アットウィキロゴ

ベターマン(BETTERMAN)

登録日:2011/01/04 Tue 09:53:21
更新日:2026/06/20 Sat 03:01:02
所要時間:約 7 分で読めます






来るよ…



来るよ…



貴方は…




ベターマン!!



『ベターマン』とはサンライズ制作のアニメーション作品。
1999年4月から同年9月まで放送された。全26話。



【概要】

具体的なジャンルとしては「サイエンスホラー」という位置付け。
本編中は勿論次回予告までホラーテイスト濃い目の演出が為されており、設定・ストーリー共にダークでエグイ。
まさに米たにヨシトモ監督の趣味全開の異色作(これでも放送コード等の影響もあって半分も描けていないようだが)。

作中で明示されることはないが実はスタッフの多くが共通しているアニメ『勇者王ガオガイガー』と同世界観の物語。
時系列としては本作『ベターマン』は『勇者王ガオガイガー』とその続編『勇者王ガオガイガーFINAL』の間にあった数年間の内に起きた出来事となっている。
『FINAL』での異常気象は本作でも見られる(勇者王ガオガイガー最終回『いつか星の海で』→Qパーツと戒道が地球に→ベターマン本編→FINAL本編)。
登場人物たちの設定も密接に繋がっており、メインキャラが実は親戚同士だったり学友だったりする。

一方、内容は真逆でガオガイガーが《昼》ならば、ベターマンは《夜》。《物理学》と《生物学》。《子供向》と《大人向》と言った対比になっている。

本作の画面は4:3(アナログ)が当たり前の時代において、上下に黒枠を付けて16:9(ビスタサイズ、ハイビジョン)とした手間が掛かる方式を採用したもの。これはホラーの雰囲気を演出するべく監督が意図的に行ったやり方である。
なお、数年後にはあっという間に16:9画角が主流になってしまったのでバンダイチャンネルやBDBOXでは黒枠を廃した現行の画面に収まるサイズに修正されて配信などが行われている。


【あらすじ】

<闇編>

2006年、世界は原因不明の大量自殺・殺戮行為を引き起こす「アルジャーノン」と呼ばれる怪奇現象に冒されつつあった。
そして地下遊園地「ボトム・ザ・ワールド」で、開園の準備中に謎の大量死亡事故が発生する。
対アルジャーノン研究組織「モーディワープ」の都古麻御は、この事故をアルジャーノンが原因と断定する。

時を同じくして蒼斧蛍汰は閉鎖されているはずの事故現場に偶然入り込んでしまい、ニューロノイド「覚醒人1号」と遭遇。
その操縦席には、蛍汰の幼馴染である彩火乃紀が搭乗していた。

「覚醒人1号」のもう1人のパイロットが突如出て行ったことで、搭乗者が2人一組で無ければ動かない「覚醒人1号」は立ち往生していた。
なりゆきで操縦席に乗り込んだ蛍汰はパイロットとなり、アルジャーノンの調査を行うこととなる。

<バイオ編>

フランスから帰国した八七木と楓と合流し、アルジャーノンの発生調査を進めていく中、蛍汰達は謎の生物「U.M.A.」に襲撃される。
一連の「U.M.A.」の情報を集め出した麻御は、BPLの所長である梅崎博士に意見を求めようと釧路へ向かうが、その消息は途絶えてしまう…。

<超人編>

謎の集団によって八七木と楓は襲撃を受け、蛍汰達も奇妙な事件に巻き込まれる。
その頃、新たに現れたベターマンとラミアは対峙し、激しい戦闘を繰り広げていた。
そして明らかになる株式会社「超人同盟」の頂点に立つ魔門麦人の企みと、ベターマン達の最大の敵。
それぞれの場所でそれぞれの戦いが繰り広げられ、次第に過去の因縁も明かされていく。

<闇編2>

ベターマン最大の敵「カンケル」によって次々と仲間が滅ぼされ、残されてしまったラミア。
一方、次第に衆目の知るところとなっていくアルジャーノン。
一時の平和を味わう中、火乃紀がさらわれてしまう。

そして次第に明かされる驚愕の真実。

ラミアはなぜ蛍汰達の前に姿を表したのか?
カンケルとは何者か?
ラミアはなぜカンケルと戦うのか?

人類とソムニウムの存亡をかけて、ラミアはカンケルと最後の決戦へ挑む。


【主な登場人物】

『ガオガイガー』の登場人物は名前に動物が入っていたのに対し、『ベターマン』では登場人物の名前に植物が入っている。

  • 蒼斧(あおの) 蛍汰(けいた)
CV.山口勝平
カモメ第二高校2年生の17歳。やぎ座のB型。ミリタリーオタクでスケベなさえない少年。
偶然、ボトム・ザ・ワールドで覚醒人1号にダイブし、訓練も無しに操縦してみせる。
その後、正式にヘッドダイバーとして登録されることとなった。
『勇者王ガオガイガーFINAL』ドラマCD『帰ってきたマモル』にも登場している。

  • (さい) 火乃紀(ひのき)
CV.氷上恭子
カモメ第二高校に転入してきた17歳。蠍座のO型。
蛍汰とは幼なじみで5歳の頃に鎌倉に引っ越し離ればなれとなるが、転入し再会する。
前髪が赤緑赤と特殊な色となっている。
インドのアジャンター石窟で行方不明となった両親と兄を探すため、麻御の誘いを受けヘッドダイバーとして協力し、アカマツ工業と共に活動する。
蛍汰に好意は持っているが、不器用な性格なためか冷たく接しがち。また嫉妬深い一面もある。「私バカだからわからない」や「私バカだから…」が口癖。
蛍汰同様『帰ってきたマモル』に登場している。

CV.岩男潤子
阿嘉松滋の娘。極度のADHDを患っており、病気がち。
場に存在する意識を読み取る特殊能力「リミピッドチャンネル」を持つ。
しかし、絶えず流れこんで来る情報干渉から精神を守るため、マニージマシンに一日数時間座っていなければならない。
生まれた時から病院などにこもっていたため、同年代の友人がおらず、普通に接してくれる蛍汰に好意を抱いている。
彼女の次回予告はけっこう怖い。
小説版『勇者王ガオガイガー FINAL』に蛍汰共々登場している。

  • 都古(みやこ) 麻御(あさみ)
CV.桑島法子
モーディワープ監察部からアカマツ工業へ出向してきた生体医工学者。
アルジャーノンの正体・治療法を知る重要な手掛かりとしてベターマンに深い関心を抱いている。
知識と技術と経験と研究を武器に蛍汰達と共に様々な超常現象に立ち向かっていく。
ちなみに運動音痴。『勇者王ガオガイガー FINAL』に登場するパピヨン・ノワールの大学時代の先輩。

  • 阿嘉松(あかまつ) (しげる)
CV.茶風林
有限会社「アカマツ工業」の社長。
自分の趣味としか考えられないユニークな発明品ばかり作る名物社長。
会社の規模は小さいものの、覚醒人の開発をモーディワープから依頼されるなど、高い技術力を持っている。
しかし、ネーミングセンスに難があり、あまりヒット作には恵まれていない模様。
沙孔羅のリミピッドチャンネルから受ける情報干渉を緩和させるマニージマシンの使用と引き換えに、モーディワープに技術協力している。
『勇者王ガオガイガー』及び『FINAL』に登場する獅子王雷牙博士の息子の1人であり、ルネ・カーディフ・獅子王とは異母兄妹にあたる。
父親のことは好いていないらしいが、誕生日プレゼントを送られているなど交流はある模様。

  • 八七木(やなぎ) (しょう)
CV.三木眞一郎
相手や自分に対して強力な暗示をかける能力、擬示能力の持ち主。
フランス製ニューロノイド・ティランの専属ヘッドダイバー。楓と共にアカマツ工業へ派遣される。
明朗快活な性格で全てにおいて優秀だが、過去にニューロノイドのテスト中に弟ケイを亡くした事がトラウマとなっており、精神的に脆弱な部分が垣間見える。
楓とは恋人関係。

  • (くれない) (かえで)
CV.皆口裕子
八七木と共に派遣されたモーディワープのメンバー。
超能力者であり、主にダウジング能力で活躍する。
その能力の応用の幅は広く、読み取ったコンピューターの記憶配列を念写のように脳内に保持することも可能である。
過去に両親に虐待された経験からか、常に明るく振る舞っている。後に八七木の子供を授かる。

  • チャンディー
CV.桑島法子
インド・アジャンター石窟で蛍汰が出会った、リミピッドチャンネルを操る褐色肌の美少女。
正体は梅崎博士により製造された次世代強化人間のクローンの1体。正式名称「D18号」
巨大なトカゲ型の甲殻形成バクテリア「プレト」を身体に装着することで戦闘形態「ブッタ」に変身する。
当初は梅崎博士の管理下でないと生存できなかったが梅崎博士に反逆し殺害した後は、プレトと共生関係を築くことで生物としての欠点を克服した。

  • 梅崎(うめざき)博士
CV.市川治
「B.P.L.(生命工学食料研究所)」所長。
「世界十大頭脳」の1人に数えられる天才科学者で、最先端バイオテクノロジーを用いた数々のバイオ生命体の開発によって世界の食糧事情を支えてきた偉人。
しかし本編では釧路にあるB.P.Lの研究施設の中で数多の生物兵器「U.M.A.」を生み出し、アルジャーノンの発症者を犠牲にしてアニムスの花の人工栽培まで目論む奇行を見せるようになった<バイオ編>のボス担当。

CV.屋良有作
<超人編>に物語が突入した段階で蛍汰たちの前に現れ出した謎の老人。
某師匠を彷彿とさせるやたらかっこいいおじいちゃん。邪戒思念(じゃかいしねん)と呼ぶ負の思念の駆逐を目的として日本で行動する。

  • 魔門(まもん) 麦人(むぎと)
CV.麦人
超能力たちの能力を活かした総合情報商社「(株)超人同盟」の代表取締役社長。
キテレツなイントネーションが特徴の禿頭の老人。
風水やダウジングを用いた企業コンサルティングやカウンセリングによって急激に業績を伸ばし、政財界に顔が効く権力者。
自身も超能力者でもあり、「カンケル打倒のため自らが『完全なる人(ベストマン)』に進化する」という願望に異様な執着を見せ、数多の超能力者や数千人もの人間を犠牲にして自らを超人「ブラフマン」へと進化させる暴挙に出た<超人編>のボス担当。
なおアルジャーノンについては「種の存続のための本能」「死ぬ際の気のエネルギーを利用して生体の変革を導くためのDNAのプログラム(要約)」という見解を見せていた。

  • オフィサー
CV.坂東尚樹
アルジャーノンの調査研究機関「モーディワープ」の代表で都古の上司。
あらゆる経歴が一切不明の初老の老人であり、かつて1999年には「ベストマンプロジェクト」と称してダイブインスペクションを取り仕切っていた。

  • カンケル
CV.無し
物語中盤から出現した完全なる人(ベストマン)と呼称される正体不明の怪生物。
見た目は極度に抽象化された黒い人型のシルエット。
ベターマン達は「元凶の源」とも呼んで敵対関係にあり、カンケルもまた神出鬼没にベターマン達を襲撃する。


ベターマン/ソムニウム

遥か昔から人類の歴史にたびたび目撃されてきた種族。環境によって最も"ベター"な姿へと変身する。
会話にはリミピッドチャンネルを利用している。
なお「ベターマン」とはあくまで人類からの呼び名であり、彼ら自身は自分達をソムニウムと呼称する。

CV.子安武人
ソムニウム一族の次代の長。黒い革ジャンを着た白い長髪の青年のような姿をしている。
アルジャーノンに関わった蛍汰や火乃紀達の前にたびたび現れる。
火乃紀の兄、真理緒に容姿が酷似しているが…?

  • セーメ
CV.川上とも子
ラミアに付き従い、蛍汰達の動向を監察している女性ベターマン。
普段は鳥のような姿をしているが実際は不定形であり、<ルーメの実>によって本来の女性型の姿になることも可能。

  • ボダイジュ
CV.矢尾一樹
ソムニウム一族の戦士。インド僧のような姿をしており、パキラの護衛を務める。
一族の中でも屈指の戦士であり、その実力はラミアとほぼ互角。元凶であるカンケルを滅ぼす事を第一としている。
独断専行するラミアを毛嫌うが、後に和解する。
<トゥルバの実>を食べることで変身する。

  • パキラ
CV.中田和宏
ソムニウム一族の長。ラミアたちからは「パキラ老」と呼ばれる。
<ポンドゥス>の実を食べることで引力を操る。
事象予知ダウジングで、邪戒思念やアルジャーノンの危機を察知。ラミア達にカンケルの出現に対処するよう告げるが…。


ベターマンは全員、『勇者王ガオガイガーFINAL GRAND GLORIOUS GATHERING』にゲスト登場している。


【関連用語】

  • リンカージェル
1990年代エクスプローラー・シリーズの海上プラントにて、メタンハイドレードの採掘中に偶然発見された生命の源である古細菌。
細菌に分類されるが見た目はピンク色のジェル状粘液であり、デュアルカインドが放つデュアルインパルスに反応して大きなエネルギーを発生させる性質がある。
地球の地下深くや海底には膨大な量が眠っており、古の時代から様々な情報を蓄えているという。
ベターマンや一部の超能力者が用いるリミピッドチャンネルがアクセスしているのもこのリンカージェル。そしてデュアルインパルスに反応してエネルギーを生む習性を利用し、ニューロノイドの動力源にも用いられている。

  • デュアルカインド
「デュアルインパルス」と呼ばれる脳内信号を強力に発することで、リンカージェルからエネルギーを出力できる異能者の総称。
ニューロノイドを起動・運用するために必須の能力だが、2人のデュアルカインド能力者がいなければニューロノイドは動かすことは出来ない。

  • ダウジング
本作における超能力者のエスパー能力の総称。
世間一般のダウジングのイメージに当たる探知能力の他にも、幻術や精神攻撃などもダウジングに分類される。

  • アニムスの花
「死を呼ぶ花」の異名で欧米では忌み嫌われる奇怪な植物。
動物や人間の死体を苗床に咲く性質を持ち、ベターマンの食糧である「アニムスの実」を生み出す習性を持つ。

  • アルジャーノン
作中2006年にて全世界で猛威を振るう致死率100%の奇病。
症状は主に神経ペプチド系の異常、ニューロンの異常活性化、神経組織の異常発達。
結果として罹患者は気分の昂揚、破壊衝動の異常発露といったパニック障害、記憶障害が発生し一種の錯乱・発狂状態に陥り、大量殺戮や自殺に手を染め、最後は体内のATPを使い果たして絶命する。
他にも「26」という数字に対して異様な執着や拘りを向けるようにもなる。
発症する予兆となる自覚症状が無く、罹患しても罹患者は一切罹患したことに死ぬまで気付けない点が最も厄介であり、感染していても表面上は健常者と変わらない論理的な行動を取るパターンもあるため、実際に劇症化するまで感染しているのかは誰にもわからない。
都古は二重人格に似た症状を生み出す」と考察している。

そしてアルジャーノンに感染し死亡した者にはアニムスの花が咲く。

「奇病」という分類だが肝心のウィルス等が存在せず、発症原因・感染経路などありとあらゆる要素が一切不明なため、その存在は国家により隠蔽され世間一般に公表されていない。
発生は1999年の段階で確認されているが、最も猛威を振るい世界規模で深刻化したのは2006年になる。
本編では感染者が様々な形で破壊工作やテロの準備活動を行い、アカマツ工業の面々やベターマンに攻撃を仕掛けていた。


【外部出演】

スーパーロボット大戦シリーズ

覚醒人と呼ばれる存在はあるもののストーリー的にはウルトラマン等の方が近く厳密にはロボットアニメではないのだが、ニューロノイドを主役ロボットと看做して幾度か参戦。

スパロボシリーズ初参戦。
しばらくはベターマンの事件に主人公達も遭遇する形なので部隊加入は遅め。
ニューロノイドは最終的にはグリアノイド装備になる為、3人パイロットに。
ベターマンは最後までNPCとしての参戦のみ。


本作の後日談も兼ねたクロスオーバー作品『覇界王~ガオガイガー対ベターマン~』が参戦したことで、遂にガオガイガーとの共演が実現。
条件緩めだが隠しユニットとしてベターマンがついに味方ユニットとして加入。
システム上は加入しており改造等も出来るが、シナリオ上は部隊に同行はしておらず、戦闘になるとどこからかやってくるという形。

ガオガイガーが配信時点から参戦していたのだが、後にベターマンも追加参戦。
無印の共闘としては本作が初めて。
元々同じ世界の話だった事もあり、パスダーによる東京浮上の際にはティランがタワー周囲のゾンダーの対応をしたり、弾丸Xをラミアが届ける等、ガオガイガーのシナリオに自然に溶け込んでいる。
23年1月現在、味方ユニットとしては覚醒人1号のみ参戦。


【余談】

本作のEDを監督の米たにヨシトモ氏が作詞・作曲・熱唱していることでも一部では有名。
監督の名前を歌手名に書くわけにはいかなかったのか、『※-mai-』名義で歌っている。


































来ないで
来ないで
来ないで
ぴちゃぴちゃぴちゃぴちゃ群がる虫が
あなたの体を追記・修正する






この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2026年06月20日 03:01