仙界伝 封神演義

登録日:2012/10/11(木) 17:35:36
更新日:2021/06/04 Fri 22:58:26
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1999年より放映された、藤崎竜による漫画『封神演義』を原作とするテレビアニメ。全26話。

大まかな筋は原作漫画をなぞりつつも展開はほぼ独自のやりとりで描かれており、終盤は完全オリジナル展開に突入する。
また、一部のキャラクターの性格や口調が異なっていたりする他、武吉や天祥等漫画では序盤から目立っていながらも存在を割愛されたキャラもいる。

キャラクターデザインはフジリュー絵より90年代っぽさがやや増し増し。
後に原作漫画の完全版刊行に伴い再版されたDVDや主題歌CDの描き下ろしと比較すると、時代の変遷を感じさせてくれる。

内容についてはその外見が同じながらも一部別人化したキャラや独自解釈を行くストーリー等から漫画ファンからは黒歴史扱いされがち。
しかし一方で、主題歌やキャスティング、何かと不遇だった雷震子の扱い救済に関してはそういった層でも絶讚する者は少なくない。
現在では原作漫画完結からずいぶん経過したこともあって、当時よりは割と落ち着いた好意的な評価も下されている。
フジリュー曰く「漫画版が原作(安能務版)に対する『メタ封神演義』なら、アニメ版はそのさらに『メタメタ封神演義』と言える」とのこと。


主な登場人物

主人公。原作漫画と比べると普段の言動や友情を説く等の精神的な若さが目立ち、ジジイ口調もよく崩れる。「こいつはすげえや!」
1話の申公豹との交戦で実力不足を痛感し仲間集めに出る為、妲己との対面はかなり先送りとなる(その為後の展開では楊ゼンの変化した妲己が自分で名乗ることに)。

ヒロイン…と言えるかはアニメでは微妙なところ。その正体は元始天尊に作られた傀儡であり、仙人達が人間界に介入する口実作りの為の存在。
終盤で彼女が杏黄旗や盤古旛を使ってくるのは、原作ファンならニヤリとする伏線かもしれない。一度は妹達共々倒されたかと思いきや、己が傀儡であることへの憎悪から最終形態を取って復活し、ラスボスとして立ちはだかる。
ラストの衣装はバストトップに総飾りがついているという扇情的なデザインなのだが、最終形態と相まってイマイチ抜きづらいことから「乳毛」と呼ばれてしまうことに。
さらにアニメの展開は後に漫画でもネタにされた。「やっぱわらわって光り輝いてるわねんvアニメでは死んだけどんv」

  • 四不象 CV:増川洋一
比較的漫画通り。最終話にて戦闘形態を見せ、妲己攻略の一端を担った。

  • ナタク CV:宮田幸季
父子の騒動が終わった後は太公望に同行することとなり、一応最初の仲間という位置づけになる。
また、雷震子の出番が増えたことに伴ってそちら方面での掛け合いや漫画以上の感情の起伏が見受けられるようになっている。

  • 楊ゼン CV:千葉進歩
原作漫画と比べて穏やかでやや抜けたところも出てきている。
元始天尊より太公望の監視と封神計画に背いた場合の抹殺を言い渡されていたが、最終的に太公望との対話の中でその命に背くことを決める。

  • 雷震子 CV:松本梨香
アニメで最も扱いの良くなったキャラ。
漫画では初登場の話に反して以降は基本空気で出ればかませという何かと不遇な扱いだったが、こちらではレギュラー入りをしている。
義父との出会いが本編中に描かれた他、漫画では間に合わなかったその最期を看取ることが叶う等大きく救済されている。
「水系は電気に弱ぇって相場が決まってんだよ!」と声優ネタをぶっ込んでくる。

表現規制か煙草が木の枝に変えられた。天祥を始めとした他の兄弟が登場せず、親子関係も彼のみに絞り込まれている。
漫画版よりも精神面が成熟しており、太公望の相談に対し答えを返す描写もある。
初登場早々に突然弦楽器をギターの如く持ち歌いだしたのは今でもある意味伝説のシーンとして語り継がれている。
特に一番で歌い終わるかと思いきや、そのままサックスの間奏が入りフルで歌いきってしまったことに腹筋崩壊させられた人が多数。
また、オリジナルの女の子とフラグらしきものが立っており、最終話でも彼女の元に向かっていた。

  • 黄飛虎 CV:田中一成
妻の死と殷からの離反関連がオリジナル要素が強くなっている。
脱出を助けた殷郊との因縁が太公望から彼へとシフトしており、終盤では殷郊と一騎打ちし、その手で封神している。

終盤で結構いきなり出てくる。監督曰く太公望の過去(オリジナル)を掘り下げるにあたっての必要要員としての投入だとか。

  • 元始天尊 CV:大木民夫
本作の黒幕。歴史の道標に指示されるまま、仙人界に支配された人間界を作る為に邪魔な仙道を封印する封神計画を実行していた。最終的には太公望の説得により和解へと至る。

  • 聞仲 CV:松山鷹志
殷の太師として敵対するものの、終盤にて妲己により紂王と殷洪の命を奪われた怒りで彼女の盤古旛を使用し、黄飛虎と黒麒麟と共に打ち倒す。
殷の滅亡後は黄飛虎から西岐へ誘われるも、殷の者としてそれを拒否して立ち去る。その後、妲己が封神されていないことに気付き、崑崙山へ向かい最終決戦へと参戦した。
原作での朱氏との過去と似たような経緯で、代々殷を見守ってきた過去が描かれるのだが、戦闘シーンの合間合間に回想が挟まるため微妙にテンポが悪い。

  • 紂王 CV:松田佑貴
妲己により化け物へと改造されるが、喜媚が殷洪を殺そうとした際に息子を庇い、逆に彼女を封神する等正気を垣間見せる。最終的に妲己により親子共々封神された。
正気を取り戻した際は妲己に「余とともに死ぬのだ」と言って襲いかかっており、国を滅ぼした罪を贖おうとしていた。

  • 姫昌 CV:麦人
原作とほとんどブレが無い。最終回でその生涯に幕を下ろす。
琴の名手であることが印象的に描かれている。ナレーションも担当しており、漫画以上にバトル方面が強調されがちな本作に古代中国の雰囲気を保たせている。
彼が西岐に帰った際に飯屋に立ち寄るシーンは、実は全くのアニオリではなく、原作(フジリュー版)でカットされていたが原作の原作(安能版)では存在したシーンである。

  • 殷郊&殷洪 CV:鶴野恭子&豊島まさみ
漫画では読みが同じな為、アニメではインチャオ・インホンと呼び分けられている。仙人界へ赴いた後は、元始天尊の指示のもとで短期間で仙道の力を得る改造をされていた。
人間界へ戻った後は殷の側につくことを明確にし敵対するも、殷郊は黄飛虎との一騎打ちのすえ封神、殷洪はその後の妲己三姉妹との戦いで封神された。
殷洪は成長後は原作より大人びた性格で、原作では使わなかった陰陽鏡を使って胡喜媚を倒すところはなかなかの燃えシーン。
さらには相討ちで妲己の傾世元譲を破壊するなど、実は雷震子と並んで活躍がマシマシにされている人。

原作どおり妲己の妹として王宮に居ついている。終盤の朝歌での決戦で太公望達に立ちはだかる。
王貴人はほとんど面識のないこっちでもやっぱり太公望に倒される。胡喜媚は宝貝の相性により殷洪に敗北し、後に彼に背後から襲いかかったところ、割り込んだ紂王に封神される。原作と比べると根は冷酷な妖怪仙人として描かれている。
二人は妲己を姉と慕っていたようだが、妲己は彼女らが死んでも特に反応を見せないため、原作と違って単なる手駒としか思っていなかったのかもしれない。

封神計画に裏があることを察し、それについて探っていた。太公望をライバル視することはなく、太子二人にも関与しないため最後以外は徹底して傍観者。
また、妲己を美学に反するとし、最終決戦にも参戦している。

  • 歴史の道標
中華皇帝僧侶ドレスの女の3人。原作漫画でも序盤から匂わせていた「歴史の道標」を独自に解釈して描いた結果と思われる。

主題歌


OPテーマ『WILL』
作詞:鵜島仁文、米倉千尋
作曲:鵜島仁文
編曲:岩本正樹
歌:米倉千尋

EDテーマ『FRIENDS』
作詞・作曲:米倉千尋
編曲:見良津健雄
歌:米倉千尋

OPテーマの『WILL』は仲間から太公望へと向けた歌、『FRIENDS』は太公望から仲間へと向けた歌らしい。
ネガティブな意見も多い本作だが主題歌は当時から一貫して好評を集めている。

その他メディア展開


アニメ以外にもゲームやドラマCD等が複数展開されているが、オリジナル要素の濃い作品としては珍しく「仙界伝」「アニメ」とついてアニメ絵でありながらも原作漫画に準拠した作品が多い。
アニメに出ていないのにアニメグッズがあるというキャラもいくらか存在している。

また、このアニメに出ていない漫画キャラもそこでキャスティングされており、こちらもなかなか豪華。
あと趙公明(CV:子安)戦や国立アンニュイ学園もまさかのパワーアップを遂げてドラマCDに収録されている。


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最終更新:2021年06月04日 22:58