魔法除去細菌兵器(遊戯王OCG)

登録日:2011/12/07 Wed 01:28:49
更新日:2025/10/28 Tue 00:54:09
所要時間:約 2 分で読めます




概要

魔法除去細菌兵器とは遊戯王及び遊戯王OCGに登場するカードである。

漫画版効果

相手の手札、デッキの魔法カード10枚を墓地へ送る。

アニメ版効果

相手の手札の魔法カードを全て墓地へ送り、その後にデッキから10枚墓地へ送る。


漫画やアニメで、その効果に震撼した者は多いだろう。
ノーコストで手札の魔法カードが根こそぎ毟られてさらにデッキ内にまで被害が及ぶ。仮にこのまま再現されれば禁止送りは確定。
よってカード化にあたり、当然ながら弱体化した。

まあそれ自体は仕方ないのだが...





OCG効果

通常罠
自分のフィールド上のモンスターをリリースする(トークンは除く)。このカードの発動時リリースした数だけ相手はデッキの魔法カードを墓地へ送る。

…あれ、今余計な一文があったような?

何は除くって…?

ちょっと待て、何かの冗談だろう?
もう一度読もう。

自分のフィールド上のモンスターをリリースする(トークンは除く)


…見間違いではない。
そう、このカードはトークンでコストを補えないのである。
仮にトークンも使えるとすれば《スケープ・ゴート》が4枚のデッキ破壊カードに変化していたし、何より【トランス*1のメタになっていたのだ。(《サイバー・ブレイダー》の効果分類は永続効果のため)

頑張って最大出力分のコストを用意したとして、このカード自身+5体のフィールド上モンスターの見返りがたったの魔法カード5枚、しかも相手盤面・手札への影響はゼロ。どう考えても割に合わない。コナミは一体何を考えてこんな弱体化させたのか…。
まあ登場当時では魔法・罠カードが墓地に落ちると墓地コスト等の活用手段さえろくに無く、コストの重いサルベージカード《魔法再生》の登場すら1年半後。5枚もとなれば《ペンギン・ナイト》や《ファイバーポッド》で大規模リセットするぐらいしか再び手に回る可能性を見いだせない。
低速環境とは言え、事実上「魔法カードを狙い撃ちでゲームから使えなくするデッキ破壊」という性能を横行させたくはなかったのだろう。でもここまで弱くする必要があったかって?知ら管

罠モンスターを使用するのは可能だが、それでも、手間もボードの枠も必要なために現実味は薄い。
また、コストなので無効にされると一気に窮地に陥る。
お遊びの効果でも、余りにお粗末である。
やはり《ブラック・ローズ・ドラゴン》や《ブラック・ホール》にチェーンして使う位しか無駄のない用途はないだろう。

しかも「相手が」「自分でデッキから選ぶ」というのもどうしようもない。
自分はピーピングすらできず、更には墓地に送られた時の効果や墓地で発動する魔法カードがどんどん増えてきている中で頑張って3~6枚程度というのはあまりにも丁度良い
そうした魔法カードをあまり使わないデッキにとってはただのデッキ圧縮に過ぎず、利用するデッキにとってはそのくらいの種類は容易く揃えられるので利敵行為も甚だしいのである。
使おうとする者は絶対と言って良いほどいないだろう。

相性が良い?カード

一応、モンスターを大量展開するカードはあるにはある。
しかしいずれも、このカードでリリースする必要性はかなり薄く、リンク召喚で展開した方が良いのは明らか。

  • 《トライワイトゾーン》
通常モンスター3体を蘇生する魔法カード。
このカードとの組み合わせで3枚の魔法カードを墓地に送れる。

  • 《魔獣の懐柔》
獣族の低レベルモンスターを3体デッキから特殊召喚できる。
自分のターンしか維持できないものの、一応3枚墓地に送れる。
2025年10月に禁止カード指定を受けてしまった。

  • 《花合わせ》
花札衛モンスターを4体まで特殊召喚できる。

  • 《ティンクルファイブスター》
レベル5モンスターをコストにするがクリボー5兄弟の5体のモンスターを展開できる。

  • リンクモンスター
トークンを素材にできるモンスターたち。
大量展開したトークンから展開すれば大量にリリースは可能。



アニメ、原作にて

初登場は海馬瀬人VSイシズにて海馬が使用。
死のデッキ破壊ウイルス》と併用して、イシズのデッキをごっそり墓地へ送らせた。
しかし《現世と冥界の逆転》によってデッキ破壊が無駄に且つ仇になってしまい、海馬自身が壊滅状態に陥った。

何で現冥は完全再現された*2のに、こちらはこんなにも不遇なのか…。
ちなみにアニメでは名称が変えられており、『魔法除去ウイルスキャノン』という名前で登場していた。




追記、修正はこのカードでデッキから魔法カードを10枚墓地に送れた方がお願いします。

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最終更新:2025年10月28日 00:54

*1 公式大会の制限時間ルールを利用し、ロックとデッキ補充を駆使した「時間切れによる勝利」を狙うデッキ

*2 ただしそのせいで禁止カードにぶちこまれ、後にエラッタされ戻ってきた