☆4 ATK/1400 DEF/1000
下記の《キャノン・ソルジャー》に連なる射出系モンスターの一種。
バーンダメージは1200と《キャノン・ソルジャー》に勝るが、その分リリースするモンスターは2体と重い。
しかしこいつは下級でサポートに恵まれた戦士族。
さらにリクルートが容易な低ステータスの上、今では「
アマゾネス」サポートにより手札に加えることも場に出すことも容易。
かつて【アーチャーブレード】にて環境を荒らし、その時はもっとヤバいカードがいたために規制を逃れたものの、2018年に無限ループエンジンの《
ファイアウォール・ドラゴン》とお手軽確定リクルートの《M・Xセイバー・インヴォーカー》を絡めた先攻バーン1キルのループに使用され《メガキャノン・ソルジャー》と共に投獄されてしまった。
冤罪とか身代わりと言われることもあるが、元より「アマゾネス」/戦士族/☆4という恵まれすぎたステータスを持つため《キャノン・ソルジャー》以上の性能を発揮できるポテンシャルがあり、射出効果の性質上規制は時間の問題ではあった。
《ファイアウォール・ドラゴン》は1ターンに1度だけ、
サイバース族限定とエラッタを受けて釈放されたため、このカードも同じようにエラッタされれば釈放の兆しが見えるかもしれない。
☆1 ATK/100 DEF/2000
【
ガエル1キル】のキーカードとなった両生類。
自分フィールドのモンスターを1体リリースし、デッキから「ガエル」を特殊召喚できる。
また、こいつがフィールドに存在する限り「ガエル」は戦闘破壊されない。
ただし、このカードは「ガエル」ではないため同名カードを出すことは出来ないし戦闘破壊もされる。
発動回数制限が無いため1ターンでデッキの「ガエル」を全て引きずり出し墓地へ送る驚異のデッキ圧縮&墓地肥やしが可能。
墓地を肥やせても墓地を生かす方法がなかった登場時点はまだ許される範疇だったが、その墓地を100%生かせる最高の相棒《粋カエル》が登場するやいなや《マスドライバー》と共に
2010年の世界大会を制した。
その他にも最強の水族チューナー《フィッシュボーグ-ガンナー》とタッグを組んでの「1ターン5
トリシューラ」など悪行には事欠かない。
そんなデッキのキーカードなのに禁止されたせいかDE2では再録からハブられた。
「ガエル」テーマ自体が新規カードでさらにパワーアップし、《サシカエル》という明らかにこいつを意識した調整版の存在からも、釈放は困難だろう。
……と思われていたが、海外にて《粋カエル》を禁止にすることでまさかの制限復帰を果たした。
☆8 ATK/2400 DEF/3000
史上初の
マッチキルモンスター。
特殊召喚できず、召喚にはドラゴン族モンスター3体をリリースしなければならない。
だが、こいつのダイレクトアタックで相手のLPを0にした場合
マッチに勝利する。
マッチというのは大会で行われる3本勝負ルールのこと。
3戦して先に2勝した方を勝者とする。
最大15枚のサイドデッキを持ち込むことができ、デュエルとデュエルの間にメインデッキやEXデッキのカードを入れ替えられる。
これによって2戦目以降で戦術をガラリと変えたり、苦手なデッキの対策となるカードを入れることが可能。
これもまた重要な駆け引きなのである。
効果発動までは苦難の道だが、成功すればサイドデッキによる対策をさせずにマッチに勝利できる最高の報酬を得られる。
登場した当初はロマンカードだったが、カードが増えたり研究が進むに連れてこのカードを安定して運用する方法が確立されてしまった。
それも「1ゲーム目ならハメ殺せる地雷デッキで、相手が動けなくなった後で余裕綽々で《ヴィクトリー・ドラゴン》で止めを刺す」という「やっぱりな」という感じの、駆け引きもクソもない方法である。
メインデッキに対策カードを積む必要があることから、環境に多大な影響を与えたカードといえるだろう。
そもそも当時は
手札誘発なんてほとんど存在しない時代であり、カードの規制も緩かった。
先攻を取られたら何もさせてもらえずマッチ敗北することすらあったのだから恐ろしい。
一度禁止になった後に周辺の重要パーツが禁止され、一旦制限に戻ってきたことがあったが、再び環境を壊したことに加えて下記の問題もありすぐ禁止に舞い戻った。
その問題とは、
このカードによるマッチキルを回避するために、自分のデッキを崩すなどの反則行為をわざと犯しデュエルロスを狙う
というロクでもない行為である。
マッチロスどころか失格&大会出禁になりかねない暴挙だが、当時のジャッジはゲームロスと判断したようで物議を醸した。
特に故意に反則した側としては「このまま続けてもマッチロスと大差ない。ならばここでゴネた方が得だ」となってしまう。
ただでさえ
面倒な解釈が多い世界だというのに。
もしかしたらマッチキルの問題性を認識した上での苦渋の選択だったのかもしれないが……。
後に同じくマッチキルを狙った【
ワールドトランス】でも同じような事態が起こっている。
以上の理由のため、数ある禁止カードの中でも特に復帰が絶望的な永世禁止カードと言われている。
反則負けやサレンダーのルールをきちんと改訂されれば、復帰の可能性も上がるかもしれない。
ただ、ルール・マナー上の問題抜きにしてマッチキル効果はぶっちゃけゲームをつまらなくすることはあっても面白くなることは「まず無い」と言っていい効果なのが最大の問題。
前述の通り現在のコナミは無限ループコンボを凄まじく嫌っており、容易に行えると判明したら速攻規制するようになっているがその背景にはこのカードや【ワールドトランス】の存在があったであろうことは想像に難くない。
ちなみに、OCG世界大会上位入賞者には賞品としてマッチキルモンスターが配布されるのが通例となっているが、それらのカードは公式大会で使用できない。
☆4 ATK/1600 DEF/1000
どのような方法でもいいので墓地へ送ればデッキから☆7以上の光か闇のドラゴンを除外。
その後に墓地のこいつが除外されれば、先程の効果で除外されたドラゴンを手札に加える。
《封印の黄金櫃》のようなちょっと回りくどい除外を経由したサーチを行うカード。
しかし、あちらと違い準備さえ整えておけばすぐに手札にやってくる。
ドラゴン族であり何処から墓地へ送るかは問わないため、墓地へ送るのは容易。
光属性・ドラゴン族なため「
カオス」や「
征竜」のコストに使えば墓地から除外するのも難しくはない。
当初は征竜と合わせて使われ、《光と闇の竜》やら《
レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》やらを持ってくるために使われていた。
その後も《
ダーク・アームド・ドラゴン》、《裁きの龍》などフィニッシャークラスのカードを持ってくるために使われていたが、《エクリプス・ワイバーン》のために生まれたといっても
あながち間違いではない征竜が一律禁止されて以降はどうにも下火になっていた。
ここまでなら「デッキを選ぶが便利なカード」止まりだったが、カードプールが増え【ドラゴン族】が強化され展開力が大幅に増したことにより《
破滅竜ガンドラX》による1キルデッキに使われてしまう。
その時は《破滅竜ガンドラX》が禁止にされて見逃されたが、今度は優秀なドラゴン族で先攻から制圧していく【ドラゴンリンク】で使われることに。
先攻6ハンデスしたり4妨害敷いたりなど、環境的には群雄割拠ではあったものの【ドラゴンリンク】弱体化のためにとうとうゴヨウとなった。
海外では約二か月程早く禁止になっている。
☆5 ATK/1000 DEF/2000
モンスター1体をリリースしてその攻撃力の半分のバーンダメージを与える。
かつては効果に回数制限がなかったため、後述の《魔道サイエンティスト》が連れてくる融合モンスターを次々と射出してワンキルを決める【サイエンカタパ】の片翼として環境を支配した射出モンスター。
《魔道サイエンティスト》の方が禁止指定を受けたため規制を逃れ、2014年の再録の際に1ターンに1度の制限がつくエラッタが実施されたため、ワンキル成立のためには攻撃力16000以上のモンスターをリリースする必要が出来たため難易度が爆上がりし、そのままフェードアウトして行くかと思われた。
しかし、時代が進みインフレしていくにつれて攻撃力16000以上のモンスターを用意するハードルが下がったため、再び先攻ワンキルの射出役として注目を集める事に。
それでもこのカードのサーチ・リクルート手段が少ない事から一種の地雷デッキに留まっていたが、デュエリストパックー輝光のデュエリスト編にて《
No.107 銀河眼の時空竜》関連が強化された際に
召喚権を残しつつ展開し、その途中で無理なく《カタパルト・タートル》をサーチできるカードにアクセス可能で、リリース元と攻撃力17000のモンスターも一緒に用意し、更には対象に取る効果を無効にする(=《カタパルト・タートル》の射出を妨害するカードを止められる)モンスターも並べられる事が判明し、更に注目される事に。
環境ではそれほど結果を残さなかったものの、KONAMI的には想定外のシナジーだったためか、デュエリストパック発売から1ヶ月強の2024/7/1に無制限から一気に禁止指定を受けると言う異例のスピード規制となった。これに合わせる形でマスターデュエルの方でも2024/7/11に禁止カードとなった。
一方で初登場から禁止までの期間は24年6ヶ月と、《盗人の煙玉》の21年7ヶ月を超えて最長記録を更新した。
☆3 ATK/1200 DEF/2000
儀式召喚時にリリースの代用として墓地から除外出来る「儀式魔人」の1体。
このカードを使って儀式召喚したモンスターが表側表示でいる限り、相手プレイヤーの特殊召喚全てを禁止する。
効果だけで見れば《大天使クリスティア》や《虚無魔人》、その上位種の《虚無の統括者》と同様であるが、この効果は
儀式モンスターに「特殊召喚を封じる効果」を付与する効果ではない。
あくまでこのカードを素材にした儀式召喚の時点での敵・味方で判断して特殊召喚を封じるものなのである。
つまり
儀式モンスターの効果を無効にしてもコントロールを奪取しても効果は解除されない。
出された側の多くは特殊召喚が封じられた状況で何とかして儀式モンスターを場から退かすor裏側表示にすることを
強いられる。
とはいえ登場当初は儀式召喚自体が下火であり、使われている儀式モンスターのレベルや儀式召喚のシステムともあまり噛み合わず採用されなかったため、せいぜい《神光の宣告者》と組んだ地雷デッキがちょくちょく環境に顔を出す程度で、あまり話題にはならなかった。
転機が訪れたのは、儀式召喚
の名を借りたナニカを主体とする「
影霊衣」の登場から。
中でも同じ☆3の《クラウソラスの影霊衣》はこのカード1枚で儀式召喚出来る上に、手札から捨てれば《影霊衣の反魂術》をサーチしてそのまま墓地から這い出てくるので非常に使い勝手が良く、序盤からの制圧盤面に使われていた。
この時から海外では暴れすぎて禁止化されるほどだったので、日本側も規制が囁かれていたものの【影霊衣】が規制によって環境から消えたために規制を逃れる。
しかし《ラヴァルバル・チェイン》に代わってこのカードをデッキからピンポイントで墓地に送れる《彼岸の黒天使ケルビーニ》を筆頭に相性の良いカードが増え、カードパワーが薄まったと判断されて「影霊衣」の規制が緩んだ10期の終盤、
奴は弾けた。
あの超問題児《
超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ》と並んで相手を封殺する恐怖のデッキ【リリーサードラグーン】として、再び《クラウソラスの影霊衣》と共に環境に殴り込みを仕掛けたのだ。
ドラグーンのカウンター効果によって相手の除去を封じて《クラウソラスの影霊衣》を守り、《超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ》の弱点である「
壊獣」らのリリースや《超融合》で素材にされる事、《SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング》などのより高打点なモンスターを呼ばれて戦闘破壊される事をリリーサーを素材にした《クラウソラスの影霊衣》で防ぐ……といった、突破が非常に困難な制圧布陣を、妨害さえなければ
高確率で先攻1ターン目に完成させてしまう驚異のデッキであった。
流石にこの猛威を無視することは許されず、デッキから直接落としていた関係上ピン刺しで十分に機能してしまったためか、2020/4/1付けで禁止カード入りとなってしまった。
キャノン・ソルジャー ☆4 ATK/1400 DEF/1300
トゥーン・キャノン・ソルジャー ☆4 ATK/1400 DEF/1300
メガキャノン・ソルジャー ☆5 ATK/1900 DEF/1200
《ダーク・ダイブ・ボンバー》や《カタパルト・タートル》、《魔導サイエンティスト》のような「射出系モンスター」の元祖とその
トゥーン版と上級種。
そして、当時同じく回数制限のない最強バージョンだった《遺言状》と共に遊戯王恒例のループ1キルを最初に実現した問題児でもある。
「モンスターを1体リリースして500バーン(メガキャノンは2体リリースで1500バーン)」という地味ながらも強力な効果。
回数制限がなかったため、あの手この手で射出要員を稼ぎ、《キャノン・ソルジャー》に至っては世界王者の座を獲得した時さえあった。
しかし本人ではなく周囲のキーパーツが規制される形で消滅し、お手軽アドバンテージ増殖カードに対する厳しい規制も相まって環境の変化により目立たない存在となる。
……が、第10期の世紀末じみたお手軽アドバンテージのインフレの波が《キャノン・ソルジャー》を再び目覚めさせてしまった。
2018年に《ファイアウォール・ドラゴン》と《
A-アサルト・コア》を用いた
無限ループによる先攻1キルコンボが登場。
環境トップとまでは行かないまでも所々で結果を出してしまい、サーチ手段が大幅に増えた結果
《キャノン・ソルジャー》or《トゥーン・キャノン・ソルジャー》はピンで充分といった構成であったために無制限から即禁止となった。
《ファイアウォール・ドラゴン》が引き金となったとは言え前科もあり、数多の後輩を見ても分かる通り「コストと回数の両方に制限のない無限ループからの1キルが可能なカード」と言うのは
必要なカードが揃えば絶対にやらかすので「来るべき時が来ただけ」とも言える。
一応ターン1制限を付ければ問題なく無制限行きになると思われるが、
《マスドライバー》同様産廃化するのは目に見えているのでそれも難しいところ。
そして10月──《キャノン・ソルジャー》系と似た効果を持つ射出系カードの残党に対しても規制の手が緩まる事は無かった。上記の《アマゾネスの射手》と一緒にである。
要求コストがモンスター2体とより重く、それに加えて上級モンスターのため出すのにひと手間掛かるはずの《メガキャノン・ソルジャー》ですら実用的な無限ループが開発され、この始末である。
《キャノン・ソルジャー》や射手が出た当時は通常召喚が中心で特殊召喚にも限度があったのだが、遊戯王が始まって20年近く経過した現在では当時と比べ物にならないほどデュエルのテンポも上がっており、単純な効果だからこそ存在自体が危険なため戻ってくるのは難しい。
取扱の難しい「メガ」なら…それも厳しいだろうか。
一方で回数に制限はないがコストに制限があるタイプは無制限に残っており、比較的緩い闇属性縛りの
《ドリアード》似のオバン《プリーステス・オーム》や炎属性縛りの《炎の魔精イグニス》・《
超熱血球児》も
早くこっちに来いと呼ばれているその去就が注目されている。
中でも射出カードとして欠点がなくフィールド魔法一枚でコスト制限が突破できて同じようなことができてしまう《プリーステス・オーム》は危ういが…?
余談ながら、遊戯王を小学校時代に少しプレイしていた、程度の人が禁止になっていると聞いて一番驚くカードがこの辺の射出系のカード。
「確かにガチャガチャやるようなデッキじゃ強いんだろう、だが関連カードまで軒並み禁止するほどか!?今の遊戯王どうなってんだよ!」
「っていうかなんでサンダー・ボルトとかハーピィの羽根帚とかが禁止じゃないんだ!?」
みたいな話でオッサンオールドプレイヤーたちが盛り上がるのである。決闘は変わった。
☆7 ATK/2400 DEF/2400
自分の場にモンスターが居なければ特殊召喚出来る共通効果を持つ「
クシャトリラ」モンスターの1体。
固有効果として「クシャトリラ」モンスターをサーチする起動効果と、自分の攻撃宣言時もしくは相手モンスターの効果発動時に相手の場のカード1枚を裏側除外する効果を持つ。
固有効果はどちらも強力だが、何よりサーチ対象に同名カードが含まれていると言うのが最大の問題点。
特殊召喚可能で高めの打点を持ち、後続を確保しつつ相手モンスターが効果を使えば退場させると言う往年の名デッキ【サイカリエアゴーズ】を単独で再現すると言うとんでもないパワーカード。似たような条件で特殊召喚出来て除去効果を持つ《ダイナレスラー・パンクラトプス》すら制限だった時期に何故刷ったし、という声が少なく無い。
その自己完結した性能に加え、先攻ならば通常の制圧盤面に1妨害を追加でき、後攻でも裏側除外で相手の盤面を無理矢理こじ開ける事も可能なため【クシャトリラ】を飛び越えて多くのデッキでこのカードが3積み出張パーツとして採用され、「出張パーツじゃなくて汎用カード」とまで揶揄される事態に。
《ティアラメンツ・クシャトリラ》が登場してからは、【ティアラメンツ】が出張採用していたこのカードでサーチ出来るため、規制されて失速した筈の【ティアラメンツ】が環境トップに舞い戻る事となってしまった。
そもそも情報公開時から制限化が予想されており、発売から近かった2022/10/1の改訂は免れるも、多くの決闘者の予想通りに2023/1/1には制限カードとなる。
このご時世、何故同名カードをサーチ出来る様にしたのか理解に苦しむ1枚である。
その後、出張こそなくなったものの環境上位に位置する【ティアラメンツ】と【クシャトリラ】への追加規制として2023/7/1に禁止カードとなる。
【クシャトリラ】はほぼ構築不能レベルのダメージを受けたが、決まれば相手のメインモンスターゾーンを全封鎖と言うやる気デストラクションなデッキであったため、追加規制は免れなかったと思われる。「そもそもそんなデッキ初めから作るな」?知ら管
☆4 ATK/1500 DEF/1300
かつてイシズ・イシュタールが使用していた《アギド》のリメイクモンスターでイシズパーツの1枚。
手札・デッキから相手の墓地にカードが落ちたら自身を特殊召喚し同名以外の天使族・地属性・レベル4を吊り上げる効果と、自身が墓地に送られた時に互いのデッキトップから5枚を墓地に送り、自分の墓地に《
現世と冥界の逆転》があれば追加でお互いにデッキトップから5枚を墓地に送る効果を持つ。
後半の墓地送り効果が肝で、同様の効果を持つ同輩の《古尖兵ケルベク》や「
ティアラメンツ」辺りのトリガーになり、逆にあちらの効果をトリガーにこちらの墓地肥やしを発動させる、と強烈なシナジーを発揮する。
手札に引いてしまった場合も同輩の《剣神官ムドラ》や《宿神像ケルドウ》の特殊召喚コストなどにして効果を起動させる事が出来る。
その結果、元々大会環境にも顔を出していた【ティアラメンツ】が凄まじい速度の墓地肥やし性能を得て安定性が向上。《墓守の罠》で相手の墓地利用を封じる事で妨害性能をも獲得した【イシズティアラメンツ】として環境トップを【ガエルスプライト】と二分する程の強化を遂げる事となった。
あまりの墓地肥やし速度にソリティアではなくパチンコと揶揄される程に大暴れを果たしたが、発売時期と改訂時期が近かったためか一度は規制を逃れるも、2022/10/1には【イシズティアラメンツ】への規制の一環としてこのカードと《宿神像ケルドウ》が制限指定を受ける事となった。
似た様な効果を持つ《古尖兵ケルベク》は見逃されたが、条件次第ではこちらの方が多く墓地肥やし及びデッキ破壊が可能な点と、特殊召喚効果に相手モンスターを必要とする《古尖兵ケルベク》に対してこちらは墓地肥やしの過程で落ちたモンスターを利用できる上に2体並ぶ展開力の高さが決め手になったと思われる。
…が、下記の通り彼も後に制限指定を受けているのを見る限りどんぐりの背比べだった様だ。
そして2023/10/1には、未だに環境に残り続ける【ティアラメンツ】への追加規制としてか《古尖兵ケルベク》共々禁止指定を受ける。
【ティアラメンツ】抜きにしても緩い条件で5枚の墓地肥やしが可能であり、天使族であるため《宣告者の神巫》でデッキから落とせてしまうのも
また相手のデッキも落とすため墓地肥やしを手伝ってしまう反面、運が良ければ相手のキーカードを落とす事が出来れば展開の妨害になってしまうのも不味かったと思われる。
マスターデュエルにおいてはOCGより一月早い2023/9/1に禁止カードとなっている。
☆4 ATK/1500 DEF/1800
かつてイシズ・イシュタールが使用していた《ケルベク》のリメイクモンスターでイシズパーツの1枚。
手札・デッキから相手の墓地にカードが落ちたら自身を特殊召喚し相手の特殊召喚されたモンスターをバウンスする効果と、自身が墓地に送られた時に互いのデッキトップから5枚を墓地に送り、自分の墓地に《現世と冥界の逆転》があれば追加でお互いにデッキトップから5枚を墓地に送る効果を持つ。
《古衛兵アギド》同様に後半の墓地送り効果が《古衛兵アギド》や「ティアラメンツ」辺りのトリガーになり、逆にあちらの効果をトリガーにこちらの墓地肥やしを発動させる、と強烈なシナジーを発揮し、【イシズティアラメンツ】として11期環境を席巻してした。
前述の通り、《古衛兵アギド》と比較すると特殊召喚効果が相手モンスターに依存するため、2022/10/1の改訂では見逃され、その後の【ティアラメンツ】の主流構築が【クシャトリラティアラメンツ】に移行したためしばらくは採用率が落ちたものの、2023/1/1の改訂で規制された【ティアラメンツ】が再びイシズパーツを取り込んでしぶとく環境に残り続けたため、とうとうこのカードも2023/4/1に制限指定を受ける事となった。
そしてこのカードの制限指定によりイシズパーツの規制枚数は4枚となり、唯一シナジーのない《予見者ゾルガ》を除いたイシズのリメイクモンスター全てが制限カードとなる事になった。姉上様がお嘆きになられているぞ!
2023/10/1には先述の通り《古衛兵アギド》共々禁止指定を受ける。
こちらでもマスターデュエルにおいてはOCGとほぼ足並みをそろえた2023/10/10に禁止カードとなる。
イシズパーツのモンスター4枚は、エラッタ後の《現世と冥界の逆転》のサポートカードとして作られたはずが本来の目的を忘れて環境を破壊し尽くすまで暴走するという最悪の事態になった。
☆7 ATK/2000 DEF/2800
勇者トークンの旅の仲間の1人。
しかしその実態は
勇者トークンをお供に環境を荒し回った“勇者ギミック”出張の主犯。
勇者トークンが場にいる時に自身をデッキに戻してあらゆる効果の発動を無効にして破壊するカウンター効果を持つ。
デッキに戻すデメリットこそあれど、《運命の旅路》でサーチ出来るため勇者トークン《運命の旅路》が場にあれば手札コスト1枚で実質的にデメリットを踏み倒せる。
そして《アラメシアの儀》を発動した時点で勇者トークンと《運命の旅路》が場に揃うため、《アラメシアの儀》と手札コストの合計2枚消費で召喚権を使わずに、万能カウンターと《騎竜ドラコバック》によるバウンスが構えられる。
しかもこいつは勇者トークンがいる時だけでなく自分の場にモンスターがいない場合でもフリチェで手札から特殊召喚できるため、勇者トークンにアクセスできなくても最低限各種素材になることもでき、出張性能が非常に高い。
そんなお手軽さとそれに見合わぬ利便性から、このカードを中核とした勇者トークン関連カードをまとめた出張セットが「勇者ギミック」として大流行したのだった。
《アラメシアの儀》側のデメリットからどんなデッキでも通るわけではないが、単純に1妨害追加出来るだけでなく勇者を囮に相手の妨害を消費させて本命の展開を通すというテクニックも可能となるため先攻制圧を助長し、むしろ採用出来るデッキと出来ないデッキの格差を広げる結果になってしまっていた。
あまりの大流行に《アラメシアの儀》とサーチ要員の《聖殿の水遣い》が2022/1/1には準制限カード、挙げ句に2022/4/1には制限カード指定を受け、ようやく勇者ギミックの流行は収まったが、同時に純【勇者】が機能停止する悲惨なとばっちりを受ける結果に。
勇者ギミックを採用しないデッキの隆盛からこのまま許されるか、と思われた矢先の2022/10/1、とうとうこのカードが一発禁止指定を受けた。
そもそも勇者ギミックの採用理由がこのカードにあり、規制の補填として追加された新規も
- 《運命の旅路》を持って来られない勇者トークン生成カードの《禁呪アラマティア》
- 《アラメシアの儀》以外の勇者トークン関連カードをサーチする《テセア聖霊器》
どちらも
発動ターンは勇者トークン及びその関連カードしか特殊召喚不能の制約付きで、勇者ギミックに関わらない調整をされている所から、このカードの存在そのものがテーマ強化の障害となる邪悪なカードだった事が分かる。
そして11期パック及び
ビルドパック系列初の禁止カードと言う不名誉な称号を手にすることになった。
☆10 ATK/0 DEF/0
漫画版
GXに登場した「
プラネットシリーズ」の1つ。
1体リリースでも出すことができる最上級モンスターで、攻守はリリースに使ったモンスターの合計値と同じ値になる。
また、リリースしたモンスターの内、1体のカード名と効果をコピーできる。
登場した当初から面白いコンボができるとして一定の支持を受けていたが、これといって環境に影響を及ぼすカードではなかった。
しかし《
簡易融合》で出せる《
LL-インディペンデント・ナイチンゲール》の登場により、
完全効果耐性+6000打点+毎ターン5000バーンという小学生が考えたようなトンデモモンスターを作れるようになったのが運の尽き。
ネプ自体も《キングレムリン》でサーチ可能だった。
弱点も多くこれといって実績を出したわけではなかったが、コナミに相当警戒されたのかこれを禁止にすることによってコンボが消滅した。
もともとマイナー期から使っていた数は限られど確かにいた愛好家決闘者には酷いとばっちりである。
☆3 ATK/1600 DEF/500
かつて《発条空母ゼンマイティ》《ゼンマイネズミ》と併用することで先攻5ハンデスコンボをやらかしたモンスター。
このコンボを使用した【ゼンマイハンデス】が大会上位に顔を出すこともあり、このカードがキーカードとして扱われていた時期もあった。
マイティが制限カードに指定され、さらに《ゼンマイシャーク》来日後はコンボよりもビートダウンタイプが増えた影響で出番が減っていった。
その後、マイティの禁止化によって【ゼンマイ】自体がさらに減ったため、【ゼンマイ】強化のためマイティが釈放される代わりに牢獄入りした。
正直【ゼンマイ】にとっては展開の要となるマイティの方が圧倒的に重要なので悲しまれることは少なかった。
一応、獣戦士族だが利点はあまりない。《炎舞-『天キ』》でサーチできる程度か。
海外ではマイティが投獄されたままなので無制限のまま。
☆3 ATK/300 DEF/300
植物出張セット2号。
墓地に送られたら☆1トークンを2体生み出すタンポポ。
トークン生成条件があまりにも緩く、回数制限もなし、強制効果でタイミングを逃さないので、コストや各種召喚法の素材になりつつ、後続の素材を2つも残す使い方が確立。
【帝】におけるリリース要員やS召喚の素材に使われ、それらの流行り廃りと共に制限と準制限を行ったり来たりしていた。
エクシーズ素材にトークンが使えないせいで長らく準制限に留まっていたが、トークンを素材にできるリンク召喚の登場と《
アロマセラフィ-ジャスミン》、《サモン・ソーサレス》と言ったこいつを気軽にリクルート可能なリンクモンスターの登場により再度猛威を奮い制限カードに指定される。
そしてこいつを呼び出せるカード1枚から《ファイアウォール・ドラゴン》を初めとしたリンク4をいきなり呼び出せることを問題視されて、とうとう2019/01/01に禁止指定を受けた。
時代が時代とは言え、「トークンは出たターンにアドバンス召喚のリリースには使えない」以外の制約も回数制限もなかったのがいけなかった。
《グローアップ・バルブ》といい《フェニキシアン・クラスター・アマリリス》といい、最近の植物族はこんなんばかりである。
何度か制限と準制限を反復横跳びしていたり、他と比べて悪名さに欠ける感覚があるが、実は初規制後に解除されたことは1度もない立派なパワーカード。
☆1 ATK/0 DEF/500
手札・場から「超重武者」の装備カードとなり、装備モンスターの守備力を1000下げる代わりに戦闘破壊耐性を付与するモンスター。
更にメインフェイズに自身及び同名カードを墓地から全て除外する事で、守備力が低下している「超重武者」を対象にその変化量分のダメージを相手に与える。
本来なら同名カードや《超重武者装留フャイヤー・アーマー》、《超重武者装留グレート・ウォール》などと組み合わせ、バーンダメージで決定力の低さを補う地味なカードであり、一応は守備力4800の《超重蒸鬼テツドウ-O》の守備力を0にしてこのカードを使って4800ダメージを2回叩き込むワンキルもなくはなかったが、展開力の低さとサーチ手段の乏しさ、そして《超重蒸鬼テツドウ-O》の出しにくさから浪漫の域を出ないコンボであった。
しかし、CYBERSTORM ACCESSにて
ペンデュラムモンスターを中心に展開力が強化された事と
守備力4000の出しやすいシンクロモンスター、《超重天神マスラ-O》が登場した事で状況が一変。
《超重武者装留イワトオシ》などをフル活用してデッキを回しつつこのカードを2枚かき集め、《超重神童ワカ-U4》などのペンデュラムモンスターを利用して《軌跡の魔術師》をリンク召喚して《
DDD超視王ゼロ・マクスウェル》をサーチし、
《DDD超視王ゼロ・マクスウェル》のP効果で守備力0になった《超重天神マスラ-O》を対象にこのカードの効果を2回使って合計8000ダメージを先攻1ターン目に叩き込むと言う先攻ワンキルが誕生。
不動の決闘は遂に「相手も動かさない」境地に至ったのか
登場直後はまだ【ティアラメンツ】などの
2022年の残党強豪がいたためそこまで目立たなかったものの、2023/4/1の改訂以降は大いに結果を残した【超重武者】規制の一環として2023/7/1に
一発禁止指定を受ける。
このカードに白羽の矢が立ったのは先攻ワンキルでしか使わない様なカードである事と、後述する《マジカル・エクスプロージョン》の様に形を変えて復活するのを恐れたのが理由だろうか。
☆2 ATK/700 DEF/500
有名な「フランケンシュタインの怪物」をモチーフにした下級の機械族。
ライフポイントを5000払うことで発動し、
融合モンスターを攻撃表示で特殊召喚できる。
古くから《
青眼の究極竜》と《巨大化》を使った
1ショットキルで知られるカード。
やがて《
ナチュル・エクストリオ》や《異星の最終戦士》などで相手の動きをロックするのに使われるようになった。
LPが5000を下回ると腐ってしまう一方で、ゲームエンドに繋がりかねない強力なモンスターを序盤から展開できる強さを持つカードである。
かつて2007/3/1に禁止カードに指定されていたが、2014/2/1に制限に緩和された後、一時期無制限カードまで緩和されていた。
いくら強力な融合モンスターを呼べても、この時期にもなると他にも相応に強力なモンスターがいたため、簡単に切り返されるようになっていた。
だが切り返し能力よりも先攻制圧が第一、の風潮ができると共に強固なロック構築能力を買われて評価が覆され始める。
実際盤面制圧の陣形に+αする形で、これ1枚でデッキのギミックと関係ない所から《ナチュル・エクストリオ》や《異星の最終戦士》に持って行かれ、
初っ端から封殺される運ゲーを展開しまくったせいか再び制限カードに差し戻された。
しかし、新マスタールールの影響でリンクモンスターを使わなければEXモンスターゾーンが埋まり、気軽に融合モンスターを呼べなくなり使い勝手が落ちた。
そのためか一時は再び無制限へと緩和されていた。
第10期以降では《
永遠の淑女 ベアトリーチェ》でデッキから落としてから特殊召喚するというルートも存在し、《リプロドクス》の種族変更を利用してサイキック族のライフコストを踏み倒せる《念動増幅装置》を装備させて
ライフコストを踏み倒しつつ融合モンスターを無限に呼び出すなんて荒技まで産み出された。
ルール改訂で融合モンスターをメインモンスターゾーンに複数並べられる様になる際、明らかに危険であると判断されたためか再び制限指定を受けた。
その後、【ティアラメンツ】が墓地肥やしに巻き込んだ所を《スプライト・エルフ》で釣り上げたり、【超重武者】が《ギアギガントX》でサーチした後ペンデュラム召喚で展開したりと環境デッキで使われる事が増え、【
マナドゥム】が《クロシープ》のリンク先に《ヴィシャス=アストラウド》を出して墓地から釣り上げてからライフコスト踏み倒し型の先攻ワンキルをした事がトドメとなってか、2023/7/1に再び禁止指定を受け再収監。
ついでに《トロイメア・マーメイド》に次ぐ2枚目の
マスターデュエル・デュエルリンクス・OCG・TCGの4部門で全て禁止カードとして投獄され、エラッタでもされない限り絶対に制限復帰できない永世禁止カードとまで言われる大変不名誉な経歴まで得てしまった。
☆8 ATK/3000 DEF/300
通常召喚出来なくなる代わりに「トーチトークン」2体を産んで相手の場に特殊召喚。
トークンを利用して《
D-HERO Bloo-D》などを出して装備したり、《ヘル・テンペスト》と組み合わせた
自爆特攻コンボが有名であったが、どちらかというとマイナーなカードであった。
しかし、リンク召喚及び「相手の場のカードをバウンス出来る」Lモンスターの登場で使いまわすことにより、
これまでのトークン生成カードを鼻で笑うアド乱造機へと変貌。
《トーチ・ゴーレム》1枚でリンク4のモンスターが2体並ぶと言う地獄絵図を作り上げた。
オマケに「トークンを出してから特殊召喚する」と言う一連の効果になっているので
- 召喚反応を撃ってもトークンは出てしまっている
- 自分の場にカードがないことで発動できる《無限泡影》や《PSYフレームギア・γ》に疑似的なメタカードになる
などなど、裁定まで味方に付けた有様であった。
流石にこんなのが放置されるわけもなく、2018年1月に準制限、同年4月に制限と段階を踏んで規制される。
その後は悪友である《ファイアウォール・ドラゴン》の禁止化に伴い放置されていたが、このカードをサーチ出来る《ダーク・オカルティズム》の登場もあってか、2021年1月の《ファイアウォール・ドラゴン》のエラッタ緩和と入れ替わりで禁止行きとなる。
海外でも日本より2年ほど早く禁止カードとなっていたので、《ファイアウォール・ドラゴン》の緩和はあくまでも切っ掛けに過ぎず、遅かれ早かれ禁止になっていたのではないかという見方もある。
一応日本での禁止化前にも【未界域】でワンキルパーツに使われた事もあるが、《トーチ・ゴーレム》を採用しないパターンもあるのでそこまで大きな影響はないと思われる。
ちなみにトーチトークンのトークンカードは初登場から13年ほど経った2020年6月からのイベントで配布されたトークンパックにてようやく登場した。
しかし上記の通り2021年からは本体が禁止カードとなってしまい、1年もたたないうちに本家で使えなくなる仕打ちを受け、決闘者からは「何故刷った」と疑問の声が挙がった。
☆3 ATK/500 DEF/500 リバース
お互いに手札、墓地、フィールドのカードを全てデッキに戻してシャッフルし、5枚ドローという、最高峰のリセットカード。
どんな強力なモンスターがいてもデッキに戻れば無意味。
フィールド、手札、墓地のアドを一切帳消しにしてライフポイントと除外ゾーン以外を初期状態に戻してしまう。
そのカードパワーは《サイバーポッド》と同じかそれ以上。
自分のターン中にリバースすれば、事実上5ドローカードでガラ空きの相手にダイレクトアタックも可能。
おまけに効果処理が純粋にめんどい。
現在でも1キルループコンボデッキや遅延コンボのキーカードになりうる性能を秘めているためエラッタなしの釈放は絶望的な一枚。
アニメでは城之内が使用。発動自体はカウンター罠で無効にされたものの、このカードの存在によって次の相手ターンの攻撃を躊躇わせ、《ネコマネキング》の発動に繋げている。
2018/04/01の改訂では案の定禁止からノータッチだったが、なぜか裁定が変更されている。
以前は戦闘でリバースしてそのまま破壊された場合コイツ自身も墓地からデッキに戻っていたが、新しい裁定では置き去りになることになった。これは一体……。
まあ戦闘破壊が確定したモンスターはバウンス出来ないのが慣例なので、それにならったのだろう。
☆1 ATK/100 DEF/200 チューナー
自分フィールドに☆3以下の水属性モンスターが存在する時に手札を1枚捨て墓地から特殊召喚。
S素材にする時他の素材はすべて水属性でなければならないが、S召喚先が水属性である必要はないのが重要。
例によってコイツも手札枚数と言う限界があるにしろターン内の
発動回数制限がない。
発動回数制限のない奴は《キャノン・ソルジャー》といいロクなことしない。
レベルが低く手札を補充できる関係から《
TG ハイパー・ライブラリアン》や《
フォーミュラ・シンクロン》とは相性が良
すぎた。
周りが規制されても生き残っていたが、1キルの研究をされ続けて最後には投獄された。
チューナー初の禁止カード。
現在はリンクという相性の良いカードの出現で復帰は絶望的。
☆8 ATK/2200 DEF/0
自身の効果か《フェニキシアン・シード》の効果でしか特殊召喚できない。
攻撃をするとダメージ計算後に破壊され、フィールドで破壊され墓地へ送られてると相手に800バーン。
エンドフェイズ時に墓地の植物族を1枚除外して守備表示で特殊召喚される強制効果を持つ。
元から弱いカードというわけではなく、条件やコストさえ満たせば同じタイミングで何度でも自己再生できるという点で危ういタイプのカードだった。
というのもそうしたカードは制限になったこともある《暗黒のマンティコア》など、疑似的な無限ループを発生させることができるためである。
だが無限ループというのはなかなか実用レベルまで昇華されない。
ループを成立させるためのカードやアドバンテージに変換するカードを手札に加えるまでの手間がかかるため現実的ではないからである。
このカードも例に漏れずループは絶望視され中の上くらいの専用デッキで使い減りしない厄介なモンスターとして運用されており、それ故第6期まで環境で暴れることはなかった。
しかしLINK VRAINS PACK前後でリンクモンスターを使った展開が大幅に強化され、こいつを《トポロジック・ボマー・ドラゴン》で10回破壊して手軽に先攻1キルを達成する【
植物リンク】が開発され、環境トップデッキのキーカードとなり無制限から一気に禁止指定された。
このカード自体が自己再生の過程でアドバンテージを取れるので、あとはループ成立に必要なコストや《トポロジック・ボマー・ドラゴン》をその過程で用意できるとなれば当然の結果だろう。
おかげで《フェニキシアン・シード》が《ガーディアン・エルマ》や《E・HERO バブルマン・ネオ》の仲間入りを果たした。
☆5 ATK/0 DEF/0 チューナー
自分にモンスターがいなければ特殊召喚可能な上級チューナーで、この方法で特殊召喚すると☆1のトークンを2つ生み出す。
これとチューナー以外のモンスターを自分フィールドから除外し、同じ☆を持つ墓地の「
BF」シンクロを蘇生させる効果を持つ。
L召喚登場以前は、《BF-朧影のゴウフウ》本体を目的に【シンクロダーク】、トークンの破壊を目的に【メタルフォーゼ】に採用されていた。
そんな感じでかねてより環境には顔を見せていたのだが、トークンはS素材にできなければリリースもできないため利用手段は限られていた。
が、L召喚の登場で召喚権を使わずにモンスターを3体展開できる事から多くのデッキから注目される。
……だが、流石にコナミからも警戒されていたらしくL召喚実装とほぼ同時期に制限カード入りに。
その後少しの間は落ち着いた位置にいたが、凄まじい展開パワーを持つ《
水晶機巧-ハリファイバー》の登場により、通したら負け同然の状態を作るカードになってしまった。
こいつを止めても召喚権すら使っていないため元々のデッキのギミックで回されてしまうので、妨害を1枚使わされるか最悪殺される事になり大変厄介だった。
そして案の定、2018/04/01の改訂で禁止行きと相成った。
ある意味《水晶機巧-ハリファイバー》の登場がとどめの一撃だったのだろう。
【BF】使いはようやく強い新規が来たと思ったらそれが新システムと好相性過ぎて《BF-隠れ蓑のスチーム》共々、制限からの禁止で使用不可とジェットコースターのような事態に。
特に【BF】が活躍したわけでもないのに……。
☆1 ATK/300 DEF/300
1000LPを払うごとに☆6以下の融合モンスターを特殊召喚できる。
出したモンスターは直接攻撃できず、エンドフェイズにEXデッキに戻る。
一見すると《デビル・フランケン》の下位種。
が、この手のモンスターではお約束の「回数制限」がないため一気に4体・最大7体分、攻撃力2200のモンスターor強力な効果モンスターを並べることができた。
信じられるかこれ?リンクやエクシーズ等のEXモンスターはおろか、帝やカオスすらまともにいなかった時期によく見られた盤面なんだぜ…?
最強のビートダウン兼全体除去というマッドな強さでも暴れまわっていたが、マッドなアド生成能力を糧に、OCG史上最凶デッキと名高い【
サイエンカタパ】を作り上げた。
亀と爺が並ぶ時、相手は死ぬ。当時、対処法は無に等しかった。
どういうことかと言えば、☆6以下の融合モンスターをこのカード1枚で一気に最大7枚出せてしまうため。
しかも事実上このカードで出せるモンスター全てのステータス・効果を内蔵しているに等しいため、表面上の効果表記からは想像できないほど多様な効果・多様なコンボを秘めている。
このカード自体も☆1で闇属性で低ステータスと至れり尽くせりな仕様で、サーチ・リクルートしやすいためいくらでも悪用可能。
専用デッキを作ればこれ一枚を起点に先攻制圧型モンスター5体降臨はおろか、バーン等の特殊勝利による1キルすら可能。
下手すればインフレしきった現環境下でTODを実用化するポテンシャルを持つ。
7体出したり専用デッキを構築することに固執せずとも2~3体分もアドを稼げれば大抵のデッキは勝利確定の布陣を築けることは《BF-朧影のゴウフウ》や《ダンディライオン》がすでに証明している。
無論EXデッキの枠をほぼ使いきってしまう上に莫大なライフコストを払うデメリットもあるが、ここまで来るともう終わり同然なため「だからどうした」というレベル。
現在では、《
テセウスの魔棲物》(☆5)や《無の畢竟 オールヴェイン》(☆2)といった融合モンスターのチューナーも登場しており、シンクロモンスターや《水晶機巧-ハリファイバー》、《アルティマヤ・ツィオルキン》まで出せてしまうようになった。
もう一度書くが、このカード1枚で、である。
はっきり言って、シンクロ・エクシーズ・リンクモンスターが存在する現環境下ではエラッタ前のマキュラに匹敵する最狂カードの一枚に成長している。
また、強力な効果を持つ融合モンスターも増えており、例えば《召喚獣ライディーン》でデメリットを回避するなど、シンクロ・エクシーズ・リンクモンスターの展開をせずとも多様なコンボができる。
【サイエンカタパ】時代のように攻撃力を参照したい場合でも、《コアラッコアラ》(攻撃力2800)、《
ダイノルフィア・ケントレギナ》(4000・自己弱体化あり)が存在しており、全盛期以上に強化されている。
今後もこのカードで出せる融合モンスターが増えるほど強くなることはあっても弱くなることはない、最凶カードであり続けるだろう。
一応、
新マスタールールの影響で申し訳程度の弱体化要素もなくはなかったが、2020/4/1のルール改訂で
融合・シンクロ・エクシーズのEXデッキからの召喚制限が消滅。
どの道大幅な弱体化を伴うエラッタがされない限り制限復帰は困難な
永世禁止カードであろう。
☆1 ATK/100 DEF/200 チューナー
800LP払ってサイキック族をリリースし、デッキから☆4以下のサイキック族を攻撃表示で特殊召喚。
《イレカエル》同様こいつもターン内での発動回数制限が付いてない。いい加減にしろ! まあ、こいつの場合ライフコストの限界があるが。
効果が似ているためにこの2枚の相違点(自身をリリースできるか)に関して一時期
「カードが違います。」という珍妙な裁定が出ていた……
というデマすら出回った。
詳しくは
コンマイ語の項目へ。
《脳開発研究所》を使えばライフコストの限界も無くなるが、破壊されたらバーンダメージでゲームエンドなので注意。コンボが回り始めた時点でたいていどうしようもないが。
この時期には珍しくエラッタが発表されたカードであるが、テキスト不備である「同名カードをリリース出来ない」点の追記であった(これが上のネタの原因)。
コナミさんそこじゃない!発動回数に制限付けて!?
☆4 ATK/1000 DEF/1000
場にいる限り風属性以外のモンスターの特殊召喚を封じるモンスター。
出た当初こそ酷評されていたものの、モンスター偏重の環境になるにつれてそのロック性能が評価されていった「結界像」シリーズの風担当。
種族・属性を参照したサポートカードは少なくはないものの地味なカードでしかなかった1枚だが、《
王神鳥シムルグ》の登場で風向きが変わる。
緩い条件でこのカードをリクルート可能で、王神鳥のリンク先に出せば対象耐性も付与されて除去も受けにくくなり、非常に強固な制圧盤面を作れた。
王神鳥を出しやすい【
鉄獣戦線】や【
LL】の台頭により大会環境でも採用される場面が増加。
このカードをサーチ可能な特殊召喚メタテーマの【
ふわんだりぃず】でも採用され、中にはランク7テーマの【
クシャトリラ】が【ティアラメンツ】などへの対策として《
RR-アーセナル・ファルコン》を経由してリクルートする、と言った具合に大会環境におけるメタカードとして大躍進を遂げた。
その影響は大きく、このカードへの対策としてサイドデッキの「
壊獣」に
最も攻撃力の低い《海亀壊獣ガメシエル》ではなく風属性の《怪粉壊獣ガダーラ》が優先して採用されると言う事態にもなった。
そして2023/1/1、遂に一発禁止指定を受ける事となった。
サーチやリクルート手段が豊富で場に出しやすく、ピン挿ししているデッキも多かったためやむを得なかったのだろう。
ちなみにシングル戦オンリーの
遊戯王マスターデュエルではサイドデッキによる対策が不可能なためその凶悪さは増しており、OCGで禁止指定される1か月前の2022/12/1には禁止指定を受けている。
☆1 ATK/600 DEF/0
自分の☆5以上のモンスターを選択し、その☆を1つ下げて墓地から復活する天道虫。
アドバンス召喚以外にはリリースできないものの、
自己蘇生には回数制限がない。
それゆえA召喚だけでなく
シンクロやランク1
エクシーズ、ついでに《
絶望神アンチホープ》の特殊召喚など、幅広い使い道が存在する。
特にS召喚に至ってはレベル調整や素材数の水増しが可能なため、かなり柔軟な対応ができた。
登場していきなり《
生還の宝札》を殺すというハプニングを起こすが、その後は【
ジャンクドッペル】をはじめ、長年の間環境デッキから
ファンデッキまで幅広いデッキの潤滑剤として活躍。
規制が噂されながらものらりくらりと躱し続けていたが、【シンクロダーク】における
先攻5ハンデスを支えるキーカードとして悪用され、とうとうゴヨウとなった。
こいつもサイエンやガンナーと同じ理由で永世禁止カードとして復帰はまず無理との見解が多い。
禁止直前には上記【シンクロダーク】で、墓地とフィールドを延々と往復する様子を
などと揶揄されていた。
こいつのせいで
「《増殖するG》投げたらデッキ切れで負ける」という原作の
人形戦を思わせる珍事も選考会で実際に起きたらしい。
逆に考えれば、「1ターンに1度」のエラッタがあれば制限復帰はできなくもないため、
エラッタしてでも復帰してほしいという声もある。