デュエルガンダム

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デュエルガンダム - (2020/10/15 (木) 11:43:07) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/03/02(火) 22:05:33
更新日:2024/04/24 Wed 23:18:41
所要時間:約 12 分で読めます





出てこいストライク…!でないと…でないと傷が疼くだろうがぁッ!!!



機動戦士ガンダムSEED』に登場するモビルスーツ(MS)。


目次




デュエル
DUEL


基礎データ


型式番号:GAT-X102
所属:地球連合軍→ザフト
全高:17.5m
重量:61.9t
動力:内蔵バッテリー
装甲材質:フェイズシフト(PS)装甲

武装:
頭部75ミリ対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」
57ミリ高エネルギービームライフル
175mmグレネードランチャー
ビームサーベル×2
耐ビームコーティングシールド
350mmレールバズーカ「ゲイボルグ」



機体解説


作中における正式名称は『デュエル』。形式番号付きで呼ばれることもある。
本作において『ガンダム』は主人公キラ・ヤマトがストライクのOSの頭文字を縦読みした造語であり、正式名称に『ガンダム』が付くMSは存在しない。
そのため、ゲームやプラモデルなどでは『デュエルガンダム』と表記されるが、作中では『デュエル』とだけ呼ばれる。
デュエルとは「決闘」の意。
PS装甲展開時には、白を主体に各部に青のアクセントを加えたカラーリングとなる。


地球連合軍大西洋連邦が中立国オーブのモルゲンレーテ社と共同で資源衛星ヘリオポリスで秘密裏に建造した「GAT-Xシリーズ」の一機で、5機の中でも最初期に作られた『G』。
基礎骨格には人体の動作を再現することに重きを置いたX100系の汎用フレームを採用。
「他の機体のベース」となるべく建造され、要求性能をバランスよく備えた汎用機というコンセプトで開発された。
変形機構や特殊兵装、換装システムなどの何かしら特殊な性能を備えていたり、清々しいほどに砲撃戦に特化したりと尖っている他の4機と比べると、
平均的な装備にシンプルな外観と良くも悪くも『汎用機』然としたMSであり、地味な印象を受ける。

しかしシンプルな分全体のバランスが取れており、他機体の重量級大型火砲すら容易に扱えるほど(GAT-Xシリーズには共通規格のコネクターを内蔵したマニピュレーターが搭載されている)。
後発の4機同様に小型ビーム兵器やPS装甲を完備しているため攻撃・防御性能自体も開発当時としては平均以上であり、そのバランスの良さから追加装備無しでも様々な戦局に対応出来る柔軟性を持つ。
また、他の4機と比べると幾分か軽量で、それを活かした白兵戦を得意としている(ある意味機体の由来名にもなっている)。




武装


  • 頭部75ミリ対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」
GATシリーズ共通の武装で、両側頭部に2門内蔵される機関砲。所謂頭部バルカン。
名称の由来は「ハリネズミの陣」。

  • ビームサーベル
背面バックパックの側面に二本装備。
白い筒型のシンプルなグリップでビーム刃の色はピンク。

  • 57ミリ高エネルギービームライフル
ストライクなどの物と基本的には同じだが若干大型。銃身下部にグレネードを装備可能。
非使用時にはサイドアーマーにマウントされる。
前線の兵に人気がありダガーストライクノワールも使用した名銃。

  • 175㎜グレネードランチャー
ビームライフルの銃身下部に装着されたグレネードランチャー。
装弾数は1発だけだが、その分威力は高い。

  • シールド
対ビーム用の盾。
ストライクやアストレイと同型の色違い。

  • 350mmレールバズーカ「ゲイボルグ」
デュエルの装備になるはずだった幻の実弾武器。
ジンのキャットゥスなどに比べ大型だが、銃身にバッテリーが搭載されており、砲弾を内部で電磁加速させ高速で撃ち出す。
加えて砲弾自体もかなり高威力で、連射も利くため高性能。
ヘリオポリス襲撃直前にゴールドフレームに持ち逃げされ、結局装備される事は無かった。



劇中での活躍


◇C.E.71(『SEED』)

ザフトのクルーゼ隊によるヘリオポリス襲撃時、工廠から宇宙港への輸送途中にイザーク・ジュールの手で奪取され、以降彼の搭乗機としてアークエンジェル(以下、AA)を幾度となく襲撃。
ガモフ組の中でも率先してキラのストライクと相手取り、互角の勝負を繰り広げた。
しかしSEEDが覚醒したキラの一撃で小破、イザークも負傷。
これにより戦闘力不足が(あくまでストライク相手にだが)明白となり、修理と同時に強化兵装「アサルトシュラウド」を追加され、以降はこれが基本装備となる。

その後は大気圏内で活動するが砂漠に足を取られたり、グゥルで空を飛んだりしながらAAを追撃。AA追撃時は空戦能力の無さからグゥルを失うと戦線離脱を繰り返していたが、ニコルの仇討ちの時は一矢報いる事に成功する。
ザラ隊解散後はザフト最大規模の作戦「オペレーション・スピットブレイク」に参加等、各地を転戦。
量産機と同じ扱いで運用されたが、僚機が多数撃墜される中でも本機が撃墜されることはなかった。

最終決戦「第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦」ではキャストオフしてフォビドゥンをビームサーベルで切り裂き、
レイダーをバスターから奪ったグゥレイト砲で撃墜など獅子奮迅の大活躍をした。

因みに最初期の『G』5機の中で、稼働状態で終戦を迎えたのはこの機体のみ。
フォビドゥンとの戦闘でシールドとアサルトシュラウド、レイダーとの戦闘でビームライフルを失ったが、中破したバスターをAAに輸送した際に補給を受け、ストライク用のビームライフルとシールドで再出動している。
最初期の機体でありながら最後まで戦い抜けたのは、この機体のポテンシャルの為せる技か、はたまたパイロットの技量故か。

また、序盤ではランチャーストライクのアグニでライフルもろとも右腕を、アラスカではフリーダムのサーベルでASを含む両膝下をと、
二回ほどボディを破壊されているが、どちらも短期間で完全修復されている。
元々は他国の技術で作られている上、ブラックボックス化されていたというPS装甲まできちんと修復できる辺り、ザフト及びプラントの技術の高さは計り知れない。

大戦後は連合に返還され、イラスト集「RGB」によると、その後バスターと共に博物館に展示されたとの事。



装備変更形態


◆デュエルガンダムアサルトシュラウド(AS)

基礎データ

重量:103.47t
追加武装:
115ミリ・レールガン「シヴァ」
220ミリ径5連装ミサイルポッド


機体解説

強奪後、ザフトが独自に用意した追加装甲を装着した形態。
ほぼ全身に纏う形で装備する為、機体重量が100t超になってしまっているが、その分スラスターも増設されている為、宇宙空間での機動性はむしろ上昇している。
シグーやジンの装備をもとにしたザフト製の兵装であるためにPS装甲はなく、機体(表面)の耐久性の向上というよりは、内蔵した武装ポットによる攻撃選択の多様化といった感も強い。

しかし、登場後すぐに舞台が地上に移っていたこともあり、あまり本領を発揮できていない。
砂漠をこけそうになりながらがに股で歩くその姿は中々シュール。
ザラ隊結成後はグゥルと共に運用され、宇宙に戻ってからようやく本領を発揮した。

上記の通り任意でパージすることも出来、フォビドゥン戦ではこれを活かしてトドメを刺している。

連合もストライクの戦闘データを見てこの装備に目を付けたらしく、量産機「ロングダガー」及び「デュエルダガー」の追加装甲「フォルテストラ」の参考にした。
なお、AS自体は「ジンシグー用の追加装備を流用した物」という設定だったが、本編後設定が公開されたジンアサルトやシグーアサルトとは、
追加装甲を纏う点以外では外観・武装共にほとんど共通点が見られない。どういうことなの…。


「アサルト」は強襲、「シュラウド」は屍を包む衣を意味する。
恐らく装備直前の戦闘で機体とパイロットが大きなダメージを受けたことに由来すると思われる。


武装(アサルトシュラウドに装備されている武器のみ)

  • 115mmレールガン シヴァ
アサルトシュラウド右肩部装甲に設置されたレールガン。
破壊力・速射性に優れる。
いろいろな方向に可動するほか、取り外して手持ち武器としても使用可能(MG版で追加された設定で劇中未使用)。

  • 220mm径5連装ミサイルポッド
アサルトシュラウド左肩部装甲内に格納されたミサイルポッド。


◆デュエルガンダム 大気圏用装備


『SEED Re:』において、グゥルに代わる新型フライトユニット「ジェグス」を装備した姿。
ジェグスは現場のパイロットと整備士が主導となって開発を進めていた物で、ディンの翼から頭部エアロシェルまでを丸々バックパックにしたような形状をしている。
装備することでMSに空戦能力を与えるだけでなく武装も施されており、そのレイアウトはさしずめザフト版I.W.S.P.といったところ。
I.W.S.P.におけるレールガンの位置がビーム砲となり、単装砲がレールガン、対艦刀がシグーディープアームズと同様のレーザー重斬刀という構成になっている。
作中では試作品をイザークが受領したが、開発チームとしてはジンやディンの装備として普及されることを希望している。



バリエーション機


◆デュエルガンダム(再製造機)


アクタイオン・インダストリー社が地球連合軍と共同で発動したアクタイオン・プロジェクトの一環として再建造されたデュエル。
イザーク機と同型だが、性能試験を繰り返した後、後述のブルデュエルへと改装された。



ブルデュエル


機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER』に登場する機体。ブルはイタリア語で「青」。
上記の再製造機を改装した機体で、ファントムペインに配備された。
最期がSEEDシリーズでは他に類を見ないほど悲惨なことで有名。詳細は項目参照。



ロングダガー

デュエルダガー


『SEED MSV』などに登場する機体。
ダガー系の上位機種とその仕様変更機。
系統的にはストライク系だが、機体コンセプトやカラーリングはデュエルの要素を引き継いでいるので、ポジション的にはデュエルの量産機といった感じ。
上記の通りASを参考にした「フォルテストラ」を装備する。



◆レーゲンデュエル

基礎データ

型式番号:LR-GAT-X102
所属:ライブラリアン
全高:18.16m
重量:64.19t
装甲材質:フェイズシフト装甲
動力源:バッテリー
武装:
75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」×2
175mmグレネードランチャー装備57mm高エネルギービームライフル
115mmレールライフル「ルドラ」
ビームサーベル×2
対ビームシールド
バズーカストライカー(350mmレールバズーカ「ゲイボルグ」)
特殊装備:ストライカーコネクタ


機体解説

VS ASTRAY』に登場する組織「ライブラリアン」がデュエルの設計データに改設計を施し製造した機体。
レーゲンはドイツ語で「雨」。

機体自体は、ストライカーを無理矢理追加して汎用性が上がったデュエル……程度でいいかもしれない。
他が凄まじかったせいか普通に見えるが、レールガンが手持ち式になったり、サーベルが膝に付いていたり、いわゆるΖ顔になったり所々微妙に改造が施されている。

バズーカストライカーは……可もなく不可もなくと言うべきか。ランチャーストライカーをベースにした可動アームにゲイボルグを接続したストライカーで、アグニに換装することもできる。
携行武装が増えるのはいいが、ストライカーを使ってバズーカ一本増えただけでは正直微妙な感は拭えなかったりする。
とはいえレーゲンのコンセプトは状況に応じて装備を変えて戦うことを突き詰めた機体であり、
目標に接近しながら遠距離ではバズーカ、中距離に入るとストライカーごとパージして両手のライフルを連射、更に近付くとそれも捨て、身軽な状態でサーベルとバルカンによる近接戦闘、という運用を目的としている。
ストライカーは最初から捨てることが前提で、隠蔽の必要がある場合爆破処置することも考えると、コスト的にこれくらいで丁度いいのだろう。

デュエルの関連機体がザフトの運用データを基にした機体だらけの中で、この機体はそれとは別の形で強化されている(シヴァを基にしたレールガン「ルドラ」もあるが)。
もし、デュエルが最初のプランのまま連合で運用されていればアクタイオン・プロジェクトもこの機体のような強化プランになっていたのかもしれない。


パイロットがカイト・マディガンなので、TV初期のような噛ませ犬状態にはならないだろう。
……とか思っていたら前シリーズの主役機であるターンデルタを大破させるという快挙(?)を遂げている。*1
しかしその後は特に出番は無かった。



立体化


ガンプラ

デュエル単体では1/144コレクションシリーズで、アサルトシュラウド装備型はHG GUNDAM SEED、1/100、BB戦士で発売。
また2012年2月にMGで発売され、素体・AS装備状態共に完成度は高い。
オマケとしてゲイボルグも付いている。
このデュエルの基本フレームを基に、残りの『G』もMG化された(バスター、ブリッツ、イージスの3機。ストライクも本キットをベースとしたVer.RMが発売された)。

ブルデュエルはHG、BB戦士。レーゲンデュエルは1/100のみで発売された。



ゲームでの性能


◇連合vsザフト

デュエル(コスト420)とアサルトシュラウド装備(コスト450)の2種類。

デュエルはライフルストライクのマイナーチェンジといったところ。
ビームサーベルとグレネードランチャーがあるのが強み。

アサルトシュラウドは鈍足だが優秀なチャージショットを持つ万能機。
特格→チャージショットは基本コンボ
だが生の方が560と組める上、ステップの反応も良いため、ASは矯正ギブスとまで言われることがある


◇ガンダムvs.ガンダム NEXT

イージスに引き続きコスト1000で参戦。
前作とあまり変わらないが、ネクストダッシュで隙を消せるようになった。

また、今作ではなんと装甲パージアタックが使える。
アサルトシュラウドをキャストオフした瞬間に射撃防御判定が発生し、敵のビームなどを防ぎつつ懐に潜り込んで攻撃できるなんとも原作再現な技である。
強力だが出撃1回につき1回限り。

この技を使ってストフリ(ボス仕様)のハイマットフルバーストを無効化しつつ接近し、そのままカウンターで止めを刺した猛者もいる。
パージ後はバルカンやらグレネードが撃てるようになり、更にブースト量も増加しフワフワの性能がいい為生存率が大きく上昇する。


◇フルブースト

中間アップデートで1000コスト帯で参戦。
今作ではアサルトシュラウド形態固定で、ガンダムVSガンダムシリーズであったパージアタックが無い。
アシストのバスターは呼出と照射コマンドが個別で用意されているが、呼出は時間が長い代わりに性能は微妙で使いにくく、照射は使い勝手が良いが弾数とリロード制限が厳しい。
覚醒技はレイダーガンダムを屠ったバスターガンダムとの連携攻撃。この時だけ素状態になるが、モーション終了後はアサルトシュラウドに戻る。
通常射撃や格闘類は上記作品類からのモチーフや配置となっているが、残念性能なのは否めないだろう。

◇マキシブースト

全体的な修正として1000コストは1500コストに昇格し、相応の修正を受けた。

アサルトシュラウド形態はダメージ補正に20%が付いて同コスト帯では硬い部類になった他、
アシストのバスターが呼出中は何発でも照射攻撃が可能になるなど前作の情けなさを払拭する修正が入る。
更にパージアタックがNEXTから復活し、素状態での立ち回りも可能となった。

素状態では原作さながらのポーズを取るサブ射撃のグレネードや、逆に原作では使用していないゲイボルグ(アストレイゴールドフレームが最初期に一度だけ使用したレールガン)を使用可能。
勿論こちらでもバスターは呼び出せる。

余談ではあるが、同じクルーゼ隊のニコルが搭乗するブリッツガンダムが2000コストで参戦しており、
一部プレイヤーからは「何故終戦まで生き残ったこいつが1500なのに撃墜されたあちらは2000なんだ?」と疑問視されていた。

◇マキシブーストオン

出撃直後からバスター呼出が使用できるようになった他、両形態のサブ射撃が弾数増加などアッパー調整が入る。
しかし全体的な環境の変化や1500コスト帯の不遇により、あまり恵まれているとはいえない。

今作からはディアッカが搭乗するバスターガンダムが参戦。
何故かこちらも1500コストだった。

◇EXVS2

格闘CSで任意換装が可能となった。
アサルトシュラウド形態はやや下方修正を受け、素状態はやや上方修正を受けている。
前作に引き続いて環境に適応している性能とは言い難いが、覚醒の仕様変更等で活躍のチャンスはやや増えた。

エクストラ枠ではあるがイージスガンダムが2000コストで参戦し、
これで遂にザラ隊が全員参戦する運びとなった。


「出て来いWiki篭り!でないと、でないと更新が出来ないだろうがあぁぁー!!」

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