No.86 H-C ロンゴミアント

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No.86 H-C ロンゴミアント - (2022/04/26 (火) 10:06:12) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2014/04/25 (金) 00:32:00
更新日:2024/04/06 Sat 12:30:18
所要時間:約 7 分で読めます





これが俺たちの希望の力だ!


No.86 H(ヒロイック)C(チャンピオン) ロンゴミアントとは遊戯王ARC-VOCGに登場したエクシーズモンスターである。
ヒロイック」「No.」のカテゴリにも属している。


概要

No.86 H(ヒロイック)C(チャンピオン) ロンゴミアント
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/闇属性/戦士族/ATK 1500/DEF 1500
戦士族レベル4モンスター×2体以上(最大5体まで)
(1):相手エンドフェイズ毎に発動する。このカードのX素材を1つ取り除く。
(2):このカードが持っているX素材の数によって、このカードは以下の効果を得る。
●1つ以上:このカードは戦闘では破壊されない。
●2つ以上:このカードの攻撃力・守備力は1500アップする。
●3つ以上:このカードはこのカード以外の効果を受けない。
●4つ以上:相手はモンスターを召喚・特殊召喚できない。
●5つ以上:1ターンに1度、相手フィールドのカードを全て破壊できる。


「THE DUELIST ADVENT」でOCGに登場。日本語版ワールドプレミア枠の1枚。

素材の数に応じて様々な効果を得られるというなかなか面白い効果を持つエクシーズモンスター。
ちなみにランク4では初の任意の素材数でエクシーズ召喚できるモンスターである。

素材には戦士族の指定があるが、条件を満たせるカードは多くあり、またコピー・ナイトなどの使いやすいカードもあるほか、
H-C エクスカリバーなどと併用できるので、出すだけならばそこまで苦にはならない。
冒頭の悲劇は避けられたのさ……


素材2つでも3000の攻撃力が得られ、決して低い数値ではないが、
一時的な攻撃力であればエクスカリバーのほうがより高い値を得られるため、攻撃力目当てならばそちらのほうがよいだろう。

このモンスターはやはり素材が3つ以上からが本番と言え、
3つ以上あれば効果と戦闘の両方に耐性を得られるため、召喚時の奈落の落とし穴などは受け付けなくなる。
素材3つの時点でナーガ様と同等である。


4つ以上の効果は相手の展開を防ぎ、相手に反撃させないようにできる。
セット&反転召喚&リバースまでは防げないが、このカードの真骨頂でもないため問題にはまずならないだろう。
なにげに素材4つ以上なら溶岩魔神ラヴァ・ゴーレムにすら強いという凄まじい堅牢さを誇るモンスターになる。


5つ以上の効果は、相手フィールドの全体除去。
直接にカードアドバンテージを得られる可能性のある唯一の効果。

素材として戦士族レベル4モンスター5枚消費するだけにその威力もかなりのものだが、
相手フィールドに5枚以上のカードがなければアドバンテージを得るには至らない。

そもそも、5体もの戦士族モンスターを展開するという行為自体が相当に難しく、
さらに神の宣告などでエクシーズ召喚そのものを無効にされるリスクもあるので、この効果はあまり積極的には期待できないだろう。


以上が各素材ごとの効果の概要である。
あまり素材を多くしすぎると召喚無効カードなどを受けたときの損失が大きくなるため、下手に素材数を増やすことは避けたい。
だが、かと言って2つだとエクスカリバーで事足りてしまうので、素材とするモンスターは3つ程度で行うのがベストだろう。

相手エンドフェイズでのデメリットはさほど気にしなくてもよいだろう。
気になるならオーバーレイ・リジェネレートなどで素材回復しても良い。
ただこのカードしか展開できなかった場合にセットモンスターで耐え続けられてしまう場合もあるので過小評価は禁物。

またエクシーズ素材が3つ以上あり効果耐性が付与されていると、自分のカードによるサポートも受け付けなくなる点には注意したい。
なお、「このカード以外」とあるため、H・C エクストラ・ソードなどでこのカード自体に効果を付与するのはエクシーズ素材3つ以上でも有効。



ちなみにヒロイックの中では唯一の闇属性。

ロンゴミアントは、アーサー王伝説に現れる聖槍のこと。
最後の戦いでアーサーがモルドレッドを倒すのに使用された。
聖槍の中ではわりとメジャーだが、名前が言いにくいという人も意外といる。
「ロン! ゴミ、アント」とかいろんな方法で覚えてあげよう。

前述したようにこのカードは『No.』の1枚。
ナンバーズは前作「遊戯王ZEXAL」と関わりの深いカード群であり、作中ではアストラルの記憶のピースとされる。
このカードそのものはアニメ・漫画に登場していないが、同じくアニメ・漫画でこのカードと同じナンバーのナンバーズは登場していない。

また「ヒロイック」はアニメゼアルでゴーシュが使用したカードカテゴリである。

一時的に入手したNo.54 反骨の闘士ライオンハートを除いて、彼がナンバーズを持っていると明確に示された場面は全くないが、
Mr.ハートランドの配下として行動していたころにはこのカードのようなナンバーズを持っていたのかもしれない。
もっとも、そのころは「バウンサー」デッキを使っていたので、そのころと考えると微妙に違和感もあるが。
まぁ、あえてゴーシュが持っていたとしたら記憶のナンバーズではなく、力のナンバーズだったのかも?

『ヒロイック』『H-C』『No.』と非常にZEXALと縁の深いカードではあるが、
前述したようにOCGがZEXALの次回作であるアーク・ファイブとなった後のパックで登場している。
ちなみにDUEAではほかにもゼアル出身のカテゴリの新規カードが登場している。

ワールドプレミアムという新しい枠組みの中であるとはいえ、一般パックで旧シリーズの関連カードが収録されるのはなかなか珍しい。
























…………もういいよね?




















CX 冀望皇バリアン「ジャジャーン! 俺、バリアン!!」





このカード自体は効果も程よく強く、カテゴリーである『ヒロイック』とも相性が良いという素晴らしいカテゴリカードであった。
そして同時にもう一つのカテゴリである『No.』という称号によってとある一つのカードが大強化されることになった。


何を隠そう それがCX 冀望皇バリアンである。


『No.』カテゴリ&素材数によって更なる効果を得る……もう完璧に相性が良いのである。


たとえば

墓地にロンゴミアント→素材数0のランク4→RUMでカエストスにランクアップ
→カエストスをバリアンにカオスエクシーズ・チェンジ→バリアン効果で墓地のロンゴミアントコピー。

という最低の状態のCX 冀望皇バリアンでも相手のエンドフェイズから自分のターンのスタンバイフェイズまでを除き、
攻撃力3500で戦闘破壊されないモンスターになり(もっとも流石にRUMを消費しているので少々微妙感はあるが)



墓地にロンゴミアント→ホープをエクシーズ召喚→ホープレイにカオスエクシーズ・チェンジ→RUMでカエストスにランクアップ
→カエストスをバリアンにエクシーズ・チェンジ→バリアン効果で墓地のロンゴミアントコピー。

こうなってしまったCX 冀望皇バリアンは

  • 攻撃力6500
  • 戦闘破壊耐性
  • このカード以外の効果を受けない
  • 相手の召喚・特殊召喚封じ
  • 1ターンに1度相手の場のカード全て破壊。

──原作の神すら越える超耐性と超除去力と超攻撃力を持ったカードに進化を果たすのである。

しかもバリアンの効果が切れるタイミングが相手のエンドフェイズまでなので、このカードのデメリットも無視することができる。
(順番変えれば別に墓地送りはできるのでCNo.コピー用に墓地へ送ると言う選択肢も十分あり)。

つまり素のロンゴミアント相手に使えた、セットで時間を稼ぎ続けると言う対抗策すら封じられてしまうのだ。


また【BK】ならばNo.79 BK 新星のカイザーでも同様のことができるほか、
ダークナイト採用型であれば

墓地にロンゴミアント→カイザーエクシーズ召喚→効果でエクシーズ素材補充
→リミバリでランクアップ→ダークナイト召喚→効果でエクシーズ素材補充→バリアンにエクシーズ・チェンジ
→ロンゴミアントコピー

これで
  • 攻撃力7500
  • 戦闘破壊耐性
  • このカード以外の効果を受けない
  • 相手の召喚・特殊召喚封じ
  • 1ターンに1度相手の場のカード全て破壊。

までいくことができる。しかも結構現実的。
自分の場に攻撃力500以上のモンスターがいればワンキル成立である。


この戦略上、破壊以外の除去(除外やバウンス、ORU化)が横行する昨今の状況下でロンゴミアントを墓地送りにしなければならないが、
ロンゴミアントが闇属性で自力で最低でも3000打点までいけるので各種ウイルスカードのコストとして使用できる。

昨今の状況下ではNo.101 S・H・Ark Knightで吸収されたり、カステルでバウンスされたりしかねないので、
ロンゴミアントを墓地送りしつつ、相手の対抗策を潰すことが出来るウイルスカードはなかなか相性が良い。



ただし相手のエンドフェイズに効果コピーが切れてしまうため、
相手のエンドフェイズから自分のスタンバイフェイズ終了時まで無防備となるのが唯一の弱点。
また自分のメインフェイズでもコピーするまでは無力のため、エフェクト・ヴェーラーに無効化される。
そういう意味でもウイルスカードなどによる妨害行為はぜひしていきたいところ。

このH-CXコンボ(ヒロイック・カオスエクシーズ)が使用できるデッキは
「レベル4戦士族モンスター採用」&「カオス・オーバーハンドレッドナンバーズ採用」というたった二つの条件でできる。

後半はCX 冀望皇バリアン採用+RUMとの兼ね合いもあり少々厳しいともいえるが、
前半はレベル4戦士族モンスターには優秀なモンスターが多いのでさほど苦には感じない。
やろうと思えばレベル4戦士族モンスターを採用した【光天使】や【ギャラクシーorフォトン】でもできる。

どちらにせよ、お互いに素晴らしいパートナーに出会えたと言えよう。


…………あれ? ここ何の項目だったっけ?




追記・修正はさらなる希望を見つけ出してからお願いします。


































時は流れ、ARC-Vの次のシリーズであるVRAINSに移行した2018年、COLLECTORS PACK 2018にてこんなカードが登場した。

《No.75 惑乱のゴシップ・シャドー》
エクシーズ・効果モンスター
ランク3/風属性/魔法使い族/攻1000/守2600
レベル3モンスター×2体以上
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):1ターンに1度、相手モンスターの効果が発動した時、
このカードのX素材を2つ取り除いて発動できる。
その効果は「お互いのプレイヤーは、それぞれデッキから1枚ドローする」となる。
(2):このカード以外の自分フィールドの「No.」Xモンスター1体を対象として発動できる。
このカードをそのモンスターの下に重ねてX素材とする
(このカードがX素材を持っている場合、それらも全て重ねてX素材とする)。

モンスター効果の書き換えをする(1)の効果も目を惹きつけるが、ロンゴミアント的に重要なのは(2)の効果。
…そう、「自身の持つX素材ごと味方のNo.のX素材になる」と言うロンゴミアントのサポートとして的確な効果を持っているのである。
これにより半端な素材数でしか出せなかったor場に残ってX素材が減ってしまったロンゴミアントに素材を補充し、フルスペックのロンゴミアントが誕生or復活するのである。

しかし、このカードはランク3
戦士族縛りを持つランク4であるロンゴミアントとは噛み合わせが悪く、レベル3×2以上とレベル4戦士族×2以上を無理なく並べる展開力まで求めるとなると非常に難しい。

このまま折角の相方をみすみす逃してしまうのだろうか…



ユート「ロンゴミアントは倒れない!」



手の差し伸べたのは戦士族テーマである【幻影騎士団】。
基本はレベル3モンスターを展開して出すランク3を主軸とするテーマであるが、ブレイクソードが切腹被破壊時に墓地の同レベル幻影騎士団2体をレベルを1つ上げた状態で蘇生させる効果を持つ。
これにより「ランク3デッキでありながらランク4も自然に採用出来る」と言う特徴を持つため、ロンゴミアントとゴシップ・シャドーを無理なく1つのデッキに共存させられるのである。
更に、闇属性Xモンスター限定のRUMのRUM-幻影騎士団ラウンチも擁するため、素材のないランク3から素材2つのロンゴミアントを降臨させられるのもグッド。

当初は【幻影騎士団】側もそれ程展開力のあるデッキではなかったが、同年11月のLINK VRAINS PACK 2や2020年のPHANTOM RAGEに登場した新規により、無理なくロンゴミアントとゴシップ・シャドーを並べられるぐらいに展開力が強化された。

大会環境では【幻影騎士団】が先攻を取った場合の着地点として選ばれる程となっている。

ただし、ブレイクソードの展開効果発動後は闇属性モンスターしか特殊召喚出来なくなるので、ゴシップ・シャドーはブレイクソードからロンゴミアントを出す前に出したい所。
また、素材が2つ以下の状態でないとロンゴミアントはカード効果を受け付けないため、ゴシップ・シャドーで補充出来る時は同時に相手からの妨害も受ける状態でもあるので注意したい。


更にこんなカードが登場した。
《発禁令》
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):カード名を1つ宣言して発動できる。
このターン、相手は宣言されたカードと元々のカード名が同じカードの効果を発動できない。
このデュエル中、自分は宣言したカードと元々のカード名が同じカードの効果を発動できない。

宣言したカードと同名カードの効果を相手はこのターン中、自分はこのデュエル中発動出来なくなるカード。
基本は手札誘発などの妨害カードを宣言して展開を有利に進めるためのカードであるが、
ロンゴミアント的に注目したいのは「効果の『発動』が封じられる」点と「宣言したカードに適用されるのではなくプレイヤーに課せられる効果」である点。
そしてロンゴミアントの素材1〜4つの効果は「効果の発動を介さない」永続効果で、素材を減らすデメリットは相手エンドフェイズに「発動する」誘発効果

…そう、発禁令でロンゴミアントを宣言すれば素材1〜4つの効果を適用したまま、素材を取り除くデメリットを無視してロンゴミアントを維持出来ると言うある種の無敵状態が完成するのである。
流石に発動を介する素材5つの全体除去効果は使えなくなるので先に使用して相手の場を空にした上で発禁令を使いたい。


追記・修正はさらなる希望を見つけ出してからお願いします。


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