OZ‐オズ‐(ゲーム)

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OZ‐オズ‐(ゲーム) - (2019/12/23 (月) 01:10:17) の編集履歴(バックアップ)


登録日: 2009/12/27(日) 09:34:22
更新日:2024/03/27 Wed 23:46:57
所要時間:約 28 分で読めます






「なぜOZは3人なのか?」



【概要】


『OZ ‐オズ‐』 はコナミ開発のPS2専用アクションゲーム。
発売は2005年6月30日だが、2006年1月26日に廉価版も出ている。

キャラクターデザインに石川史、コンポーザーに山根ミチル、
その他にも同社の「キャッスルヴァニア」(悪魔城ドラキュラ)シリーズ
「幻想水滸伝」シリーズのスタッフが多く起用されているのが特徴。
完全新作のゲームとしてはかなりの意欲を感じる豪華開発陣だったが、宣伝が不十分であったため売り上げはあまり伸びず、
プレイデータの募集をしたところ、集まったのは大してやり込んでもいないセーブデータが一件のみというあまり有難くない逸話もある。

しかしその独特なゲームシステムと非常に高い完成度豊富なやりこみ要素過剰なネタ要素などバラエティに富んだ内容から
実際に遊んだユーザーからは概ね絶賛、「知る人ぞ知る良作」として評価されており、
2009年にファミ通誌上で行われた「続編期待ランキング」では29位にランクインしている。

タイトルからもわかるように、モチーフは児童文学作品オズの魔法使い』。
また、個々のキャラクターに宛がわれたビビッドなキャラ付けや原色のパーソナルカラー、大一番での『変身』、
集団での連携を骨子としたバトルという点で特撮作品『スーパー戦隊』シリーズを意識していると思われる点が多々見受けられる
(特に断章『出動!オズレンジャー』ではそれが顕著)。

また、OZには『Over Zenith』(頂点を超える者)という意味が含まれており、
冒頭に記したキャッチコピーともども劇中で深く関わってくる要素である。



【ゲームシステム】



△三位一体システム▽

3次元空間で構築されたフィールドを敵を倒しながらスタートからゴールまで進み、ステージの最後に待ち受けるボスを倒す。
……とここまではオーソドックスな3Dアクションゲームだが、
自分で操作するプレイヤーキャラクターとオートで動いてくれる仲間2人の
計3名で連携して戦うというのが本作最大の特徴。

基本的な戦闘の流れは以下の通り



1.まず敵を独りでボコる。一定以上のダメージを与えると敵の頭上にが回る。こうなったらこっちのもの。

2.この状態の敵に特殊攻撃を当てると宙に浮かせることができる。
特殊攻撃は敵を遥か彼方にホームランする吹き飛ばし車田作品の如く頭上に垂直にカチ上げる打ち上げのいずれか。

3.すると仲間が追撃を行い「パス」が成立(位置的に間に合わないときは失敗となる)。
敵をキャッチした仲間はもう1人の仲間か自分に再度「パス」を廻すので、仲間にブチのめされてヨレヨレ状態で目の前に飛んできた敵
こぼすことなく思いッッッきりカウンターでカッ飛ばす。これぞ三位一体!気持ちいいィィィィィィ!!!

4.これを繰り返していくうちに「テンションゲージ」がアップ。
テンション上がってきたぜーーーーーーー!!!

5.ゲージが溜まったら高火力な「必技」を発動!敵を蹴散らせ!

超!!エェキサイティンッッッ!!!!!


…必殺技は
プレイヤーキャラ単独によるLV1味方ひとりとタッグでツープラトンを繰り出すLV2全員で繰り出すLV3と強化されていく。
LV1と2はキャラクターごとに個性的な性能の攻撃が用意されている(LV3はどの組み合わせでも共通)。


…要は敵をバレーボールしていくと考えてもらっていい。
このパスをうまく繋ぐことでよりテンションが溜まり易くなり、必殺技を放つチャンスも増える。
また、単独での攻撃は決定力に欠けており殆どの敵は必殺技で倒すのが前提となっているので、
いかに効率よくテンションを上げていくかがゲームクリアの鍵となってくる。




△戦線復帰▽

本作ではプレイヤーキャラクターの体力が0になっても即ゲームオーバーとはならない。
体力が0になると瀕死状態となり少しずつ移動する以外の行動がとれなくなる。

この時体力ゲージの左から青い「瀕死ゲージ」(なんつー名前だ)が溜まってゆき、
最大体力分まで溜まると一定の体力を残して復活する(体力量は1回目、2回目、3回目以降と少なくなっていく)。
また、途中で回復アイテムの緑エテリアを取ると一発で全快できる。

瀕死ゲージは×ボタンを連打することで早く溜めることが出来るが移動中は出来ないので
必然的にゲージ回復に専念すると無防備状態になってしまう。
また、フィールのみ瀕死状態の仲間に近づくことで強制的に復活させることが出来る。
チーム全員の体力が0になるとゲームオーバー。



△属性▽

攻撃の中には「属性」を持つものがあり、ダメージと共に様々な特殊効果をもたらす。
つまり、与えるダメージの相性以外にステータス異常の側面も持っているということになる。
特定の敵が持たされているほか、特殊なアイテムを装備することで味方の攻撃にも付加させることが可能。
炎属性っぽいエフェクトなのに冷気の斬撃なんてこともできる。

身体に火が燃え移り、一定時間追加ダメージを受け続ける。また、通常よりひるみやすくなる。

一定時間、身体が凍結し行動不能になる。しかし、攻撃を受ける事によって解除もされる。

感電の影響で一定時間しびれて移動・攻撃の速度が通常の半分になる。

この属性の攻撃を受けたキャラクターが他のキャラに接触/地上に落下した時爆発して周囲に連鎖ダメージを与える。



△装甲形態▽

ヒーローものの華・変身である。
ストーリー途中から、後述する『青エテリア』を獲得する事で
画面左下にある紋章のような形をした『OZゲージ』を溜める事が出来るようになる。

これがMAXになるとボス戦時に全員が専用武器である『レクス』の力を全開にすることで
全身を白銀の外殻で覆う『装甲形態』に変身する事が出来る

この状態になると、必殺技の威力、防御力、テンションゲージの上昇率が上がり、
敵の攻撃の属性効果を無効化可能…と大幅にパワーアップする。
使えるタイミングはボス戦のみ、というのがちょっと物足りないがお約束を心得ている感じもする。
一度発動すればステージクリアまでは持続するので安心して戦える。

青エテリアは敵を必殺技で撃破した時低確率でドロップするが、ゲージMAXにするくらい集めるのはステージによってはけっこうシビア。
しかし、ポーズ中に伝統のコナミコマンド(上上下下左右左右×○)を入力すると一発でゲージがMAXになる裏ワザがある。





【ストーリー】


かつて、『人間』『カテナ』と呼ばれる種族が共存していた世界。
ある時、『神々』と呼ばれる存在が異世界より降臨し、
彼らの呪力によって『カテナ』はその手下である『御使い』へと変えられてしまう。
やがて人々は神々が災いをもたらすものだと気づき、抵抗を試みたこともあったが、
かつての隣人であった御使いによって阻止されてしまった。そして幾百年の時が流れ、
人間たちがカテナという種族の存在すらも忘れてしまった頃…世界は神々によって万物の源である力・「エテリア」を奪われ続け、
静かな終焉へと向かっていた。妹のドロシーと猫のトトと平穏に暮らしていた少年・フィール。
彼の住む村に神々の命を受けた御使いが降り立つ。


【登場人物】


各キャラのデザインはモノトーンの切り絵にアクセントカラーを着色したようなシャープかつスタイリッシュな雰囲気で、
『幻水』ともまた雰囲気が異なる。それぞれ特徴的な武器・戦法・装甲形態・パーソナルカラーを持つほか、
お遊び要素としてプレイ中に購入できる専用特殊コスチュームがある(全員が共通して装備できる特殊コスチュームもあるが…)。
プレイ中は入手したエテリアを消費してパワーアップが可能だが、各キャラごとに伸ばせる性能には異なる傾向と限度がある。



旧OZ


本作の主人公チーム。『御使い』の中でも神々の直属である最強の精鋭『OZ』を務めていたが、
呪縛を解かれたことで離反者となったアルミラレオン
旧リーダーであるカインの息子・フィール(と猫のトト)が加わって結成された。
黒を基調とした戦闘服バランス型スピード型パワー型と役割分担がはっきりしたチーム構成が特徴。
レオンとアルミラは裏切る前はいわば『悪の幹部』的ポジションだったので、見た目も怖かっこいいダークヒーロー的な印象である。
この世界の崩壊の元凶たる神々を討つため、フィールの妹ドロシーを救い出すために戦いの荒野へ旅立つ。





フィール


CV:私市淳

本編の主人公。
イメージカラーは赤。種族的には人間だが、カテナである旧OZのリーダー・カインを父に持つ。
本来生まれ得ないはずの人間とカテナのハーフであるため、万物の根源たるエネルギー・エテリアと交感でき、
カテナの武器であるレクスを操る事が出来る。
これらの背景はカインがフィールの物心つかぬ内に亡くなったためフィール当人は知らない。

典型的な巻き込まれ型主人公で、本来は争いを好まない心優しい性格。キャッチコピーも『心穏やかな少年』である。
対人面ではややおずおずとした態度が目立つが、芯は強く目標に邁進する意志と行動力を秘めている。
神々にさらわれた妹・ドロシーを救うべく永き呪縛から解き放たれたアルミラ、レオンと共に
悪魔城神々の居城・テオロギアへと旅立つ。

レクスはネコのトトが変身した赤熱したブレードを持つ大剣(刀身は斧に似ている)。
装甲形態は全身を鋭角的な甲冑で覆う騎士のような姿で、背中に翼のような巨大な突起*1が付いている。

ゲーム内では主人公らしく平均的な性能でステータス強化の伸びも良い。ストーリーモード12話までは強制的にプレイヤーキャラクターだが、
以降はサブにも回すことができ、どちらにしても戦い易い。


また、フィール特有の能力として瀕死状態の仲間を一瞬で全回復させることができる(他のキャラでは専用のアイテムを装備しないとできない)。
カテナと人間のハーフであることに由来する能力の一端と思われるが、劇中で詳細な説明は無い。ただの主人公補正だったりして…

コンセプトモチーフは『ブリキの木こり』。オリジナルが『失った心(心臓)を求めている』というのに対し、
フィールは他者を思い遣る心が強調されている。

専用特殊コスチュームのモチーフは『幻想水滸伝3』の炎の英雄。



アルミラ


CV:田中敦子

元OZのメンバー。ヒロイン(大)。
イメージカラーは青。左目に眼帯を当てた長身の美女。美脚・巨乳・エロい声!ヒャッハー!!!
思いっきり前の開いた痴女めいた戦闘服グアド族の族長ガラダK7みたいな拡がりかたをした長い髪が特徴。
神々によって知性を強化されており、その影響で冷静沈着な思考形態を持つ旧OZのブレイン担当。
キャッチコピーも『明晰な才女』である。

フィールによって神々からの呪縛を解かれ、旧くからの戦友であるレオンと共に神々に対し反旗を翻すことになる。
冷たく硬質な雰囲気で口調にも愛想は無いが、かといってトゲがあるというわけでもなく、思慮深く生真面目な頼れる姐御。
正義感も強く、神々の実験材料にされたデスペラビリスを目の当たりにした時は
その生命への冒涜ともいえる非道な所業に激しい怒りを見せていた。

戦闘では敵の弱点などを的確に見抜き、様々なアドバイスをくれる。
フィール(=プレイヤー)のことは『少年!』と呼ぶ。たまんねー。

武器はレクスに覆われた右足による蹴りと同質の素材で構成された杖。
装甲形態はコンパスのように細長く引き絞られた異形のシルエットを持つ女性型で、変身前と同じく隻眼*2となっている。
フィールと交戦した時はこの姿だったが、倒されたことで神々の植えつけた制御装置である翼状のパーツを破壊され正気に戻った。

レクスによって脚力が強化されているためにゲーム内では移動速度とジャンプ力が全キャラ中最も高く、
他のキャラが届かないような高所にも飛び乗ることが可能。反面、火力は最も低い。


コンセプトモチーフは『かかし』。オリジナルは『脳みそを求めている』という設定に対し、
アルミラは最初から高い知性が強調されている。

専用特殊コスチュームのモチーフはエロい女教師風。
学園つながりでコナミの恋愛シミュレーション『ときめきメモリアル』シリーズと関係があるのでは?
という考察がされることもあるが、詳細は不明。ヴィティスの例もあるので、単にスタッフが着せてみたかっただけなのかもしれない。

なお、カテナは人間と比べて生殖能力が低い代わりに寿命が非常に長い種族であり、
旧OZは歴戦の戦士であることから鑑みるにアルミラも見た目こそ若いが相当に年季の入ったBBAである。最高じゃねぇか!!




レオン


CV:四宮豪

元OZのメンバー。
イメージカラーは黄色。襟に鬣のようなファーのついたロングコートを纏うワイルドでデンジャラスな雰囲気のイケメン
過去の戦いで負った古傷なのか、右胸には三本の大きな傷跡が走っている。
神々によって闘争本能を強化されている影響で、異常に好戦的な突撃狂。キャッチコピーは『恐れを知らぬ男』。
本作のキャラ内でもブッちぎりの脳筋。なんか斧持った合体変形ロボとか髑髏の魔神に乗ってそうなタイプ。
中の人はマキナのファクターだけど。

アルミラの助けを得たフィールと戦い敗北したことで神々の呪縛から解放され、
自分を利用した神々をブッ潰すためにテオロギアを目指すことに。
万事いい加減で大雑把な性格から、無茶を言ってはアルミラやトトから窘められることも多い。

一方、ぶっきらぼうながらも自分を呪縛から解放してくれたフィールのことは何かと気にかけており、
飾らない優しさや義理堅さを見せることも。

基本フィールに対する2人称は『坊主!』だが、あるエンディングを経ると一部のゲームモードで
きちんと名前で呼んでくれる。正しくフィール×レオン!


装甲形態は直立した獅子のような姿。ライオンオルフェノクではない。

全体的にスキが大きくリーチもそこそこといった程度だが、攻撃力は最高レベルという尖った性能。
ゆえにサブに廻すと頼れるが、プレイヤーキャラとして使うにはやや癖が強い。


コンセプトモチーフは『ライオン』。イエロー!ルァイオンッ!!
オリジナルのライオンが『臆病ゆえに勇気を求めている』のに対し、レオンは蛮勇全開無鉄砲である。

専用特殊コスチュームのモチーフは『キャッスルヴァニア』の主人公レオン・ベルモンド
…鞭は持ってない。嫁に祟られるからね!!


カイン


CV:野瀬育二

『消えた御使い』。
旧OZのリーダーを務めていたフィールの父親。フィールの髪を寝かせて背を伸ばしたような感じのルックスで、
カテナの長寿ゆえに外見は非常に若々しい。イメージカラーはだが、
フィールと比べると戦闘服は丈の長いロングコート風でアクセントの入っている面積が狭くなっている。


フィールがカインの形見であるレクスを扱えるのは彼と血縁関係にあるという事で、
親子で良く似た形の魂を持っているという事によると思われる。装甲形態もフィールとほぼ同じ姿。

特定の条件を満たすと、フリーモードで操作キャラとして使えるようになる。
瀕死状態からの全回復能力を持たないという点を除けば操作感覚はフィールとあまり変わらないままに、
全体的に性能が底上げされている。流石は先代レッド。





現OZ



本作の敵方ライバルチーム。人呼んで『新たなる頂点』。
15年前の事件によってカイン・アルミラ・レオンの3人がOZの資格を剥奪され、
新たにOZに任命された新鋭の御使いたち。旧OZの戦闘服が黒を基調としているのに対し、こちらは白を基調としており、
旧OZとは別の意味でディストピアの尖兵めいたベタな悪の幹部っぽい顔ぶれをしている(外伝だとさらに…)。

万能型スピード型パワー型という構成は一緒だが、より高性能なレクスを装備している強敵。
しかし、結成されて日が浅いゆえにスタンドプレイやメンバー間の衝突が多く、チームワークの面では旧OZに後れを取っている。

御使い=洗脳されたカテナなので、彼らも根っからの邪悪な存在というわけではなく、神々の手駒として操られている被害者である。
ストーリー上ではそれぞれ2度に渡って戦うこととなり、そのうち1度は装甲形態に変身した状態で挑んでくる。
全体的に個性的な性能のキャラクターで構成されており、ストーリーを進めていくと
EXモードでプレイヤーキャラクターとして使用可能になる。



ヴィティス


CV:稲田徹

キャッチコピーは『冷徹なる断罪人』。しかし本編では苦労人という雰囲気の方が強い。
現OZのボスリーダーを務める男。長躯を白いコートのような軍装に固め、ブロンドの髪をオールバックにしている。
イメージカラーは紫。自制心の強い性格で、抑揚に乏しい口調で喋る。

『レクスを極めし者』としてレクス制御能力を強化されており、
外見はアルミラの脚やレオンの腕といった局部的なレクス化は見受けられず、フィールのように武器として携帯もしていないが
実は全身のあらゆる箇所を必要な状況に応じてレクス化できる能力を持ち、機械のように無駄のない動きで敵を確実に葬り去る。

装甲形態はフィールやカインに近い鎧騎士のような姿で、若干色調が暗い。オプションとしてマントが着く場合もある。

劇中では単身フィールたち旧OZの前に圧倒的な強敵として幾度も立ちはだかり、刃を交わす。


ゲーム内では手足をブレード状の武器に変化させる他、地面に手刀を突き刺して離れた地点から突き出させるなど
距離を選ばぬ攻撃手段を持つ。攻撃判定が広めで通常コンボでのテンションゲージの上昇速度が速く、
やりようによってはひとりで敵をお手玉してテンションを上げられる。
一方で全体的に攻撃のスキが大きく、空振りするとピンチになり易いというハイリスクハイリターンの上級者向けキャラクター。


専用特殊コスチュームはなぜか『アフロヘアのバーテンダー』。クールな美形キャラはいじられる宿命だから仕方ないね。
ガードすると確実にリフレクトガードが成功するので、ネタ装備に見えて実はガチ装備でもある。


ジュジュ


CV:皆川典子

現OZのメンバー。ヒロイン(中)。
ピンクのショートヘアの少女でイメージカラーも桃色。
会話画面ではノースリーブのコートを着ているように見えるが、
実はその下にハイレグレオタード+ニーソという
実にけしからん出で立ちをしている。カラーリングも相まってなんだか魔法少女とか戦闘ヒロインっぽい雰囲気。

カテナの中でも若い世代らしく、頭ごなしに相手を下に見る生意気で尖った言動が多い。
ガルムとは犬猿の仲で彼を『犬ッコロ!』と呼んでいる。

敵対していた時は小悪魔系の憎たらしさばかりが目立っていたが、旧OZに敗れ神々の呪縛から解放された時には
神の支配下にあったとはいえ自分の重ねてきた所業を知り深い自己嫌悪に陥るなど、本来は優しい心の持ち主。
他者に干渉されることを拒む険のある態度は神々に自己防衛本能を不自然に強化された結果で、
人為的にツンデレにされてしまっているとも言える。おのれ神々!!なんといういい仕事を!!

レクスは背中から生えた(神々の枷とはまた別)で、これは飛翔能力を齎すものではなく、
切り離してオールレンジ攻撃を行える攻撃端末である。
計6枚あり、羽を飛ばして対象を斬り裂いたり、羽の先端から桃色のビームを撃つほか、
彼女の防衛本能の具現として、本体を包み込む堅牢なバリアを張ることも可能。
キャッチコピーの「奔放な剣翼」というのもこのレクスの性質から取られている。

装甲形態は有翼の小柄な女性型。鳥人っぽいシルエットに、赤く鋭い目つきをした攻撃的な外見をしており、変身前とのギャップが大きい。

ゲーム内ではアルミラに次ぐ機動性を誇り、リーチに優れるが単体での火力とタフネスは最弱クラスと極端な性能。その代わりバリアによる全方位防御が可能となっているため防御面ではやや優れている。
サブに廻した際のパスの精度にもやや難があるが、必殺技の範囲と殲滅力が非常に高く、稼ぎステージや防衛戦では猛威を奮う。


プレイヤーもしくは仲間としては癖が強く使いづらい印象があるが、その一方で敵として登場した時はかなりの強敵となる。
離れている時は飛び道具で遠距離から一方的に攻撃され(しかも多段ヒットする技が多い)、近づいても全方位防御で攻撃が通じにくく、その隙に彼女から反撃を受けたり、護衛となるしもべに攻撃されたりすることが多く、プレイヤーを苦しめる(その上、ステージによっては装甲形態に変身した状態であるために防御力が上昇しておりひるみにくくなっているため、余計にその傾向が強くなっている)。
このため公式サイトの「Q&A」のコーナーで「ジュジュに勝てません…。」という質問さえ出てきた。
なお、敵として登場したときのみ使ってくる技がある(羽を6枚全部1つにまとめて周囲を斬り払う攻撃、羽を放射状に並べてチャクラムのように縦回転させつつ飛ばす攻撃(通称「斬り裂け!」)など)。


特殊コスチュームは女子高生の制服姿。
2種類あり、片方は『ときめきメモリアル3 〜約束のあの場所で〜』の私立もえぎの高校の制服だが、
もう1つのモチーフは不明で名称が「私立悪頭高校」というワルっぽいカラーリングのもの。
この格好でレクスを使ってるとなんだか現代モノのラノベっぽい雰囲気。

同年代の異性から優しくされた経験に乏しいのか、フィールに瀕死状態からリカバーしてもらうと
「あ…ありがと…///」とまんざらでもない反応を見せてくれる。




ガルム


CV:江川央生

現OZのメンバー。イメージカラーは
カテナの男性だが、狼のような頭と人の身体という異形の姿をしている。
むしろこっちがCV:稲田なんじゃないのかと…

これは装備しているカテナが変化してできた兜や仮面に近いもので、
狼の顔の下にはきちんと人間らしい顔がある。素顔は一切不明だが、今は無き公式サイトのコラムにて
顔の下半分だけ見えたイラスト(想像図?)が描かれており、それを見る限りでは武骨ではあるものの結構な男前。

装甲形態は狼を象った鎧をその身に纏う。普段と異なり頭部も兜(メカ狼的な)のような金属的な意匠となり額からは一本の角が生える。
っていうか完全に魔戒騎士天頂騎士・牙琉無の称号とか持ってそうである。

肉体機能全般が強化されており、大柄な体躯に凄まじいまでの膂力と耐久力を秘めたパワーファイター。
怪物的な外見とは裏腹に気質そのものは質実剛健な武人肌で、非常にプライドが高く頑固だが筋は通す漢。
同時にこういう手合いが洗脳されると力づくでブッ倒さない限り打つ手がないのもお約束である。

顔の他にも四肢に装着した篭手や具足がレクスであり、徒手空拳を用いた豪快な格闘術で戦う。
ゲーム内ではレオンをさらに近接・格闘戦に特化したような性能で、移動スピードが低くリーチは短いが
全キャラ中最強のタフネスと攻撃力を誇り、ボディプレスや百裂拳といった圧倒的な打撃で敵を粉砕していく。

なお、彼もジュジュと同様、敵として登場した時のみ登場する技が存在する(屈みこんで四つん這いの状態になり、ハンドスプリングの要領でドロップキックを放つ技。「チェスト―!!」の掛け声が印象的)。


キャッチコピーは「誇り高き銀狼」だが、ジュジュからは犬呼ばわりされている他、ガルムは本来犬の名前である。
特殊コスチュームも『幻想水滸伝3』に登場するわんこ、コロクとコゴロウの着ぐるみ。
この装備で暴れまわる姿はかなりシュールだが、打ち上げ性能がアップするので役には立つ。




ドロシー


CV:大前茜

フィールの妹。ヒロイン(小)。素直で大人しい性格だが、芯の強い聡明な美幼女。
ネコのトトと兄のフィールが大好き。フィール……消し飛べ。
御使いにフィールの村が襲撃された際、村の子供たちと共にテオロギアへ攫われてしまう。
彼女を救出することがフィールの戦う動機であり、この作品の目標でもある。モチーフは『オズの魔法使い』の主人公、ドロシー。



トト


CV:稲葉実

キャッチコピーは『奇妙な赤猫』。フィールの家で飼われている奇怪な生命体。
極悪な顔つきをした継ぎ接ぎだらけの赤いネコの縫いぐるみのような姿をしており、人語を介し人間の男性の声で喋ることができる。
背中のコウモリのような翼を使って空を飛べる他、有事の際にはレクスに変身してフィールの武器となったり、
集めたエテリアを原料にアイテムを精製するなどある意味一行の生命線とも言える存在。

明らかにネコじゃないのだが、フィールの村にはトト以外にネコがいなかった為、フィールとドロシーは
ネコとはトトのような生き物だという認識で暮らしていた。んなアホな。
一応、ドロシーの前ではネコを被って飛んだり喋ったりといったことはしていなかったようだ。

顔を除きマスコットめいた姿に反して性格は可愛げがなく尊大で、ドロシーのみを主人として認めている。





【用語】

エテリア
世界の万物の源。普通の人には見えないが、フィールやカテナにはこれが粒子状の発光体として見える。

カテナ
人間の姿をしているが、寿命がすごく長い。しかし繁殖能力が低いので、数が少なくなってきている。
かつては人間とともに平和に暮らしていたらしいが、神々がこの世界に侵略してきてからは全員が「御使い」とされ神々の操り人形にされてしまう。

御使い
神々によって洗脳されたカテナ。各人はレクスを装備し、神々によってなにかしらの能力を強化されている。
御使いの中で最も優秀な3人が「OZ」と呼ばれる。OZにはそれぞれ紋章が与えられており、メンバーの戦闘服にはそれが付いている。紋章はOZのリーダーとなる人物の装甲形態を象ったデザインとなっている。

レクス
カテナが使用する武器。神々が御使いとなったカテナに与えたものである。周囲のエテリアを吸収することで実体化し、使い手の体の一部に装備される。使い手の魂の形によって形状や性能が決まるほか、レクスごとにそれぞれ違った色で一定の間隔で発光している。
出力を最大にすると全身を覆う「装甲形態」に変化するが、この時は神々の支配を強く受けてしまう。この時、背中から翼の形をした突起が出現する。しかし、エテリアが自らの意思で使い手に力を貸した場合は、神々の支配を受けることなく装甲形態への変身が可能となり、翼も出てこない。

神々
遠い昔にこの世界にやってきた存在。
この世界を支配する為世界中のエテリアを吸収しているので、吸収されつくした土地は干上がり砂漠のようになってしまっている。
テオロギアと呼ばれる場所を根城としている。

神々の子
神々が実験的に作りだした人工生命体。エテリアの流れを制御・統合できる装置としての性質を持ち、
手に入れたものがこの世界における万物の頂点となる。
しかし、自律的な意思に目覚めたことで神々の支配から脱したことから一転して神々の標的となった。


神狩
ゲーム後半に現れる謎の存在。見た目は蜘蛛。フィール曰く破壊とか殺すとかそういった感情だけで出来ているらしい。

しもべ
所謂ザコ敵。神々を守る戦闘員。ただしザコと言ってもヴォロ系とテセラ系以外は非常に硬くHPも多いので必殺技で倒すのが普通。


ヴォロ
一杯出てくるしもべ。愛嬌のある動作から人気も高い。なんと彼らを操作キャラにするミニゲームもある。
因みにセーブデータのアイコンも何故かトトではなくこいつ。

テセラ
空中に浮かぶしもべ。体力は全ザコ中最低レベル。攻撃もあまり痛くない。こちらの攻撃が若干届きにくいのが面倒。

ベラトル
中堅しもべ。通称ノッポ。剣タイプ・槍タイプ・斧タイプ、と種類も豊富で、多くの初心者を血祭りにあげてきた。
高難易度ではいかにコイツらを上手く捌いていくかが重要になってくる。

デクリオ
大型しもべ。
攻撃自体は大振りなので防御も回避も楽だが、デカいくせに高難易度だと一度に4体現れたりするので非常に厄介。
中には地震を起こすヤツもいる。



因みに、本作はマルチエンディングとなっており、ゲーム内でのプレイヤーの行動やステージクリア時のランクが影響される。
但し難易度は関係ないので、EASYモードだからといってグッドエンディングが見られないわけではない。

難易度はEASY、NORMAL、HARDの3種類。

初めはパスを繋げるのに苦労するかもしれないが、次第に自分が上手くなっているという実感が湧き、どんどん楽しくなってくる。
トレーニングモードも用意されているので思う存分に練習するべし。
初めはパスを上手く返せなくても慣れてくると仲間の画面外からのパスも受け取れるようになるし、仲間が取り損ねた敵をスライディングキャッチすることも出来る。
つまりいい意味でプレイヤーの技術が問われ、反映されるわけである。頑張って上手くなろう!



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