ジン(MS)

登録日:2010/06/27(日) 20:54:38
更新日:2024/12/08 Sun 10:44:48
所要時間:約 17 分で読めます






生意気なんだよ、ナチュラルがモビルスーツなど!



機動戦士ガンダムSEED』シリーズに登場するモビルスーツ(MS)。


目次





ジン
GINN

基礎データ


型式番号:ZGMF-1017
全高:21.43m
重量:78.50t
装甲材質:不明
動力:バッテリー
武装:
MMI-M8A3 76mm重突撃機銃
MA-M3 重斬刀
M69 バルルス改特火重粒子砲
M68 キャットゥス500mm無反動砲
M66 キャニス短距離誘導弾発射筒×2
M68 パルデュス 3連装短距離誘導弾発射筒×2

パイロット:
ミゲル・アイマン
他多数


機体解説


ザフト初の量産用主力MSとして正式採用された機体。
頭部にあるトサカ状のセンサーアレイとモノアイ、背面に接続されたバックパック左右に設けられた翼状のメインスラスターが特徴。
一般量産機のメインカラーはグレーだが、本人のパーソナルカラーで塗装され、カスタムされたエースパイロット専用機なども登場している。
『SEED』本編で最初に登場したMSであり、CMやOPでも着地しようとした際に左足を撃ち抜かれたり、すれ違い様にメビウスを真っ二つにする場面等が描かれているため、
こと『SEED』に登場する量産機という点ではジンが最も印象的という人も多いだろう。


軍用MSとして最初期に試作されたプロトジンをベースに各部に改良を加えたもので、『SEED』の世界における最初の純戦闘用の量産用MS。
つまり宇宙世紀シリーズのザクⅡにあたる機体。
人類最初のコーディネイター、ジョージ・グレンの木星探査時に使用された外骨格と補助動力を採用した作業用宇宙服が原型と言われている。
デザインの元ネタはG-SAVIOURのブグ。


機体各部に内蔵された大小のスラスターにより高い空間機動力を誇り、既存の機動兵器を凌駕する性能を発揮する。
主に宇宙での運用を想定している機体だが、四肢の柔軟性が高い為重力下でも問題無く活動可能。
一方で、元々宇宙想定故に大気圏内での単独飛行は不可能だが、「グゥル」と呼ばれる宇宙世紀で言う所のSFSも開発・配備されており、
これを用いることで、大気圏内(地球上)でも一定以上の空戦能力を発揮出来る。

また、内蔵火器を持たないシンプルな設計だが、その分オプションが豊富に用意されており、
戦闘状況や任務内容に応じて適切な武装を選択・装備することで、対MA戦から拠点攻略戦までこなす事が可能。
両手のマニピュレーター以外にも両腰、両脚に計4つのハードポイントを備えており、多くの追加装備はここに装備される。

頭部のモノアイ型のセンサーによって周囲の情報を効率的に取得することができ、
後発のザフト製MSも、一部を除いてほとんどの機体にモノアイ型のセンサーが採用されている。
モノアイの他に頭頂部のセンサーアレイ(いわゆるトサカ)基部にも固定カメラが装備されており、モノアイとの併用でより精密な情報取得が可能だった。

なお、型式番号である「ZGMF」の正式名称は「Zero - Gravity Maneuver Fighter」、意訳では「無重力下用機動戦闘機」となる。
この型式番号は後の機体にも受け継がれることになった。


開発はプラント本国のマイウス市で行われC.E.67に試作機、後の「プロトジン」が完成。
その後秘密裏に改良と増産が進められ、翌年のザフト軍の発足に伴い遂に正式採用機として配備される。
C.E.69にはユニウス宙域における理事国部隊の威嚇行動に対し初の実戦投入が行われ、少数部隊でありながらも理事国側の排除を成功させた。
元々仮想敵とされていたこともあり、ジンは既存MAの対抗機としては充分な性能を獲得できていたのである。*1
その後、プラントと地球連合の武力衝突が本格化してからも活躍し、戦場におけるMSという兵器の実用性を証明
開戦当初、その物量差から地球軍の勝利に終わるかと思われた大戦も、この機体をはじめとするMSの存在によりその差が埋められ、長い間膠着状態が続く事になった。
ちなみにジンと連合の主力機メビウスの戦力比はおよそ5:1(後に3:1に改められた)。圧倒的ではないか、我が軍は
劇中でも、特に物語前半、アークエンジェルがヘリオポリスを脱出し、地球降下するまでの間に、
メビウスを「上からのしかかってバズを至近距離から、もしくはすれ違い様に撃ち込んで撃墜する」、
「追尾してきたところを数秒の内に反転しすれ違い様に重斬刀で切り裂く」など、バリエーション豊かなやり方で倒す姿が描かれた。
またネルソン級ドレイク級といった地球軍艦艇に2~3機で挑んではあっさり撃沈するなど、序盤は特にその脅威が繰り返し描かれている。


このように、ジンは多くのモブパイロットによって運用され、地球侵攻時にもバクゥディンなどの局地戦用機と共に第一線で戦ったが、
物語終盤には地球連合軍側も量産型MSを投入・配備し始めたことにより、ジンが持っていた性能的優位性は失われていった。
一応、『SEED』本編開始前、つまり大戦序盤の時点で既にジンの直系の後継機としてシグーが開発・配備されていた……のだが、
その時点での最新鋭機ということもあって絶対数が足りなかったシグーは指揮官クラス優先で少数配備されるに留まり、
ジンはザフトの主力機というポジションから退くことはなく、変わらず多くのザフトパイロットと共に戦場を駆けていた。
しかし、流石に『SEED』後半には新世代機となるゲイツが開発・配備されると主力機の座はそちらに明け渡すことになり、
物語終盤、つまり大戦末期には名実ともにジンは「旧型機」として扱われることになっていった。

ただ、元々配備数がかなり多かったことから、ジンからゲイツへの主力機交代は遅々として進まず、
第1次連合・プラント大戦が終結し、ゲイツの次世代機である「ニューミレニアムシリーズ」の配備が始まったC.E.73年代でも依然多くの機体が現役で運用されていた。
流石にC.E.75年代ともなるとザフトの主力機は名実ともにニューミレニアムシリーズとなっているが、
そのニューミレニアムシリーズの配備が追いついていないプラント経済特区では引き続き警備で運用されている。
また、他国に売却されて独自の改修を施された機体も存在する。


ちなみに、機体同様にジンの武装なども生産数が多かったために調達が容易であること、
マニピュレーターさえあれば扱える構造の物が多いことなどから、別の機体の装備として流用されている場合も多い。

ASTRAY』などの外伝作品では民間に払い下げられるなどしたのか、ザフト以外の組織に流出した機体も複数登場している。
実際、『ASTRAY』の主役の一人、傭兵の叢雲劾は自分用にカスタムしたジンを任務で使用するのみならず、
愛機であるガンダムアストレイ ブルーフレームにジン用の武装を装備・使用したこともある。
ただし、C.E.70の時点ではOSはコーディネイター用のものしか出回っていないため、当然ナチュラルには操縦難度が高く本格的な戦闘行動は困難な場合が多かった。



武装


  • MMI-M8A3 76mm重突撃機銃
ジンの武装の中でも最もポピュラーな武器。「機関銃」ではなく「機銃」である。
ストック部に機関部を設けたブルパップ式。マガジンはクラシカルなバナナ型で銃身上部に装着される。
速射性に優れたアサルトライフルで、セミオートとフルオートの射撃、片手持ち両手持ちなどを状況によって使い分ける。
貫通力が非常に高い弾丸を使用しているので、メビウスやストライクダガー程度が相手ならこれだけで十分な程。
PS装甲は採用されていないとはいえ、仮想敵として想定されるべきジンの主力火器を防ぎきれないストライクダガーって…
非使用時は後腰部に水平にマウントできる。
開発はプラント・マイウス市で行われた。

  • MA-M3 重斬刀
重突撃機銃と並ぶジンの主武装。マティウス市で開発された。
通常型ジン唯一の近接武器で外見はファンタジーのそれを連想する西洋風の両刃剣という、スーパー系ロボアニメに出てきそうな物。
ローラシア級の外部装甲製造技術を応用した代物で耐久性もそれなり。
ビームサーベル相手だと溶断されてしまうため鍔迫り合いはできないが、実体剣だからこその継戦能力と使い勝手が強み。
非使用時は左腰にマウントされる*2
基本的には「重さ」で叩き切る武器であり、OPではメビウスを両断しているが、刃の切れ味は悪く切断能力はさほど高くない。
そのため『ASTRAY』では、ロウが本武装をレッドフレームのビームサーベルの代用品とするか迷った際、
ビームサーベルとは比べるべくもない切れ味の悪さを理由として、採用を見送っている。
なお、現実のロングソードは特に重さで叩き斬る武器というわけではない。

  • M69 バルルス改特火重粒子砲
主に大型目標に対する攻撃に用いられる通称「D(DESTRUCTION)装備」の内の一つ。
肩掛け式の大型砲であり、ジン唯一のビーム兵器であるため、物理攻撃が効かないPS装甲搭載機に対して有効打を与える事が出来る武装。
しかし開発当時のザフトの技術力不足から、全長が機体程もある巨大な物となってしまい非常に取り回しが悪く、
劇中ではソードストライクの小型シールドに防がれたように、サイズの割には威力も高くない。
更に後部に接続されているエネルギーパック一個につきたった三発しか撃てない。
そのためビーム兵器としてはGATシリーズ以降普及した小型ビーム兵器に運用面で大きく劣っており、作中でも装備される場面は少なかった。
ある意味、ミゲル戦死の一番の原因。
名前の由来はラテン語の「ゾウ(Barrus)」と思われる。別に天空の城を半壊させる呪文ではない。

  • M68 キャットゥス500mm無反動砲
バルルス改と同じく、D装備の一つ。
弾速は遅いが破壊力に長けるバズーカ砲。通常弾頭の他、魚雷を詰めれば手持ち式の魚雷発射管としても機能する。
ジンの装備の中でもマトモに水中戦で使える武装なせいか、『DESTINY』でルナザクとレイザクアビスを迎撃すべく使用したが、
他に水中で使えるような武装がなかったという切実な理由もあるのかもしれない。どの道アビスにはあまり効果はなかったが。
重突撃機銃ほどではないがバルルス改に比べるとサイズもそこそこで運用しやすいため通常戦闘でも搭載されることが多い。
メビウスを相手にすれ違いざまに発射したり馬乗りになりながら接射したりして撃墜するシーンが印象的。
叢雲劾ブルーフレーム・フルウェポンに装備させたこともある。
名前の由来はラテン語の「(Cattus)」と思われる。多くの場合は「カットゥス」と読まれる。

  • M66 キャニス短距離誘導弾発射筒
両腕部に搭載するミサイルランチャー。
剥き出しの大型ミサイルとランチャーに内蔵された小型ミサイルをそれぞれ2本1組搭載する。
どちらのミサイルも機体程もある長大な物でその破壊力は絶大。しかし重過ぎる為、著しい機動性の低下に繋がっている。勿論D装備。
足の速いエターナルの迎撃にわざわざ相性の悪そうなこの装備で出ているが、50機という数の暴力で補いフリーダムの援護がなければ有効打となっていた。
名前の由来はラテン語の「(Canis)」と思われる。多くの場合は「カニス」と読まれる。

  • M68 パルデュス 3連装短距離誘導弾発射筒
両脚部に搭載されるミサイルポッド。
その名の如く、短距離であれば機体からの誘導操作が可能。
D装備の一つであるが、比較的軽量な為かがブルーフレームに、イライジャやリーカがザクに搭載した事も。
また通常装備のジンが装備している事もある。
劇中では専ら脹脛側面のハードポイントに装備されていたが、一部のプラモデルでは手持ち武器として使用可能とする設定もある。
名前の由来はラテン語の「豹(Pardus)」と思われる。

  • スナイパーライフル
厳密には派生型の長距離強行偵察複座型ジンの装備
ノーマルジンが使用しても問題無いらしく、アラスカ基地攻略戦など稀に装備した機体が登場する。
尤も「(長距離強行偵察複座型ジンに)搭載された高精度センサーとの連動により更に高い命中精度を実現」ともあるので、
ノーマルジンが使用した場合は流石に多少の命中率低下は起こすのだろう。

第7話でアークエンジェル作業用MAミストラルを仕留め損ねた事で豆鉄砲だの産廃だのと登場以来20年近くネタにされ続け一時期はWikipediaでも酷評されていたが、
実際にはスナイパーライフルがミストラルの本体装甲を貫通できなかった事実は無い
正確には弾丸が命中したのはミストラル本体ではなく、ミストラルが運搬していたコンテナの方である。
「コンテナすら破壊できないって余計悪くない?」と思われるかもしれないが、更によく見てみると命中したのはコンテナの角の先端である上に、
光条がコンテナに当たった瞬間に弾かれるように角度を変えつつ通り過ぎているのが確認できる。
恐らく当たり所や角度が悪く跳弾でも起こしたか、そもそも掠めていただけで直撃していなかった為に十分な威力が出なかったのだろう。
「有効射程外だった」可能性も無くは無いが作中描写でうかがえるジンとミストラルの距離感からして流石にそれは考えにくい。



バリエーション


本機はバリエーションの豊富さも特徴で、戦時中幾つもの派生機が誕生した。
詳しくはジンのバリエーション(専用機)、及びジンのバリエーション(専用機以外)も参照。

  • プロトジン
ジンの試作機。カラーリングは黄緑。
一応戦場に投入されたらしいが、生産効率と性能が後に開発されるノーマルジンに劣っていた為、ノーマルジンが配備されると練習機として扱われた。
また、民間にも払い下げられたらしく、民間用に改修されたものも確認されている。

  • ジン長距離強行偵察複座型
その名の通り、偵察に特化した機体。カラーリングは黒と黄色のアクセント。
大型のレドームを複数搭載し、索敵能力にも特化し、また、航続距離延長の改修もされている。センサー増設によるものかトサカも派手になっている。
性能が良かったのか後継機開発が後回しになっているのか、ジンが退役しつつあるC.E.73でも現役で、その頃でも地球連合軍の核攻撃隊の発見などの成果を挙げている。
なおその仕様上の関係で、操縦担当と情報収集担当の二人一組で乗り込む。
余談だがこの長い名称をキラは初見で見抜いて噛まずに言い切った。

開発が遅れていた、次世代主力機のゲイツがロールアウトされるまでの場繋ぎも兼ねて計画・開発された高機動戦用のジンとその改良型。
エースパイロットに優先して配備されたが、改装に使用されたパーツは全てザフト製の他のMSのものと共通しており、信頼性・整備性は非常に高い。
そのため、少数製造ながら、配備先のパイロットはもちろん整備側にも高く評価された。
詳しくは項目参照。

  • ジンオーカー
砂漠用のジン。
「オーカー」は『Operation Commando Hard Environment Reinforced(極限環境作戦強化部隊員)』の意味で、
機体色の黄土色(オーカー)とかけたネーミングと思われる。
背中の羽根ことウイングバインダーが無くなったのが外見上の大きな変化。
関節部への防塵処置やセンサー類の交換、空間戦闘用装備の撤去と発電機や追加バッテリーの搭載が行われ、ソフトウェア類の再調整もなされている。
バルトフェルド隊に少数が配備されている他、DESTINYでも登場している。
『Evolv』(ストライクがグランドスラム片手に暴れ回るCGムービー)ではやられ役として多数が登場、本編にはほとんど無かった戦闘シーンが描かれている。
ザフト基地内に侵入したストライクを迎え撃つが、蹴られたり撃たれたり串刺しにされたりと、文字通り踏んだり蹴ったりな役回りであった。

  • ジン式典用装飾タイプ
DESTINY第一話に少しだけ登場。
式典用に装飾が施されたモデルで、促成栽培された本物の木が使われたMS用ボルトアクション式儀仗銃といったガンダムシリーズ全体でも珍しい装備を持つ。
なおプラントは特定の民族・文化・歴史を持たないため、その装飾は心理学を参考にコンピューターのシミュレーションによりそれっぽくデザインされたもの。
良いのかそれで。

  • ジン タイプインサージェント
『STARGAZER』に登場。
ブレイク・ザ・ワールド直後のフォルタレザの街を襲ったジン。
地球在住コーディネイターのテロリストが搭乗し、ナチュラル市民の無差別殺傷テロを決行した。
見た目は一般機と変わらないが、各所にライトが取り付けられており、カラーリングも違う。

  • ワークスジン
ジャンク屋組合などが使う作業用に改造されたジン。
一応戦闘も行える。

  • ジンアサルト
追加装甲により火力・推力・耐久力を同時に強化する。デュエルガンダムのアサルトシュラウドの原型。
設定上ではデュエルを奪取する以前から存在する為、追加装備はガトリングやグレネードなど実弾兵装のみ。
正規軍には配備されていないのか、劇中で登場するのはマディガン機くらい。SEED Re:ではミゲルが乗ってるけど。
『DESTINY ASTRAY』でようやく登場した……がデュエルのそれとは外見上の共通点がほとんど無い。

  • ヴェイア専用ジン
「ザフトの英雄」と呼ばれたグゥド・ヴェイアのカスタム機。
全身が真紅に塗装され、右肩にシールドが装備されている。
初期案では外見はノーマルジンと同じになる予定だったが、小説の挿絵で今の外見になった。

  • イライジャ専用ジン
傭兵集団サーペントテールのイライジャのカスタム機。
後頭部にバスターソードがついているのが特徴で、使用時には頭を180゜回して使うのだが、
当然使用すると衝撃で頭部のセンサーなどに悪影響が出るため、戦闘では滅多に使用しない奥の手でもある。
見た目は落ち着いた青系の塗装で、頭部バスターソード以外の形状変更は見られない。また、武器や基本性能も通常機と同じである。
ヴェイアとの戦闘で破損した後、そのヴェイア機のパーツを修理に用いたことで、ところどころ赤色が混じったカラーリングとなった。
元々ヴェイア機はエースパイロット用としてノーマルジンよりも高性能なパーツが使用されていたため、
そのパーツを流用したことでイライジャ専用ジンも改修前よりも性能が若干上がった反面、
無意識にヴェイア機のパーツが使われた部分を庇ってしまうという悪癖がイライジャに付いてしまった。

  • ウン・ノウ専用ジン
グレイブヤードを守る刀鍛冶、ウン・ノウのカスタム機。
茶色系の塗装のジンで、腰に日本刀を下げている。あと外装が一部壊れてもいる。
塗装以外に機体の差異は見られないが、OSや関節等がカスタムされていると思われる。その前に乗ってる人が化け物だが。
パイロットがナチュラルなため、単純な機動と腕を振り上げる・振り下ろすくらいしかできないにも関わらず格上であるゲイツを撃破した事がある。

  • ミゲル専用ジン
「黄昏の魔弾」ことミゲルの専用機
オレンジ色に塗装され、パーソナルマーク付きのシールドを持つ。
ちなみに盾はダギ・イルス(F91)のものに似ており表面には髑髏が描かれている。
その異名の由縁たる彼の戦い方、
「盾を正面に構えて、敵陣中央に突撃。敵の迎撃は盾で弾く。そして敵陣中央で大暴れ」
から、かなり高性能なパーツが使われている反面、パーツの消耗が本当に激しいという特徴を持つ。
専用機があるのにヘリオポリスでは何故ミゲルはノーマルジンに搭乗していたのかについては、
ヘリオポリス襲撃前の任務で劾と戦った際に専用ジンが中破したため、やむなくノーマルジンを使用したという設定になっている。
もしあの時専用機が使えたなら、彼の運命は変わっていたかもしれない。

  • 劾専用ジン
サーペントテール叢雲劾が、ブルーフレーム入手前の任務の際に使っていたMSの一つ。
装甲を犠牲に、高速移動と航続距離の確保に特化したカスタム機という、どこぞの赤い彗星の専用機を思わせる仕様だが、
戦場でもかなり目立つカラーだったあちらと違い、宇宙空間では視認性の低い、藍と黒のカラーリングが施されている。
一丁のキャットゥス無反動砲と二振りのアーマーシュナイダー、内臓火器で発光弾を持つ。
上述の通りヒット&アウェイに特化しているため、装甲は紙かつ穴だらけ。
ある任務でミゲルと彼の駆る専用ジンと戦闘になり、相手の右腕を奪いつつもコクピット付近に一撃を受け撃墜されたが、
劾は寸前に脱出していて無事だった上に、本来の目的だった補給基地の破壊も達成されていたため、ミゲルは歯噛みせざるを得なかった。



立体化


ガンプラ

1/144コレクションシリーズ、HG GUNDAM SEEDで発売。

HGは初期HGの中では良好な出来。
シンプルな分シグーに比べるとプロポーションもよく、武器は重突撃機銃、重斬刀、バルデュスが付属する。
通常機が先に発売され、後にハイマニューバ、同2型、Typeインサージェント、ミゲル専用機が発売された。
タイプインサージェントには通常機には付かなかったキャットゥス無反動砲(HGブルーフレームに付いていたもの)が付属する。

2021年4月に念願のMGの販売が決定。
先んじて発売していたザクウォーリアからフレームを流用し、ザフトフレームと題された系譜でバリエーション展開をしていくとの事。
SEED系MGであるため例の如く強めのアレンジが入っているが、モールドの追加と重突撃機銃の銃口以外に大きなアレンジは入っていない。
武装は重突撃機銃、重斬刀、3連装短距離誘導弾発射筒が付属。重突撃機銃はカートリッジが4つも付属し、専用のラックに纏めて収納できる。
見ての通り、残念ながらD型装備の武装類は同梱していないが、重突撃機銃は設定通り腰部にマウントできる他、
パルデュスは手持ち発射するためのグリップが設定されている。

◇食玩

Gフレーム11弾で発売。
通常機のみで、装備はガンプラに準じたもののみが付属。


ゲーム作品


Gジェネ

ノーマルジンはこのポジションの機体としては意外なほど使い勝手が良い。
武装のバランスが良く、特にビーム・実弾の両方で高威力・長射程の武装を持つのが魅力。
これが他の改良型やの場合、武装の種類や火力、最大射程等が減少したりする。
ゲイツへと開発を進めることでドレッドノートガンダムの設計素材にもなる。

『オーバーワールド』では編成時にイライジャが乗るとイライジャ専用ジンに変化。
「重斬刀」が「バスターソード」になり威力が上昇、射程も1~2と近距離戦にも強くなる。
また、頭部の刃物繋がりでゴトラタンの設計素材にもなる。
早期に入手できるため、本来手間の掛かるザンスカール系の開発がかなり進めやすくなる。
なお、本作でジンが専用機に変化するのはイライジャのみ。

ちなみに原作の設定ではメビウス5機がかりでジン1機と同等の戦力だが、Gジェネでは一対一の戦いでもジンの方が不利である。
地形適応はメビウスの宇宙「A」に対し、ジンは宇宙「B」(宇宙専用のメビウスと違ってジンは地上でも使える分、仕方ないが)。
加えて、メビウスにはジンのどの武装よりも威力の高い「対艦ミサイル」と、さらに高威力のMAP兵器「核弾頭ミサイル」もある。
ジンがメビウスに対して優位に立てる場面は射程1まで接近して「重斬刀」で攻撃する時ぐらいしかない。

『クロスレイズ』では通常装備とバルルス装備が分かれたせいで汎用性が若干ダウン。
一方でD装備や偵察型が『ポータブル』以来の復帰に加え、ワークスジンやジンアサルト、タイプインサージェントがGジェネ初登場した。
複座型は宇宙A地上Bという優秀な地形適応と射程3~8で低燃費のスナイパーライフルを備え使い勝手が良いが、射程2が死角なので注意。


◇ガンダム無双

『3』から参戦。しかし枠の都合で『SEED』ではなく『DESTINY』からの出演扱い。
他の量産機同様雑魚機体であり、普通に弱い。
しかしファンタジー風味のシルエット故か騎士ガンダム軍団の主力に据えられている
あと何気にデフォでバルデュスを装備している。


機動戦士ガンダムSEED DESTINY 連合vs.Z.A.F.T.II

無印から既に参戦済みで、低コストながらにそのラインナップは全機体から見ても多い。
通常のジンはマシンガンorバズーカor大型ミサイルorビーム砲で選択でき、大型ミサイル装備のみコストが10高い。
派生機もジンオーカー、ジンワスプ、長距離強行偵察複座型ジン、プロトジン、ジンハイマニューバⅡ型が参戦。

アーセナルベース

稼働当初からSEEDは参戦していたが、本機が追加されたのは約一年後のLINXTAGE01から。
通常のジンとミゲル専用ジンが追加されている。
通常のジンはレアリティの低いカードの為、特に目立った性能はない。

Mレアで収録されたミゲル専用ジンはコスト2の性能にしてはそこそこ高く、主武装が射程4のM69 バルルス改特火重粒子砲を装備したもの。
更にアビリティが同弾初登場の「増援/砲撃」。これは出現位置から動かない増援がひたすら射程に入った敵機を範囲攻撃の砲撃を行うものだが、
砲撃自体の威力がそこそこあり、なおかつ敵が密集していれば、複数にダメージを与えるなど増援ユニットとしては強力な火力を持つアビリティ。
下手をすれば増援だけで敵防衛機を撃墜することも可能である。
一度、砲撃の威力自体は減らされているが、それでも利用次第で強力である。
なお呼び出されるのは、M66キャニス 短距離誘導弾発射筒を装備したジン。
また当時としては、貴重な新リンクアビリティ「戦況を変える力」持ちの為、リンクアビリティ要員としても需要が高かった。
登場から次弾くらいまでは流行りのカードとして、主に制圧機、人によっては防衛機として運用されることが多かった。

また、あるカードの裏面のフレーバーテキストでは、本機体をなぜ「モビルジン」と呼ぶのか、メタ的なものが存在する。



この項目の追記・修正はザフトの為に。

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最終更新:2024年12月08日 10:44

*1 一方で連合はMSの性能を過小評価しており、後の大戦中期までMA主力の体制が維持されることとなった。

*2 一部シーンでは両腰に一本ずつ、計二本マウントしている機体も描かれており、本数は選択出来る模様。