む‐も


索引


向井(むかい)

  • 登場作品:特
  • 種族:人間(能力者)
  • 職業:鳴神学園高校 生徒
  • 関連人物:福沢玲子《噂》,相田《クラスメート,恋人》
  • 関連用語:写真部《所属》,心霊写真,予知,つごもり橋,地縛霊
 『特別編』福沢シナリオ「歪んだ被写体」に登場。
 以前、写真部に所属していた女子生徒。どういうわけか必ず心霊写真を撮ってしまう特技を持っていたことから部内でも微妙に鼻つまみ者にされ、孤立してしまっていたようだ。

 そうして迎えた最後の年、三年間の集大成であるコンクールに出場できるかどうか、それと向井さんが必ず心霊写真を撮ってしまう原因はプレイヤーの選択によって明かされる。
 結論から言ってしまえば彼女に非はないのだが、結果巻き起こった被害範囲が時に洒落にならなかったりする。なんとも報われない話である。 

 コンクールで結果を出せた場合は、三年で積り積もった負の感情のせいか、自殺してしまう。死後は写真部に憑く霊となってしまい、鎮めるための定期的なお焚き上げが恒例行事になってしまった。
 この場合、心霊写真そのものが普遍性のある現象で言ってしまえば誰にでも撮れる可能性がある。

 望みを絶たれた場合は行方不明になってしまう。その後は何者かによって不吉な予感で捻じ曲げられた鳴神学園校舎の写真が張り出され、将来に不安の影を落とすことになった。
 ちなみに鳴神学園で不吉なことが起こるのはよくあることであるし、行方不明になった向井さんとこのことを結び付けるのもタイミングが被っただけの邪推と捉えることもできるかもしれない。

 心機一転、写真から離れて残りの学園生活を楽しもうとした際には修学旅行で向井さんを含むクラス全滅という大惨事を引き起こしてしまう。
 この場合、心霊写真の由来は向井さんのカメラが呪われていたのが原因と思しいが、根本的な要因は不明である。偶然かもしれないので向井さんに責任があったかと言われれば疑問が残る。

 ただし、直前に撮ったクラス全員の集合写真が忌まわしい末期の姿が映った写真に変化していたことは確かなようだ。
 この部分から逆算されて話が向井さんの割りを食うように改変されたとも取れるが不明。
 いずれにしても予知の力が働いていたと考えられる。

 話を聞いたもののところに例の写真が訪れ、一週間以内に供養しないと死ぬという部分が福沢さんの口から最後に付け加えられるが、こちらの信憑性についてもぶっちゃけよくわからない。

 最後に、誠実で信頼がおける「相田君」が恋人になってくれた場合、心霊写真は某所で写真を撮った際に拾ってきてしまった地縛霊の仕業というシンプルな種明かしとなる。
 失恋した女の地縛霊は今までは嫌がらせ程度に留めていたが、恋人とのツーショット写真を現像したことをトリガーとして遂に実力行使に出た、というストーリーで話を理解することができる。 

 いずれの展開にしても、この向井さん。
 真面目に写真を愛し、実力も知識もあったと察することが出来るのに自分ではどうしようもない原因で周囲からつまはじきにされて、上記の通りどうあがいても幸せに生きることが出来ない。

 しかも話の出どころの福沢さんが噂レベルで彼女のことを知っている程度と遠いせいなのか、話の中で要領を得ないところは向井さんのせいにされてしまう。論法は同情的なのが救いとはいえ。
 人柄の良さは断片的に伝わってくるだけに、どうも報われなさが目立つ薄幸の人と言えるだろう。

 その一方、写真という思い出を切り取る道具にはいろんな意味で「業」が付きまとう。
 そのことを、比較的キャラの薄い向井さんという話中の人を狂言回しとして福沢さんは教えてくれたと解釈することもできる、かもしれない。


向井靖(むかい やすし)

  • 登場作品:特
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園高校 三年H組
  • 誕生日:7月26日
  • 関連人物:風間望《クラスメート》,門田《犠牲者?》
  • 関連用語:吸血鬼
 『特別編』風間シナリオ「血を吸う転校生」に登場。
 重度のアイドルオタクであり、転校初日の挨拶がアイドルに関するうん蓄垂れ流しという凄まじい奴である。もし同一の時間軸で「かぐわしきにおひ」も発生していると考えれば、風間のクラスにおける転校生のガッカリ度は計り知れないものがあるだろう……。


 『追加版』風間シナリオ「吸血鬼の逆襲」に登場。
 「竹本さん」と手を組んで新聞部部室を急襲。あるものの力を使って一瞬で部室に血の雨を降らせ、男性陣を軒並み戦闘不能にしてしまった。



向島渚(むこうじま なぎさ

  • 登場作品:最終
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園高校 生徒
  • 関連人物:荒井昭二《噂》,榎本杏奈,宇佐見妃菜,夏目知佳,沼田明日香,吾妻弓子
  • 関連用語:こっくりさん
 『最終版』追加シナリオ「生徒編」に登場。



村岡(むらおか)

  • 登場作品:晦
  • 種族:人間
  • 関連人物:藤村正美《仕事》
 隠しシナリオ「園部茜の秘密」に登場。
 以前、正美の病院に過労のために入院していた患者。
 本来癒されるはずの病院で怪現象に巻き込まれてしまい、逃げるように(場合によっては精気を失って?)退院する羽目になってしまった男性。奥さんと幼い息子さんがおり、家族を支えるためかどうかは知らないが、仕事人間だったらしい。
 ま、担当があの正美おばさんと言う時点で変なフラグしか立って――、おっと失言失言。

 妻子のためならわかるが、入院先に仕事を持ち込むのもどうかと思われる。わざわざ部下に電話をかけるために夜半に起き出したが運の尽き。 
 よく分からない女の霊を拾うか、のっぺらぼうを思わせる目鼻の無く、真っ白い化け物と遭遇することになる。
 後者を「大して珍しいものじゃない」などと言い出す正美さんも中々のものだが、彼女の話をまとめると、かの病院は怪異の巣窟であるのであながち間違いでもなかったり。

 どちらにしても、正美さんは彼が忠告を聞かなかったからひどい目に遭ったと、鬼の首を取ったようになっているから困るのだが。
 ところで、女の霊をおぶってしまった時、それを最初に指摘するのは幼い息子であり、次は越しであったりする。背中に背負う点はもちろん、幼子や鏡も古くから霊性に因縁深い属性と言え、中々に興味を惹かれる事象である。

 彼の登場する分岐は「渡辺さん」の場合と同様、本来銘打ったはずの「園部茜」の本筋からは外れることになるが、それもそれで『晦』の懐の広さを知らしめる好例だろう。 
 実際、狙わなければ出すことが難しい展開であるし。


室戸葵(むろと あおい)

  • 登場作品:特
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園高校 生徒(一年F組)
  • 誕生日:10月30日
  • 関連人物:岩下明美《噂》,細田友晴《知人,恋心》,
  • 関連用語:トイレ《出没》,嬰児《犠牲者》,自殺,屋上,人体自然発火現象
 『特別編』岩下、細田シナリオに登場。

 岩下シナリオ「窓枠の中で」。
 過去、三階の教室、窓際の席から写真のフレームのように切り取られた情景を楽しんでいた少女。
 真面目だが夢見がちなところがあったようで、果ては脳裏に多くの人間の動きおよび周囲の環境を投影して体育の授業を繰り広げさせることができるほどに想像力と観察力が豊かだったらしい。

 そんな彼女が恋したのは、体育の授業を見ている内に気になった名前も知らない男子生徒だった。
 引っ込み思案な彼女が取った行動は……と、普段ならここで設問が飛んできそうなものだが、実際のところ彼女は現実に行動を取ることはしない。

 校庭から校門に至るまで見渡せる風景を席替えで取り上げられると、今度は自分が作り上げた想像の世界に一層没頭してしまう。現実という制約から解き放たれたことで、耽溺っぷりは加速する。
 当然、想像のネタにされている某男子生徒はこのことを知る由もないが、知ればどう思うことか?
 気持ち悪いのか、いじらしいのか、嬉しいのか、プレイヤーの感想(選択肢)もさまざまだろう。

 そんな彼女が迎えた結末は自らが育んだ想像力が暴発した結果、超自然的な物理現象を起こすというものである。超能力の発現プロセスと言われても納得する話かもしれない。
 ただし、パイロキネシスかテレパシーか、という話に岩下さんは興味がなくそちらに話は飛ばない。あくまで一女子生徒の心の動きが現実に影響を及ぼした悲劇という体で話は締めくくられる。

 現実にいる人間を材料にした理想化さえしていない虚像相手に楽しむだけで満足し、現実にその対象がいるのにいっこうに接触を持とうとしない。
 罪こそないが、そんな彼女の姿勢に岩下さんは「虚しい」と批判的な語り口こそ向ける。

 ただし、糾弾というほどでもない。
 室戸さんの独特の思考を臨場感あふれる過程と共に教えてくれる岩下さんの語り口は、そこまで込み入った心情をどこで知ることができたのか? という疑問を野暮なものに変えてしまうだろう。

 実際、このシナリオはあらすじだけでは魅力を伝えられない。
 一応、彼女が関係した事件は過去の新聞で裏を取ることはできるようだが、事実関係を知っただけでは事件の全貌は絶対に見えてこない。それは断言できる。

 また、特殊なアイテムや血生臭さを取り扱うことが多い『特別編』岩下シナリオの中では異彩を放つ、一風変わった恋心を教えてもらえるシナリオという意味でも注意を払うべきかもしれない。

 細田シナリオ「トイレの恋」。
 これは一年前の出来事である。恋人にフラれたショックから二階の女子トイレで首吊り自殺しようとしていたところを失敗、かろうじて未遂に終わったところを細田さんに慰められ励まされる。

 そして室戸さんもまた、細田さんの不器用な言葉に応えてくれた。
 一応本人の名誉のために補足しておくと細田さんはあくまで友愛ということを念頭に置いており、いわゆる勘違いをすることはなかった。
 女の子と縁がなかったことに変わりはなく、曲がりなりにも好意というものを向けられ浮かれ立つことになったことに変わりはないものの、あくまでも常識的に動く。

 しかし、孤独だった細田さんが手にした異性の友人という関係は当初こそ問題なかったものの、やはり室戸さんは心の中に渦巻くわだかまりを抱えていたようだ。
 それからさして間を置かずして、元恋人または恋敵に対してなんらかのアクションを起こしてしまう。
 ここでの細田さんの立ち回りは当事者というより巻き込まれた被害者ポジションで、結果的に実害は被ることはないもののいずれにしても彼女の死を見送ることしかできない辛い立場だったりする。

 真相は不明であるが、元カレの「片瀬隆二」を取り戻すために恋敵の「戸沢美紀」を屋上から突き落としてしまい、結果生まれた修羅場を見届けることになったり。
 流れた自分の子を名乗るよからぬモノに利用され死んでしまう室戸さんのことを止めることが出来なかったりといった具合である。

 初心で臆病な恋心を自分に向けている細田さんの内心を知ってか知らずかの室戸さんだが、どちらの展開でも彼女の凶行の片棒を担がされる羽目になってしまう。
 下世話な話をすればなかなかの悪女と取ることもできるが、好意的に解釈すれば元々自殺寸前にまで追い詰められていた彼女の精神状態は最初から手段を選ばないほどに切迫していたといえる。

 室戸さん本人が細田さんのことを利用価値があるだけの人と思っていたか、恋には程遠くても心憎からずと思っていたかを断言するには材料が足りない。
 その辺の内心の解釈は、きっとプレイヤーに任された想像の余地なのだろう。

 また違った展開では、彼氏云々は全く関係なく細田さんに救いを求めていたとも取れるが、こちらでは細田さんは室戸さんの最後の瞬間に立ち会うことができなかった。課されたハードルの高さもあるが、細田さんは彼女の死を見過ごしてしまう。
 この場合だといずれの結末にも共通する、報われさと後悔が最も際立つ話といえる。

 ……細田さん視点では限界もあるが、いずれを取っても敗れた恋心が切なさを演出するのが『トイレの恋』の話といえる。
 展開によってはトイレに出没する怪異の話が飛び出すこともあるが、冒頭で本人が断った通り細田さんとしては珍しく「トイレ」が話の主題にならない。むしろ自殺の方が重要で、その舞台づくりになるだけのかなり珍しい話ということもできる。


目黒啓子(めぐろ けいこ)

  • 登場作品:学怖,学怖S
  • 種族:人間(異次元人)
  • 職業:鳴神学園高校 生徒
  • 関連人物:新堂誠《噂》,吉岡《恋人》
  • 関連用語:旧校舎の照魔鏡,異次元
 新堂一話「霊界へ続く旧校舎の鏡」に登場。
 旧校舎の鏡に挑む男として知られる「吉岡」の彼女である女生徒。
 両親の仲が悪い、学校も楽しくない……。だから旧校舎の鏡から異次元に行こう! という思春期にありがちな逃避願望を持ち、その構想を恋人である吉岡に打ち明けた。

 この二人の末路は吉岡の返答次第で二分(『学怖S』では三分)することになり、異次元の印象も変わってくる。そこは理想郷か、それとも地獄か、果ては平行世界か……。そして、目黒さんの姿もそれにふさわしい物となる。
 なお、彼女が恐ろしく変貌し、異次元に吉岡を連れ去れる際に表示されるグラフィックは『学怖(S)』共に説明書に記載されている。「逆さ女」や「瀬戸さん」には及ばないものの、一話目にしては相当ショッキングなものであることは否めない。 


裳異土の翁(もいどのおきな)

  • 登場作品:四八,極
  • 種族:人間?
  • 関連人物:竹内清,細田友晴
  • 関連用語:サンブラ樹
 植物の行商を行っているらしき謎の老翁。
 古木のようにかさかさに枯れた肌だが、眼光だけは生命力に満ち、ボロボロになった黒コートをまとった老人……などと、話をした人たちは翁の外見のことをそう語っている。

 住民情報の年齢表記が「81歳」とされたことから一応人間と思われるが、取り扱っている植物が「魔女」を客層にする魔法植物だったり、彼自身も人間離れした挙動を見せたりで微妙に怪しい。
 植物に対しての深い愛情は感じられるものの「ひっひっひ」という好々爺然としていながら、どこか人の悪さを感じさせられる笑い声などをはじめ、どうも一筋縄ではいかないおじいさんである。

 『四八』宮崎シナリオ、長崎シナリオに登場。

 宮崎シナリオ「モイドン」に登場。
 彼の語りの下で鹿児島県に伝わる信仰と祟りの木「モイドン(森殿)」について語られる。内容はともかく話における宮崎県のご当地要素は申し訳程度である。
 結果、『四八』のがっかり要素を語る上でよく取り上げられるシナリオになってしまった。

 号らしき「裳異土」は「モイドン」から取ったと取れるが、翁本人は宮崎県出身のようだ。
 もっとも住民情報は人によっては当てにならないので彼も話半分に捉えるのがよいかもしれない。

 長崎シナリオ「信愛」に登場。
 ふくよかなためか女性に縁がないが、心優しい花屋の店員「島田次郎」さんの下に植物の行商に現れる。とはいえ、タダ同然の値段なのでどう考えても商売でやっているとは思えない。 
 そんな彼から提示されるのは制約が厳しいものの富が約束される「マンドラゴラ」、ご存じ見返りは大きいものの副作用がドギツい「サンブラ樹」、愛情の見返りに不穏な予言を残した「ドリームキャッチャー」の三択である。

 『極』細田友晴シナリオに登場。
 詳細は「サンブラ樹」の項目を参照のこと。
 物事にはあまり拘泥する方ではないのか、竹内先輩の犠牲もあってかサンブラ樹が概ね生育を終えたのを見て今度はその場に居合わせた細田さんに挿し木からでも育ててみないかと持ち掛けている。

 断ると、少なく見積もっても人間大はありそうな例の植物のことを速やかにコートの下に収納するという離れ業を見せている。結論、ただの人間ではなさそうだが、彼の正体は不明である。 


望月智子(もちづき ともこ)

  • 登場作品:流神A
  • 種族:人間(故人)
  • 職業:星浦旅館 元従業員
  • 年齢:享年24歳
  • 身長/体重:?cm/?kg
  • 関連人物:星浦真治《恋人》
  • 関連用語:
 『流神A』「開かずの間」に登場。
 彼女を一言で言うなら火サスの住人である。崖ではじまり、崖に終わる。

 本人語るところによると東京で恋人に騙され、傷心のまま水間の崖から身を投げようとしていた。
 そこを地元有力者「星浦一族」の一員であり、星浦旅館の跡取り息子である「星浦真治」に説得されて思いとどまる。

 彼に誘われるまま旅館の従業員として働くようになり、恩人となった真治と仲を深めていったが、後に水死体となって発見された。
 ふくよかな美人であり、働きっぷりも良かったため、職場の上司や同僚からは元より地元の漁である「梨本一義」さんからも評判は高かったようだが……。



元木香苗(もとき かなえ)

  • 登場作品:小学怖
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園初等部 六年六組
  • 誕生日:3月18日
  • 血液型:B型
  • 趣味:ケーキ作り
  • 関連人物:元木早苗《母》,松戸博士《クラスメート,失礼》,間中愛《友人》,加賀先生,林吉夫,金田宗春《噂》
 年代不明、鳴神学園初等部六年六組に属する児童のひとり。
 シリーズでは霊能力者を多く輩出する元木家の一員であり、彼女自身もこの世ならぬ世界とのチャンネルを持っていることが言動の端々から理解できるそんな子である。
 少なくとも霊視能力やご先祖様の霊との対話能力は普段の言動を信じれば持っているようだ。

 腰が低く穏やかで親切な子だが、微妙に落ち着きがない。小学生が使うにはいささか仰々しく思える敬語口調の上に微妙に古めかしい言葉遣いと子どもらしく自由で突飛な言動が混じる。
 霊関係の話を周囲を気にせずに日常の会話の延長で行うズレた感性も合わせ、マイペースな児童が多い六年六組の中でも特に自然体を保っているメンバーのひとりだろう。 

 これらから一見すると普通だが、よく噛みしめてみるとやはり不思議な子だということがわかる。
 高校生時代の母と共通する性格として、彼女の親愛が注がれる対象は生死の垣根を越えているという問題も挙げられる。ふとしたことから彼女の死生観を垣間見たクラスメートは困惑することも。
 外見も母譲りで可愛らしいため、クラスで微妙に浮いてはいるようだが別に邪険にされているわけではない。

 ちなみに彼女自身は当然オカルト肯定派だが、自己主張が激しい性格ではないため、オカルト完全否定派のマッド君相手に意見を求めることができるなど、世の中を見つめる視点自体は中立である。
 文庫版では洗濯ばさみのような髪留めをした上で、玉ねぎ型ツインテールという個性的な髪形をしている。変わっているながらに可愛らしさはその表情からも伝わってくるだろう。

 『小学怖』火曜日「無限廊下」に語り部として登場。
 いわくつきの場所「無限廊下」の現地で遭遇した転校生(聞き手)と一緒に慌てて安全地帯に逃れてから、過去この場所で起こった三つの事件について教えてくれる。

 この際に霊が見える自分の目と、オカルト否定派のマッド君から出てきた忌憚のない意見を織り交ぜて、「だから」ここの廊下は恐ろしいという論拠を示した。
 事実、このパートは彼女が変人だからと片付ける余地をなくす明快で説得力のある結論である。

 『小学怖』水曜日「バグを見つけた方、ご連絡ください」に登場。
 ラブちゃんこと間中愛がクローゼットの扉一枚を挟んでかろうじて命を拾った後、ヤバいものを聞いてしまった後遺症と謎の男たちの影におびえる中、彼女の変化を察知して話しかけてくる。

 ラブちゃんの身に何が起こったかを本質的なところで看破していたようだが、やはり感性はズレているようで彼女からの会話は「地獄」という物騒な言葉を楽しい調子で言い連ねるものだった。
 ただし、本人にとっては全く悪意はなく、本気で羨ましがっているような口ぶりでもあった。 

 香苗ちゃんの霊関係の言動は当時のラブちゃんをして微妙に辟易させられるものだったようだが、ラブちゃんが言い縋ったことに反応した彼女は母親の元木早苗さんをすぐさま紹介してくれた。
 早苗さんの活躍でスピード解決で助かったラブちゃんは以来霊能力の存在を確信したことと、マイペースな性格繋がりもあってか、お互いにおうち訪問をするほどの友達関係になれたようだ。


元木早苗(もとき さなえ)

  • 登場作品:学怖,学怖S,AMC1,学恋,学恋2,特,学恋V,流神A,最終,小学怖,新生,ドラマCD


元木葉苗(もとき はなえ)

 『極』「イノチ」に登場。
 『極』本編から二十年以上前の時間軸で出演する。当時から恒例になっていたN湖の林間学校に参加した生徒のひとりで、同じ学校の友人の蒼樹ローラが大沼繁夫の「イノチ(アイテム)」欲しさに危ないことを言っていたことをたしなめていた。

 彼女とのやりとりからはのんびりとした変わり者の性格が見て取れる。
 そんな会話の場に現れた「原口瑞希」の唐突な提案のことを最初からいぶかしんでおり、どう考えても突飛な事の顛末をあっさり受け入れていた。葉苗さん自身にもやはりご先祖様の援護があったようだ。
 葉苗さん自身は深く物事を考えずにご先祖様の助言に任せて事の流れを受け流すスタンスでいるようで、友人の中身が別人という事態も知って見逃すことにしたようだ。シルエットからはゆるくふたつ結びにした髪型が見て取れる。


モモ

  • 登場作品:追加
  • 種族:猫
  • 関連人物:福沢玲子,千野香奈子
  • 関連用語:紙袋,蟲毒,肖像画
 『追加版』「モモのいた学校」に登場。
 いつ頃からか学園構内に迷い込んでいた白猫。人懐っこく時に甘える仕草はみんなの癒しだった。
 そのため多くの生徒達、とりわけ千野さんと言う女生徒に愛されており、モモも彼女に殊更なついていた。
 しかし、ある時からみんなの前に姿を見せなくなってしまう。

 ネタばらしをしてしまえばこの時点でモモは故人ならぬ故猫になっており、この世に留まった霊が千野さんに鳴き声で呼びかけて彼女を動かしたことが話の本題につながっていく。
 ここからの展開は猫の恩返しならぬ猫の仇討ちだったり、そんなことは関係なく穏やかに虹の橋を渡るための手助けだったりと色々である。

 珍しくハートフルな結末がやってきたり、かと思えば人間の陰惨な悪意に晒されたり。
 展開によっては猫らしく気まぐれで残酷だけどわりとファンキーなキャラをしていることが明らかになったり、呪術を逆手に取って逆襲をしたりと、忙しい。
 動物霊の逆襲といえばシリーズでは珍しくないが、モモの話はホラーの中にファンシーさとユーモアも混じる猫らしい物語と言えるだろう。


桃瀬毬絵(ももせ まりえ)

  • 登場作品:AMC2,学恋2,学恋V,追加,小学怖,ドラマCD


森尾(もりお)

  • 登場作品:晦
  • 種族:人間
  • 関連人物:前田良夫《噂》
 良夫六話「7つの不思議な話」に登場。
 もっと言うなら、良夫六話は「七不思議」と称したショートストーリーの集合と言う体裁を取っているため、その内のひとつと言うことになる。

 良夫の隣のクラスにいる男子児童。
 空き地の大穴に興味を持ち、仲間を引き連れて探検しに来た。 
 石を落としてみても反響音のやってこない穴に、十分もしくは三十分かと潜ってみても一向に底に着く気配は無い。そんな頃合で、彼らは謎の生物に襲われてしまう。

 仲間一人を地の底に引きずり込んだ"それ"は鈍い音を残して消えたが、森尾は何とか生還することに成功した。怪物が何であったかは不明のままである。
 その後穴を埋めるために土が投入されたが、塞がる様には到底思えないとか。


森川(もりかわ)

  • 登場作品:学怖S
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園高校 生徒
  • 関連人物:荒井昭二《噂》,中山葉子
  • 関連用語:屋上《出没》,地縛霊,自殺,精神病院
 荒井三話「飛び下り自殺の人体実験」に登場。
 命に関する感覚が鈍い男子生徒で、学園の飼育小屋の動物を殺しても何とも思わず、息を吸うような感覚で小動物をいたぶっては殺してしまうということを行っていた危険人物。命に対する尊厳も「学校の備品を壊したから怒られた程度」というあまりにもな軽さである。
 子どもの頃でも「都市伝説」にあるようなカブトムシを分解して電池を探してそうな奴だが、その悪癖を高校生になってまで持ち込むなんて変態としか言いようが無い。

 「アンタも肉や魚を食べるだろ? だったら、ペットを殺されたくらいでどうこう言うなよ。」

 そんな彼もついに人様のペットに手を出してしまうが(一応我慢した。三時間くらい。)、その飼い主の「中山葉子」が一枚上手だったのが運の尽き。
 口癖のように言っていた彼の言葉を、実践した中山さん手作りのとてつもない物を食べさせられた後に、深夜に不法侵入してきた中山さんに活け作りにされ、重傷を負う。一命は取り留めたものの、精神を病んでしまったそうな。
 もしくは殺人鬼として目覚めてしまった中山さんに家族を皆殺しにされるという相当苛烈な報いを受ける。
 比較的平穏な展開でも、狂気に侵された中山さんに屋上の端まで追いつめられ、襲われた直後に自ら飛び降りて死んでしまうこととなる。
 因果応報とはいえ、森川君の性格よりも中山さんの奇行の方が目立っているような……?

 一方で中山さんの自殺によって、やっとのことで命の尊さを理解する分岐も存在する……のは良いのだが、その場合でもやはり認識を間違えている。彼の感覚の鈍さは自らの命に対しても適用されていた。
 よって、彼はあっさり自分の命を投げ出す。本当に理解したと言うのならまず自愛すべきだろう。それでも荒井さんの思索の材料になっている内はまだいい方だったのだが……。

 それらの極みとして屋上に出没する「地縛霊」となり、面白半分で死を詮索する人間の大切な人を殺すと言うかなり間違った方法で生命の尊さについての啓蒙活動をする……というとてつもない迷惑行為に出る。彼には最初から良心というものがなかったのだろうか?
 その癖、生きている内は友人がいたりするなどコミュニティーから弾かれるかどうか分からないギリギリの半端な狂気しか持ち合わせてはいなかった。[だから、腹が立つ人が多いのか?]


森永安雄(もりなが やすお)

  • 登場作品:特
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園高校 一年生
  • 誕生日:2月23日
  • 関連人物:新堂誠《噂》,千葉《復讐,犠牲者》
  • 関連用語:悪魔《犠牲者》,生首,自殺,逢魔ヶ時
 『特別編』新堂シナリオ「呪いマンシール」に登場。
 小学生の頃に流行っていた「呪いマンシール」というお菓子のおまけシールを集めていた。
 学校にアルバムを持ってきて友人と談義しているとクラスメイトの千葉からそれを売ってくれと持ちかけられ、冗談半分で五万円で売却する。

 その後アルバムの中にレアシールである「首なし童子」のシールがあったと聞き、千葉の家に怒りの電話をしている。(高値で取引されるのは「呪いマンアイス」の首なし童子である、との釈明も受けているのだが、森永は信用しなかった)
 選択によってはアルバムを取り返したものの退学処分となってしまい、一方レアシールを失った千葉とのお互いへの怒りが頂点に達し、殺し合いへと発展している。

 お菓子のおまけシール、と聞いてビックリマンチョコシールを思い浮かべ、お菓子メーカーの森永製菓をも連想させる名前であるが、ビックリマンチョコを販売していたのは「ロッテ」である。


守山(もりやま)

  • 登場作品:学怖S
  • 種族:人間
  • 職業:鳴神学園高校 生徒
  • 関連人物:荒井昭二,袖山勝《犠牲者》
  • 関連用語:サッカー部《所属》,悪魔《取引》,宿泊施設
 荒井四話「宿泊施設にある謎の4番ベッド」に登場。
 サッカー部のキャプテンで、かつて宿泊施設の四番ベッドで寝たことをきっかけとして、一部の部員と手を組んで悪魔と取引をしていたらしい。

 昨年の標的は「袖山君」だったが、儀式の最終日にべッドを替わっていた荒井さんが危うく生贄にされそうになる。が、そこを間一髪で駆けつけた袖山君の決死の抵抗によって儀式は失敗。責任者であった彼が代わりに生贄とされることによってその場は収まった。
 彼の願いであった県大会への優勝が叶えられたのは言うまでもなく、同時に何とも皮肉な結末を迎えることになった。

 どの道、彼という尊い犠牲のおかげで荒井さんは貴重な友人を死亡や変心と言った理由で失うことなく退部できたのだからプレイヤーとしては感謝すべきかも知れない。
 が、同時に、ほとんどの運動系部活は四番ベッドを介して下級生を生贄として悪魔と取引をすることで優秀な成績を得ており、それを学園側も黙認しているという「人形」シナリオを髣髴とさせる衝撃の真実が明らかになる。
 荒井シナリオの各所には学園が抱える闇が散らされていることは確かだが、この事件も「安藤」と同じく、数多い事例のひとつに過ぎないのかもしれない。


守山成樹(もりやま しげき)

  • 登場作品:男怖,極
  • 種族:人間
  • 職業:笹ヶ岡学園高校 一年D組
  • 関連人物:是枝雅隆,都築遊《親友,クラスメート》
  • 関連用語:童貞
 『男怖』主要人物の一人。て言うか主人公。
 女性に対する極度のあがり症と気取って入校した男子校と言う環境が災いして異性への興味津々な年頃にも関わらず、一向に童貞が卒業できない=彼女ができない高校一年生。
 たくましくもこの夏にはそのどちらかを達成しようとするが、そんな作戦と裏腹に友人の一人が持ち出した「狭間の部屋」に関する資料をきっかけに、愛すべきバカ達の青春は終わりを告げることになる。

 あまり大柄な体格ではなく、いつもつるんでいる友人二人が長身なこともあって小柄ですばしっこい印象を受ける。
 公式ではぼかされているが、おそらく165cm~168cm程度だろうか。
 だからかうるさい。『男怖』は限定的にパートボイスが導入されているのだが、そんな彼の台詞の中でも「リア充爆発しろ」は太字大文字強調されていることもあり、かなり印象に残る。

 そのような性格もあって、前に出る彼はリーダーを張ると言うわけでもないが、自然と二人を引っ張っていく切り込み隊長的存在である。 


 『極』「イノチ」に登場。





情報提供・文章の補足、編集方針の動議その他諸々歓迎します。
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最終更新:2021年03月23日 13:51