これはもう一つの世界で起きた“学校であった怖い話”



アパシー 学校であった怖い話 極(-きわめ)

  • 登場作品:極
  • 種族:ゲーム(同人)
  • ジャンル:アドベンチャー
  • 発売日:2019年4月28日
  • 価格:4,800円
  • 総プレイ時間:6~70時間(平均)
  • 難易度:★★★★☆
  • 年代設定:現代
  • 主な関連人物:
  • 主な関連用語:七不思議の集会

概要

 『四八(仮)』に収録予定だったが、諸般の事情によってお蔵入りになったシナリオ集『学怖inよんはち』を基盤と置いて作成された同人用ゲームソフトである。

 おなじみの「七不思議の集会」を舞台とし、いつもの六名からなる「語り部」たちをレギュラー陣に据えているが、従来のシリーズ作品とは異なる点もいくつか存在し、言うならばシリーズが転換点を迎えたことを明確に示唆した指針的な作品でもある。

 明確な年代がいつかはぼかされているが『小学怖』以降提示された「現代」を時代設定に据えており、語り部たちも現代を生きる住人である。しかもこの場合の語り部たちは『小学怖』の年代に合わせて親世代になったわけでなく、「携帯電話」やそこから派生して利用されるSNSなど2010年代以降の文化習俗に慣れ親しむ現役の高校生となっている。
 のちの『アパシー 鳴神学園七不思議』に通じる舞台設定は、この時点で示されたといってよいだろう。

 ほか「アパシー・シリーズ」や飯島氏が版権を持つ作品(『藤丸地獄変』など)に登場するキャラクターなどがしがらみを越えて夢の客演を果たすなど、のちのシリーズ作品でも試みられた要素が今作で大きく脚光を浴びた。
 また、本作のみの要素としてキャラクター立ち絵はすべてシルエット表記である。

 総文字数は本家SFC版『学怖』と並ぶ百万字とボリュームの多さも宣伝文句として取り上げられているが、「七不思議の集会」で聞ける話自体は各語り部ごとに再録一本+書き下ろし一、二本と限られている。
 シナリオのバリエーションよりむしろ、シナリオごとの作り込みを見ていくこと。
 「七不思議の集会」と周回前提の変化自在なシナリオにとらわれず、『四八(仮)』で本来原作者が示したかったメタ・フィクション構造や主人公の内面の狂気などの意図を探りながら個々のシナリオの完成度に目を向ける方が面白いかもしれない。

 また「飯島多紀哉」氏率いる「七転び八転がり」が従来の廉価価格でユーザーに頒布する路線を転換した作品でもある。


 (執筆者募集中)  


登場人物

 新聞部部長「朝比奈慎也」が立ち絵付きとしては初登場したり、前述した通りにゲスト出演陣の出自が豊富であったりと新機軸を打ち出している。
 また、『学怖(S)』由来のサブキャラクターの掘り下げも行われるなど、オマージュ・リスペクト的なシナリオも数多い。 

 詳しくは登場話早見にて。

体験版

 体験版が配信されている。DLはこちら
 収録シナリオは「オープニング」、「人肉食堂」、「素晴らしき自己啓発の世界」、「百点塾」の四タイトル。
 「素晴らしき自己啓発の世界」以外のシナリオは一部選択肢が選べない仕様となっており、プレイできるのは一部のルートのみ。ただし元のシナリオのボリュームがかなりあるため、一部とはいえ結構な文字数である。
 体験版全体での文字数は10万文字ほど。

 ゲーム内にエンディングリストは実装されていないが、こちらで公開されている。
 中には体験版用に書き下ろされたエンディングも収録されており、特に「百点塾」の書き下ろしパートは演出も凝っていて、既に製品版を遊んだプレイヤーにもオススメできる。


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最終更新:2025年03月25日 16:21