ラクス・クライン

登録日:2011/03/20 Sun 21:43:56
更新日:2024/04/21 Sun 00:15:06
所要時間:約 12 分で読めます





平和を叫びながら、その手に銃を取る。それもまた悪しき選択なのかもしれません。


でもどうか今、この果てない争いの連鎖を、

断ち切る力を!




機動戦士ガンダムSEED』シリーズの登場人物。

●目次

【データ】

人種:コーディネイター(アコード)
生年月日:C.E.55年2月5日
星座:水瓶座
血液型:B型
年齢:16歳→18歳
身長:158cm→160cm
体重:53kg→46kg
趣味:歌、ブティック通い
髪色:ピンク
瞳:水色
出身:プラント・アプリリウス市
CV:田中理恵

【概要】

プラント最高評議長シーゲル・クラインの娘で、母親の存在は不明だが、母に関して言及するとき懐かしそうな様子を見せたので、死別かもしれない。
ピンクの髪が特徴的で、彼女を象徴するカラーにもなっている。
C.Eでも特に独特のセンスを持ち、歌姫のときはロングスカートで、私服のときもスカート丈は常にひざ下と言う上品な格好であるあるにもかかわらず、
艦船に乗り込むときは打って変わって長い陣羽織を纏ったくの一風のミニ丈和装になる。
プラントでは和風の文化を好む人がいるらしく、ラクスもその一人であるようだが、指揮官服を和風なおかつ自分の好みのデザインにするとはなんとも個性的である。
こんな綺麗な御御足に顔をうずめて泣いてたキラが羨ましい。
くの一和装はSEEDの頃とDESTINYの頃ではデザインが異なっており、特にDESTINY時代はノースリーブ(袖の代わりに二の腕から手首まで手甲を装着)なので、色気が際立つ。
OPやEDでは陣羽織を脱いだ姿も目立つが、SEED/DESTINYどちらとも本編では殆どのシーンで陣羽織を着用している。
また、どういう訳かDESTINYではピンクのパイロットスーツまでお披露目された。ちなみにデザインは前作でアスラン達が着てたものと同一。
あとパンツの色もピンク。

歌姫として名が通っており、作中開始前からプラントの市民から単なるアイドルを凌駕する絶大な人気を集めている。

影武者との対比か貧乳とネタにされた時期もあったが、別にそんな事はなく、確かにミーア程では無いが彼女も十分立派な物をお持ちである。例えるなら美乳。
劇場版では実際にアホみたいなデザインのぴっちりスーツによる乳揺れを披露したぞ!


【人物】

優しく浮世離れした可憐で天然な性格だが、一方で聡明でもある。
戦争に関わっている時は淡々としており劇中での心理描写がほとんど無いため、超俗的な印象を受ける上、発信する言葉は抽象的で思想の根幹を掴みにくい。
ただ父親がプラント内で穏健派の中心人物*1だったことと、命を賭してでも激化する一方の戦争を止めようと共に尽力していたことから、
少なくとも戦乱が拡大していくことや、それに伴う人類滅亡の危機を食い止めようと努力していたことは分かる。

しかし父が亡くなったときはキラの胸で泣き、洋服店で色々な服を試着したときは恋人であるキラの淡白な感想に機嫌を悪くするなど、時折普通の女の子らしい面も覗かせる。
主要キャラなのにストーリーで全く内面へスポットを当てない、もとい、当てる暇がなかったせいで感情移入しづらいだけで、
しがらみがなければちょっと天然な普通の女の子なのだろう。


【来歴】

機動戦士ガンダムSEED

SEEDシリーズの中核を成す重要なキャラクターだが、実はある程度出た後は本筋から長期に渡りフェードアウトするので出番自体はそれほど多くない。
初登場時はプラントに政治利用(思想誘導というより元気づけなどの類)されているもののあくまで民間人の扱いだったが、
ユニウスセブンの視察の途中、船が連合軍と遭遇したためポッドで脱出させられ、宇宙を漂っていた所をアークエンジェルに拾われキラと出会う。
あまりに逼迫している状況だったのでクルーゼ隊の攻撃を中止させるための人質にされるが、その行動を良く思わなかったキラによりアスランに引き渡された。
そして追撃しようとするクルーゼを制止したという縁が生まれる。

次に登場した際には重傷と心に深い傷を負ったキラを自宅で介抱し、その後キラと共に激化する戦争を止めるという意思を確認。
そしてプラント(厳密にはザラ派)が極秘に開発した切り札、ニュートロンジャマーキャンセラーを搭載したフリーダムをキラに譲渡。
なお、フリーダムは機体性能は当然として、当時においては存在そのものが機体性能以上に危険なものであり、これを託すに値する者を探していたとも思われる。

その後、クライン家を敵とみなして殺害命令を出したザラ派から父シーゲルと共に身を隠しながら穏健派をまとめていたものの、シーゲルは暗殺される。
自身はどうにか生き延び、父の跡を継いでクライン派をまとめ上げてアンドリュー・バルトフェルド達と共に新造の戦艦エターナル強奪に成功。
Z.A.F.T.軍の追撃に遭い、MSを積んでいなかったこともあって危機的な戦況を迎えるが、戦闘を察知したフリーダムが追撃部隊を退け、危機を脱する。
そして、エターナルに乗り込んだキラの下に向かい、再会を喜んだものの、キラから近況を訊かれたラクスは父が死んだことを告げ、彼に抱き着いて悲しみの涙を流した。

なお、キラと再会するまでラクスはシーゲルが死んだ悲しみを見せることなく、クライン派の長として行動していたため、
視聴者の中には「シーゲルのを利用してキラを取り込もうとしているように見える」など、彼女の言動を狡猾、あるいは腹黒いものと批判する人もいたが、
それまでラクスは敵が多く身を隠して行動せざるを得ないクライン派の実質的な長として、彼らを纏めなければならなかったことを考えると、
自分の敵でもなければ配下でもない同年代の仲間であり、素のラクスとして接することが出来るキラと話している中でシーゲルの死に触れたことがきっかけとなり、
胸の中に抑え込んでいた父の死への悲しみが一気に表面化し、思わずキラに縋り付いて泣いてしまった…と考える方が自然かもしれない。


ちなみに婚姻統制や政治的配慮により、アスラン・ザラとはSEED中盤まで婚約者の間柄だった。
アスランとは将来の子供についてさえ語っていたりプレゼントのハロを大事にしたりと決して仲は悪くなかったのだが、あくまでも作られた関係性らしく、
政争で向こうの父に自身の父が暗殺され、一方的に婚約破棄どころかアスランに対してもラクスへの殺害指示が出された結果、消滅している。
とはいっても、アスラン側はそもそも婚約に乗り気ではなく、(アスラン自身の気質もあって)塩気味の対応が多かったことや、
そんなアスランの態度によって、一応アスランよりは前向きに考えていたらしいラクスの気持ちも冷めてしまった*2ため、
アスランが地球に降りる頃には事実上破綻した関係であった。(そしてアスランは地球でカガリと出会った)
ただし一般市民はこれらの経緯を全く知らないため、戦争が終わった後もアスラン・ザラと婚約しているものだと思っている。

更に詳細な経緯としては、それまでの交流などを通して、
父が暗殺された後でもパトリック・ザラの思想とその息子であるアスランの本心は別ではないかと思っており、
殺害指示を出され戸惑っているアスランに対し、命を賭して対話し気持ちを問い質したことで、
まだ迷いがあったアスランの『戦争を止めなければ』という気持ちが固まるきっかけとなった。

このように、アスランとは物語開始時点では婚約者同士であったが、婚約関係が父同士の対立をきっかけに解消されるばかりか、
相手の父の策略で自分の父が殺され、さらには元婚約者がその父親の指示で自分を殺しに来る…と、関係性が激変したが、
アスランと『戦争を止める』という目的が一致したこと、元々関係自体は良好だったことから、さほど拗れたりせずに仲間・友人という関係に落ち着いている。


一方、第一期OPの時点でいずれ深い関係性になることが暗示されていたキラに対しては初対面の時から好意的で、
仮にも(当時)婚約者のアスランに、キラに対する印象に付いて「あの方、好きですわ」と話したり*3
負傷したところを保護され、自身の邸宅に密かに運び込まれたキラを看病し、目を覚ましてからも献身的に介助したり、
自分のやるべきことを見つけた彼にフリーダムを託す際に「わたくしの想いも共に」と言いつつその頬に口付けしたり(この時ラクスの頬はうっすら赤くなっている)、
互いの近況を話す最中、父の死を口にして感情を抑えきれず、彼に縋り付いて涙したりと、見ようによっては彼に想いを寄せているとも取れる接し方をしている。
放送から20年越しに明かされた監督のコメントでは、なんと初対面の時点ですでにキラを好きになっていたという。
ただ、『SEED』時代のキラはフレイのこともあり、ラクスに対して好意的ではあったが、恋愛的な意味での進展はほぼ無かった。


なお、元々がただのアイドルなので戦闘指揮を執ることはほとんどないが、
父の跡を継いでクライン派をまとめあげる・アスランに本心を問う・求心力の高さなど頭首としての才覚については非常に優れている。

戦艦エターナル強奪後は三隻同盟、あるいは歌姫の騎士団と呼ばれる集団の実質的な指導者となり、
戦線の激化に伴って互いに大量破壊兵器を持ち出し、あわや全滅戦争になりかけた、地球連合・プラント間の戦争を終結させた。


機動戦士ガンダムSEED DESTINY

終戦後はキラ達と共にオーブで隠棲を選ぶ。
このことは一般市民などは全く知らないことで、秘密裏に亡命していると思われる。
そしてこの状況を利用してギルバート・デュランダルはラクスの偽物ミーア・キャンベルを用意し、後の状況に対する布石を打っている。

ちなみに戦時中は単純に最新鋭機の奪取や両軍に与えた犠牲を考えると厳しい刑罰は免れない筈で、現に劇中でプラントに指名手配されている。
とは言え、人気の高さ、連合・プラント共に急進派が暴走していて止めなければ人類滅亡の危機だったこと
(このことは市民にも認知されていて、急進派などは裁判にかけられている)などから、少なくとも公には極刑の様な処罰が下されることはないと推測される。
ただこの辺りがどうなっているかは作中描写されておらず、戦後すぐ身を隠したか、市民に秘密裏に追放していたのかなどは不明。


内心は明かされていないが、怪しいミーアの存在を放置し、求心力の高さからほぼいつでも表舞台に立てるのに隠棲していたのは、
キラと同じく彼女も前の戦乱で心に傷を負っていたことと、*4
アイドル時代からずっと政治的に利用され続けてきて自身の与える影響が極めて大きくなっているので、なるべく目立ちたくなかったためと思われる。


ただミーアの存在があり、ブルーコスモスもザラ派も消滅したわけではないからか、危機感は感じており、隠遁生活の間に秘密裏に支援機関“ファクトリー”と“ターミナル”を設立。
条約違反となった禁止兵とアークエンジェルの修復・整備に新型モビルスーツ開発などを行っている。
この行動は平和を説くクライン派の姿勢と矛盾していると批判されることがあるが、
SEEDでキラが言っていたように『気持ちだけでは何も守れない』ために万が一のことを考えての行動ととれば矛盾しているとは言い難く、
ラクスもフリーダムをキラに託した際に『想いだけでも、力だけでも駄目なのです』と発言していることから分かるように、
想い(平和)を実現させるための力を持つことは否定しておらず、彼女を中心としたクライン派もそのスタンスだったとすれば、これらの活動も必要なことだったといえる。


実際問題彼らが表舞台に立つ前からして作中だけでも、
  • ガンダム強奪
  • ユニウスセブン落下
  • 地球連合とプラントが再び戦争状態に陥る
  • オーブが連合に吸収されかける
  • 戦火はどんどん広がり、戦争の規模も肥大化の一途を辿る
  • 自身の影響力を危険視したと思しき勢力の特殊部隊に、ラクスがMSを用いてまで暗殺されかける

外伝まで見ると他にもまだまだある。
そんな状況であり、正に気持ちだけでは何も守れない状況である。


ラクス達は決して全てを救える救世主などではないので限界があるが、
それでも自分達に出来る限りの範囲で自身達の守りたいものを守ろうとしていただけである。

キラもラクスも出来る事ならば再び表舞台に立つことなく、静かに生きていくことを望んでいたのは疑いようもなく、
明らかに自分を狙った暗殺部隊に邸宅を襲撃された上、その部隊がMSまで持ち出してきた際には、
バルトフェルドが言うように「生き延びるにはフリーダムの封印を解き、キラに撃退してもらうしかない」ことを重々承知しつつも、
封印を解いてキラがまたフリーダムに乗って戦うことを、ギリギリまで躊躇していた。

しかし、当のキラが自分たちを守るためにフリーダムに乗ることを決意したため、フリーダムは封印を解かれることとなる。
この時のキラ(フリーダム)は、MSのコクピットを狙わずに武装や四肢を攻撃して戦闘不能にする不殺戦法こそ取っていたが、
最後に残った暗殺部隊のMSに対しては、相手の近接攻撃を軽くいなして吹き飛ばした後、
傲然と立ったまま相手が態勢を整えるのを待ち、武装や四肢をビームライフルで一つずつ撃ち抜いて戦闘不能に追い込むという、
どことなく自分たち…というよりラクスを始めとした自分の大切な人たちの命を脅かした者への怒りが見えるような、冷徹な振る舞いを見せていた。
ともあれ、こうして暗殺部隊を撃退した後は、ラクスもキラの決意に応え、
マリューやバルトフェルドといった仲間と共にアークエンジェルに乗り込み、
戦争の拡大阻止とオーブに無益な戦闘を行わせないことを目標として、戦火の中に再び身を投じていく。


暗殺部隊の素性は、MSが無力化されたことを受けて彼ら全員が自爆による証拠隠滅を図ったために割れなかったものの、
使用していたMSが正規軍にしか配備されてない新型、それも数が多く統制された部隊だったこと、
ギルバート・デュランダルミーア・キャンベルという自身の替え玉を使っていた件もあって、
アークエンジェルの面子は作中登場人物の中では(彼と敵対していたロード・ジブリール達を除くと)最も早い段階からデュランダルに疑念を抱いており、
その後、彼が戦乱で世界中が不安定な情勢を利用して*5デスティニープラン*6を推し進め始めたことで疑念が確信に変わり、
まだ各国で意見が割れていた…というよりは政情が安定せず対応出来ていない中で、
停戦など諸々に向けたカガリの重要な声明を電波ジャックで妨害された*7オーブなどと共々いち早く反対を表明した。

デュランダルへの疑念については、コロニー・メンデルで発見した研究者のノートの走り書きを見た事も影響している。

この頃、ラクスはアークエンジェルと別行動で宇宙と地球の往来を行なっているが、
宇宙へ行く際は自身の影武者であるミーアの存在を逆手に取り、バルトフェルドと共にミーアとそのマネージャーを装って正規ルートで移動。
こうして情報収集を行っていたが、流石にずっとバレないままというわけにはいかず、正体発覚後は協力者を守るためにもエターナルに乗り込んで逃亡。
ザフトのMS部隊に包囲された際には、最悪2機の新型MSとデスティニープランの資料を地球に向けて射出して撃沈される覚悟も決めていたが、
自身の身を案じたキラがストライクルージュで救援に現れ、合流した彼にストライクフリーダムを託したことで窮地を脱した。
なお、この時には救援に駆け付けたキラの声が通信から聞こえるや、ぱっと顔をほころばせて「キラ!」と喜びの声を挙げたり、
エターナル内で再会したキラに笑顔で抱き付き、再会を喜ぶなど、ラクスのキラへの愛情のほどが窺える、年相応の少女の振る舞いを見せる一方で、
キラがストライクフリーダムのことを口にする度に物憂げな表情を浮かべ、乗り込もうとする際にはうっすら目に涙を浮かべて見送るなど、
「キラにこれ以上戦ってほしくない」という想いは、フリーダムの封印を解いた時から全く変わっていないことを示す描写が見られる。

その後、地上へ降下する際は∞ジャスティスにパイロットとして搭乗し、ストライクフリーダムと共に大気圏突入を行なった。
これはキラの提案によるもので、ラクスに敢えて移送要員としてMSを操縦させることで、敵対勢力の目を欺くという目的も兼ねている。
(ラクスがMSに乗るとは誰も思わないので、敵の目を欺きつつ地球に降下できるし、アスランが地球なのでジャスティスを渡せるから一石二鳥だと言うこと)
パイロットとしては素人のラクスだが、簡単な操縦はこなせたようで、特に問題なく新造機体をアスランのいるアークエンジェルに送り届けた。
MSの操縦のみならずそのシステム開発にも詳しいキラが同伴者であることを考えると、ラクスでも動かせるようにジャスティスを調整したと考えても不思議ではない。
それよりもこの後、アスランが搭乗の準備をする間にラクスがいつの間にか着替えて髪までしっかりセットしてから現れたことのほうが不思議でならない。
野郎の戦の準備と乙女の身支度の時間が大差ないってどういうことなんだろう?


そして長年練った計画なだけに、当然デュランダルは反対者が出てくることも想定しており、
秘密裏に修復したレクイエムネオジェネシスと言った大量破壊兵器で殲滅を図ったため、これらを直接攻略し、
お世辞にもめでたしとは言えないが、戦乱の終結と問題点があまりにも多く予想されるデスティニープランの実行阻止に成功した。


また、この戦いの前に電波ジャックでラクスを偽ってデスティニープランを推奨していたミーア・キャンベルに対して電波ジャックをやり返して偽物と断じ、
その流れで追い詰められて憔悴していた彼女がアスランを呼び出したことで出会う。
そこで彼女に「自分がラクス」と言い張られたが、「ラクス」をあげると説得して和解。
ミーアのことを糾弾して当然の立場であり、実際偽物だとも断じているが、ここから見ても分かるように純粋なアイドル活動そのものに対する否定はしていない。
これは『自分に成り代わって人々の思想を誘導しようとしたこと』には反対だが、
一方で『ミーアはラクス・クラインという名前が大きくなりすぎたが故の産物』『確かにプラントの皆を元気づけていた』とも認識しているからだと思われる。

ミーアが自分の名前と顔を使い、痴女めいたコスチュームでも活動していた(させられていた?)ことを考えるとむしろ寛容過ぎる。
とは言え、自身の影響力が大きくなりすぎて、荷を重たく感じていたとか気持ちが引けていた気持ちの表れかもしれない。
色々と考えさせられる場面である。


しかしこうして和解できた直後、放たれた銃弾から自分を庇ったミーアが致命傷を負い、
抱き起した自分の腕の中で、ミーアはその短い生涯を閉じてしまった。
そして彼女の遺品である日記から彼女の気持ちと利用したデュランダルの思惑を知り、より一層議長を止める決意を固めた。




終戦後は各国のスタンス、プラントに対してどういう声明を出したかは不明。
地球~プラント間の戦争の激化を食い止める事には貢献したと思われる。

自身の名前を利用したデュランダルの暴走やミーアの尊い犠牲などの件もあったからか、
エンディングを見るにプラントの評議会に関わっていると思われる。
ただし、具体的な立場は不明で議長なのか議員なのか、別の役職についているのかなどは不明。
そして傍らにはキラの姿もある。




◆機動戦士ガンダムSEED FREEDOM

どうすれば…これら全てを終わらせる事ができるのでしょう

世界平和監視機構コンパスの初代総裁に就任し、活動を行っている。
総裁として活動を続けつつも、未だに終わらない各地での争いや戦争に嘆き、
争いを1人で背負い込もうとするキラを解放させてあげたいと願う気持ちなど様々な思いを抱えていた。
キラとはプラント首都アプリリウスに構えた邸宅で同棲しつつも、一緒に過ごす時間が殆どなく、すれ違う事が増えていた。

劇中では、『SEED』や『DESTINY』では描写が少なかった彼女の思いや人間らしさが多く描かれており、
特にラクスがキラに抱く愛情の強さが分かる場面が目立ったことから、「ヒロイン」としてのラクスの魅力を再確認したとの声も多かった。
イベントの『機動戦士ガンダムSEED FESTIVAL ~CONNECT あの時代(とき)を超えて~』においては、
福田監督は「今回のラクスは意外と自分の意思とか思いをはっきりと言う子に作ろうと思った」とコメントしている。

プライベートでは、キラを待ちながら食べきれないほどの大量の料理を作って気を紛らわしていたり、
自宅に彼女専用のバイクが置かれていたり、令嬢育ちとは思えないほど庶民的なところが見受けられる。

ちなみにその日の品目はこちら。
  • きのこのオニオンスープ
  • ゴマ風味の海鮮サラダ
  • ヤマト家直伝 だし巻き卵
  • 黒まめ
  • ローストビーフのわさびソース
  • かぼちゃレンコンの煮物
  • ロールキャベツ
  • 100%ビーフのグリルハンバーグ きのこソース
  • コロッケ(山盛り)
  • エビフライ
  • ポテトフライ
監督の解説によるとラクスはキラから放置され気味なので、それに対する軽い嫌がらせで大量に作ったらしいが、
一方で食べきれなかった余りものを翌日のピクニックに持って行くなど家庭的な発想も見せている。

第一次大戦後の『DESTINY』序盤ではマルキオ導師の伝道所でキラやその母カリダらと一緒に生活していた時期があり、そこで料理を覚えていったということだろう。
あれは事実上の嫁入り修行を兼ねていたんじゃないだろうか?
バイクに関しても元からいざというときに見せていた大胆で行動力が高いところを考えるとそこまでおかしな話ではない。

【余談】

原作アニメのみならず、小説版などにおいてもラクス視点での心理描写は少なく、彼女自身がどのような考え・目標を抱いて行動してきたかは分かりづらい。
これに関しては担当声優の田中理恵氏も、小説版SEEDの巻末コメントで『演じる上でキャラが掴みにくく、苦労した』というような発言をしている。
こういった声を制作側も理解していたのか、『FREEDOM』においてはラクスがキラへの愛情を筆頭に、自分の考え・感情を露わにするシーンが多く、
特に『SEED』から見ているファンから「『FREEDOM』を見てラクスがどんな女の子だったのか(TV本編放送終了から)20年越しに理解できた」という声が多く上がった。

ちなみに、本編ではシンとまったく絡みがなかったが、たねキャラ劇場では何故か彼を気に入っていじり回していた。  




【その他作品】

第3次スーパーロボット大戦α

『SEED』枠で参戦。
基本的に原作通りなのだが、歌で戦いを止める熱気バサラを尊敬しているという設定が追加されている。
戦いに参加したのはバサラの影響でザフトのプロパカンダとして利用される事に悩み、誰の為に、何の為に歌うのかを確かめるというのが理由の一つ。
最終話ではバサラやミンメイと共にGONGを熱唱した(はず)。

スーパーロボット大戦J

『SEED』枠で参戦。
こちらも原作通りなのだが、エターナルが戦艦扱いではない(ただし戦艦に格納できない)のが特徴。
エターナル自体は強いし、ラクスもSEEDがある関係で火力面ではサポートキャラとしては高いのだが、性格が被弾で気力が下がる「冷静」であるため、
回避など全く望めないエターナルでは能力を発揮できない。
幸いバルトフェルドに艦長を交代できるのでサブパイロットに回ってもらった方が扱いやすい。
そしてまさかのボスボロットと競合してしまう

スーパーロボット大戦W

『SEED』枠で参戦。
原作通り……にはならず、なんとNJCのデータを持ったフレイを自軍側が回収する事になった際に、
フレイとキラの関係を知ったクルーゼがその場でフレイを殺そうとする流れになり、
それをエターナルで庇ってその混乱の中でさらに火星の後継者に誘拐されてしまう。
このため、仲間になるのがナデシコの決着面までズレ込んでしまう上に、ラクス本人の性格が『J』と同じなのに艦長交代がなくなったので使い勝手が大幅に下がってしまった。
なお、この一件のおかげでフレイからは命の恩人として感謝されている。

◆スーパーロボット大戦Zシリーズ

『DESTINY』枠で参戦。
顔見せは割と早いが、正式な参戦は終盤。
ギム・ギンガナムジ・エーデルにはその矛盾を指摘され、ギンガナムからは戦乱の歌姫とも称される。
ハマーン・カーンからは「危険な女」と言われた。あんたも違う意味でそうだろ
本作ではアークエンジェルの戦闘介入はかなりの批判を受けており、ラクスもまたその行動の矛盾を多数のキャラから糾弾される。
その為か、自らの行動を反省しうなだれるという、本編ではあり得なかった姿が見られる。
最終的にはエターナルの艦長として参戦。補助精神コマンドが充実しており、更に貴重なSP回復まで持っている為、その点では優遇されている。

また、ミーアの命を賭した歌を守る為、体を張ってフロスト兄弟の前に立ちふさがった場面は評価する声も多い。
『黙りなさい! 自分で自分を偽者に貶めたあなた達に、彼女の歌は止められません!!』

第2次Z破界篇にはワンシーンだけ登場。シェリルランカの歌を好きである事、
また自分の歌を見つめ直したいと発言していた。
そして再世篇ではエターナルの艦長に復帰する。また、グレイスに勧誘されていたが、断っていたことも発覚した。
第3次Z両篇ではNPCだが、天獄篇ではプラント市民に向けてコーディネイターの在り方を演説している。

スーパーロボット大戦K

『DESTINY』枠で参戦。
『J』『W』では使いにくさが目立ったが、ここに来て確変。
性格に「冷静」がなくなった事で被弾で気力が下がる心配がなくなり、
SEEDで火力アップがあるラクスとLLサイズで火力が高くなるエターナルは普通に前線に放り込めるくらいには強い。
シングルユニット優遇なのも大きく、システム面の恩恵を受けまくってると言えるだろう。
シナリオ上だとミーアに対して直々に「ラクス・クライン」の影武者を依頼し、
ミーアも誰に指示されるでもなく指導者「ラクス・クライン」をエミュレートしてみせるなどラクスの期待を超える活躍を見せたため、
この世界線だとミーアという公私ともに支えてくれる理解者を得た事に。『SEED FREEDOM』の事件が起きた場合、巻き込む事になるので大変そうだが…。

スーパーロボット大戦L

『DESTINY』枠で参戦。
物語の大枠は守りつつ、主人公三人の仲が終始良好など『DESTINY』の異聞と言わんばかりの展開を見せる『L』だが、
ラクス本人の動きの大きな変化は、アークエンジェルにいる期間が原作より長く、エンジェルダウン作戦でミネルバ隊と接触して暗殺未遂事件を暴露する形になるのと、
ミーアを影武者と暴露するのがデュランダルとの決戦の最中になるため、和解した後もミーアが生存している点くらいで、キラ達に比べれば改変点は少なめ。
ミーアが生存するのが相対的に「軽い改変」レベルになるほど、他の改変が(無理筋というわけではないが)凄まじい証左でもある
今回はパートナーユニットも強いので参戦が遅い事もあって使い勝手は『K』より下がっている。

スーパーロボット大戦UX

『DESTINY』終了後の設定で登場。FINAL PLUS展開を踏まえてかプラントの議長になっている。通称「ラクス議長」。
改修したレクイエムで月のヒトマキナの拠点を破壊するなど、UXをバックアップする。(修理作業はキラが行った)
なお、EDでキラが外宇宙へ旅立ってしまうため、この後『SEED FREEDOM』の事件が起きた場合一番大変そうな世界線である。

スーパーロボット大戦V

『DESTINY』終了後設定。再世篇以来、エターナル艦長としてプレイアブルにも復帰。
今作の新規参戦に田中理恵氏が演じるキャラがいたため、ついで録りという事情もあると思われる)
タスクが古の民の末裔であると知って支援していたり、同監督のクロスアンジュとの絡みが多い。
「姫」だからか金髪クソ野郎に攫われたこともあった。

◆機動戦士ガンダムVSガンダムシリーズ

家庭用EXVSFBの追加DLC第一弾として、劇中ほんの一瞬だけ搭乗したインフィニットジャスティスガンダムのパイロットとして参戦。
元々パイロットではないうえに一瞬だけという搭乗シーンだからか、コストは最低の1000とかなり貧弱。
掛け合いはキラは当然の事ながら、バルトフェルドやラウ・ル・クルーゼとも存在。
余談だが、この追加DLCは事前の家庭用発売PVで情報が洩れていた。しかしあまりにも異端すぎたため、公式で発表されるまで半信半疑なユーザーであふれていた。

アーケード版ではEXVSMBで再登場したが、EXVS2で一斉削除の余波を受け退場。しかしEXVS2XBで再復活を遂げる。
機体としてもコストが2000へ上がり再復活。幾つかの武装変更を遂げたため、新録ボイスも付いているのでやけに豪華な仕様になった。
キャラクターグラフィックもより原作に近しい雰囲気となった他、DESTINY劇中で見せた和装も登場。
EXバースト時のカットインではが裾から覗かせるなど、若干フェチズムを刺激するものとなっている。

◆ガンダム無双2

パイロットとして参戦。乗機はストフリ、∞ジャスティス、武者ガンダムMKⅡなど。
厭戦的な台詞を口にしつつ武者ガンダムで暴れまわる姿は非常にシュール。
たまに「ウフフ」と笑いながら攻撃する…。







わたくし達は、本当は追記・修正しなくても良かった筈の存在……


それなのに何故?守る為? 何を? 自らの項目を?


では、追記されなかった項目達の未来は……?消されてしまった項目の未来は……?


この追記の先にあるのは……良項目……?

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最終更新:2024年04月21日 00:15

*1 穏健派だが、「血のバレンタイン事件」を始めとする世論の影響などからニュートロンジャマーの大量投入による報復を決定していること(過激派のパトリック・ザラは核攻撃による報復を主張していた)、ほとんど出番が無いことから真意が中々分からないことから混乱が生じてはいる。パトリック・ザラの行動とその関係性に併せてラクスが引き継いだクライン派の行動を見るに、少なくとも議長としてではなく個人としては穏健派(ナチュラルとの融和派)だったと思われる。

*2 監督の言では、とある回でのアスランとのやり取りで内心「は?この男、何?」となって完全にラクス側も冷めてしまったという。

*3 一応は「幼馴染とはいえ、他の男性の話をすることで焦ってほしかった」という気持ちもあったらしいが、アスランはそのような様子を見せず、キラへの心配を口にする始末であった。

*4 現にSEED→DESTINYの2年間で背が2㎝伸びているのにもかかわらず体重が7kgも減少している、とやつれている? と思われる設定すらある

*5 どこまで関与・把握していたかまでは不明だが、『ロゴスという魔女狩り』を世界中に意識させ、明確な意思を持って戦乱を拡大させたことは確か。

*6 詳細は不明だが端的な概要としては、ナチュラル・コーディネイター関係なく、良きにしろ悪しきにしろ何かしらで才能を判別して人が管理される計画

*7 これは世界が注目されている放送をジャックすることで各国に混乱を与えると共に、民衆レベルにもデスティニープランの情報を伝えることと印象操作を上手く与えやすいという複数の目的がある。更にその後のデュランダルの素早い対応を鑑みるに反乱分子を早期に炙り出し、混乱の影響で勢力が固まる前に討ち不安定な体制の盤石化を図るなど、色々な目的があったと推測される。