エクストラモードでは『Wii』版と大差ない。
強いて変わった点を挙げるとすれば、ソウル形態のコーリングショットとワープホールアタックなどが倍速化していることぐらいである。
また、追加エピソード「マホロアエピローグ 異空をかける旅人」のOPムービーではマホロアソウルの撃破シーンが使われている。
この他スペシャルページの説明文も変わっており、特に原作ではぼかされていたソウル形態の「憎悪と執念」という文言がかつてマスタークラウンを手にした者たちのものであることが明確になっている。
今作で「マホロアエピローグ」のボス軍団が加わり鬼畜化した『真 格闘王への道』においても、マホロアEXとマホロアソウルは変わらず終盤の相手を務める。
マホロアEXはエクストラから特に変化は無い。「マホロアEX」は。
最後に控えるマホロアソウルはというと、
なんとガワだけ同じの強化版になっている。
BGMも「CROWNED」ではなく、『
星のカービィ スターアライズ』で登場したアレンジメドレー版の「覇王戴冠 〜OVERLORD〜」という特別仕様。更に戦う場所も従来のものより禍々しく変化している。
今作で追加されたマホロアエピローグのラスボスを差し置いて原作と変わらず最終戦の相手を務めているため、不穏な休憩所BGMも相まってこの時点で「何かある」と勘付いたプレイヤーもいたのだが……。
行動パターンもエクストラ版から大きく変化しており、特に
リメイク前をプレイした人ほど罠に陥りやすい初見殺しを数多く備えている。
まさにこの項目冒頭で述べた
「最強最悪」の強さが舞い戻ってきたのである。
開幕からいきなりマホロア砲を上下段に並べ、画面の7割ほどを極太光線が埋め尽くしてくる。
マホロアの上下が安置。素早く潜り込んでそのまま攻撃しよう。
高速で突進してくるままなのは勿論、攻撃回数も増えて斜めからも飛んでくるようになる。
ついでに真横の軌道は画面端から端まで広がっているため、穴の後ろにも逃げられない。
生成する量が平均的に増えており、更に巨大な魔力球も生成することもある。
また、直線軌道ではなく1粒ずつマホロアEXのような折り返し軌道で加速させるパターンも追加された。
更にパターンが多様化。
明確にカービィを狙ってしつこく突き出す、前のキルニードルが残ったまま次のキルニードルが飛び出す、挙句の果てにはキルニードルが出っぱなしの状態で魔力球を飛ばすパターンも。
画面4隅を埋めてから、最後に残った中央を攻撃する鬼畜パターンが登場。
中央からの離脱が早すぎても遅すぎても光線の餌食になってしまう。
ただ、強化版だとワープタイプはこの1パターンしかないため軌道を覚えること自体は容易。
敵の種類の多さに加え、投げつける数も多い。
amiiboやおみやげアイテムなしだとこの時しかコピー能力を得られない。
もちろんモーションは倍速のまま。おまけに敵の大きさも全体的に巨大化している。
3連続で繰り出す。
おまけに2発目と3発目は指でなぞる動作を省略し、一瞬で図形が生成される。
画面中央ではなく、画面左右端にブラックホールを生成して吸い寄せる。
「ブラックホールは左右端にいれば安全」というシリーズの常識を逆手に取り、従来のように左右に逃げると即座に吸い込まれるというシリーズ経験者ほど引っかかりやすい凶悪な初見殺し。
個々の吸引力は弱くなっているが、その分勢い余って飛び出しやすいので、歩いて片方の吸引を振り切ったらすぐ方向転換するくらいの気持ちで中央に留まって耐えよう。
なお、この「2つのブラックホールを同時に生成する」というパターンのためか、リメイク版では通常版と共に背景が歪むという演出はなくなっている。
正直、この時点でも驚くほど強くなっているのだが、不自然なことに体力を減らしても大きく怯んだりせず、行動パターンも変化しない。
怪しく思いながらやっとの思いで撃破すると、回復アイテムのリンゴを落とした後……
…ケテ…
タスケテ…
タスケ…
タス…
タスケテ、カービィ
何度モ キミに タヨルのは しゃくダケド…もう、イイヤ。
星のカービィ。早くサァ、頭のコレ ブッコワシテヨ。
ここからまだ終わらないとばかりに怒涛の後半戦へ突入。
より禍々しいオーラを纏ったその姿は最早、
完全にマスタークラウンが肉体を乗っ取り、彼がクラウンそのものと化したことを意味する異様なものとなっている。
おまけに他のボスなら
後半移行時に一瞬輝くHPバーが、今回の場合は常時輝くようになっている。
BGMもコーラスが加わり、
助けを求めるようなマホロアの声が所々に挿入されるという悲壮な印象を強めていく。
スペシャルページでは、いつも通りの相手をおちょくる言葉が混じっているものの、マホロアがカービィに助けを求めている文章となっている。
さらに言えば、文字の大きさが通常よりも小さくなっており、マホロアとしての意識が薄まってきていることが示唆されている。
後半戦突入時の確定行動。
(マホロアの)スーパー能力と同じ背景に移行した後、画面奥で巨大な砂嵐を二発生み出し、回り込むようにこちら側へ一発ずつ投げつける。
完全に新能力のサンドを意識した攻撃である。(ボスとして登場する時の)
メタナイトが繰り出す竜巻に近く、それが2連続になったようなもの。ガード不能。
デザートハリケーンから続けて繰り出す。
両脇にこれまた新能力のアーマーを意識したランチャー2基を装備し、着弾で炎上する巨大な青い火球を降らせてくる。
これだけでは終わらず、最後はチャージして放った2本の極太電撃で下から上になぎ払う。
青白い火球はガードしても凄まじい削りダメージを受けるというヤバい代物なので絶対に避けること。
電撃球がマホロアソウル含め3つに増える。おかげで画面が凄く狭い。
うち1つは横移動が速いので油断しないように。
また、電撃球が画面奥から飛んでくる攻撃はうちあげファイア同様ガード削りが凄まじいため、無敵技で乗り切るか回避で避けよう。
マホロアの手前で交差するように縦、横の両方から竜の炎が飛ぶようになった。その代わり発射前の構えが長くなっている。
ラストは合計4体もの龍が飛んでくるため回避は慎重に。
マホロアの縦横線上に入らない=できるだけ斜めを陣取ることを意識すると回避しやすい。
それぞれ内容は変わらないが、よりによってリバースワールドを発動してから繰り出す。
もちろん、ウルトラソードの時には凍った床で滑りやすくなり回避がより困難になっている。
上記の通り、スーパー能力発動前に組み合わせるという掟破りな事をしでかす。
それ以外でも使うタイミングがあり、この時に繰り出すワープホールアタックは1回分省略される。
後半戦は前半よりも体力が多くなり、一撃のダメージも大きいため、ガチンコでやりあった時の難易度は本当にキツイといってもいい。
それも事前に20連戦も強いられ、休憩所のトマトも恐らく底をつき、形態移行時のリンゴを加味してもこの辺でカービィの体力やプレイヤーの心身ともに膨大な疲労がくることも考えれば尚更である。
バルフレイナイトと違って「覇王戴冠 〜OVERLORD〜」を1ループ聴けるくらいには苦戦する。タイムを詰めても遅延行動の多さのせいで「勝利への道」パートくらいまでは聴ける。
幸い、本作にはおみやげアイテムやamiiboというシステムが追加されている。
これは格闘王でも回復アイテムを持ち込める上にいつでも補充可能なので、あらかじめマホロアランドに入り浸って溜めておけば、道中を強行突破してマホロアソウルまで辿り着く事も十分に可能。
最終戦に辿り着くだけなら敷居が下がったことはある意味喜ばしいと言える。
ただし一度でもおみやげアイテムやamiiboを使うと、最後の記録に使用したことを示すマークがついてしまうので、こだわる人はおみやげとamiibo抜きだと縛りプレイ級になっている大連戦と最強のラスボスに臨む必要がある。
死闘の末に撃破すると、マスタークラウンが砕け……ず、背景のポップスターをバックに白い穴が出現。
中に吸い込まれていくマホロアソウルはまるで救いを求めるように手を伸ばし、そのまま消えてしまうという最期を迎える……
この末路はマホロアエピローグの導入(=エクストラモードでの決着後)とは繋がらず、マスタークラウンから解放されることなく何処へと消えていくので何とも後味が悪い。
マスタークラウンの支配から解放されず異空間を彷徨っているとなると、今後の作品に何かしら影響を与えるのかもしれない。それこそカービィハンターズ系とかのスピンオフ用のリメイクボスとか。
サウンドテストにもこの断末魔は収録されており、そのタイトルは「解キハナ…ッテ……K…r……b……ー!」……これをどう受け取るかは、プレイヤー次第だろう。