芝1800 1 7 安藤享典
20/11/15 瑞州/宮嵜 2歳馬ステークス G2 芝1600 1 2 安藤享典
20/12/13 瑞州/小濱 ウィンターステークス G1 芝1600 1 1 安藤享典
21/4/25 瑞州/小濱 農林水産省章典 G1 芝2000 1 0.5 安藤享典
21/5/30 瑞州/瑞京 連邦優駿(瑞州ダービー) G1 芝2400 1 0.1 安藤享典
21/10/10 瑞州/瑞京 オータムステークス G1 芝3000 1 5 安藤享典
21/12/26 瑞州/梁川 梁川グランプリ G1 芝2500 3 0.2 安藤享典
22/4/6 瑞州/瑞京 春季大統領杯 G1 芝4000 1 0.1 安藤享典
22/10/30 瑞州/瑞京 秋季大統領杯 G1 芝2000 1 0.1 安藤享典
22/12/25 瑞州/梁川 梁川グランプリ G1 芝2500 3 2 安藤享典
23/4/9 瑞州/河輪 エイプリルカップ G1 芝2000 2 0.1 安藤享典
23/10/29 瑞州/瑞京 秋季大統領杯 G1 芝2000 1 8 安藤享典
キッカライデン(Kikka Raiden)
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馬主
佐藤英司
調教師 谷奥洋
毛色 栗毛
主戦騎手 岩城徹 脚質 自在
瑞州競馬におけるクラシック三冠(ZCRAクラシック三冠)を達成した馬。クラシック三冠の達成は、ジングウライトネス、ユーハブコントロール、ホーミングキャンサー、アイゼンバーン、ラファールデルタ、ジングウファルコンに続く7頭目。名前の由来は橘花と雷電で、優美さと豪快さを兼ね備えているこの馬の形容だという。

調教時のぎこちなさからデビューが遅れたが、夏の間にトレーニングセンターで速い追い切りを行い、注目を集めるようになった。しかし8月末に初出走を予定していたが負傷してしまい、2027年9月19日の筑場競馬場第5レースの新馬戦でやっと初出走を果たした。この新馬戦でキッカライデンは3番人気に支持されていたが、1番人気を5馬身差で下した。続く1勝クラスのレースでも3+1⁄2馬身差で勝利している。
キッカライデンの次走はG1ウィンターステークスであった。最大のライバルは、G2宮嵜2歳馬特別を含む4連勝中の良血馬・ロードトゥハイトであった。キッカライデンはほぼ同オッズの2番人気で出走した。岩城徹騎手はこの馬をそのまま先頭に送り出すと、バックストレッチでリードを広げたが、この馬が直線で疲れると思ったため、追従してくる他の馬はいなかった。しかしキッカライデンはそのまま逃げ切り、最終的に9馬身差をつけ、当時のステークスレコードで圧勝した。わずか3回の出走にもかかわらず、キッカライデンは2027年の最優秀2歳馬に選ばれた。

3歳シーズンは、やはり王道のクラシック路線へと挑戦。緒戦のG2季春ステークスを危なげなく勝利して農林水産省章典への優先出走権を手にした。農林水産省章典本番、キッカライデンは1番人気に支持されたが、2000m以上では弱いという意見が多く、オッズは4.5と低めであった。2番人気は2歳馬でG1瑞央杯で2着の経験があるキングオブアッバースだった。ロードトゥハイトもG2孟春賞スプリットエス記念を勝っており、有力視されていた。キッカライデンはレース本番で出遅れ、最後方でスタートしたものの、第2コーナーで順位を上げ、第3コーナーで岩城がムチを入れると一気に一位まで躍り出た。キッカライデンは追走していたシャトルプリズムを4馬身引き離し、さらに最後に追い込んできたキングオブアッバースに2馬身差で勝利した。この後、クラシック二冠目となる連邦優駿では好スタートを切り、道中を二番手につき、最後の直線で逃げ粘っていたシャレードを撫で切って3馬身差で勝利。

三冠最後となるオータムステークスでは、3000mという今まで未経験の距離への不安から、バーチステークス勝利馬でステイヤーとして覚醒していたシロノメーターに続く2番人気となっていた。スタート後キッカライデンは逃げ、序盤からリードを広げた。追走するシロノメーターやキングオブアッバースに差を詰められ、さらに最低人気であるアットエニーコストが好位につけると、場内ではキッカライデンの距離適性を心配したどよめきが起こった。しかしキッカライデンは第4コーナーで後続との差を広げ、直線では岩城が何度か鞭で叩くとぐんぐんと加速していき、キッカライデンはシロノメーターに4馬身差をつけて快勝した。ここにキッカライデンは無敗三冠を達成した。
現在成績
日付 競馬場 レース名 距離 騎手
27/9/19 瑞州/筑場 2歳新馬 芝1200 1 5 岩城徹
27/10/17 瑞州/筑場 2歳1勝クラス 芝1400 1 3.5 岩城徹
27/12/19 瑞州/尾州 ウィンターステークス G1 芝1600 1 9 岩城徹
28/3/19 瑞州/梁川 季春ステークス G2 芝1800 1 1 岩城徹
28/4/17 瑞州/小濱 農林水産省章典 G1 芝2000 1 2 岩城徹
28/5/29 瑞州/瑞京 連邦優駿 G1 芝2400 1 3 岩城徹
28/10/23 瑞州/瑞京 オータムステークス G1 芝3000 1 4 岩城徹
最終更新:2022年12月04日 10:19

*1 同一の開催場で同日施行される4つの国際招待競走の総称。通称はUZIR。