索引


東山(ひがしやま)

  • 登場作品:学怖,学怖S
  • 種族:人間
  • 関連人物:岩下明美《噂,親戚》,いくちゃん《幼馴染》,NONAME
  • 関連用語:悪魔《犠牲者》
 岩下五話「恋人達を引き裂く魔の公衆電話」に登場。
 まあまあのルックスの持ち主でけしてモテないタイプではなかったが、恋人はいなかった。それを恥じた彼は問われるたびに適当に作り上げた彼女の話をするのだが……。

 ある日、話の中ででっち上げた架空の恋人そっくりの女の子がどういうわけか目の前に現れ、まるで自分と付き合っているような素振りを見せる。東山は彼女の行動にあえて乗ってみることにするのだが……。
 ところで彼の話は元々見栄を張って付かなくてもいい嘘を付く主人公に対し、岩下さんが教訓とするためにしてくれた物である。よって東山も少々痛い目に遭うのが筋だろう。

 ちなみに“彼女"の正体が幼馴染の「いくちゃん」であるなら実害はさほど無く、むしろいい話で終わるが、もう一方の結末では命を奪われる羽目になる。
 芸術的素養のある岩下さんは、話の中で想像力と言う言葉をよく用いる。特に「ダリ」が好きな岩下さんは、話の中に奇妙なギミックを使ってきたりもする。

 彼女の正体が東山君の想像力に依存した姿を取った悪魔(?)だった場合。やはり想像力豊かな人間の魂を好んだらしい。東山(と坂上)に勘付かれた理由も「女の子の体温を知らなかった」ためと言うなら相当に詩的ではないだろうか。
 最後、噂と己を結びつけるかのような意味深な笑みも捨てがたく――。


日暮太郎(ひぐらし たろう)

  • 登場作品:探偵局,AMC1,AMC2,流神A
⇒「日暮太郎


比田幸枝(ひだ ゆきえ)

  • 登場作品:学怖,学怖S,学恋V
  • 種族:人間?
  • 年齢:三十代後半?
  • 関連人物:細田友晴《知人》,西条陽子《いじめ》,遠藤エリ,衣笠聡,あなた《担任》
  • 関連用語:顔型の染み《取引,犠牲者》
 細田二話「女子トイレの壁の染み」に登場。
 生活指導の先生。女性。
 女子トイレにある「顔型の染み」のことで細田達が相談をもちかけた教諭の一人である。
 役柄上、生徒には厳しいが、話は真剣に聞いてくれるとの評判だった。が、さしもの先生もトイレに妙な気を感じるからどうにかして欲しいとの要望には応えられなかったようで、あっさりと流されてしまう。細田たちはすごすご帰ろうとするのだが……、

 そんなところを細田さん達は呼び止められ、真実を聞かされることになる。 
 それは今から二十年ほど前、学校にいた「西条陽子」と言う名の女子生徒に端を発する事件によって明るみに出たことである。
 当時、この学園に通う少女だった比田先生は西条を筆頭とするいじめグループと深い関わりを持っており、その中で件の染みと出会うことになった。

 (ネタバレにつき格納)

+ ...
 ひとつに染みは比田先生の体の一部と引き換えに人を殺すと言う契約を交わした。
 先生は首から上と、手首から先以外の上半身を失ったが、今に至るまで生き続けることが出来ている。それこそが恐ろしいことなのだと。

 なお、別パターンであり、こちらの方が有名な結末だろうが、比田先生こそが元凶であったと言う場合も存在する。
 細田さんと一対一で対面した際に現す面貌(『学怖』限定)は般若もかくやと言う恐ろしさ。
 染みの話なぞ吹き飛ばしかねないインパクトを放っている。なお『学怖S』は単に目のアップとなっており低減されている。

 一応(?)人間のはずなのに、ファンの間では彼女の存在(顔)が「逆さ女」や「瀬戸さん」と言った人外と度々比較されてしまうと言えばその衝撃もわかりやすいだろうか。
 その際暴露された事実として、実は西条ではなく比田先生本人がいじめっ子であったと言う結末も存在する。


 そんな比田先生であるが、『学恋2』を公式通販で求めた場合に付属したアフターストーリー集によると「比田幸枝」と言う名前が判明している。
 通称「比田の百面相」、全く言いえて妙なり。

 『学恋V』ではあなたの担任として登場。
 この作品においてはいじめを許容しないかなりの好人物として描かれている。……取り乱した時の顔は怖いけど。


 (執筆者募集中)  


 (ネタバレにつき格納)

+ ...
 耽美小説家でもあることが判明。倉田恵美は大ファンだが、サイン会でもサングラス姿だったこともあり、気付かれなかった。ルート次第は自分から正体を明かす。


 (執筆者募集中)  




ヒトシくん

  • 登場作品:特,鳴七
⇒「ヒトシくん


ヒナキちゃん

  • 登場作品:晦,鳴七
  • 声(CV):長野佑紀
  • 種族:???(死神?)
  • 関連人物:前田和子《噂》,田崎,秋山《犠牲者》,中沢《?》
  • 関連用語:予言,猫,自殺,地縛霊 
 和子二話「謎の少女・ヒナキちゃん」に登場。
 前田本家の近くにある謎の私有地に出没する高校生くらいの少女。普通の学校ならまず有り得ないだろう真っ青なセーラー服を身にまとった綺麗な人。噂元の和子おばさんも話の中で可愛い可愛いと連呼しているので実際そんな子なのだろう。

 つねられるよりもっと痛いことが起こるわよ…… 

 だが、彼女に出会った者はまずロクな目に遭わない。
 具体的には不吉な予言をされた挙句に溺死したり「干し首」にされたり……。彼女の不興を買ったために餌にされたりといった具合である。殺されることがなくとも不気味なわらべ歌を歌っていたり、猫を意味不明な理由で殺したりと、奇行が目立つ。

 今度は、これよりもっと辛いことが起こるわよ

 なお、彼女について特筆すべきことは、散々やりたい放題していながら、正体が明かされることがなかった点である。興味本位で自身に近づく者を嫌っていながら、自分のことを雑誌に投稿するなどと矛盾も目立つ。
 他にわかる数少ない点は妙な貫禄があり、昔遊びを好んでいたりする点か。地獄少女

 近々、もっと苦しいことが    ……

 もしかしたら、予言の力を持っている愉快犯なだけの女子高生なのかもしれないし、死神(前田和子はそんな単純なものではないだろうと否定)などの人外なのかもしれない。グラフィックも顔が中途半端に見えるか見えないかの程度で留められたものと、散々使い回された口元の二つのみであったのもミステリアスさに拍車をかけた。

 昨日もあの子、今日もあの子、明日もあの子と遊びましょ。
 明後日はあの子と遊べない。あの子がいなくなるからね。

 『鳴七』登場予定。
 此方では赤いセーラー服を身に付けている。これは鳴神学園の女子制服が青を基調としたデザインで関連性を連想させてしまうこと、また、赤のセーラー服も一般的でないことから変更になったようだ。


 (発売前の節)  



日野貞夫(ひの さだお)

  • 登場作品:学怖,学怖S,四八,VNV,AMC1,AMC2,2008,学恋,学恋2,特,追加,学恋V,流神A,小学怖,最終,新生,月下美人,極,新生2,ドラマCD,学恋4,秘密,ナポ怖,鳴七
⇒「日野貞夫


日野直哉(ひの なおや)

 第一回鳴神学園生徒総会に登場。
 同イベントは『学怖』25周年を前して行われたクラウドファンディングの成功に伴い、成功のリターンとして発表した企画のひとつ。ファンとの交歓や企画の進行状況を発表するためという理由を兼ねて2019年8月12日に開催されたリアルイベントである。

 (ネタバレにつき格納)

+ ...
 うち、日野直哉は「七不思議の集会」を題にとって行われた朗読舞台劇「第一部」に出演した。
 関連人物の項は元より、彼の存在そのものがこのリアルイベントに足を運んだ観衆にとっての叙述トリックとして機能しており、極端な話をいえばこの項目を知った時点でネタバレは避けられないのだが、あえてここで記述する。
 詳細は「仮面の少女」の項を参照のこと。

 彼の人となりについては、セリフと演技からその端々を窺い知ることができる。基本的には我々の知る「日野貞夫」のうち、一見すれば面倒みのいい先輩である面、やり手ながらも傲岸不遜な側面などを想像すれば、だいたい合っているのかもしれない。
 で、種明かしパートにおいて父譲りの高慢なエゴイストっぷりを発揮することで超高速で死亡フラグを建築した彼は、観衆が見守る中で「倉田恵美(演:日野まり)」の手にかかってあえなく死亡する。

 ちなみにこの際に彼の死体が取った姿勢だが、「両足を九〇度開脚して前に投げ出し、両手は力なく首の真下に垂れ下がり、顔はうつむいたまま座り込む」……というどこかで見たようなポーズが、演者の「山口キヨヒロ」氏によってなされている。

 要はSFC版「荒井人形」のオマージュ・パロディということである。
 あくまでネタ込みでのアドリブだが、親と子の関係性という意味で荒井父子の関係性は「仮面の少女」と通じる部分もあり、ファンとしてはニヤリとするとともに、どこか物悲しい思いを馳せてしまう部分があるのかもしれない。



姫川(ひめかわ)

  • 登場作品:晦
  • 種族:人間
  • 関連人物:藤村正美《噂》
  • 関連用語:死を招くベッド,前世《犠牲者》
 正美六話「死を招くベッド」に登場。
 「死を招くベッド」の犠牲となる候補者の一人。
 やたら金ピカの着物(百式、もしくはギル○メッシュ)と分かりやすすぎるメガネが印象的なご婦人で、外見と合わせたかのようなヒステリックな性格(卵が先か鶏が先か)。
 何かある度に厚生省に顔が利く義兄(自称「代議士の弟の妻」)のことを引き合いに出してクレームを付け、一言イヤミを言ってからでないと、会話もはじまらないなど、どう間違ってもお近づきになりたくない人種である。

 「佐原さん」が目にした時は他の患者同様にがなり立てており、事故の影響など微塵もなく、とっても元気だった。実際、こんなご婦人は圧力団体にいくらでもいそうで困る。
 現実にクレーマーの被害に苦しめられている方もいることだし、プレイヤーにとってのベッドに乗せたい度は「戸部さん」と同レベルだろうか。

 しかし、彼女を選ぶとその時点でダウトなのがらしいと言えばらしい。
 口煩いご婦人の末路はその小物な性格には何とも似つかわしくない、実に壮大なものだった。「前世」にまつわる記憶を呼び覚ますこのベッドは彼女の前世における業をも呼び返した。
 曰く、姫川の前世は強大な力を持つ権力者であり、彼女の恐怖政治の中で残酷な刑罰の犠牲となった人間は数知れない。その恨みは生まれ変わりに及ぶほど強力だった。

 挙句、彼女はまったく身に覚えのない前世の悪行のせいで心臓を止められるか、炭くずになるまで焼かれると言う強烈な最期を遂げた。
 確かに褒められた人格の持ち主ではなかったが、あんまりと言ったらあんまりである。そして、こんな事件(特に後者)をさらりと片付けられる正美さんの病院も怖い。


姫乃(ひめの)

  • 登場作品:荒井,鳴七
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園高校 一年J組
  • 関連人物:荒井昭二《友人,?》,本郷茜《知人,恋敵,同士》,時田安男,赤川哲也《知人》
  • 関連用語:地雷《性質》,記憶喪失
 『アパシー 荒井昭二』発売前段階において新キャラとして発表されるも外見以外の情報が何一つ出ていなかった謎の人物。
 名前に準ずる姫カットの前髪、裾をショッキングピンクに染めたセー〇ームーンを彷彿とさせるようなお団子ツインテールにユニコーンカラーのヘアアクセサリーという特徴的な容姿をしている。
 制服を気崩している様子は特にないが、ヘアメイクは所謂地雷系女子のようなスタイルである。

 『荒井』「自分も行かない」ルートに登場。
 「駅前の塾」で夏期講習を受けていた荒井さんに忘れ物の財布を渡されたことをきっかけに彼と知り合い、自身も追いかけるようにして入塾する。

 電子工作と天体観測が趣味らしく、高じて荒井さんを満足させるほどのルームプラネタリウムを自作するほどの腕前である。
 また、自分の持ち物にはたとえどんな些細なものであり自分の名前を書くという、少し偏執的とも取れる癖を持っている。

 一見すると明るく快活な性格の持ち主で、荒井さんとは趣味が合うこともあり塾終わりには親しく話すようになっていった。
 しかし荒井さんは姫乃さんの秘密(下記参照)を知ってしまったことをきっかけに、姫乃さんの執着したものは決して手放そうとしないひどく幼い内面に終始振り回されることになってしまうのだった。

 (ネタバレにつき格納)

+ ...
 姫乃さんのフルネームは「姫乃大吾郎」。このことからもわかる通り実際の性別は男性である。
 ただし性自認としては男性であり、心と体の性が一致しないトランスセクシュアルというわけでもないようだ。
 女装しているのは気弱な自分、嫌いな自分を変える演出としての意味合いが大きい。“彼”は、相当に追い詰められていた。
 同じく彼の秘密を目撃した時田くんによる「男の娘」という評は、近からずも遠からずといえる。

 そういったカミングアウトを行った姫乃さんだったが、これでめでたしとは行かず事態は思わぬところへ暗転していく。
 そこから姫乃さんの荒井さんに向ける好意は変質的かつ偏執的なものへとエスカレートしていき、周囲にいる同性異性を問わず、執着と嫉妬を隠さない危険なものへと変貌していった。

 なお、このふたりの接点だが、一度姫乃さんが男性の姿をしている時に荒井さんに「屋上」からの飛び降り自殺を阻止されたことが本当のきっかけであり、荒井さんのことを見知ったはじまりだという。
 それから姫乃さんは女装と荒井さんのウォッチングをはじめ、夏休みに再会を半ば必然的に果たしたという流れとなる。

 そういった事情を踏まえたうえで、姫乃さんが荒井さんに抱えていた情を茶化しを抜きで言わせていただく。
 負の方向に解釈して独占欲、正の方向に向くなら信愛や友愛としては成立することは確かである。
 ただし同性間でも成立しうる「愛情」であったかについては、はなはだ怪しい。なぜならば彼の情動が幼過ぎるためである。

 よって荒井さんに拒まれてはもちろん、たとえ受け入れられようと彼の精神はそれを容れるには足りなかったのだろう。
 必然的に「自殺」またはそれからの「記憶喪失」という顛末を辿る。もっとも後者は希望を残す結末となっているが。

 一方で「本郷茜」さんが関わってくる場合は話は別。
 このルートらしくユーモラスだが、洒落にならない「ラブホラー」の真骨頂をプレイヤーは目の当たりにすることになる。

 ……元々『アパシー 荒井昭二』は全編が荒井さんの体験談ということもあって彼の得意とする第三者的俯瞰視点や冷徹な観察者としての姿は控えめなのだが、このルートの荒井さんは良識を備えた常識人として正論を連ねるスタンスに特に終始している。
 よくよく姫乃さんや本郷さんの姿を追っていけば、ある種のステレオタイプ的「ヤンデレ」、「メンヘラ」、「地雷」的属性を早いうちから見つけられないことはないのだが、姫乃さんが女装をしている秘密と合わせてそこまで悟れというのも酷だろう。


 『鳴七』登場予定。


  (発売前の節)  



平井香苗(ひらい かなえ)

  • 登場作品:学怖,学怖S
  • 種族:人間(ヤンデレ)
  • 関連人物:福沢玲子《噂》,佐藤博通,鈴木,近藤真司《恋人,犠牲者》,田中《恋人》,美和子《呪い》,福沢姉《クラスメート》
  • 関連用語:占い《魅了》,黒魔術,猫《犠牲者》
 福沢六話「真夜中の魅惑の恋愛占い」に登場。
 「福沢姉」の同級生。彼女の話は「占い」と「恋愛」をキーワードにして展開され、それらに偏執的な想いを抱く点では共通しているが、分岐によって彼女の性格は激変する。
 話によって性格すら微妙に変えるパラレルワールドの巧みを教えてくれる好例と言えよう。どうあがこうと彼女の恋は悲惨な結末を迎えるが、その原因は切ないすれ違いだったり、恋敵のせいだったり、性格の問題だったりと多種多様。性格と結末の詳細については彼女のお相手「近藤真司」、「佐藤博通」、「鈴木」、「田中」の項で。

 ところで、ブラコンだったり、ヤンデレだったり、永遠の十九歳だったりと、どっかのギャルゲみたいなキャラにばっかなってるのは気のせいだろうか? ところで勘違いされがちなので重ねて申し上げるが、彼女は岩下ではなく福沢の話の登場人物である。
 あと、彼女の名前は「早苗」ではなく「香苗」である。


広岡邦夫(ひらおか くにお)

  • 登場作品:学怖,学怖S
  • 種族:人間→悪霊
  • 関連人物:折原初子《恋人》
  • 関連用語:首吊り桜《犠牲者》
 隠しシナリオ「真説・桜の木の伝説」に登場。
 何十年か前にいたカップルの片割れで、恋人の「折原初子」を誘い、桜の木の伝説を実践しようとした。しかし、そのジンクスは悪い方に働く。先に伝説を実現しようとしていたカップルを目撃してしまったことから、彼らを死なせる原因を作ってしまう。

 挙句、当事者の一人である桜の精霊に責任を取らされることになるのだが、開き直った挙句に狂った笑いをあげながら桜に放火するなど思いきりおかしくなってしまっている。
 どうあがいても責任逃れをすることは出来ないので大人しくお縄についたほうが楽といえば楽だが、結果が生き埋めではどっちもどっちな気がする。
 その後は負の念を求めるようになった桜のため、生贄の夢枕に立ちとある説明をする。その際二人の末期の姿を見せられるのだがその姿を見ると、見返りに与えられる永遠の愛もあまりいいものではなさそうである。



弘前歩美(ひろさき あゆみ)

  • 登場作品:特
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園高校 生徒
  • 誕生日:6月14日
  • 関連人物:荒井昭二《クラスメート》,岩下明美《噂》,門倉陽司《クラスメート,恋人》,高瀬美香《クラスメート,犠牲者》,塚本明《呪い》
  • 関連用語:人形,丑の刻参り《呪い,犠牲者》
 『特別編』荒井、岩下シナリオに登場。
 『特別編』に頻出する複数シナリオに跨いで登場するキャラのひとり。
 ちなみに彼女の登場する両シナリオだが、同一の周回で両立させることが可能である。

 ただし同一人物であると仮定すると矛盾が多く、特に語り部同士で補完の説明がされるというわけでもない。
 同じ立ち絵を採用した同姓同名の別人として捉えた方が賢明だろう。

 荒井シナリオ「呪いのヒトガタ」。
 まだ一年生なのに学業もおろそかにしていちゃつくバカップルの片割れ。
 明らかに目の毒で、荒井さん達クラスの皆にも迷惑をかけていたらしい。
 度重なる注意を受け入れなかったため、相方の門倉陽司と共に担任による互いの両親同席の指導を受け、一定期間の交際禁止を布告されてしまう。

 が、それでこの二人が反省するわけもなく、担任の塚本先生を逆恨みしてしまう。
 とは言っても所詮はバカ二人、やったことはたかがしれている。思いついた方法は二つあるが、その顛末はどちらも彼女たちらしく非常に頭の悪いものとなった。

 その1:雑な方法で呪いをかけてみる。
 雑誌の記事(!)を参考にヒトガタを作成したはいいが、その後の処置を過ったために呪いの矛先は自分達に向かい、ぐちゃぐちゃの肉団子になってしまった。
 ちなみに呪術に使えそうな紙を持ち出したのはこちらでも手回しがよさそうな弘前の方である。

 本気で呪いをかけたいなら丑の刻参りとご縁があった神木の紙垂を材料に選ぶのは間違っていないのだが、どの道危険性はないと高をくくっていたようだ。

 その2:「旧校舎」にたてこもってみる。
 こちらは「門倉陽司」の項目を参照のこと。
 どちらの分岐も弘前の無駄にある行動力と、両方の思慮の浅さが仇になった形になる。

 岩下シナリオ「ポプリ」。
 負けず嫌いと言うか、目立ちたがりで自分が自分がと前に出たがる性分だったらしい。
 そのため「高瀬美香」の作るポプリの秘密を知りたいと躍起になった挙句、彼女を尾行する。

 が、どこまで追いかけていっても自宅は見えない。
 それどころかどんどん人気のないところへ、森の奥へと高瀬さんは進んでいく。

 この過程でやたらしつこく引き返すか否かを聞かれるが、そこは岩下さんのこと風間さんのように別の意味で後悔することはないのでご安心あれ。
 高瀬さんがどう関わったかはさておき、彼女の自宅近辺で無残な死体が発見され、高瀬さん当人も消えた……という含みのある結末が出迎えてくれる。逃げ帰った弘前さんは当然無事である。

 ただし、いざ高瀬さんの家に到着してしまった弘前さんの末路はお察しの通りである。
 そこからはご愁傷様というべきか、いくら警戒しようとすでに詰んでいる。招かれるかどうかの違いや、動物性か植物性かは別として弘前さんの蛋白質は高瀬さんに有効活用されてしまうのだ。


ピンクさん

  • 登場作品:晦
  • 種族:人間?
  • 関連人物:前田良夫《噂》,片山《犠牲者》
  • 関連用語:七不思議の集会,パワーストーン,ルビー
 良夫六話「7つの不思議な話」に登場。
 『学怖』の直系として発売された『晦』において「飴玉ばあさん」の系譜を着実に歩んだ老婆妖怪(?)だが、如何せん登場する話が「七不思議」と称したショートストーリーの集合となっているため、イメージでは七分の一話分の印象。
 さらには分岐が実装されているとは言え、『晦』自体のマイナーさを加えると、他のババアに比べると影が薄い存在だろう。[ババアの名称で統一できなかったのが敗因(?)か。あえて言うなら「宝石ババア」だろうか。]

 とは言え、キャラクターの濃さは本物。
 着せ替え人形みたいな生地をしたピンクのドレス(フリル付き)を着て、ピンク地に白い水玉が散らされた日傘を差し、頭には大きなピンクのリボンを飾る。
 妙齢の女性として見たとしても微妙なファッションを老婆が着用しているのだからなんともたまらない。林家パー子
 その点では同じババア妖怪として『VNV』から登場した「高木ババア」や『探偵局』以降の「シンババ」と共通する要素だろうか。

 飴玉ばあさんは鳴神学園の「校門」付近に現れて飴玉を配る。
 ピンクさんは良夫の学校の校門付近で宝石を配る。行動はほとんど同じ。
 だが、対象年齢が下がっている点で危険性は上がっているのかもしれない。
 宝石をもらう場合は特定の受け応えを要求され、実際に答えることが出来れば本当にくれるのだが、良夫が肝心のやり方を教えてくれる機会はない。
 ちなみに間違えれば殺されると言うオマケ付きである。

 都市伝説的な要素を持ちながら、ここからがピンクさんの本領発揮。彼女、不審者じみた容貌に見せて本当に家に住んでおり、そこで凶行を働く。
 野暮を言うならそこから先がわかるはずはないのだが、良夫の言を信じるなら「ピンクさん」と言う怪しい人物が徘徊しているのは事実である。
 真偽は置いても、得体の知れない人物に対する恐怖や戒めが彼女にまつわる都市伝説を形成したと考えれば興味深い。微妙なリアリティが噂と現実の間を振れる感触は『晦』全体に漂う奇妙な味わいその物なのかもしれない。

 [彼女と高木ババア、そしてシンババに連なったこれらババアの服装の源流としては、おそらく『ヨコハマメリー』と言う題名でドキュメンタリー映画にもなった実在の人物、通称「ハマのメリーさん」を元にしていると思われる。

 彼女は1960年代初頭から1995年頃まで、最後は七十を過ぎても街娼として横浜の街に立っていたホームレス。晩年は実際に客を取ることこそなかったろうが、白塗りの顔に厚いメイクを施し、上品なレースのドレスを身に纏った面妖な風貌から当時、彼女の存在は半ば都市伝説となって語られていた。
 尾ひれの付いた背景には意味のない施しを受けようとせず、最後まで矜持を守った彼女の性格もあってか、一部地域住民にとってはある種の敬意を払って迎えられていたらしい。それを実証するように彼女が残した書簡などからは知的水準の高さを窺い知れる。

 実際に映画を鑑賞されることを薦めるが、彼女がずっと横浜の街に留まった背景には進駐軍にいたとある男性との恋にあったらしい。ただし、詳細については資料が散逸しつつある時期、および映画の性質もあり、ぼかされている部分も数多い。
 そして、彼女は映画公開と同年の2005年に郷里広島の老人ホームにて83歳にて逝去された。まさに事実は小説より奇なり。]



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最終更新:2022年06月03日 14:16