フレイ・アルスター

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フレイ・アルスター - (2020/11/27 (金) 01:20:29) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/02/26(土) 16:02:53
更新日:2024/05/01 Wed 14:53:54
所要時間:約 5 分で読めます




守るから、私の本当の想いがあなたを守るから、だからあなたはもう泣かないで、キラ…


フレイ・アルスターは「機動戦士ガンダムSEED」の登場人物。
CV:桑島法子

主人公キラ・ヤマトと同じゼミに通う、赤い髪の美少女。平井キャラの例に漏れずとても巨乳
番組開始時点では、ラクス・クラインカガリ・ユラ・アスハと共にヒロインの一人と報じられていた。

箱入り娘として育てられた為に世間知らずで我が儘な面もある、ある意味典型的なお嬢様タイプ。
最大の関心事はオシャレやショッピングで、自分の美貌を自覚しており、それに磨きを掛ける事に余念が無い。
母を早くに失った為かファザコン気味でもある。
ヘリオポリス工科カレッジのマドンナ的存在で、友人のサイの許婚と知りながらキラも密かに好意を寄せていた。

ヘリオポリス崩壊後はアークエンジェルに救助され、キラ達と合流。
突如巻き込まれた戦争という非日常に箱入り娘であったフレイが耐えられる筈も無く、精神的に疲弊していった。
また、元々コーディネイターに偏見を持っていた事も助長して、キラに対してもコーディネイターと知った後は少し距離を置いていた。

そして、大好きだった父親が目の前でザフト軍に殺されてしまった事でコーディネイターに対する偏見は強い憎悪へと変化してしまい、
自分と「父親を守る」という約束をしておきながら果たせなかったキラに「あんた、自分もコーディネイターだからって、本気で戦ってないんでしょう!?」と暴言をぶつけた。


後にキラにはその時の事を謝り、地球連合に正式に志願兵として加わってからは接近していくが、
その真意は「コーディネイターであるキラにザフト軍を出来るだけ多く殺させた上で、戦場で死んでもらう」事だった。

コーディネイターへの憎悪が強くなり過ぎたフレイは、キラに近付く為に婚約者であるサイと距離を置き、戸惑う彼を突き放すのみならず、
キラを戦場に縛り付ける目的で自分の肉体まで利用し、土曜6時台ベッドシーンをも披露
これまでのフレイの余りにも身勝手な言動や昼ドラも真っ青なドロドロ展開も含め、一部視聴者からの非難が殺到した。

更に、HDリマスター版では夕ご飯の時間にセッ○スシーンまでも披露。幾多のお茶の間が凍りついた事は想像に難くない。
(因みに、同じくリマスター版で後にラウ・ル・クルーゼに攫われた際にもベッドに裸で横たわるシーンを披露しており、一部視聴者からラウとの性的な関係が疑われた。単にシャネルの5番派)

ただ、突き放したとはいえサイへの想いは消えておらず、キラへの劣等感からストライクガンダムを動かそうとするも果たせず、
彼が悔し涙を流した一幕では、そんな彼を涙ながらに見つめていた。
また、ベッドシーンの後にキラが出撃し、部屋に一人残されたフレイは、自己嫌悪からか、笑い声を上げながらも涙を流していた。

と、最初は自身の復讐のために表面上はキラと恋人のように接していただけだったが、一緒にいるうちにキラへの感情に変化が訪れ、
偶然の再会を果たし、キラと親しくしていたカガリ・ユラ・アスハに嫉妬心を剥き出しにするなど、キラが戸惑うほど彼への独占欲を見せ始める。
しかし、かつての自分の目的からも、自らがキラに本気で惹かれ始めていることを認められないフレイは、
祖国オーブへ入国した際、父親を喪って会いに行く家族がおらず、艦に残る自分を気遣って(彼自身にも事情があったのだが)同じくキラも艦に残った際、
様々な感情や事情から彼に当たり散らしてしまい、それによって偽りの関係は終焉を迎えることに。

キラと距離が空いてしまったフレイだったが、自分との関係が破綻してなお、艦や仲間を守るために同胞たちと戦い続け、
過酷な現状に肉体的にも精神的にも追い詰められていくキラを見ていられず、再び彼と関係をやり直すことを決意。
出撃するキラに思い切って話しかけるも、緊迫していた状況と喧嘩別れした気まずさから上手く自分の気持ちを伝えられなかったが、
キラと「帰ってからゆっくりと話す」約束を取り付け、戦場に向かう彼を見送った。
しかし、その戦闘でキラはMIA(行方不明)となってしまい、フレイはキラに謝る事も、関係をやり直す事も出来なくなってしまった。

かつての「コーディネイターをなるべく殺した後にキラが戦場で死を迎える」目的は果たされた。
しかし、目的が果たされた達成感などなく、フレイはキラの戦死に、他のクルーたち同様かそれ以上に心を痛めていた。
そんな自分から必死に目を逸らし、フレイは以前のようにサイと寄りを戻そうとするが、
フレイの事情とキラに対する感情の変化をなんとなく察していた彼から、その事実を指摘された上で拒絶されてしまう。

小説版ではこの一連の流れに対するフレイの心情が細かく描写されており、キラへの自身の行いを後悔し、
キラが帰ってきた暁には、それまでの自分の行動などを全て謝り、そんな自分を彼が許してくれたなら、
「今までよりもうんと優しくしてあげよう」と彼との関係をやり直すことを決意していた他、
サイに拒絶された一件で自分の行いを客観的に見直して「彼の拒絶は当然の事」と自覚し、
サイ・キラ両名への罪の意識に押し潰されそうになっていく彼女の姿が描かれている。

そんな中、キラの戦死のショックとサイの拒絶で精神的に追い詰められていたせいか、
先の戦闘で捕虜となり、医務室で治療を受けていたディアッカの皮肉にミリアリアが激昂する場面に出くわしたフレイは、
「コーディネイターなんて、みんな死んじゃえばいいのよ!」と叫びながら、医務室にあったピストルでディアッカを銃殺しそうになるが、
ディアッカの心ない言葉が原因とはいえ、コーディネイターであることを理由に殺してしまえば
それは戦死したキラをも否定してしまうことだと思いなおしたミリアリアに阻止される。
フレイは(自分もディアッカを殺そうとしていたくせに)何故自分を止めるのかとミリアリアを責めるが、
涙ながらに止める彼女に根負けしたのか、その場から去って行った。

なお、キラが戦死した後もコーディネイターを憎み、かつてのように「死んでしまえばいい」と言い放つフレイの姿は視聴者からも批難されているが、
小説版ではミリアリアがフレイのこの行動はキラの戦死のショックが強すぎたことが原因だと分析するなど、少しフォローされている。


その後、アークエンジェルがアラスカ基地に寄港した際にフレイは軍本部から転属を命じられ、
同じく転属を命じられたムウやナタルと共に連絡船に向かうも、ムウたちとはぐれてしまい、不安から連絡船に乗らず、
アークエンジェルに戻りたいという思いからアラスカ基地内を彷徨うも、アークエンジェルは既に出撃してしまっていた。
このままではいずれ発動するサイクロプスによる死を避けられない状況だったが、基地内にいたクルーゼと偶然出くわし、
自分の声を父親のそれと聞き間違えた*1フレイを、とある人物の関係者かと疑った彼に拉致され、ザフト軍に連れて行かれてしまった。

ザフト軍に連れ去られたフレイはクルーゼの傍らに侍らされ(クルーゼの声が父親そっくり(中の人が同じ)だったので、複雑な気持ちだったらしい)、
イザークに疑惑の眼差しを向けられる居心地の悪い日々を送っていたが、突然、クルーゼに「戦争を終わらせる鍵」を持たされて戦闘中の戦場へ脱出艇で放り出される。
そして、「戦争を終わらせる鍵を持っている」という自分の言葉に興味を持ったアズラエルの指示でドミニオンに回収される中、
自分の声を聞いて助けに来たMS・フリーダムからキラの声が聞こえたことで、フレイはキラが生きていたことと自分を助けようとしてくれていることを知る。
しかし、さしものフリーダムも敵戦力であるドミニオンのMS部隊の真っ只中にいるフレイの脱出艇を奪還する事は叶わず、
キラとフレイは互いの生存を知り、呼びかけ合うも、本当の意味で再会することは叶わなかった。

そして、意気消沈したままドミニオンに迎え入れられたフレイは、そこでかつてのアークエンジェルのクルーであり、ドミニオンの艦長を務めていたナタルと再会。
ようやく顔見知りの人と出会えたフレイは緊張の糸が切れたのか彼女の胸で泣きじゃくり、アラスカ基地以降、ようやく安堵することが出来たのだった。
落ち着いた後、フレイはコーディネイターへの憎しみに囚われて何も見えていなかった過去の自分への自戒と贖罪の意思と、
生きていてくれたキラと再会するわずかな可能性にかけ、何もしなくていいというナタルの心遣いを辞退し、前線に出る事を希望。ドミニオンのオペレーターを務める。
アークエンジェルでは全くといって良い程仕事していなかった筈だが…やれば出来るのかもしれない。一応才女だし。

やがて迎えたヤキン・ドゥーエ戦では、ぼくらの盟主王アズラエルに叛旗を翻したナタルに背中を押され、ドミニオンを脱出。
脱出艇を発見し、保護しに来たキラと窓越しに一瞬の再会を果たしたが、二人を嘲笑うかのようにプロヴィデンスのドラグーンから放たれたビームが脱出艇を直撃
キラの目の前で、(小説版ではキラと会って謝らなければいけないと強く思いながら)爆炎に包まれ、その生涯を閉じた。

その後、フレイの魂は泣きじゃくるキラの下に向かい、「私の本当の想いが、あなたを守る」と告げながら、光となってキラに吸い込まれる様に消滅していった。
印象的なシーンではあるが、監督曰く「キラには見えていないし、声も届いていない。フレイはララァではなくミハル」との事。
このシーンも、良く見ると魂となったフレイとキラは会話が成立していない。

次回作では仙人の様な境地に至ってしまったキラの姿を見ると、フレイに振り回されていた頃が人間臭かった様にも思えるのだが…。


〈余談あれこれ〉
  • 軍に志願したのは良いものの、アークエンジェル内では働いている描写が全く無かった(強いて挙げるならゴミ拾い位か)。
  • 続編の種運命では3クール目のエンディングにチラリと出演。
  • 「人間爆弾にされる」とか、ストライクルージュに乗る等のプロットも存在しており、ルージュのカラーリングが赤色なのはその名残との事。
  • 脚本家曰く「本当にキラを理解していたのはフレイだけ」監督曰く「キラはフレイもラクスも好きではない」との事だが…この辺は考えても仕方ないので止めておこう。
  • 『機動戦士ガンダム ExtremeVS』シリーズでは、フリーダムのフル覚醒(ゲージMAX状態での覚醒)のカットインで、種割れするキラにフレイの霊魂が重なる、原作ファンにはたまらない演出がされている。
  • 『0083』のニナ・パープルトン、『Vガンダム』のカテジナ・ルースと並び、「ガンダム三大悪女」に数えられるが、
    前者二人がほぼ確定しているのに対し、彼女のポジションには別の人間が入る事もあり、未だに確定はしていない。
    ただ、悪女の定義は「女性としての魅力を利用して男性を手玉に取る女」なので、そういう意味でなら(特に物語前半の)フレイはまごう事無き悪女であると言えるかもしれない。
  • 本放送でフレイが死ぬ回の前に発売されたサントラには「フレイの死」という曲も収録されており、買ったファンは公式からネタバレを喰らうはめに。
    BDリマスターにおけるOPでも新規作画が加えられており、結末のネタバレがされていた。 ナンテコッタイ


■ゲームにおけるフレイ(原作準拠)

スパロボ初登場作品で、DVE収録も行われた。
原作序盤~中盤と同様に感情的な暴言や態度が目立った為、同世代且つ似た様な境遇だったアスカに、キラを自分の復讐に利用しようとする思惑を見透かされる場面がある等、多くの死線を潜り抜けてきたαナンバーズの面々からは快く思われていなかった。
一方で父親を守れなかったキラに対するフレイの憎しみを敏感に感じ取ったカミーユは、彼女の行動に一定の理解を示している。
両親が戦場で死亡した時、錯乱してクワトロ達に当たり散らしてしまった過去があるから共感できたんだろうって?αのカミーユに両親と死別したような過去はありません。虚憶くらいはあったかもしれないが
更に、αナンバーズに同行していた期間が短かった為、クルーゼに討たれた際もキラ以外に彼女の戦死を悲しむ描写が無く、声が同じナタル程でないとはいえ、悪役に近い扱いを受けている感があった。
最終決戦では、トール・ナタル・ラスティ他、死亡したキャラ達と共に霊魂として現れ、キラ達αナンバーズに力を貸した。

  • Zシリーズ 
スーパーロボット大戦Z以前に戦死している為、フレイ本人は登場しないが、再世篇中盤のあるイベントで、キラが彼女の名前を口にしており、今でもフレイの戦死が大きな悲しみとしてキラの心に刻み込まれている事が分かる。
時獄篇でも、とあるシナリオのエンドパートにて、キラが今でも彼女を目の前で失った瞬間の悪夢に魘されている事をMIXが敵に浚われて荒れていたアンディに話している。

原作と似た様なポジションだが、中の人繋がりでナデシコに乗りたがったりする等、コミカルな描写が多い。
最終的に戦死してしまうのは避けられないとはいえ、原作死亡時の一枚絵があったり、
クルーゼとの対決ではキラを始め、彼女を殺したクルーゼの凶行に激怒しているセリフを言うキャラが何人かいる為、
不遇だった第3次αに対して、ぞんざいという訳ではなかった。


■ゲームにおけるフレイ(IFルート)

2部より登場。
同じ父親を亡くした者同士か数少ない登場シーンでは毎回カズマと絡む。と言うよりカズマから絡みに行く。
終盤で殺されそうになるもがラクスが艦長を務めるエターナルが盾になって救出され、キラやサイと和解する事出来きた。
何この綺麗なフレイ。
省かれてるが、原作通りきっちりヤる事は済ませてるのはお忘れなく。
また、風花・アジャー達と共に、クルーゼの様に空間認識能力者のクローン人間として生まれたプレア・レヴェリーの看病をしており、その出生故に長くは生きられないだろう彼を心配していた。
エンディング後については語られていないが、ファンの間では(キラがラクスと恋仲になった以上)サイと復縁した派とカズマの嫁派に分かれている。

平成ガンダムルートでは選択次第で生かすも殺すも可能。
生かすとマリュー(アークエンジェル)の、殺すとキラ(フリーダムガンダム)のIDとなり、使用すると機体性能が大幅に強化される。
純粋に戦力を考えるなら殺した方がいいが、頑丈な戦艦や後味の良さを求めるのも悪くはない。
なんでもありのライバルルートではなんとパイロットとして使用可になる。
ステータスはエースに及ばないが、敵の行動を封印する凶悪なIDを持つのでEx-Sなりセイバーなりに乗せて補正があるキラのチームに入れるといいだろう。
特にEx-SならHP70%まで削れてALICEが発動すればステータスも問題無くなる。
(ALICEシステムは発動するとある一定値まで全ステータスが押し上げられ、
キャラのステータスがその一定値より高いならば、その数値に少しプラスの補正といった形で再現されている。
ようするにその一定値を素のステータスで上回るエース級以外は誰が乗っても同じステータスになる。)

因みに殺した場合には人の命を吸う能力があるはずもないわけのフリーダムガンダムに、
特殊なフィールド(ゲーム中ではZガンダム等と同じバイオフィールド表記)を発生させるという離れ業を披露してくれる。
フェイズシフト装甲の弱点であるビームを軽減させ、彼女の本当の想いがキラを文字通り守ってくれるのだが、
当のPS装甲(今作では一定威力までの実弾攻撃無効。回数制だが核動力機は回数無限。)が、
キラがSEED覚醒状態(=バイオフィールド展開状態)になると、ゲームのバグかバランスの都合か
PS装甲が機能しなくなる(キラのIDになっていないなら覚醒しても問題なくPS装甲が機能する)ので、
実弾には弱くなってしまう(バイオフィールドで軽減されているのでダメージは軽微だが)。

「あんた、自分もWiki篭もりだからって、真剣に追記・修正してないんでしょ!」

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