い
索引
錨草(いかりそう)
- 登場作品:男怖
- 種族:植物
- 関連人物:守山成樹,景倉沙耶
- 関連用語:トラック
『男怖』「
レッツ合コン☆」ルートに登場。
とあるカップルが命を散らした所、人知れず咲くようになった一輪の花。
四枚の花弁が直角に突出していることから「錨」の名が与えられている。
花言葉は「あなたを捕らえる・人生の出発・君を離さない」等。
生霊(いきりょう)
異次元(いじげん)
- 登場作品:学怖,晦,学怖S,学恋2,鳴七,稲in
- 種族:スポット(学校の怪談)
- 関連人物:NONAME,島田《犠牲者》,大川大介
- 関連用語:旧校舎の照魔鏡,無限廊下,悪魔の電話,狭間の部屋
我々のいる三次元ではない次元、物理常識が通じない空間、「
パラレル・ワールド」などをひっくるめた総称。
鏡の中や夜の「
旧校舎」などから繋がりやすいようである。
「学校の怪談」系の話では、これら異次元に行ったまま帰ってこれない話が多々みられるが、その中でも「四次元」が用いられることが多いようである。もちろんこれは真面目な物理学用語ではない。
この場合は帰ってこれない、人間の理解が及ばない、だからこそ恐ろしい異界とほぼ同義語として扱われている。
『学怖(S)』新堂一話、風間五話、細田六話、岩下二話、岩下五話、福沢二話、隠しシナリオに登場。
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岩下二話「
無限に続く学校の廊下」
詳細は「無限廊下」の項を参照のこと。
厳密にいえば霊魂が見せた幻覚に過ぎないこともあるが、異常空間に閉じ込められるという理解でおおむねは相違ない。
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ヒデブ人(-じん)
- 登場作品:学怖,学怖S,学恋2,秘密,鳴七
- 種族:異次元人
- 関連用語:ヤパーレ人《敵対》
『学怖(S)』風間五話「
謎に満ちた風間の秘密」に登場。
「ヤパーレ人」を自称する風間さんの話の中だけで言及されている凶暴な異次元星人。
なんでも風間さんたちヤパーレ人は争いを好まなかったとかで、彼らによって故郷の星を追われることになったのだという。
[元ネタは不明、あくまでも不明。あえて言うなら某ハート様の至言とはたぶん関係ない……、はずだった。]
『学恋2』夜イベント「
おばけのひみつ」に登場。
科学専門書『おばけのひみつ』によると、四本腕をしたゴリラと原人(洒落?)の中間のような姿をしている。
見た目の通り凄まじいパワーの持ち主であり、その腕力は手を抜いた状態でさえ相撲取り十六人分に匹敵する。しかも本気だとドラえもん六〇体分に相当するらしい。
ドラえもんのパワーが129.3馬力であるとの設定を考慮すれば、なんと
7,758馬力! いかに馬鹿力であるかわかる。
仮想敵の研究と対策の過程で木登りが苦手という弱点に注目した風間さんだったが……。風間さんらしい思考回路から導きだされた疑問に対して「いや、それはおかしい」とツッコむか、「ごもっとも!」とうなずくかはあなた次第である。
『秘密』「
このままおとなしく成り行きを見守る」ルートに登場。
四本腕をしたゴリラの様な見た目をしているヒデブ人だが、近年の研究により四本腕の中に別の四本腕が隠し持っていたことが解明されたらしい。
また、「
時田安男」の正体でもあり、ヒデブ人の好物でもある女性と豚を食していた。
朝比奈慎也「著作権とか大丈夫なのかなぁ?」からも分かるように、某ハート様の至言とはやはり関係があるのかもしれない。
『鳴七』「
スンバラリア星人」に登場。
こちらでは「ヒデーブ族」名義。
ヒデーブ族はヤパーレ人の住む星を襲撃したようだ。風間さんたちヤパーレ人の精鋭部隊は無事逃げきることができた。
ヤパーレ人(-じん)
- 登場作品:学怖,学怖S,学恋2,秘密,鳴七
- 種族:異次元人
- 関連人物:風間望《正体》,岩下明美
- 関連用語:ヒデブ人《敵対》
『学怖(S)』風間五話「
謎に満ちた風間の秘密」に登場。
と、いうか風間望の正体のひとつ。
地球人が原始的に見えるほど非常に高度な文明の持ち主だった。
しかし、住まう星の寿命が尽きかけた、もしくは他の異次元星人・ヒデブ人の襲撃を受けたという理由で故郷を追われてしまう。
風間望は種族の命運を賭け、移住先を探すべく各地に派遣された精鋭部隊の一人なのだ。好戦的な性格でなく、先住民を尊重するとの言葉は一応嘘でないらしく、無礼な態度を取らない限りは心温まる異文化交流の一幕として終わる―――。
ただし、逆に風間さんを馬鹿にするような言動を取ると、地球人と判別不能な姿と圧倒的な能力によって密かに入れ替わっていくことを宣言する。
静かに浸透……、支配することを示唆する冷ややかな続き方である。
しかし――、指先で次元を切り裂いた風間さんを目にして、「この人、変」なんて台詞を吐ける主人公(プレイヤー)もどうかと思う。
『学恋2』夜イベント「
おばけのひみつ」に登場。
数多の宇宙人に混じり、異次元人もまた地球を狙っているらしい。
かつて同様に、ヒデブ人の手により大打撃は被っても壊滅には至らなかった模様。
風間さんは名前の類似から『ウルトラマンA』等に登場するヤプール人の近縁なのではないかと推測を立てたが、真相は謎に包まれている。
[案外、当時のスタッフもそこからネタを拝借したのかもしれないが。]
学術書『おばけのひみつ』のイラストによると、紫色をした不定形の生き物に眼球をくまなく貼りついているいかにも異次元の生物らしい姿である。
もしくは妖怪「百々目鬼(どどめき)」のような。
が、岩下さんの正体としてビジュアルが挙げられた際(直後
夢オチと判明したが)は「ピンク色をしただけ」であった。他の勢力が特徴を捉えていたのにひとつだけ適当?
[もしくは彼らの姿そのものでなく、異次元の裂け目なのかもしれない。]
『秘密』「
このままおとなしく成り行きを見守る」ルートに登場。
このルートの風間さんの正体。ヒデブ人だった「
時田安男」を始末するため、姿を現す。
「
倉田恵美」や「
元木早苗」からは妖怪百目や百々目鬼だと予想されていたことから、以前の作品から姿は変わらぬままだと思われる。
また、「
朝比奈慎也」からは「
飴玉ばあさんの飴食べ過ぎたみたいになってるぞ」と言われていた。妖怪に詳しくなくても多少は想像しやすいような配慮がなされている。(?)
『鳴七』「
スンバラリア星人」に登場。
基本的に『学怖(S)』版とシナリオに相違はない。
ただし、風間さんが実証のために坂上くんの眼前で披露した離れ業に関しては明確にトリックだと指摘する余地も生まれている。
(執筆者募集中)
石の話(いしのはなし)
- 登場作品:晦
- 関連人物:伊佐男,舞,平太,河合,真壁,北崎洋子,マザー・アンジュ,成田
- 関連用語:ンバンバ族,前田一族
『学怖(S)』の「仮面の少女」、『学怖S』の「赤い教科書」と同様に『晦』で七話連続で展開される隠しシナリオの総称。
先行/後攻する連続シナリオとしては話し終えるたびに人が消えていく、一時は離れるがまた合流するなどの共通点を有していたが、これらシナリオ群も例外ではない。
今回怖い話をはじめた前田家の面々にとっての体験談であることが多いが、各人の手元に不思議な「石」が残った。
よって条件を満たし、すべての「石」を集めれば隠しシナリオである七話目が発動するという仕掛けになっている。
ただし、来歴がさまざまな石が一堂に会することでそれぞれのミッシングリンクが明らかにされ、壮大な物語が始まる――、ということは全くなくむしろ尻すぼみで拍子抜けな結末で終わってしまう。
和子一話、正美二話、泰明三話、由香里四話、良夫五話、哲夫六話、隠しシナリオに登場。
民話で語られ旧家に伝わる凶器、未練を残した幽霊の忘れ形見、同種の石と合わさりながら大きくなっていく性質、有名な占い師からもらったお守り袋の中身、いわくつきの自動販売機に飲み込まれた小学生の成れの果て、未開の首狩り族の神像。
……などと、由来や性質についてもそれぞれバラバラである。前田家の面々のところにやってきた理由もさまざまである。
来歴が明確にわかっているかと思えば、いつの間にか手中に収まっていたこともあり安定しない。
ただし、共通して人が死ぬか消える、時には超常的にかき消えるなどの現象を伴う。そのため、個々の石が人間の成れの果てであると解釈することもできる。
和子一話「
折り紙の由来」
「石」の来歴は些細な誤解と行き違いから命を落とした「
伊佐男」を打った石。
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正美二話「
両足を失った悲しみ」
「石」の来歴は足だけの幽霊が赤い靴(パンプス)の中に残した石。
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哲夫六話「
ンバンバ族の戦慄」
「石」の来歴は謎の首狩り族「
ンバンバ族」が祀っており、勢いに乗じて哲夫おじさんが持ち出してしまった石。
(執筆者募集中)
(執筆者募集中)
いじめ
- 登場作品:学怖,学怖S,VNV,四八,AMC2,特,新生,鳴七
- 種族:現象
- 関連人物:赤坂陽介,内山浩太,遠藤佳奈美,仮面の少女,細田友晴,桃瀬毬絵,新谷健也《犠牲者》,風間望《犠牲者?》
集団間に属する成員間で被害者Aに対して加害者または加害集団Bによって継続的かつ執拗に行われる脅迫、暴行、誹謗中傷行為、など諸々の犯罪行為をまとめた通称。
れっきとした犯罪であるため、この用語自体ある意味言い換え語とも言える。
長期間に渡って被害者と加害者が接触しやすく、未熟な生徒児童が多い「学校空間」で起こりやすいとされている。
また、学校は外部の監査の目が入りにくく、スキャンダルを嫌う運営法人に内向きで隠蔽処理されがちなため被害者である生徒児童は泣き寝入りから最悪死に至らしめられる――。
このような構造は現実創作問わず、広く人口に膾炙したイメージであり、シリーズも主たる舞台が学校である以上はこのような悲劇を入り口とした怖い話を紹介するとして枚挙にいとまがない。
異世界転生(いせかいてんせい)
- 登場作品:新生2
- 種族:創作(ジャンル)
- 関連人物:
- 関連用語:トラック
異世界転生とはある世界の住人が死後に別世界に生まれ変わり、その別世界での冒険を描いた作品の総称(ジャンル)。
先行作品としては古くから存在するものの、2010年代前半から「小説家になろう」など小説投稿サイトでの隆盛をきっかけにして近年ではライトノベルジャンルにおける一大勢力となるまでに成長を遂げている。
ただし、その定義は厳密なものではなくある世界の住人が生きたまま別世界に移動する「異世界転移」もまた異世界転生の一部とされることがあり、誤用だ誤用じゃないの論争も含めてこのジャンルにおける風物詩とされることもしばしばである。
妖怪変化が跋扈し歴史モノとしての属性は薄いとはいえ、タイムスリップによる時代物であるハズの高橋留美子先生の『犬夜叉』が異世界モノと海外では見なされることも多いなど、まぁ深く考えないのが吉である。
海外の一部界隈では異世界転生することを「isekaied」という動詞化表記する試みも行われるなど海を越えた知名度も高い。
作品のメリットとしては、作品オリジナルの異世界を主人公に案内させるにあたって、主人公の魂が「現代日本の一般人」であることが多いため読者と価値観や常識を共有させやすく、前世と現世の差を説明する役として最適という点などが挙げられる。
また、(流石に作劇上は動きがないためスキップされることも多いが)前世の記憶を持つため早熟な赤子時代から成長やコネクション作りの過程を描くことが出来、(神様チートなどを除いても)主人公に強さの説得力を生みやすい。
なお、作中に登場する異世界は魔法などのファンタジー要素を除けば中世~近代の間から雰囲気や風物などを折衷したヨーロッパ風世界とされることが多いようだ。
よって前述の要素を叶えるためには教育環境を整える必要があるため、転生した者は王侯貴族に生まれることが多い。
現地における習俗、慣習を身に着けた現地民がもう一つの価値観を身に着けて世界を闊歩する醍醐味こそが「異世界転生」の特長と言えるだろう。この点は現地における庇護者がいなければ着の身着のままで常識も言語もわからない異世界に放り出される絶望を味わうことになる「異世界転移」とは異なる点である。
反面、ジャンルとしては隆盛を誇り過ぎたがため、作品の玉石混淆っぷりは激しい。その辺が読書家の揶揄や非難を浴びている面もあるのだが、ひとつのテーマに基づくようでいて実は多種多様なこのジャンル、一口で語り切るのは難しいだろう。
『新生2』「
赤い靴下」に登場。
そのものズバリ「異世界転生して死亡」という選択肢が存在する。
ただし、異世界転生した以上はその前段階として死んでるんじゃないかというツッコミを回避するかのように、実際は「異世界転移」として捉えた方が理解を早くするかもしれない。
なお、転移(転生)のトリガーとしてここで登場するのが「
トラック」。
実のところ、異世界転生のはじまりは主人公がトラックに轢かれて死亡する――というパブリックイメージが強かったりする。
実際は死因の率としてはそんなには高くないのだが、ここでは奇もてらいもなくトラックである。
で、晴れて異世界転生した坂上君だが、一見は特に変わったこともなくいつもの坂上君である。
とても強そうなのに雑魚モンスター、あまり強そうじゃないのに魔王、などというなんともなギャップがほのぼのさと恐怖を演出する異世界の国「ポッヘーランド」国王「ポへ」の前に不審者として引き出された坂上君であったが――。
飼い犬のポへと全く変わらない姿をした国王を前にして不用意な発言をしてしまい、あえなく処刑という末路を迎えることも。
なお、上記ジャンルを踏まえたプレイヤーにとってはコレ実は「あるある」ネタだったりする。
階級社会に慣れていない現代日本の住民が異世界の重鎮に無礼な発言をして鷹揚に許される、つまりは礼儀を知らない主人公をむりやり持ち上げると言い換えてもよい風潮が最初存在した。
それに対するカウンターとして無礼にはそれ相応の処罰が返ってくる意趣返しが流行、もしくはジャンル内で定着したのだ。
または坂上くん、ここで斬られたと思いきや実は不死身の肉体を転移に伴って得たことが判明する。
すぐさま手のひらを返した権力者の業に全く気付かないまま、坂上くんは乞われるままに魔王退治の旅に向かうのであった……という展開も存在する。
この辺は『ドラゴンクエスト』シリーズにおける王との謁見の間で復活する主人公のパロディかもしれないが、転生した者がなんらかの恩寵を神などの超常存在から授かることが多い「異世界転生」の要素の一つを取り上げたといったところが適切だろう。
神からもらった力に振り回される愚者として描いて読者の顰蹙を買うか、それとも生まれ持った力を自分の武器として運命に立ち向かっていくか――、このジャンルにおける主人公の姿も様々である。
イチョウ
- 登場作品:学怖S,AMC1,殺クラR,極
- 種族:植物
- 関連人物:竹内清《正体》,園浦智子
- 関連用語:殺人クラブ
イチョウ(銀杏)は裸子植物門イチョウ綱の植物。
黄に色付く葉の美しさ等から街路樹によく採用されており、秋季になると我々を楽しませてくれる。
が、管理は結構大変。葉は油分が多くて普通には捨てられないし。
だけど、銀杏おいしい。
茶碗蒸しの底とかによく沈んでいるのしか知らないけど。
あと、秋になって上を見上げてばかりいると、下に落ちてる銀杏の実(正確には種子らしい)の外皮が異臭を放ったりしてなんか嫌。
踏まないよう注意すべし。なお、「銀杏」と書く理由は実の形が「杏(アンズ)」に似ていること、核の殻が銀白色に見えることによるのだそうである。
ほかに葉が薬用に用いられるらしい。
ただし、毒性も強い。「
紫陽花」のように生で食す者が現れないとも限らないが……とりあえず専門医に指導を仰ぐのが吉である。
銀杏おいしい。ただしそれも過剰摂取は中毒につながる恐れあり。
「4'-メトキシピリドキシン」という成分がビタミンB6のはたらきを阻害・欠乏させ、成人でもおおよそ40粒以上食べると嘔吐やけいれんなどの症状を起こすとされるので注意が必要である。
寿命は長く、樹齢千年以上と伝えられる古木も存在する。
種としても息が長く、実に二~三億年前から現存するご存知「生きた化石」である。
恐竜絶滅と時を同じくしてその数を大きく減らし、現代ではただ一種が残る。
これは地球全土の寒冷化もさることながら競合する植物と比較しての繁殖力の低さも大きく関わっているのだろう。
花言葉は「しとやか・鎮魂・長寿」等。
『学怖S』隠しシナリオ「
復活・トイレに行かない男」に登場。
イチョウは雌雄異株の植物である。
つまりは雄の木と雌の木が別々に存在し、双方揃わなければ実を結ぶことが出来ない。動けない植物は花粉を運ぶのに風や虫といった偶発的要素に頼る必要がある。
そんな事情から、ここにイチョウは単独での受粉「自家受粉」も可能な他の植物との競合で大きく水を開けられることになる。
そのため、現代での繁栄はもっぱら人の手を借りたものとなる。
人の手が入らなければ滅ぶ定めにある歪な種、そう聞くとさしずめ「
染井吉野」や「おかいこさま」などと近縁のようでもある。
そんなかのシナリオを一言で述べるなら孤独な男の花嫁探しである。
しかし
桜なのに銀杏の嫁とはこれいかに?
とにかく、学園構内には銀杏並木があるらしい。
そのスポットはシリーズ以降後は「殺人クラブ」の噂と結び付けられ、「校庭の右から三番目」のイチョウの木に殺したい相手の名前を書いた赤い紙を結びつけることがかの集団に依頼するための手段になっている。
『極』「
招霊騒動」に登場。
「
園浦智子」の失われた記憶がフラッシュバック、追体験したビジョンの中に「イチョウ」の木が現れている。
(執筆者募集中)
市松人形(いちまつにんぎょう)
いっ……いい!!
- 登場作品:学怖,学怖S
- 種族:セリフ(迷言)
- 関連人物:坂上修一《迷言》
- 関連用語:悪霊《?》
風間一話「
七不思議の会に何かが起きる…」に登場。
コップの水に映った怪物=主人公(男)に襲いかかられ、反撃の一手に出た風間さん。
ここで主人公が常識的反応「いっ……痛い!!」を取ると、風間さんが嬉々としてちょっとした豆知識を披露し、一同は思いっきりしらけてしまう。直後にはちょっとした怪奇現象が起こるのだが、釈然としないまま話は終わる。
が、二択の内こっちを選ぶと話はよく分からない方向へと転がっていく。
鼻の穴に指を突っ込まれたと言うのに、なぜか主人公に襲いかかったのは快感だった。
主人公が単にドMだったのか、彼が無理矢理誤魔化した通り霊の仕業であったかは定かではないが、この反応には風間さんも慌て出席者一同は冷ややかに主人公のありさまを見るのである。
実は風間さんの話の中で怪奇現象が発生することはさして珍しくない。
ズッコケの後に小さな違和感がやってくることはしばしばである。
だからと言って、奇行を全て回避したと思ったら今度はシリアスモードに移行した風間さんと共に本物(今回は
ラップ音)がやってくる。
そんなこと言っても主人公の快感まで霊のせいにするのは苦しいだろうが。
[何か(=プレイヤー)に操られて吐く迷言と言えば、サウンドノベルの主人公にはデフォな習性のひとつだろうか。無個性の中にある個性である。]
ちなみに人体の急所が鼻にもあると言うのは本当の話。
特に鼻の直下「人中(じんちゅう)」は場合によっては致命傷にもなりかねないので風間さんのマネは絶対にやめましょう。
イボガエル
- 登場作品:学怖,晦,学怖S,流神A
- 種族:アイテム
- 関連人物:風間望《所有》,鈴木由香里《噂》,桑原智子《魅了》
- 関連用語:こっくりさん《親類》,前世
イボガエルとはカエル目ヒキガエル科に属する蛙、もしくは日本に生息するアカガエル科の「ツチガエル」の別称であり、そのものズバリの学名を持つ種は存在しない。
風間六話「
風間の怪しい前世占い」に登場。
怪し過ぎる風間さんの輪にかけて妖しい前世占い(イボガエル・コース)のバリエーションのひとつとして取り上げられる。
風間さんいわく「
こっくりさん」に似た占いだが、十円玉の代わりに催眠術をかけて動けなくした本物の蛙を使用するという点で異なる。
そして、降ろす神も全世界のイボガエルを統治するイボガエルの神さま(なんぞ)と言う謎っぷりである。
また、神に伺いを立てられることも一人につき三つまでと言う、よく分からない制約が付く。
しかし、やっぱり金銭を要求され、一万円という高額を支払えば続行されるのだった……。
で、導き出される占いの結果は例のごとく聞かなきゃ良かったと思うものでしかない。
しかも、占いを終えた後は道具にしたイボガエルを処分(オモチャのこともあるが)しないといけないと言う、気分の悪いオマケ付きである。
由香里六話「
結婚にまつわるできごと」に登場。
上記を踏まえた上で展開されたであろうネタが散らされている。それもそのはず、由香里六話は『晦』名物の風間ネタ話。
風間一族が式場に選んだホテルには「イボガエルの間」が存在し、最近の女子高生の間では「イボガエル様」と言う何かが流行ってるらしい。
由香里姉さんの講義によれば「
魔女」の眷族とも言われる彼らは独特の魔力を持つとされ、安易に手を出すことは危険である旨を語っている。
占いで一悶着あった姉さんらしい含蓄ある一言である。
隠しシナリオ「
風間の世界」に登場。
その余勢を借りてか、さり気なく登場。
葉子ちゃんの脳内に直接話しかけてくる謎の男「風間」は大急ぎで彼女の下にまで駆けつけてくれるらしいが、その際に目印として頭の上にイボガエルを乗せてくる――、というパターンが存在する。[なんでイボガエルをそこまで推すんだろう?]
そんなイボガエル様(←しつこい)であるが、近年「アパシー」となっては風間に王子属性が付いてしまったためか、イマイチ垢抜けないアイテムのためかは定かでないが、再登場の兆しはない。
こっくりさんがスタイリッシュかと聞くと甚だ自信はないけど……。
[蛙は「返る」「変える」などに通じることから金運にまつわる縁起物であり、本項にもある通りの醜いイボガエルと、姿の可愛らしいアマガエルや鳴き声の美しいカジカガエルの対照のように見る者の評価が両極端に分かれることを考えると、実に興味深い。
また、存在からしてよく分からない「イボガエル様」だが、各地に存在する「蛙石」や諏訪大社の「蛙狩神事」にあるように蛙と日本古来からの信仰との関わりは皆無ではない。]
『流神A』「
ひきこさん」に登場。
こちらではヒキガエルの分泌物「蟾酥(せんそ)」こと通称ガマの油に着目している。
ただし、その用法は傷薬として知られるものでなかった。
ちなみに、俗に言うガマの油もそのままでは有害のため、直接肌に塗布するのはまったく薦められない代物である。
いみぐい村(-むら)
- 登場作品:荒井,鳴七
- 種族:スポット
- 関連人物:カズ,袖山勝
- 関連用語:いみぐい様,蟲
『荒井』『鳴七』「
他のバイトを探す」ルート、「
いみぐい村」に登場。
具体的な所在地については触れられていないものの「
鳴神学園」からは何本か在来線を乗り継いで日に二本しかないバスに乗ったその先に位置すると語られている。村の人口は百人ほどで、そのほとんどが老人たちによって構成されている。
特に見るべきものはないようだが、自然豊かで都会にはない密接な地域のつながりが保たれている過疎の村である。
中村くんからの牧場への誘いを振ったはいいものの、荒井さんは刺激された探求心をもてあましてめったにない経験を求めていた。そんな荒井さんを見た袖山くんは遠縁の親戚が住むこの村が半世紀ぶりに開くという奇祭の手伝いを紹介するのだった。
そんなわけで、ふたりはちょっとしたアルバイトも兼ねてこの村に二泊三日で赴くことになるのである。
(事前情報では不穏すぎる響きの村の名前にプレイヤーが戦々恐々とする中)来て早々、老人ばかりの村ながら田舎らしい陰湿さやよそ者を忌避する意識はなく、親身な一面を見て好感を持った荒井さんだったが……。
鈴とお面を使って、村の由来となった祭神「いみぐい様」をお迎えする儀式の当日、荒井さんは恐るべきものを目にしてしまう。ちなみに荒井さんは奇妙な風習や狂信の兆しらしきものは前日に目の当たりにしたが、好感を裏切りきれない程度だった。
(ネタバレにつき格納)
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いみぐい様の正体、それは村人が噂もしくはなんらかの非人道的な手段を用いて作り上げた人造的な神である。
噂の場合は海などの水辺から流れ着いたものを神もしくは神からの贈り物として祀る、いわゆる「漂着神」として着想されたようで、半魚人のような姿を持つ神である。本来ならば村おこしのために作り上げたに過ぎない「設定」のハズだった。
が、いつの間にか自分たちで作った仮初の信仰に囚われた村の老人たちはいみぐい様の実在を狂信するようになってしまう。
終いには少し「設定」を間違えただけの村人に村八分を行うなど、自縄自縛の罠に陥る。村は次第に自壊していき、ついには祭り当日に村八分の被害に遭った村人の怨念が凝ったような「いみぐい様」を模したナニカが現れたことでついに破局してしまう。
非人道的な手段の場合は「 蟲」と人を奇妙に冒涜的に混ぜ合わせた印象を抱かせる、異形の神である。部外者である荒井さんからはひたすらに表現を悩ませる、おぞましく醜い姿の化物にしか見えなかった。
ただし、村の関係者からはとても美しい姿に見えるようだ。
ただし村人たちからは敬愛を向けられているものの、いみぐい様は激しい怨みと怒りを無数の瞳を通して村人たちに向けている。
また、縫い合わされた口元からは激しい歯ぎしりの音が漏れる。
お互いの認識がまったく噛み合っていない中、村人は歯ぎしりの仕草を生活の中で垣間見せているが、その真意は不明である。
いずれにせよ荒井さんは顛末を知る前に村を離れるため確証はないものの、村人が自分たちの繁栄のために作り上げたこの神のために村は滅んでしまったといって差し支えがないようだ。なんとも皮肉な話である。
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いみぐい様(-さま)
芋虫女(いもむしおんな)
異類婚礼譚(いるいこんれいたん)
- 登場作品:晦,AMC1,送り犬,男怖,鳴七
- 種族:創作(ジャンル)
- 関連人物:財部美穂,景倉沙耶
- 関連用語:モノノケ様,送り犬,人魚,境界,寄姫転生
神話や民間伝承に良く見られる物語類型のひとつ。
「カエルの王子様」や「人魚姫」、「雪女」などが代表例である。
神や妖怪、獣など人でない者と婚姻を結んだ人間が一時的に富や幸福を得るが、何らかのタブー(「見るな」)などを犯したため破綻すると言う展開が多い。
(執筆者募集中)
『AMC1』『送り犬』「
送り犬」に登場。
『送り犬』の物語では、主人公「財部美穂」が妖怪「送り犬」の花嫁として選ばれ、本人がその責務を自覚して自分の意志でお山に旅立っていったか、それとも周囲の助力があって人間の世界に引き戻されるか、という構図が支配的である。
もちろんその設定を無視できるパラレル分岐ルートも数あるのだが、「根幹」をはじめとする複数ルートでは送り犬が示唆という形でかの未来予想図を背後から差し込ませる。振り返らせないまま背後から垣間見る影はあまりに巨大とさえいえるだろう。
ちなみに送り犬の花嫁となるということだが……。
生贄にされることの暗喩であるのか、本当に送り犬のコミュニティーの一員になることを指すのかは不明である。
「獣のように愛し合った」という記述がNGになったという原作者の言及があり、作中でも実際に美穂が人の身でありながら犬の仙田さんと交じり合ったことが示唆されているため、後者の可能性は高い。
(執筆者募集中)
インキュバス
- 登場作品:学怖S,AMC1
- 種族:悪魔
- 関連人物:ケツ,大川大介《正体》
悪魔の一種であり、夢魔もしくは淫魔とも言う存在である。
夢精はこの悪魔の仕業であると言い、就寝中の女性の夢に自分にとって最高に魅力的な男性の姿をして現れ、精気を奪い去っていくとされる。そのため、寝床にミルクを置いておき代わりに持って行かせるという対処法があるとか。
なお女性型の淫魔はサキュバスと言い、こちらは男性を誘惑する。
一説にサキュバスとインキュバスは同一の存在とされることもある。この解釈によると彼/女は男性から奪い去った精液を用いて女性を孕ませるという。
ともあれ、この悪魔の毒牙にかかった女性は妊娠してしまうことから、中世ヨーロッパでは不義密通の言い訳としてこの悪魔が用いられたと言う。
悪名高い貞操帯も密かに合鍵を作らせ、夫の不在中に逢瀬を楽しんだ女性がいたというのだから、暗黒時代においても何とも逞しい、女は強い。
ところで美男美女の姿で繕ってはいるが、本来の姿は醜悪ともされているため、大川は原典に忠実な悪魔なのかもしれない。不細工な姿をして、わざわざ仕事をしにくくする理由も見つからないが、やはり本人の言う通り下っ端に過ぎないためだろうか。
なお、この用語の初出は『VNV』に登場した「
大川大介」ではなく、『学怖S』ではじめて詳細を語られることになったアイドル・「
ケツ」の正体であったりする。
ケツはアイドル活動をすることによって悪魔としての仕事をやりやすくしていたのだが、多くの呪術に知られるように真の名前を知られたことによって力を失い、
早苗ちゃんの言いなりになってしまう。
アパシー内での設定は『
鳴神学園短編集』「綾小路行人の憂鬱」内で語られたのが初出であり、ゲーム内での言及はまだない。基本設定として踏襲するとは考えられるが。
これによると、インキュバスとは「
山本三郎(ベリアル)」と同じくソロモン72柱に数えられる大悪魔「白井優子(アスモデウス)」麾下にある下級悪魔らしい。ただし、これは大川大介を指して言ったため、大川自身の真名もしくは西洋圏での通り名がインキュバスであるか、大川を内包する悪魔内の一種族を指していったかは不明である。
なお、アスモデウスは俗に言う「
七つの大罪」の内「色欲」を象徴する悪魔としても有名である。
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- 「異次元」の小項目、「異次元人」を削除させていただきました。 -- 名無しさん (2022-01-11 16:32:26)
- 「異形」、削除しました。理由は意味合いや指し示すものが普遍的過ぎて男怖に登場するクリーチャー単独の記事にするには不適当、書かれる気配がないなどです。 -- 名無しさん (2022-01-13 10:19:18)
- 「異形」は納得なんですが、「異次元人」は議論の余地があるような? 個人的には「宇宙人」と同じ感じにヒデブ人とヤパーレ人の親項目として欲しいかもです。もしよければ本文も書きたいですー -- 名無しさん (2022-01-13 12:07:27)
- 異論があったので異次元人、一応差し戻しておきました。 -- 名無しさん (2022-01-13 13:53:11)
- ↑ありがとうございます、お手数おかけしました。そのうえで大変申し訳ないのですが、改めてじっくり考えてみたところ、ヤパーレ人とヒデブ人の項目で十分まかなえる情報量しかないなと思い直しまして、やっぱり削除でもいいかなと思いました…… すみません…… -- 名無しさん (2022-01-14 15:18:13)
- 「遺伝子操作」の項目を削除しました。長期にわたってリンク付けのまま放置されていましたため。異論のある方は書き込みをお願いします。 -- 名無しさん (2023-11-25 14:09:37)
最終更新:2023年11月25日 14:09