現世と冥界の逆転(遊戯王OCG)

登録日:2011/03/20(日) 17:12:20
更新日:2023/12/22 Fri 11:59:53
所要時間:約 4 分で読めます





かつて恐るべき効果で多くのプレイヤーを冥界に墜としたカードが存在した。



現世と冥界の逆転


OCGにおけるテキスト】

通常罠
自分の墓地にカードが15枚以上ある時、1000ライフを払い発動。
お互いに自分の墓地と自分のデッキのカードを全て入れ替える。
その際、墓地のカードはシャッフルしてデッキゾーンにセットする。

週刊少年ジャンプ2002年4・5合併号の付録として登場した罠カード。
自分の墓地のカードが15枚以上の時に1000LPを払って発動でき、
各プレイヤーは自身の墓地とデッキのカードを丸ごと入れ替えるというとんでもない効果を持つ。

原作にてイシズ姉様が使用し、社長と読者の度肝を抜いたカードがそのままの形でまさかのOCG化された。


そう、原作と全く同じ効果でOCG化したのである
*1


これがどういうことかというと、自分の墓地のカードが15枚以上あれば相手の状況に関係なく発動できるということ。
つまり、相手の墓地が少ない、あるいは0枚の状況で発動することで相手を簡単にライブラリアウトさせることができるのである。

遊戯王OCGではカードを引かなければならない時にデッキが0枚=カードが引けないと敗北となる。
よって、自分のカードのみを高速で墓地15枚墓地に送った所でこいつを使い相手のデッキを空同然にし、《手札抹殺》などを使えば簡単に勝利できる。
もしくは、相手の手札と墓地に打開に繋がるカードがない状態で発動すればデュエルを続けるだけで相手は死ぬ。

墓地にカードが15枚というのは、デッキが最低40枚で初手が5枚ということを考えると少々多く感じるが、
このカードが登場した当時は《強欲な壺》《天使の施し》《苦渋の選択》といったパワーカードが制限カードとして現役であった。

《トゥーンのもくじ》《サンダー・ドラゴン》などデッキ圧縮ができるカードもこの時点で色々と存在していた。

さらには《サイバー・ポッド》や《メタモルポット》といった大量のアドバンテージを生み出せるリバースモンスター、
罠カードをセットしたターン中に発動できるようにする《王家の神殿》《処刑人―マキュラ》らを味方につけた専用デッキが確立。
荒削りだが高確率のワンキルができた。


相手の墓地にカードが溜まっていても、《魂の解放》などで除外するなど対策はいくらでもあった。


「入れ替える」というテキストもデッキ破壊に有利に働いており、《ダンディライオン》や《ペンギン・ナイト》などの「墓地に送られると発動する効果」が発動しない。
また《マクロコスモス》や《閃光の追放者》など「墓地に送られるカードを除外する効果」が適用されていても問題なく使える。


融合モンスターをはじめとしたEXデッキに入れるカードはそちらに戻す。

細かい点だが、効果発動後のこのカードは、デッキと墓地が入れ替わった後に墓地に送られる。




ちなみにデッキ破壊の悪名だけが先行しているが実際はデッキ回収&墓地肥やし&相手の墓地肥やしメタとしても結構実用的。

遊戯王OCGでは「墓地にカードを送る行為」は言葉のイメージに反してメリットも多く、
墓地に送りまくっても自分の足を引っ張るとは限らない(寧ろ墓地肥やしと表現されるぐらい有効手段)。

逆に言うと敵の墓地利用をデッキに戻すことで妨害する大胆な使い方も可能。
特に特定の数枚のカードが墓地に行くことで機能するタイプのデッキには効果てきめん。
ピンポイントではなく墓地で効果を発揮する類カードが多いデッキには効果が薄いが、それでも状況次第で敵の作戦を瓦解させることはできるので覚えておいて損はない。

ややニッチな使い方だが墓地のカードをデッキに戻す&再利用する使い方もできる。
特にデッキリソースを重視する【ゼンマイ】のようなデッキリクルートを連打するデッキで使えばさらなるアド獲得の連鎖を生み出す事もできる。

もともとコンボのキーカードも少なく済むのでデッキをそれ程圧迫しないため、
これら上記コンボを狙ったデッキを組みつつ別の戦法を用意する事も容易く、汎用性はかなり高い。


挙句の果てには、デッキ切れが最大の敵である
【トランス】系の害悪デッキにも採用されてしまった

これは遊戯王OCGの公式大会においてマッチキルを狙うデッキタイプの1つ。
公式大会はデュエル3回の結果で勝敗を決めるマッチ戦で行われるのだが、3回のデュエルを行う前に既定の時間に達した場合、その時点でデュエル勝利数が多い方をマッチの勝者とするルールがある。

これを利用し、マッチ戦の一戦目で{時間一杯まで引き延ばしてデュエルに勝利することで、
デュエル1回に勝つだけでマッチに勝利してしまう}というあまりにも悪辣な戦法が生み出されたのである。

当然数十分ものデュエルを行っていればどちらかのデッキは切れてしまうのだが、それを回避するために採用されていたのが《現世と冥界の逆転》というわけである。

一戦目のデュエルでマッチの勝敗を決めてしまえばサイドデッキでの対策もしようがない。


まっとうな使い道もなくはなかったが、いかんせんプレイヤーのヘイトを集めるような使い方が目立ち、
登場半年未満で制限カード指定され、やがて2006年3月1日の改訂で禁止カード指定となった。
禁止指定以降も墓地を活用するカードは増えているので、テキストが変更されて再録されない限り解除や緩和は未来永劫無いと思われていた……


そして時は経って、2015年1月にエラッタされて制限カードへと転生致しました。

通常罠
「現世と冥界の逆転」はデュエル中に1枚しか発動できない。
(1):お互いの墓地のカードがそれぞれ15枚以上の場合に1000LPを払って発動できる。
お互いのプレイヤーは、それぞれ自分のデッキと墓地のカードを全て入れ替え、
その後デッキをシャッフルする。

大きな変更点としては、デュエル中に1枚しか発動できなくなったこと。
そして、お互いの墓地に15枚以上ないと発動できなくなったこと。

普通に発動すると相手のデッキも15枚以上になるため、エラッタ前と同じ感覚でデッキ破壊を狙うことはできなくなった。

ただし、枚数を参照するのはあくまで発動時。
このカードにチェーンして相手墓地のカードを除外してやれば、エラッタ前と同じことが狙える。

EXデッキのモンスターはエクストラデッキに戻るため、
相手の墓地に融合シンクロエクシーズリンクモンスターが多ければ、デッキを15枚以下にすることも可能。
普通にデュエルしててもまず起こらない状況なので、お互いのEXデッキのカードを大量に墓地に送れる《轟雷帝ザボルグ》が必須となるだろう。

例えデッキデスのリスクがなくても食らったら此方の戦略が瓦解しかねない程の混乱を与えるので注意が必要である。

デュエル中の1回の発動という制限は【トランス】での悪用を避けるためと見て間違いないだろう。
デッキ破壊を行うためのカードとしてみると、1回のデュエルで2回以上発動する必要はないため、大きな問題とはならないだろう。
ただし、他の勝ち筋を用意していない場合には効果の無効化に十分に気を付けたい。

最終的には墓地に依存する戦略を瓦解させる事が出来るある種のメタカード、デッキを膨大な墓地リソースに変換するロマンコンボカードとして落ち着いたのか制限解除。


エラッタに伴い、決闘者の栄光-記憶の断片- side:武藤遊戯 にて再録される事が決定し、以後も幾度か再録がなされている。


【原作、アニメにて】

初出は、バトルシティ編の海馬VSイシズ戦でイシズが使用。

死のデッキ破壊ウイルス》や《魔法除去細菌兵器》を駆使してデッキ破壊を行った海馬であったが、それを逆用する形で発動。

結果、イシズはズタズタにされた自らのデッキを一発で蘇らせ、一方の海馬はデッキが残り7枚という絶体絶命の状況に陥った。
そこまでの流れは全て千年タウクの予測通りであり、これによりイシズの勝利は決まったかに思われたが……

ちなみにイシズはマリク相手に日常的にこのコンボを食らわせていた模様。容赦ないねーちゃんや……。



アニメ遊戯王GXでも登場。
死神と契約した1ターンキルデッキ使い「橘一角」のデッキに入っていた。
なお、この時は実在しない第3期以降のカードデザインにて登場していた。



英語名は「Exchange of the Spirit 」直訳すると「魂の交換」
……強ち間違ってはないが、交換出来るのか?


往時には手札から罠を阻害する紫光の宣告者が存在していなかったため、恐ろしい成功率を誇った。
ちなみに、タッグフォース5において、ルチアーノが禁止デッキとしてこのデッキを使用する。


【デュエリストパック-輝石のデュエリスト編-】


そして時は流れて2022年。
唐突に大量のリメイク・サポートカードがパック収録されることになった。
このカード本体には「デュエル中1度しか発動できない」制約があるためか、いずれも「墓地に現世と冥界の逆転が存在する場合に追加効果を得るorない場合に効果がやや弱体化する」というデザインになっている。
また元々イシズの使用カードにはシナジーも何もなく、デッキとしてすら成立していない状態であり、構築に自由度を持たせるためかいずれもある程度の汎用性があり、展開や効果の発動に関する制限などもつけられてはいない。
このためこれらのカード群は「現世と冥界の逆転」を採用せずともある程度動けるようなデザインになっている。それこそが最大の問題であったのだが…

後述する《古尖兵ケルベク》《古衛兵アギド》の墓地肥やし性能の高さから、墓地肥やしを軸とする環境デッキ同じくデッキデスを主体とするテーマに招かれた模様。
特にティアラメンツとの混合デッキである【イシズティアラメンツ】は次々と効果が連鎖していく様から「パチンコ」と揶揄される程凄まじい墓地肥やし性能を誇り、環境トップをほぼ独占していた。

先に述べた通りこれらのカード群においては現世と冥界の逆転は必須ではないため、《宿神像ケルドウ》《剣神官ムドラ》《古尖兵ケルベク》《古衛兵アギド》だけが出張パーツとして暴れまわることとなってしまった。
こうした出張構築においては現世と冥界の逆転はは最初の頃は一緒に採用されていたこともあったが、すぐに抜けていってしまい、今や採用されない構築がほとんどである。
発動条件の厳しくなった現世と冥界の逆転をサポートする「補助輪」とも言える存在であったのだが、補助輪だけで勝手に暴走を始めてしまったのだ。サポートカードとしては本末転倒な状況である。

凄まじい墓地肥やし効果に若干隠れがちだが、《宿神像ケルドウ》《剣神官ムドラ》も墓地にさえいれば、フリーチェーンで墓地のカードを3枚戻す効果も強力かつ汎用性が高く、パチンコで相手のデッキから厄介なカードを落としてしまっても対処できてしまうことから一方的に自分の墓地だけを有効に使うことができた。
また、自分の墓地も戻せることから相手の墓地に戻したいカードがない場合は、自分のデッキリソースを回復させることもできる。
特にティアラメンツとの複合デッキにおいては《壱世壊=ペルレイノ》の発動下でティアラメンツをデッキに戻すことであちらの除去効果を誘発されられるため、事実上のフリーチェーン除去と化していた。
それ以外にも自分の発動した手札誘発に対して発動された《墓穴の指名者》に対し、手札誘発をデッキに戻すことで回避するなど単純な墓地妨害以上にさまざな運用が可能であった。
手札誘発の《D.D.クロウ》が除外とデッキ戻しの違いがあるとはいえ相手のみで1枚、昔の墓地メタとして活躍し似たような効果の罠カードの《転生の予言》が戻せる枚数が2枚ということを考えると、墓地肥やしでついでに《転生の予言》以上の効果を持つカードを墓地へ落としておけるといえばいかに破格の性能をしていたかわかるだろう。

墓地に置いておくだけで発動条件もなく相手の墓地利用をずっと牽制し続け、除去に狙われても逃げられることから墓地メタとしての性能が凄まじく高く、召喚権を温存しやすいデッキや手札からカードを捨てる動きをするデッキでは《宿神像ケルドウ》《剣神官ムドラ》を出張パーツとして使われた上に、相手の《古尖兵ケルベク》《古衛兵アギド》の対策として採用されていた。
特に無規制や規制が緩かった時代はビーステッドも規制が緩かったため、墓地を利用するテーマの大半が瀕死レベルのダメージを受けていた。
しかも、こちらはカードの種別を問わない上に複数枚戻されるためビーステッド以上に厄介な場面も多かった。

そのためか、2022/10/1と2023/4/1の改訂で《予見者ゾルガ》以外のモンスターが制限カード指定を受ける事となった。
《古尖兵ケルベク》《古衛兵アギド》で互いの墓地を肥やして発動条件を満たしやすくする。
《宿神像ケルドウ》《剣神官ムドラ》で相手の墓地だけ戻して残りデッキ枚数を減らしてデッキ破壊を成功させやすくする。
そうした形でエラッタされた《現世と冥界の逆転》をサポートするというデザインの方向性は良かったものの、《現世と冥界の逆転》がなくても墓地肥やし・墓地利用封じとして万能すぎたのが仇となった。
《現世と冥界の逆転》があると効果が強化されるという、汎用としても使え専用デッキでは更に強く使えるデザインだったが、そもそも《現世と冥界の逆転》がない状態の性能がオーバースペックだったのである。

これで終わったかに思えたが、4枚制限でなお環境で姿を見せていたためか、ついに2023/10/1の改訂で《古衛兵アギド》と《古尖兵ケルベク》の2枚が禁止カードとなってしまった。
これによりこのパックで強化されたイシズ関連のカードは2枚制限、2枚禁止とかつての征竜を彷彿とさせる結果となってしまった。もっとも、ティアラメンツとそれに関連する規制を含めれば征竜すらも超えるのだが。
「デュエリストパック-輝石のデュエリスト編-」は発売から1年弱で禁止カード2枚、制限カード2枚を輩出しているという、ある意味ハーフボックスのパックでは最大レベルの黒歴史パックとなってしまった。
しかも、その内3枚がスーパーレア以上の所謂光り物なので異常事態である。

絶望と希望の逆転

通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドに天使族・地属性モンスターが3体以上存在する場合に発動できる。
フィールドのモンスターを全て墓地へ送る。
その後、お互いはこの効果でそれぞれ相手の墓地へ送られたモンスターの数まで、相手の墓地からモンスターを選んで自身のフィールドに特殊召喚できる。
自分の墓地に「現世と冥界の逆転」が存在する場合、さらに自分はデッキから罠カード1枚を選んで自分フィールドにセットできる。
この効果でセットしたカードはセットしたターンでも発動できる。

リメイクされたことで「フィールドのモンスターを入れ替える」ようになった。
若干面倒な発動条件はあるが、対象を取らない墓地送りということで耐性貫通能力は上々。
ただしそのまま使うと「(各プレイヤーから見た)相手の墓地へ送られたモンスターの数まで、(各プレイヤーがそれぞれから見た)相手の墓地からモンスターを選んで自身のフィールドに特殊召喚できる」効果のため、少なくとも発動条件となっている3体の地属性天使分だけ相手の蘇生を許してしまう。
チェーンして発動トリガーにした天使たちを墓地へ送ってしまうか、奪った相手モンスターを素材に変換してから《所有者の刻印》で奪い返すか、後述の《墓守の罠》で蘇生そのものを封じてしまうのが無難。
なお、忘れがちだが《宿神像ケルドウ》《剣神官ムドラ》のデッキ戻し効果は実はフィールドからでも発動可能なため、これらを活用するのも一策。

《現世と冥界の逆転》が墓地にある場合の追加効果はデッキからの罠1枚の即時セット。状況によってはリスクを承知で《墓守の罠》をこれで引き込むのもありだろう。

墓守の罠

永続罠
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の墓地に「現世と冥界の逆転」が存在する限り、相手は墓地のカードの効果を発動できず、墓地のモンスターを特殊召喚できない。
(2):お互いのメインフェイズに、手札を1枚捨てて発動できる。
デッキから「墓守」モンスターまたは天使族・地属性モンスター1体を手札に加える。
(3):このカードが表側表示で存在する場合、相手ドローフェイズのドローの前に、カード名を1つ宣言して発動する。
通常のドローをしたカードを確認し、宣言したカードの場合、墓地へ送る。

まさかの墓守】にタッチ可能な永続罠。
効果はどれも強いことしか書いてないが、一番重要性の高い墓地ロック効果には《現世と冥界の逆転》が墓地に存在する必要がある。
3つ目の効果は原作版の《無効》を意識したものだと思われるが、千年タウクの無い我々一般決闘者には《天変地異》などの補助が別途必須となるだろう。

とはいえ、別に当てずっぽでも運良く当たった時のリターンは莫大で特にコストもないため、《強欲で貪欲な壺》や《サンダー・ボルト》などの強力な汎用カードをとりあえず宣言しておくと良いだろう。
デッキが分かっているならば《烙印融合》や《神碑の泉》などの特定デッキのキーカードを宣言しておけば反撃の一手を封じることができる。

運命の抱く爆弾

通常罠
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
相手フィールドの攻撃力が一番高いモンスター1体を破壊し、その元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。
自分の墓地に「現世と冥界の逆転」が存在しない場合、さらに自分は相手が受けたダメージと同じ数値分のダメージを受ける。
(2):このカードが手札・デッキから墓地へ送られた場合、自分の墓地の天使族・地属性・レベル4モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。

《生贄の抱く爆弾》のリメイクカード。
効果を簡潔に言えば「バーン付き《万能地雷グレイモヤ》」。
ただし墓地に《現世と冥界の逆転》が無い場合は、自分もバーンを巻き添えで食らう劣化《破壊輪》となってしまう。
おまけとして墓地除外で後述のリメイク連中をサルベージできる。

宿神像(しゅくしんぞう)ケルドウ

効果モンスター
星4/地属性/天使族/攻 1200/守 1600
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札から他の天使族・地属性モンスター1体を捨てて発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
その後、デッキから「現世と冥界の逆転」またはそのカード名が記されたカード1枚を手札に加える。
(2):自分・相手ターンに、フィールド・墓地のこのカードを除外し、自分・相手の墓地のカードを合計5枚まで対象として発動できる。
そのカードをデッキに戻す。
自分のフィールド及び墓地に「現世と冥界の逆転」が存在しない場合、この効果の対象は3枚までとなる。

《ケルドウ》のリメイクモンスター。
《現世と冥界の逆転》及びその関連カードをサーチできる。
後半の自己除外して発動する効果は《魂の解放》のデッキバウンス版とでもいうべきもの。
地味に自分・相手ターンであるかを問わないフリーチェーン墓地バウンスなので、墓地に置いておくだけで蘇生等のメタとして機能する。

サーチ効果で後述の《古尖兵ケルベク》や《古衛兵アギド》へアクセス、またはコストでこれらを捨てて墓地肥やしを発動させてデッキを始動させたりと【イシズティアラメンツ】の起点となる動きを担っていたため2022/10/1に制限カードとなる。

剣神官(けんしんかん)ムドラ

効果モンスター
星4/地属性/天使族/攻 1500/守 1800
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札から他の天使族・地属性モンスター1体を捨てて発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
その後、デッキから「墓守の罠」1枚を選んで自分の魔法&罠ゾーンに表側表示で置く事ができる。
(2):自分・相手ターンに、フィールド・墓地のこのカードを除外し、自分・相手の墓地のカードを合計5枚まで対象として発動できる。
そのカードをデッキに戻す。
自分のフィールド及び墓地に「現世と冥界の逆転」が存在しない場合、この効果の対象は3枚までとなる。

《ムドラ》のリメイクモンスター。
ケルドウと異なりこちらは《墓守の罠》のサーチを行う。
ケルドウにも言えることだが《絶望と希望の逆転》にチェーンして自己除外を行うことで、相手に渡すモンスターの数を減らす運用が可能。
ケルドウ同様にコストで《古尖兵ケルベク》や《古衛兵アギド》を捨てたり、《墓守の罠》で彼らをサーチしたり逆にコストにしたりとケルドウ規制後の【イシズティアラメンツ】を支えていたため2023/4/1に制限カードとなる。

古尖兵(こせんぺい)ケルベク

効果モンスター
星4/地属性/天使族/攻 1500/守 1800
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札・デッキからカードが相手の墓地へ送られた場合、相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を対象として発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。その後、対象のモンスターを持ち主の手札に戻す。
(2):このカードが手札・デッキから墓地へ送られた場合に発動できる。
お互いのデッキの上からカードを5枚墓地へ送る。
その後、自分の墓地に「現世と冥界の逆転」が存在する場合、自分の墓地から罠カード1枚を選んで自分フィールドにセットできる。

《ケルベク》のリメイクモンスター。
相手の墓地肥しに反応して特殊召喚・バウンスを行う。そしてこいつ自身も墓地へ送られれば《針虫の巣窟》相当のデッキデス効果を発動。
その後《現世と冥界の逆転》が墓地にある場合は墓地から罠カードを1枚セットできる追加効果も使える。

これは下の《古衛兵アギド》にも言えることでもあるが、こちらのデッキデス効果で《古衛兵アギド》を誘発できる。ないし《古衛兵アギド》の効果でこちらのデッキデス効果を誘発できる。という点が凶悪。
それぞれのが連鎖するので同時に発動しやすく、さらに双方の効果で《現世と冥界の逆転》がなくともデッキが10枚も削れてしまうのである。
手札コストのある罠などを使用して相手ターン中にこれらを誘発すればその倍の20枚、実にデッキの半分以上を削ることができる。次のターンもこれを繰り返せば僅か往復2ターンで相手のデッキを消し飛ばせてしまうのだ。
さらに発動後のこれらを《宿神像ケルドウ》《剣神官ムドラ》でデッキに戻し続ければこちらのデッキは尽きることなく一方的にデッキ破壊が可能である。
要するにわざわざ《現世と冥界の逆転》の発動を狙わずとも、この4枚だけでデッキ破壊ギミックとして完成されてしまっているのである。

規制後の【イシズティアラメンツ】で《古衛兵アギド》の後釜として猛威を奮ったため2023/4/1に制限カードとなり、2023/10/1には《古衛兵アギド》共々禁止カードとなる。

古衛兵(こえいへい)アギド

効果モンスター
星3/地属性/天使族/攻 1500/守 1300
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札・デッキからカードが相手の墓地へ送られた場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
その後、自分の墓地から「古衛兵アギド」以外の天使族・地属性・レベル4モンスター1体を選んで特殊召喚できる。
(2):このカードが手札・デッキから墓地へ送られた場合に発動できる。
お互いのデッキの上からカードを5枚墓地へ送る。
その後、自分の墓地に「現世と冥界の逆転」が存在する場合、自分または相手のデッキの上からカードを5枚墓地へ送る事ができる。

《アギド》のリメイクモンスター。
トリガーの同じケルベクとは異なり、こちらは天使族・地属性・レベル4の蘇生……つまり、上記の三体などを特殊召喚できる。
墓地へ行くと《針虫の巣窟》相当のデッキデスを行うのも同じだが、《現世と冥界の逆転》が墓地にあればその枚数がなんと倍化。
高いデッキ破壊能力を持つが「墓地へ送られた時」の効果誘発は珍しくもないので、事前に《墓守の罠》で効果発動を封じておくことは半必須だろう。

【イシズティアラメンツ】では《古尖兵ケルベク》共々ティアラメンツの効果を誘発させたり、逆にティアラメンツ側の効果でこちらの効果を誘発させたりと抜群のシナジーを誇っており、《宿神像ケルドウ》や《剣神官ムドラ》と並べて墓地利用を牽制したりと猛威奮ったため、2022/10/1に《宿神像ケルドウ》共々制限カードとなる。
そして先述の通りに2023/10/1に《古尖兵ケルベク》共々禁止カードに。

予見者(よけんしゃ)ゾルガ

効果モンスター
星4/地属性/天使族/攻 1700/守 1200
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに「予見者ゾルガ」以外の天使族・地属性モンスターが存在する場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
その後、自分は自分及び相手のデッキの上からそれぞれ5枚まで確認する。
(2):このカードをリリースして召喚されたモンスターの攻撃宣言時に、墓地のこのカードを除外して発動できる。
そのモンスターを破壊し、相手に2000ダメージを与える。

《ゾルガ》のリメイクモンスター。しかしこいつ自体には《現世と冥界の逆転》との関連性がほとんどない
このカード自体は「デュエリストパック-輝石のデュエリスト編-」に収録されたものではなく、そもそも《現世と冥界の逆転》がピックアップされる前のカードであるため、当然と言えば当然ではあるが。

ピーピングで相手のデッキトップを確認してから《墓守の罠》でドローロックする流れを想定されているようだが、ケルドウとムドラの効果が墓地のデッキバウンスなのでシャッフルされないようタイミングに注意が必要。
《生贄の抱く爆弾》をこいつ自体が内蔵するようになり、《絶望と希望の逆転》から《オベリスクの巨神兵》を爆☆殺する流れが再現可能になっている。
そしてオベリスクをリリース・素材として消費すれば回避されるのも原作同様である

現状イシズのリメイクモンスターの中では唯一無制限のまま生き残っている。


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最終更新:2023年12月22日 11:59

*1 ものすごく厳密に言えば、原作効果の場合はシャッフルせずそのままデッキに戻す点が異なる。