索引


幽霊(ゆうれい)

  • 登場作品:
  • 種族:
  • 関連人物:
  • 関連用語:悪霊,生霊,
 幽霊とは人間が死後に残す魂の内、何らかの未練を持って現世に留まったものを指す。亡霊とは微妙に定義が異なるが、それら微妙な違いについては後日としよう。
 兎角「幽霊」と「妖怪」が日本の恐怖を司る民俗文化「怪談」を背負う双頭として機能してきたことは確かである。

 が、古くからあやしいものの総称として扱われた「妖怪」との線引きは案外曖昧である。平将門や崇徳院のような大怨霊を妖怪の一種とする見方は根強く、本シリーズでも高木ババアが悪霊でありながら現代の妖怪として定義付けられていることからもわかる。

 柳田國男は『妖怪談義』にて特定の場所に出現・相手が不特定・黄昏時に現れるものを「妖怪」、不特定の場所に出現・相手が特定・丑三つ時に現れるものを「幽霊」と定義付けたが、これも参考にはなってもやはり不十分だろう。
 人としての属性が強いものを「幽霊」とする見方もあるが、ぶっちゃけ各々の主観によるとしか言いようがないであろう。


悪霊(あくりょう)

  • 登場作品:学怖,学怖S,学恋V
  • 種族:
  • 関連人物:内山浩太,岩下明美《犠牲者》,高木ババア
  • 関連用語:地縛霊,自殺
 幽霊(霊)の内、死後も悪意を持って人々に災厄をまき散らす迷惑な存在。
 殺されるなどの無念や逆恨みに近い感情を持つことから、ほぼ無差別に危害を加えてくる。鳴神学園はこれらの巣窟となっているようで、多くの話の主犯がこの「悪霊」という一言に集約されている。

 霊の中にはヒエラルキーがあるようで悪霊は他の霊を取り込んでは成長を続けるようである。この概念は「霊団」と言い、漫画家のつのだじろうが提唱した。
 別に学術的な用語と言うわけではないが後続のホラー作品にはよく採り入れられ、それは「学怖」においても例外ではない。

 とにかく霊団の首魁となってしまった霊は元がそうだというだけでは最早人のものとは言えないだろう。「蟲毒」の儀式に近いと言えば近いか。
 どちらにせよ作中に登場する有象無象に人格を見出すことは困難である。
 ただし独立して感情や理性を有する場合は明らかに区別して描かれており、そちらは元が人間とは思えないほどに強力である。


生霊(いきりょう)

  • 登場作品:学怖,晦,学怖S,特
  • 種族:
  • 関連人物:林,風間さん,まつげ,有馬健一
  • 関連用語:ドッペルゲンガー
 まだ生きている人間が、怨念を持った「霊」を飛ばして人に危害を加えている状態、もしくはそういう霊。わかりやすく言えば「幽体離脱」と言い換えられる。
 本人に自覚がない場合や意識不明で重体の人間などがしていることもある。

 [文学的な例を出せば源氏物語の六条御息所(ろくじょうのみやす(ん)どころ)が有名。
 源氏の愛人でありながら、年上の未亡人で才のあった彼女を源氏は持て余して逆に疎遠となってしまう。一方、六条御息所は源氏への思いを募らせ続け、ついには源氏の子を身ごもった葵の上に対しての嫉妬心から生き霊と化してしまう。
 (市井の娘でこれも源氏の愛人であった夕顔を取り殺した物の怪の正体も彼女であるとの説がある)

 物語では押し殺していた情念が生き霊となって葵の上に危害を加えている疑念に思い悩む様が描かれ、死後も源氏の愛人達に取り憑いては恨み言を言うなど、女性の想念はかくも恐ろしい事を現していた。おおこわ。]


 福沢五話「呪われたロッカー」に登場。
 林さんがそれに当たる。
 彼女の生霊が誰にどのように作用したかはその項に記述を譲るとしよう。

 [実は先述の事例は明確に六条御息所の生霊の仕業と書かれているわけではない。実は原作の時点で彼女を犯人とするのは状況証拠のみ、かつ地の文でも生霊の存在については半信半疑の論調であったりする。

 嫉妬の恐ろしさとは単に直接害を為すに留まらず、意図せぬまま意識すらないままにおぞましいことを為すことへの嫌悪に及ぶ。
 要は良心の呵責であるが、問題は邪に思うだけで罪だと思うことである。
 真面目で高潔な人ほどこの罠にかかりやすい。直接手を下したかは関係ない。
 わからないままに罪を犯してしまったかもしれないこと、その苦悩もまた当人にとっては立派な恐怖ではないだろうか? 
 嫉妬の言葉を一番に聞かされるのが自分自身と言うことを忘れないでほしい。]


 新堂三話「親友が残した映画のチケット」に登場。
 まつげがそれに当たる。
 後述の風間さん同様、生霊は本体の肉体から長く離れると危険という特性が脳裏に浮かんだ読者も多いだろう。
 恋人の死によって気力を失ったまつげだったがこのまま生霊のままでいてもらっては、本人も気づかないうちに遠回りで緩慢な自殺への道を進んでしまっているようなものである。


 和子五話「風間さんの生き霊」に登場。
 風間さんがそれに当たる。
 こちらは本人の知らないうちに和子おばさんの手による降霊術によって呼び出されているパターン。本人はいい迷惑であるが、風間さんが風間さんであるのであんまり申しわけない気分にはなれないと思う。

地縛霊(じばくれい)

  • 登場作品:学怖,晦,学怖S,
  • 種族:霊(カテゴリ)
  • 関連人物:荒井昭二《噂》,宗一郎,
  • 関連用語:花壇
 死んだ後の霊が、土地などの因縁によってその場にとどまり続けているもの。
 大別して「場」そのものが持つ力によって強制的にその場所に縛り付けられているか、場所になんらかの心残りを持っており霊自身が離れられないかの二種類のパターンが存在する。

 後者の場合は未練を絶つことによって成仏させることも可能になるようだが……。
 学怖などでは特定の場所にいる学生の霊などがあたる。自爆霊


守護霊(しゅごれい)

  • 種族:霊(カテゴリ)
  • 関連人物:元木早苗
  • 関連用語:エクトプラズム,ヒトシ君
 文字通り本人を守護してくれている霊。霊関係では一番身近で善良な存在である。主に本人の先祖やその縁者、死んだ祖父母などがなっていることが多い。悪霊などでの災難で最も頼りになるべき存在なので、お盆のお墓参りなどを欠かさない人にはきっと良いことがあるよ♪

 だが本人の素行や環境によっては力が弱くなっていたり見放されたりすることもある。悪霊の巣窟である鳴神学園では……?
 早苗ちゃんの体に潜んでいるおばあちゃん達も守護霊と呼べる存在ではあろうが、少々お節介が過ぎる気もする。


動物霊(どうぶつれい)

  • 登場作品:学怖,学怖S,
  • 種族:
  • 関連人物:,吉田美奈子
  • 関連用語:
 犬猫などの動物の霊。霊と言えば人間の、と思いがちだが、彼らも死ねばそれなりの念を持って霊魂と化すこともあるのである。特に理不尽な虐待によって殺された動物霊は殺した本人に祟り、それ相応の報いを受けさせるなどの物語もある。
 特に猫は即祟ると言われるほどの存在であり、早苗ちゃんが猫の霊を呼び出して福沢に復讐させる話もある。旧作での親友扱いからは一転している彼女らの関係にも注目したい。

こっくりさん
  • 登場作品:学怖,学怖S,AMC1,学恋2

霊界(れいかい)

  • 登場作品:学怖,学怖S,
  • 種族:スポット
  • 関連人物:
  • 関連用語:ステップ・オブ・ヘブン,交霊
 死後、人間の霊魂が辿り着くとされる世界。
 キリスト教の天国(Heaven)や仏教の涅槃(Nirvana)の親戚と一般的には連想される。
 ただし、この用語のは既存宗教との繋がりは薄い。

 宗教と死後の世界は切っても切り離せない関係にあるが、この霊界は従来の概念に縛られることを嫌う者から用いることが多いようである。

 尤もスピリチュアルな新興宗教関連や胡散臭い心霊特集で耳にすることが多いのだが。擬似科学をまとったりするオカルトも一種の信仰ではある。
 長年に渡る論争で固められたメジャーな宗教の真っ当な宗派は、こう言った惑乱的な信仰に自分のところの死後の世界観を提供してくれない。

 交霊術の交信先を霊界とするのは訳語としても観点としてもやむを得ない話なのかもしれない。

霊道(れいどう)

  • 登場作品:晦,学怖S,探偵局,特
  • 種族:概念
  • 関連人物:朝倉《》,服部拓磨,《犠牲者》
  • 関連用語:桜,下駄箱
 霊道とは字の通り、霊の通る道のこと。
 この霊とは人間霊に限らず、実に種類豊富であり



幽霊交歓部(ゆうれいこうかんぶ)

  • 登場作品:追加
  • 種族:部活(非公認)
  • 活動日:毎週 木曜日
  • 活動場所:旧校舎三階・教室
  • 関連人物:横内彰道,糸谷妙子,馬渕清隆《所属》,荒井昭二《噂,所属》
  • 関連用語:旧校舎,幽霊
 『追加版』荒井シナリオ「消えた生徒の行方」に登場。


行方不明(ゆくえふめい)

  • 登場作品:
  • 種族:現象
  • 関連人物:朝比奈慎也
  • 関連用語:鳴神学園,狭間の部屋


夢(ゆめ)

  • 登場作品:,晦,
  • 種族:現象
  • 関連人物:前田和子,渡辺
  • 関連用語:悪夢,夢オチ,予知
 眠っているときに見る様々な情景や物語。
 もしくは将来を思い描く未来予想図のこと。
 シリーズでは前者が主に用いられる。

凶夢(マガユメ)

  • 登場作品:
凶夢

夢オチ

  • 登場作品:学怖,晦,学怖S,VNV,AMC2
  • 種族:
  • 関連人物:仮面の少女
  • 関連用語:赤い教科書,記憶喪失,夜イベント,無限ループ,不思議の国のアリス
 物語の結末の付け方のひとつ。
 物語の〆として実は今までに起こった出来事は全て「夢」もしくは「劇中劇」などと明示する代表的などんでん返しのひとつである。
 しかし近年では多用されすぎていること、手垢が付いていること、何よりそれまでの経緯や積み重ねを台無しにしてしまうことからあまりお薦めできる手法と見做されていない。特に長編では伏線があっても敬遠されることが多い。

 全く収拾の付かない状況を調理できないと、広げられた材料を安易なちゃぶ台返しで散らしてしまったと作者の力量不足を露呈したも同然である。


 ただし、夢というだけで即座に回れ右するのは早計である。
 まず舞台設定が「夢」であると最初に提示した場合、読者はそこで毛色の変わった「異世界モノ」との了解を得るはずである。
 起承転結の「転」として提示する場合は遠くないうちに想い人が消えてしまうことを知って葛藤する悲恋モノや、キャラクターが夢を逆手に取って行動する不条理劇やメタフィクションとの相性が良い。

 ホラーとしても一見安易な夢オチと見せかけておいて実は……、と言うパターンは多い。中途、夢を挿入していき次第に現実はどちらにあるのか、そもそも現(うつつ)や私(わたし)は何なのか? と次第に揺さぶっていく、そんな展開も自分≒視聴者が曖昧になるサイコなホラー・サスペンスでは避けて通れない。

 「学恋」シリーズに登場。
 「夜イベント」はこの夢オチを大きく活用したシステムである。
 テンポを崩すことなくバッドエンドを挟むことができ、カオスでショートなストーリーを大量投入できる。小咄と夢の相性は悪くない。



夢想荘(ゆめおもいそう)

  • 登場作品:AMC1,学恋,特
  • 種族:スポット
  • 関連人物:志垣泰成
  • 関連用語:ホラー・ストリーム,秘密の地下室
 『AMC1』「柱の傷」に登場。
 古びた……というよりも不気味なアパート。
 総予算10万円というふざけた価格設定に応じた不動産屋に紹介された物件であるが、中身は想像以上のボロ家であり、一階は封鎖されている。
 中には入居者らしき老婆が住んでいたが、彼女の正体は不明。さらには大家も不明で紹介した女性も行方知れずと不明点ばかり。
 住居を求めた泰成自身も一時はこのアパートの怪異に取り憑かれそうになったが、刑事さんの尊い犠牲によって難を逃れている。

 結局このアパート自体の怪異や正体についてはまったく明かされず、物語は幕を閉じている。これについては「あえてそれを明らかにしない」というコンセプトがあり、後の登場での活躍(?)が期待される。

 が、本格的な登場は未だにせよその枠組は後の作品によって徐々にだが、明かされつつある。
 「夢想荘」の正体、それを一言で言ってしまえば「旧日本軍が残した負の遺産」である。悪魔の研究と言い換えても良い。
 『学恋』夜イベントによると、



百合(ゆり)

 百合とはユリ目ユリ科のうち主としてユリ属(学名:Lilium)の多年草の総称。
 白い百合は純潔の象徴とされ、図像学では聖母マリアによく持たされる花とされる。

 そこから転じて、女性同士の恋愛を取り扱った作品ジャンル(ガールズラブ)について指す言葉でもある。むしろこの項では、植物ではなくジャンルと「アパシー」との関係について述べていく。
 また、近年では女性同士の愛「」込みの巨大な感情を指して「百合」と定義することもあるなど、その用法はここ十年来でも大きく広がっていたりもする。

 ちなみに「百合」の語源には諸説あるが、男性の同性愛(BoysLove)を薔薇族と呼ぶことに対比させて、百合を提唱したとも言われる。
 [ただし、薔薇は耽美的モチーフとして使用されることが多く、実際に両ジャンルに親和性の高い少女マンガで見る機会を考えると、花としては必ずしも対立する概念ではない。]

 [統一した見解があるわけではなく、私見に近くなるが「レズビアン(そもそもジャンルを指して使われる用語ではないか)」と「百合(もしくはガールズラブ)」は同じ現象を取り扱ったものではないため、混同には注意が必要となる。
 言うなら後者は前者と違い、直接的な性行為の描写を避け、心の機微や精神性に重きを置いた作品群だろうか。]

 さて、「旧作」を含め、主に男子間の恋愛関係が取り沙汰されがちな「アパシー」であるが、「百合」を語る要素はないわけではない。
 『晦』では鈴木由香里がそれに当たる。万事に対して淡白な彼女のこと、濃密な描写があるわけではないが、一話から恋愛に対して性のこだわりがないと爆弾発言をかましている。また、四話では「なぜか昔から女の子にもてる」とぼやいておられた。この場合はストーカー気質な妄想少女が彼女に向けて念を飛ばしている一幕もある。げにも恋路は恐ろしい。まぁ、エス(古)ですわ。名前に「ゆり」が入っているからかしら?

 『学怖S』岩下五話交通事故で死んだ運命の恋人」に登場。
 そのもの直球で、主人公が岩下さんに愛の告白をする結末が存在する。 

 また、岩下さんは女性に対して同情的(=男性に対して攻撃的)な視点から語りを行うことも多い。『学怖S』では倉田に対して、多くは親愛の情を持って接していることが多く、元々百合属性を持ったキャラと言える。


 [なお『AMC1』では倉田の猟奇的なまなざしに惹かれた岩下さんが彼女に惚れ、百合カップルとなるENDがある。キスシーンやツーショットもあり、タイトルもズバリ「百合」]

 舞台が「アパシー」に移ってからは、何だかんだ言いつつ、日野関連のネタ留まりな「BL」とは違い、男女比等の問題によって数は少ないがガチに存在感を増しつつある。『AMC1』殺人クラブ観察日記では、本当に同性同士でキスするENDが登場した。そのシーンで表示されたスチルの題名はストレートに「ユリ」であり、攻略本でも、飯島氏が力を入れたEDのひとつとして語られている。
 ちなみにその一枚絵は『AMC1』PVでも使用されたが、[視聴者が一番驚いたのはこのシーンではないかと私は思う。]

 また、同性攻略が可能な『学恋』の発売に至り、大方の予想を裏切って「百合」は「BL」を抑え、強い印象を与えた。思春期の女子は擬似的な同性愛にハマると言う格言がある通り、福沢もこの市場に新規参入したこともあるが、本当に同意の上で付き合ってしまうエンドが登場したことは新鮮であった。
 確かに倉田は創作のためなら手を汚すことすら気にしないように、元来好奇心が強い性格だが、ここまで時代を先取り(1995年7月)していたとは思わなかった。
 [ちなみに百合を男性にまで広めた一因として挙げられる『マリア様がみてる』が最初の巻が発刊されたのが1998年8月で、最初のアニメ化が2004年1月。また、百合アニメとしては演劇的な演出と隠微な暗示が好評を博した『少女革命ウテナ』が1997年4月である。
 スタッフにとって前身とも言える『セーラームーン』の放映開始である1992年3月まで遡り、それ以前にも萌芽は当然あったと考えても、かなり早い試みなのかもしれない。]

 まとめて『鳴神学園短編集』に新規書き下ろされた「花壇の恋」や『学恋2』に岩下明美が参戦することを加味すると、このジャンルの隆盛の余波は我らがアパシーにも及んだのかもしれない。

 余談になるが、植物としての百合の登場は未だなっていない。また、作品内で、この用語が直接の言及をされたわけでもないので注意が必要である。『学怖(S)』、「アパシー」を象徴する花は季節や出番を考えると、「紫陽花」が最も適当であろう。




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最終更新:2021年04月27日 16:47