スレードゲルミル

登録日:2010/10/23(土) 03:46:34
更新日:2024/08/23 Fri 18:36:24
所要時間:約 5 分で読めます






我が名はゼンガー=ゾンボルト…
メイガスの剣なり!!

『スレードゲルミル』

全高:53.7メートル
重量:402.3トン
メカデザイン:富士原昌幸


スーパーロボット大戦シリーズに登場する、ゴツくてデッカイスーパーロボット。
パイロットはゼンガー・ゾンボルト及び、ウォーダン・ユミル
名は北欧神話に由来し「吼え猛る巨人」を意味する。

初出はスパロボα外伝。圧倒的な存在感でプレイヤーを恐怖のどん底に叩き落とした。

本機は本来グルンガスト参式だったものが、後述する『マシンセル』によって異形の変異を遂げたものである。
余談となるが、α外伝の段階ではグルンガスト参式はゲームに登場する寸前で指パッチンで真っ二つにされ、設定の中でのみ存在が語られる機体で、後に登場する際は設定とは逆転し本機を参考にデザインされたという。

主な武装は、背部にマウントしたスラスターと一体化した巨大なドリルを腕に合体させて打ち出す「ドリルブーストナックル」と、これまたアホのように巨大な「斬艦刀」のみという、まさにロマン溢れまくる機体。



『マシンセル』

ナノマシンを利用した特殊金属体。
本機の装甲は殆どがこれで構成されており、自己修復、形状変化など非常に応用の利くシロモノ(解りやすく言えばナノスキンやDG細胞のようなもの)。
早い話が能力欄にとりあえずマシンセルって書いときゃHP・EN回復がデフォでついてくるわけである。
また、兄弟機であるゲルミルシリーズはすべてマシンセルが使用されている。
人間に植え付けて不老不死に近い状態にもできたりするが、顔色が著しく悪くなるので注意が必要。
バルマーのズフィルードクリスタルを解析して誕生した。


『α外伝』

シリーズ初登場。
パイロットはゼンガー・ゾンボルト。
はるか未来へ飛ばされたロンド・ベルの前に何の前ぶれもなく現れ、鮮烈なデビューを飾った。
地球の後継者を名乗るアンセスターの尖兵として、アースクレイドルの守護を任されている。

インチキじみた超射程のドリルブーストナックルと、当たればマジンカイザーすら一刀のもと叩き斬る斬艦刀は、多くのプレイヤーに絶望トラウマ、そしてロマンをもたらした。
武装はこの2つだけという潔さと、ゼンガーのキャラクターも相まって非常に人気が高い。
中でも特筆すべきはやはり斬艦刀だろう。

肩アーマーの一部を組み合わせるや、そこから伸びるながーい柄。
このとき誰もが思ったろう

「槍か!?」

いや、違った!
そこからさらに伸びる伸びる巨大な刃!

一刀両断!!

濡れる。

ちなみにこの斬艦刀、エフェクト作りに膨大な時間がかかりすぎてしまい、本来あるはずだった他の武装がお蔵入りしたというエピソードがあったりする。さもありなん。
だから武装がドリル・ブーストナックルと斬艦刀のみに


中盤で顔見せ戦闘をした後、終盤にアースクレイドルの門番として自軍と対決。
EASY/NORMALルートでは撃破後に散ってしまうが、HARDルートでは自軍に参入する。
さすがに敵の時より弱体化しているものの、無改造でHP12000、装甲1800、運動性100とスペックは十分化け物級。
フル改造してやればネオ・グランゾンの縮退砲すら涼しい顔して受け止め、援護で味方を守る鋼の救世主。

だが火力面では斬艦刀の攻撃力がフル改造で5000とド迫力演出に反してやや抑え目。
これはリアル系主役機の最強武器と同程度で、低すぎるというほどではないのだが…



『OGシリーズ』

パイロットはウォーダン・ユミル
シャドウミラー隊の所有する特機として登場する。
アースクレイドルの防衛任務は変わらず。

ジガンぶった斬ったりゼンガーとムービー付きで一騎打ちしたりと大活躍。
また、OGSではα外伝でお蔵入りした頭部のドリルを使った突進技「ドリルインフェルノ」やマシンセルを最大展開して放たれるド派手技「星薙の太刀」が追加されるなどかなり優遇されている。
悪人顔のケツアゴオヤジを大量のベルゲルミルごと吹き飛ばすシーンはなかなかに爽快である。

HPが異様に高い上にイベントで撤退するため、倒すのは非常に困難。



『鋼の救世主』

デザインした富士原先生による漫画。最終話「THE END OF WAR」で登場する。
我が子になんてことをと言いたくなるくらいスーパーロボット軍団にフルボッコにされる。
斬艦刀は折れ両腕を失い土手っ腹に風穴が空くほどボロボロになっても、斬艦刀を口にくわえメイガス=ソフィアを守ろうとする
そして、旧友フォッカーとの一騎打ちに敗れ大破した。

最後のカットにはアースクレイドルに突き刺さる斬艦刀と、それを見守る男が描かれている。



【武装】

  • ドリルブーストナックル
砕け! ドリルブーストナックル!!

参式のものと同じく、背中に装備されているドリルを腕にはめて射出するロケットパンチだが、
普通に飛んでく参式とは違い、ドリルブーストナックル同士がぶつかり合いながら飛んでいく演出になっている。


  • 斬艦刀
我が名はゼンガー=ゾンボルト…
悪を断つ剣なり!!

必殺! 斬艦刀一文字斬り!!
我に断てぬものなし!

肩アーマー下部が外れて展開して束になり、そこから長い剣が形成される。
今やゼンガーの代名詞的な武器だが、他の機体の斬艦刀とは異なるのはスレードゲルミルがその名にふさわしく咆哮するカットインが入るところだろう。

因みにα外伝の味方版ゼンガーがコレを使用した際に必殺技名として「斬艦刀一文字切り」もしくは「斬艦刀稲妻重力落とし*1」と叫ぶのは有名な話であるが、残念ながら動きに特に変化はない。
モーションとしては刀身形成後、斬艦刀を片手で保持したまま全力突撃。
咆哮のカットインの後、敵眼前で急停止後に斬艦刀を背後に大きく振りかぶり、その勢いのまま横一線に一刀両断という流れが最高にカッコいい。

我はウォーダン・ユミル!
メイガスの剣なり!

ぬおおおっ!!

斬艦刀! 一文字斬り!!
我が斬艦刀に、断てぬものなし!

OGSでウォーダンが使用した際にはモーションが変更されており、
刀身形成までの流れは同一なものの、片手持ちではなく両手持ちで斜めに構えながら突進。
α外伝と同様に咆哮のカットインを挟んだ後、敵機眼前で止まることなく突進の勢いのまま斬艦刀を後ろに振りかぶりつつ袈裟斬り一閃とこちらも非常にカッコいい。

  • ドリルインフェルノ
我が猛撃を受けよ!
うおおおお!!
ドリル・インフェルノォォッ!!

頭の角が高速回転して放つ頭突き。富士原氏がデザイン中にイナズマの如き天啓を受けて頭部にドリルホーンを追加し、それを使用した技として考案したもの。α外伝では時間不足で没ったもののOGSで見事採用された。
漫画「鋼の救世主」でコン・バトラーVと真ゲッター2とのドリル対決で両腕を失ったスレードゲルミルが、殴りかかってきたマジンカイザーにカウンターで放ったのが初出。
単行本巻末の設定集では戦闘アニメ用の演出が書かれているが、OGSでほとんど同じものが再現。
頭部の角にエネルギーを集約させて赤熱化の後、ドリルのように高速回転させながら相手に向かって一直線に突撃して一撃。
吹き飛ばした相手を追撃して両腕で掴んで拘束の後、角をまるでキツツキの如く連続頭突きで何度も叩きつけて完膚なきまでに粉砕するダイナミックな技となっている。

しかし漫画の演出からファンには、たとえ腕が無くともその心、不退転を象徴する奥の手のイメージが強く、「なんで腕があるのに頭突きするの?」と評判はイマイチ。
ちなみに、コクピットのある頭部をとんでもない勢いで前後に振り回す技でもあるため、人造人間のウォーダンですら「きつい」と言わしめる負荷がかかり、ゼンガーに至っては吐きそうになっていた。


  • 斬艦刀究極奥義「一閃“星薙の太刀”」
我はウォーダン! ウォーダン・ユミル!
メイガスの剣なり!
ぬおおおおお!!

伸びよ! 斬艦刀ッ!!
薙ぎ払え! 星ごと奴をッ!!

こちらも漫画「鋼の救世主」が初出。
斬艦刀に物理的な刀身を形成せず、放出されたマシンセルのエネルギーをそのまま長く長く伸ばし続けながら展開。*2最大出力まで伸びきった斬艦刀のエネルギーで広大な大地、それこそ地球という星ごと敵を巻き込みながら薙ぎ払う正に究極奥義。

後方で待機していたラー・カイラム、アイアン・ギアー、フリーデン、ソレイユすら巻き込まれかけたことからもその長さの異常さが分かる。
しかしその刀身はスーパーロボット総出で食い止めている間にツインバスターライフルの一点集中射撃を受け、脆くなったところをダンクーガに殴り折られた。

漫画での演出から実装されたら、MAP兵器かALL攻撃ではないかと予想されていたが、OGで実装された時は威力こそ高いものの普通に単発攻撃だった。
確かにMAP兵器されても困るのだが、なんか拍子抜け。

OGSではウォーダンが最期のイベント戦闘で放ち、量産型ベルゲルミルをまとめて粉砕して見せた。





我が名はゼンガー、ゼンガー・ゾンボルト!!

我こそは、追記・修正の剣なり!

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最終更新:2024年08月23日 18:36

*1 元ネタは科学戦隊ダイナマンダイナロボの必殺技「科学剣・稲妻重力落とし」

*2 他作品でわかりやすく例えるならイデオンソードとかライザーソード