魔法少女おりこ☆マギカ

登録日:2011/05/13(金) 23:17:03
更新日:2019/07/09 Tue 10:35:48
所要時間:約 7 分で読めます




それは、彼女たちの存在を試す物語

それは、過ぎ去ったひとつの時間軸



『魔法少女おりこ☆マギカ』とは東方Projectなどの同人サークルトイヘルベッケの作家・ムラ黒江による、
魔法少女まどか☆マギカ」の公式スピンオフ作品であり、外伝にあたる「もうひとつの物語」。

かなりアクの強い本作だが、それでも一定の支持と需要があるのか、連載終了後の展開には恵まれている。
『まんがタイムきらら☆マギカ』では、おりマギ本編と絡まない外伝エピソードが描かれた『別編』シリーズ、本編の補完と思しき『新約』シリーズが掲載されている。
単行本は本編が全2巻、別編全1巻、新約全4巻で、全て完結している。
ただしムラ氏は別に連載を持っているため、おりこ☆マギカの新作を描く度に死にそうになっている。

また今回作画を務めるムラ黒江氏は知る人ぞ知る、グロテスクな描写がだぁい好き☆な御人なので、
アニメの和やかな作風絵柄に愛着がある方やグロ耐性の無い方にはダークサスペンスと化した本作の本編は非常にオススメしづらい。
一応修正はかかっている。断面とか。
そもそも「魔法少女狩り」をテーマにしている時点で嫌な予感しかしなかった。
それでも別編からは一般的に好まれる絵柄に変化しており、内容にともなってか頭身も低めに描かれているためかなり可愛くなった。
新約はグロ描写もなく絵柄も綺麗だが……主人公(織莉子)側の事情が詳しく描かれ、本編とは違った意味で胸を抉るというか、胸糞悪さを残すような内容となっている。

世界観及び設定は同一であるが、『まどか☆マギカ』では描かれなかった時間軸(アニメを見ればどういうものかはわかるが)を舞台にしており、
メインを担っていた主要キャラの立ち位置や活躍はそれぞれ違うものとなっている。
番外編的内容である別編は打って変わって平和。独自の世界観で本編及び新約とは設定が違うものの、キャラの抱える事情の補完ができ、主に新約と対になったセリフや行動が多く見られる。

また、当作はスピンオフ作品の中で最初の「魔法少女まどか☆マギカ本編のストーリーと大きく関連性を持つ」作品である事から
良くも悪くもファンの間でその存在の是非について議論されてきた作品でもある。

現在では公式側が「(『魔獣編』を除く)各スピンオフとアニメは独立した作品であり、互いに影響は与えない」というスタンスを
明確にしているためある程度沈静化しているが、現在でも原作アニメを当作の内容を前提として語ること、
あるいは逆に当作の存在を無いものとして扱うことに対して強い拒否感を示すファンが少なくないため、
当作を話題に出す際は各自その場の空気を良く読んでからにする事を推奨する。

【あらすじ】
孤高の戦いに明け暮れる佐倉杏子、正義を胸に見滝原市を守る巴マミ、静かに鹿目まどかに寄り添う暁美ほむら。
交わることのないはずの三人の魔法少女としての戦いが、「魔法少女狩り」という事件を中心に一本の物語を紡ぎ出す。
それは、彼女たちの運命をかえてしまうような事件――
それは、もうひとつの魔法少女の物語の始まり――


【登場人物】※ネタバレ注意

美国織莉子(みくに おりこ)
白い魔法少女。
タイトルに名を冠するラスボス主人公。本編では影が薄かったが、別編と新約では主人公としての活躍を見せた。その代わり異常さと腹黒さも露呈したが
白羽女学院というお嬢様学校に通う秀才。おっぱいはめちゃくちゃでっかい。
政治家の父親を尊敬しており、幼い頃に失くした母の代わりに「大人として」彼を守り支えてきた。しかし本当はずっと内面に不安定な「幼稚さ」を抱えている。
市議からついに国政へと進出した父の傍で織莉子も「幸せな国(美国はおそらくこれが由来)の実現」を夢見ていたが、汚職が発覚して自害し帰らぬ人に。
残された織莉子は『私の生きる意味を知りたい』という願いでキュゥべえと契約し、守り切れなかった父の願いを継ぐため暗躍する。
本作の事件はその責任感ゆえの暴走が引き起こしている。ちょっと病的なファザコン。二重人格なふしも。
まどかから目を逸らすためにキュゥべえにゆまを知らせ、自ら契約を焚きつけ、キリカを駒にして魔法少女を襲わせた張本人にしてこの物語の諸悪の根源。だが主人公。
魔法の種類は『未来予知』で、『ワルプルギスの夜』や『救済の魔女(まどか)』を予知した。

詳しくは別項目。

呉キリカ(くれ きりか)
黒い魔法少女。織莉子の下僕。人格を織莉子に塗り替えられた操り人形。
『違う自分になりたい』と願って契約したが、魔法少女になった途端にその願いに至った理由と自分の過去の一部を忘れてしまっており、それによってストレスを抱えていた。
そんな時織莉子に出会い、戦って殺されかけ…
周囲の速度を遅くする『速度低下』の魔法を使える。別編や新約によると、やや戦いやすくなるくらいの効果の模様。
織莉子に洗脳され、人生と自我と倫理観を全てぶち壊されたクッソ哀れな娘。
新約にて彼女の性格が壊れる経緯(願いの結果ではない)が発覚し、結構酷い扱いを受けていたことが明かされる。
本編でああなってしまったのはとりあえず運が悪すぎた。色んな部分で誤解されがちだが、本当は正義感も強く、年頃の女の子らしいとてもいい子。

詳しくは別項目。

千歳ゆま(ちとせ-)
魔女に両親を殺され窮地を杏子に助けられた少女。
杏子と行動をともにすることになるが、ゆまは杏子が目を離した隙に織莉子にそそのかされて契約してしまう。
織莉子が裏の主人公なら、ゆまはこの物語の表の主人公といえる立ち位置。本編では主役級の活躍を見せていたが、『裏』がメインに語られた新約では影は薄い。

詳しくは別項目。

佐倉杏子
ゆまの危機を颯爽と救い、ツンツンしながらもついつい面倒見ちゃう相変わらずの聖女。おっぱい増量中。
ゆまに死んだ妹を重ねて面倒を見ていたが、ゆまに魔法少女の契約を囁いた織莉子の存在を知って不信感と憤りを抱き、
彼女を探していく内に「魔法少女狩り」の事件へと巻き込まれていく。
ゆまは杏子に怒られたため野菜嫌いを克服。彼女の教育の甲斐あって、ゆまは食の守護神スタイルを極めつつある。

巴マミ
跋扈する魔女から見滝原市を守る孤高の戦士。
アニメではシャルロッテ相手に命を落としたが、今回はある理由から既に海苔巻き形態だったためか、その宿敵シャルロッテを激闘の末に倒している。
「魔法少女狩り」を調査する中でキリカの襲撃に遭うが、ベテラン魔法少女としての意地と本領を発揮し見事返り討ちにした。

暁美ほむら
まどかの傍を常に離れず頑なに守る。
本作では「もう誰にも頼らない」の後もまどかやさやか、仁美などのクラスメイトと仲良くしていた頃の時間軸があったことが描れている。
しかし、最終的にはそれが仇となり……
例のトラウマ時間軸からそう経っていないためか、巴マミに強い警戒心を向けている。
他作品で一貫して平らだった彼女も、やはり多少なりともおっぱいは増えている。別にマミへの敵意はおっぱいのせいではない
今回、「魔法少女狩り」事件と織莉子の策略のおかげでまどかとさやかを魔法少女に関わらせずに済んでいた。だが、そんな平穏が続くはずもなく…

鹿目まどか
普通の中学二年生。にぱ~
原作『魔法少女まどか☆マギカ』の主人公にして今回の話の主軸ともいえる存在。その割に出番は少ない。
強い素質を持ち、その運命のせいで織莉子から狙われる。

美樹さやか
まどかの友達。
契約無しでも使い魔の手から仁美を守る為に奮闘する。本作では出番は少ないが、友達思いの一面が光る。

キュゥべえ
本編冒頭で織莉子と契約し、魔法少女の素質を持つゆまを紹介される。
その後はゆまのことを探していたが、「魔法少女狩り」の事件が発生してマミと探るようになる。
織莉子の策略で目を逸らされていたため、まどかのことには気づいていない。
被害者の残した「黒い魔法少女」の証言から、謎の魔法少女ほむらを犯人だと断定するが……

浅古小巻(あさこ こまき)
織莉子のことを勝手にライバル視している同級生。でも本当は織莉子のことを認めているツンデレ。だったのだが……
「魔法少女狩り」の最初の被害者。当の織莉子の反応も薄い。この仕打ちはあんまりである。
別編と新約で名前が判明するが、本編でも1コマだけ登場している。
火災に遭って死にかけた際に『私達を守って』と言って契約している。やると決めたことはやり通す女。
その願いから武器の斧には盾がついており、盾を分離して防御を張るような魔法を得意としている。
彼女の死をきっかけに物語は更なる悲劇へと傾くことになる。織莉子は彼女のことも一度協力者にしようか迷ってはいたのだが…
もしも少しだけ運命が違えば、彼女と協力してまどかの魔女化を阻止するような正しい方向へ向かわせることも出来たのかもしれない。仲たがいして始末されなければだが。

詳しくは別項目。

浅古小糸(あさこ こいと)
小巻の妹。
契約してから夜間外出の増えた小巻を心配していたが、小巻の死後、自分のせいだと責めてしまう。
織莉子は同じ学校の先輩であり、慕っている。

優木沙々(ゆうき ささ)
新約と別編に登場。
風見野から来た魔法少女。典型的な「利己的魔法少女」であり、自分より強い者や優れた者を嫌う卑屈な娘。
洗脳魔法の使い手で、魔女や魔法少女、人間を操ることが出来る。
犠牲を顧みない行動から風見野の魔法少女チームに追われているところに織莉子が協力を申し出る。
風見野の魔法少女チームを絶滅させようと画策するが、織莉子に利用された後、魔女化の真実を知ったところであっけなく死んだ。
「別編」にも登場し、その時は縄張り拡大のために織莉子達の命を狙っていた。が、織莉子に魔女化の真実を知らされあっけなく自殺する。
小物にして卑怯者な性格は、ある意味能力とマッチしていると言える。織莉子のような大物の悪役にはなれない模様…。

行方晶(なめかた あきら)
「魔法少女狩り」の最初の犠牲者の二人目。
小巻を追って戦場に足を踏み入れた一般人。林間学校で小巻に命を助けてもらったことがある。

長月美幸(ながつき みゆき)
小巻の友達。織莉子のクラスメイト。
まだまともな時のキリカに最後に会った人でもある。

間宮えりか(まみや -)
『別編』にて存在が語られたキリカの幼馴染。
キリカの親友だったが、えりかの転校をきっかけに仲が拗れたまま離れてしまう。
別編にて年月を経て再会する。本編時間軸では一切出てきていない。

【魔女】

◆ROSASGAGN(ローザシャーン)
[玩具の魔女]
ぬいぐるみを投げつけてくる。後片付けが出来ない子。

◆SISEL(シズル) [趣の魔女]
一本多々良みたいな魔女。杏子のお尻を舐め、「っひゃあ!」と言わせた猛者。
中身の顔のある触手が本体であり、溶解性体液を自在に操って杏子を達磨にした。

◆VIRGINIA(バージニア) [鎧の魔女]
名の通り鎧を纏う人型の魔女。織莉子とキリカのティータイムを襲撃し瞬殺された。魔法少女時代はとんでもなく美人の少女。

◆STACEY(ステーシー) [猫の魔女]
化猫の間違いではないかと疑ってしまうグロテスクな魔女。おっぱいがある。魔法少女時代はとんでもなく可愛い幼女。



以下最大のネタバレ注意

◆Latria(ラトリア) [針の魔女]
その性質は篭絡。マギアレコードで名前が明かされた、キリカの魔女化した姿
「織莉子にふさわしい自分になり続ける」願いをもとに魔女化しており、最期まで織莉子に篭絡されたまま、織莉子には攻撃をせず魔法少女たちと戦う。
一体彼女に救いはあるのだろうか…新約の結末を見る限り死んだ後にすらなさそうである。これ以外の織莉子に洗脳されなかった世界では全く別の魔女になっていると思われるが。
ちなみに、魔法少女まどか☆マギカ ポータブルに出てくるQuitterieも「針の魔女」と分類されている。そちらとは当然性質も中身も違う。
Quitterieの性質は敬愛。何か通じるところでもあったのだろうか…?



私達が追記・修正を成し遂げます。

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